マスコミ

2020年8月 9日 (日)

「世間をお騒がせ」

 「世間をお騒がせして、申し訳ありませんでした。深くお詫び申し上げます」

 テレビで頻繁に見かける長テーブルを前にして、数人が雁首をそろえて最敬礼する侘び口上である。この不思議な場面は、いつか取り上げてみたいと思っていた。

 たまたま「つんどく」になっていた、王敏『日本と中国――相互誤解の構造』2008年、を読み直したら、「お騒がせ」というこの謝罪表現についてこう書いてある。

 謝罪したから、「禊は済んだ」とする姿勢は、中国人には理解できない。理由は、善と悪を分けて掘り下げ、分析したうえでの中国的謝罪にまで至っていないので、中国人にとっては納得しにくいのである。

 この著者の中国人は、この詫び方が日本で一般的に通用する口上だ、と思ったのだろうか。満州に始まる中国侵略・南京事件・シナ事変などの侵略に対してあてはめるのは、大誤解である。

 塾頭がブログに書こうと思ったのは、塾頭も世間の一部だとすると「塾頭は騒いだりしてないよ。そんな商品は知らないし注文したこともない、騒いだのは世間でなくマスメディアでしょう」、ということだった。

 そして、お詫びする具体的な相手や内容には一切触れていない。「世間をお騒がせ」だけで逃げてしまおうとする姿勢である。

 理由は、刑事事件になったり、消費者訴訟へ発展したり当局の認可に影響させないという配慮があるのだろうか、と想像するしかない。

 前掲書の王さん!。国際問題とは関係ありませんよ。

 

| | コメント (2)

2020年8月 8日 (土)

コロナとニュースバリュー

 下は今日の毎日新聞1面の大見出し3つである。

・コロナ感染6指標 病床50%超で「宣言」も

・PCR、1日7.2万件確保へ

・お盆帰省、菅氏「一律自粛求めぬ」

 1年前、これだけ見て事情が理解できる人はゼロである。また中身を読んで納得のゆく人は、相当の事情通であってもなかなか困難といえそうだ。

 このような事態が過去にあっただろうか。おそらく有史以来初のでき事で、われわれはそのさなかに身を置いているといえば大げさか。

 ほかのニュースはないのか、あっても相対的に過小評価されるのか――私にはよくわからない。

| | コメント (2)

2020年8月 5日 (水)

夜の街対策より「うがい」

 大阪府と大阪府立病院機構「大阪はびきの医療センター」は4日、新型コロナウイルス陽性の軽症患者41人に対し、「ポビドンヨード」の成分を含むうがい薬で1日4回のうがいを実施したところ、唾液中のウイルスの陽性頻度が低下したとする研究成果を発表した。

 同センターによると、患者には毎日、唾液検体によるPCR検査を行い、4日目の時点でうがいをした患者の陽性率が9.5%だったのに対し、うがいをしなかった患者は40%だったという。

 マスコミの扱いは控えめだが、反響の大きさはすぐに表れた。ドラッグストアーではその薬を求める人が殺到、どの店もそく売り切れ「次回入荷の予定はありません」というビラがぶら下がるありさまだ。

 発表に当たった吉村知事は、実効を伴わくても政治家としての点数を稼いでいる。政府や東京都が2次感染になす手のないような現状から見て際立っている。

 効果のあるなしについての判断をくだすには早すぎる。しかし責任ある政治家が、攻めの姿勢で一歩前を行く姿に、有権者は希望を持ち喝采する。そこが政府や都と違うところだ。

 製薬会社はコストのかからないうがい薬を増産し、類似商品を見つけ出すことだ。

 飲んでしまわないので、既存商品なら副作用や危険性のテストも省略できる。唾液中にウイルスが存在することは、すでに陽性検査が証明している。

 うがいの回数を上げれば、水だけでもマイナスにはならない。手洗、うがい、歯磨きは日本人なら子供の頃からしつけられている。

ワクチン開発の前に、効果ある抑制方法がとれるのなら、有望なコロナ制圧法になるのではないか。中途半端な「夜の街対策」よりましだ。

| | コメント (2)

2020年7月 6日 (月)

ドローンに追いつけない法整備

 最近、テレビを見ているとドローンを当たり前のように使っている。

 拙宅は狭いながらも所有権登記をし、固定資産税も払っている。その権利は、門に面した公道には及ばない。それでは、土地建物の上空は何メートルまで権利が及ぶのだろうか。

 「建築基準法」では、第一種、第二種低層住居専用地域での建築物の高さの上限を10mまたは12mまでと定めてあり、そこへのドローンの侵入は断れるのだ。

 6月に航空法が改正され、ドローンをはじめ無人航空機について、飛行目的で所有する場合は国への登録が義務づけられることになった。

 それにともなって機体ごとにIDナンバーが付せられ、それを機体にわかるように表示することになり、違反すれば罰則もある。

 公道を走る車は、ナンバープレートをつけておりそれと同じだ。そうすると、12m以上は公道と同じということになるが、基本的な道交法違反なら子供でも知っているのに、上空にはそれがない。

「こうしてはいけない」というのは、各自治体の条例で決めることになっているからだ。

 宇宙については、これまでも記しているが、法規制が進んでいない空間利用はますます増えていく。法整備はなかなかそれに追いつけない。

| | コメント (2)

2020年7月 1日 (水)

露、米兵殺傷で報奨金か

 また聞きのまた聞き、さらにそれをまた聞きしたことを毎日新聞が記事にしている。それは昨日の夕刊に、表題と同じ見出しで掲載され、ご丁寧に脇見出しの一部を変えただけで、今日の朝刊にもそのまま載っている。

 こういうのを、「ガセ・ネタ」と称するということをかつて聞いた。ガセネタを検索して見ると、「偽情報、事実と異なる嘘の内容からなる情報のこと。嘘の情報、作り話」とある。

 現に同じ記事の中に、トランプ大統領も「情報の信頼性に疑問がある」としていることが掲載されている。

 ニューヨーク・タイムズ紙が、匿名の西側諜報機関の情報として報道したというのが情報源だが、ニューズウイークによると、その情報機関とは、29155特殊工作部隊という英国系のスパイ組織で2008年に活動を開始したと見られている。

 つまり、この機関は情報を売る仕事をしているので、正確さは二の次ということも考えられる。

 一般読者は、毎日新聞がガセネタをつかまされたなどと、夢にも考えないだろう。記事の扱い方、書き方で読者を思わぬ方向へ誘導しないよう願ってやまない。

【毎日新聞記事】

ロシアがアフガニスタンで米兵を殺害した武装勢力に報奨金を出していると複数の米メディアが報じた。6月26日に最初に報じたニューヨーク・タイムズ紙によると、米情報機関がそう結論づけたのは数カ月前で、トランプ大統領にも報告が上がったという。

トランプ氏は28日夜になり「たった今報告を受けた。信用できない情報なので私には報告しなかったと説明された」とツイッターに投稿し、それまで報告はなかったことを明らかにしたうえで、情報の信頼性にも疑問があるとの考えを示した。

 ホワイトハウスのマケナニー報道官は29日の記者会見で「この件に関しては情報機関の中に異論があり、意見の一致はみられていない」と説明した。(以下略)

| | コメント (2)

2020年6月12日 (金)

電通とCNN

 今日の朝刊で目立ったのは、日本が電通、アメリカはCNNである。

 電通は、戦前の巨大通信社・電報通信社の名を受け継いだものだが、通信社は同盟通信に一本化、戦後は広告代理店トップの「電通」として発展した。

 もともと、満州などの情報管理面で国との結びつきが大きかった会社だったが、今日の電通関連ニュースは、政府が企画した新型コロナウイルス対策の中小企業向け持続可給付金の業務が、活動実績の乏しい一般社団法人「サービスデザイン推進協議会」に委託され、そのほとんどが電通に外部委託された件に関してである。

 ややこしい話だが、休業などで損害を受けている企業に膨大な予算を政府が計上、それを使うのに「協議会」というほとんど実体のないトンネル団体に丸投げし、手数料と称する金額を差し引いたうえ、電通に再委託されるという不明朗さの指摘である。

 アメリカのCNNについては、11月に行われる大統領選に関して世論調査を行った結果、トランプ大統領の対立候補のジョー・バイデン前副大統領が14ポイントの差をつけ優勢、と報じたことに対し、トランプがフェイクニュースと断じ、CNNニュースに対して「訂正と謝罪」を要求する書面を送ったというもので、選挙に向けて全面戦争となりそうだ。

 CNNは、電通同様、通信社として発足しているが、ワシントンポストなど有力紙などと肩を並べる新・有力メディアに成長し、注目されている。

 安倍首相の電通との親密さとは逆に、CNN対トランプは妥協できそうにない。CNNの本拠は、東海岸でもワシントンDCのずっと南、フロリダ州に隣接するジョージア州だ。

 ここは、観光対象としてCNNセンターも入っており、公園の花壇越しに眺めるビルの偉観はなかなか立派なものだ。同市にはマーチン・ルーサー・キング・ジュニア牧師国立歴史地区、「風と共に去りる」の作者のマーガレット・ミッチェル・ハウス記念館もあり、南北戦争の根拠地でもあった都市だ。

 アメリカ合衆国成立にとつて、もっと尊重され誇りとすべき都市だ。そこの名物CNNを目の敵にするようでは、トランプに大統領としてのの資格が問われてもしかたないであろう。

| | コメント (0)

2020年5月21日 (木)

賭けマージャン

 東京高検・黒川弘務検事長の賭け麻雀疑惑が一斉に報じられられた。今日発売の「週刊文春」に詳細が載る。

 麻雀の相手は産経新聞記者2人と朝日新聞記者の1人で、場所は産経新聞記者の自宅。今月に入って2度あり記者が手配したハイヤーで深夜に帰宅したという。

 新聞記事によると、すでに定年延長問題で国会が紛糾しているさなか、即刻辞職は免れないという観測になっている。

 産経・朝日両社は遺憾の意は表明しているが、それは、コロナで大騒ぎの最中三密禁止で例示される麻雀を続けていたことで、「賭けていたがどうかは調査中」などというものである。

 というのは、記者会見などでは絶対聞き出せない真相の一端をつかみ取るため、ベテラン記者なら使う奥の手だ。新聞社幹部もかつて自分たちもやって来た。酒席の付き合い、夜討ち朝駆けの場所を選ばない取材合戦は、記者の常識という理解からだろう。

 外回りの取材には、記者の足として通常ハイヤーが使われるので、協力者への便宜供与の範囲であれば問題ない。

 賭けない麻雀など味気なく、自宅を使って深夜に及ぶなど、普通は考えられない。仮に賭けていたとしても、検察官という役職上問われる法律問題なので、日頃知りあい同志のゲームであれば、賭博罪として検挙されるということはない。

 しかし、この場合は違う。民間でも相手が取引先であれば、お互いに警戒しあって普通なら敬遠する。

 麻雀の場合、振り込むことを承知で点棒をごっそり持っていかれる危険を冒すことがある。ゲーム上のスリルでもあるのだが、故意があれば、相手に対する買収として簡単に使える手だ。

 それが、贈収賄罪として立件できるのかどうか、検事長なら研究のテーマにしてもいいと思うのだが。

| | コメント (2)

2020年4月 7日 (火)

2チャンネルの効用

 7日の午後7時のニュースの時間帯。安倍首相の緊急事態宣言の会見放送。長々と続く手前みそは、すでに繰り返し報道されており、聞かなくてもわかっていることばかり。チャンネルを回してみるが、どの局も同じ場面しか出てこない。

 民放は、スポンサーに断りを入れるのに困るだろう。総務省の手がまわっていので、とも言いかねるし。

 やっと面白い番組をやっているチャンネルが見つかった。2チャンネルだった。

| | コメント (0)

2020年3月21日 (土)

わからないコロナ用語

 コロナウイルス関連情報の洪水。それも悲観的情報が多いが、塾頭は楽観的である。先のことがよくわからなければ、楽観的でいた方が健康にいい。

 よくわからないのは、意味の分からない言葉が次から次と出てきて追いかけきれないせいでもある。

 漢字はともかく、カタカナ、特にアルファべット略号になるとお手上げだ。

 iPS細胞は、細胞を培養して人工的に作られた多能性の幹細胞のことで、 20068 月に京都大学の山中伸弥教授らは世界で初めてiPS細胞の作製に成功し、2012年にノーベル医学・生理学賞を受賞したことで知られる。

 けれどiPSはわからないし、細胞は漢字でも、DNAとどこが違うのかとなるとなるともうお手あげだ。ウイルス、細菌、真菌、かびとはどこがどう違うのか。

 後者は、いずれも病原体ということだが大きさが違い、ウイルスだけが生体に寄生しないと増殖できない。最近、SL型の2通りあることがわかりL型の方が質が悪いとされるようになった。

 クラスター、パンデミックなどの用語は、日がたつに従い認識されるようになってきたが、実効再生産数やスーパースプレッダーなどの言葉は、これから注目されることになるだろう。

 専門家会議・対策本部など報道によく出てくる言葉だが、どこの、という前置詞がない。「政府の」であることが多いが、これからが心配される東京などにはないことに注意すべきだ。

| | コメント (3)

2020年1月16日 (木)

三白眼

 昔は、殺人や強盗犯など、「やはり人相が悪い」というのが相場だった。ところが現在、メディアに映し出される凶悪犯人は、美男美女といってもいいほどの者が少なくない。

 なぜだろう。昔は、後ろ手に縛られた犯人が警察の所定の場所・所定のカメラの前に立たされ、正面を向くように指示される。

 そこで、目玉だけ上げるいわゆる「三白眼」に写ってしまい、その写真が公表されるからだ、などとされてきた。

 今の人は、日ごろ写真に向かう回数が多く、撮られ方も上手だ。また写すカメラの数が多く、それを意識することもないのだろう。

 昔の常識は通らなくなった。

| | コメント (0)

より以前の記事一覧