石油・エネルギー

石油・エネルギー・原発

2021年3月 5日 (金)

線路敷地上の太陽光利用

 少し前のことだが、東急電鉄自由が丘駅付近の線路上に、隣接する建設中ピルの足場が猛風で崩れ落ち、長時間にわたり電車が不通になったという事故があった。

 前から考えていたことだが、全国に張り巡らされた電車の線路上を、太陽光パネル敷地として利用できないかということである。

 素人考えで、一笑に付されるかも知れないが、今回のような事故や山林に接するところでは倒木とか枝などの障害物からの防護に役立つとか、太陽熱による線路の変形が緩和されるなどという効果はないか。

 敷地代はゼロ。既存の電柱を構造体に利用するというのは無理だろうが、送電線、直流、コンバーターなど、利用できる既存の技術はそのまま使え、保守管理も共用できる。

 

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2021年3月 2日 (火)

原発政策自民・共産以外?

 間もなく10年目の3.11・東日本大震災発生の日を迎える。岩手・宮城・福島の3県で毎日新聞と社会調査研究センターが世論調査を行った。

 それによると、「原発はゼロにすべきだ=50%」「ある程度の原発は必要だ45%+原発を増やすべきだ3%+無回答2%=50%」とある。原発ゼロ派と肯定派はフィフティー、フィフティーでほぼ同じ。

 2月13日の同じ内容の全国調査では、ゼロ派が39%、それ以外が61%だった。

 これを各党の公約で見る。

自民、「立地自治体等の理解を得つつ原発再稼働を進める」

立民、「再稼働を認めず、原発ゼロを実現」

国民、「できるだけ早期に原子力エネルギーに依存しない原発ゼロ」

公明、「立地自治体等の理解を得て判断」

共産、「すべての原発で廃炉のプロセスに入る」

維新、「関係自治体の同意を法制化」

社民、「順次廃炉作業に着手し、早期の脱原発を実現」

 以上で見るように、自民と共産ははっきりした目標が示されているが、その他の各党は現在稼働中稼働中9基をどうするのかを含め、原発「ゼロ」はスローガンとして掲げるか、自治体任せで、新型コロナ対策と同じ構図になっている。これが自民独走を許す結果を生む。

 塾頭の意見は、共産党と同じだが、最初からそうではなかった。事故発生後、同様な事故発生を科学的、人為的に防止するすべがないのか、その結果によっては人類の発展に貢献できる――という望みもあったからだ。

 それが、即刻ゼロに変わったのは、原発を稼働し続ける限り放射能発生源のすべてを無害化することはできず、大地の地底深くに封じ込めるか薄めて海中に放出するしかないということで、原発の存在で人類の将来に禍根を残すことになりかねないという実態がわかったからだ。

 既存の施設撤廃とその廃棄物処理だけでも膨大な費用と人手がかかる。そういった危険施設をなお増やし続けるのは犯罪行為で、それらは、再生可能エネルギー開発に振り向けなくてはならない、と感じたからだ。

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2021年2月 3日 (水)

ガソリン→水素、中国が先行

 地球温暖化ガス排出ゼロ、核汚染ゼロの水素エネルギー開発は、将来無限に使い続けられるエネルギーとして、最重点の国策とされなくてはならない。これを本塾はかねがね主張してきた。

 水素は水を電気分解すればできる。その電気には太陽光発電を用い、不足があれば海洋資源を使う。発生した水素は容器に保管できる。これを燃料電池といい、動力、熱、照明、コンピュータ用など必要に応じて電気に戻して使うことができる。

 中国政府は、水素で走る燃料電池車(FCV)市場の拡大を突破口として、自然環境の改善や経済発展の起爆剤とすることに乗り出した。以下は毎日新聞(02/03)電子版[中国、政府主導でFCV普及急ぐ 「水素の街」アピール]を参考にした。

 中国政府は、水素で走る燃料電池車(FCV)市場の拡大を急いでいる。電気自動車(EV)は、ヨーロッパが先行しているが、FCVを次世代環境車と位置づけており、各地で補助金をテコにインフラ整備や産業集積を目指す動きが加速している。

 累計販売台数は昨年末で約7200台と既に日本の1・5倍以上に達した。燃料電池開発で先行してきた日本は、その実用化にも後れを取っている。

 中国での先行モデル都市は広東省仏山市である。水色の車体に水素や酸素、水の化学式などがデザインされたFCVのバスが、市政府や金融街、繁華街などを結ぶ複数路線で通常運行している。運転手は「ディーゼル車に比べてスピードを上げやすい。燃料補給も2日に1回程度で済む」と歓迎している。

 郊外では、燃料電池を動力源とする路面電車も2019年末から運行。全長6・5キロを30分弱かけてゆっくり走行する。乗客は「揺れが少なく空調もよく利いて快適。バスより本数が多くて便利だ」と歓迎している。

 電気自動車(EV)は1回の充電に時間がかかり走行距離も短い。FCVの燃料である水素の補給時間はガソリン車並みに短く、走行距離も長い。ただ普及には1カ所4億~5億円とされる水素ステーションの整備も課題となる。

 これも、上海市が29年末までに100か所の計画を立てているほか、北京市などでも建設を進めるようだ。

 FCV車製造などにも当局の助成があり、新時代の自動車切り替え競争が中国を世界の経済指標の先頭に立たせることに貢献するだろう。

 技術的に先行している日本のトヨタFCV車「ミライ」も、その後塵を拝する破目になることは確実だ。

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2021年1月31日 (日)

「生活が第一」の馬脚

 現在停止中の東海第2原発(茨城県)は安全審査で合格したとし、事故対策工事を実施中である。これとは別に周辺30㌔圏内の人口約94万人に対し避難先を確保する必要もある。

 県内および周辺県に受け入れ先を求め、それぞれ協定を結んで確保してきたとされていた。

 それら避難所の必要面積は1人あたり2㎡としている。大人が一人横になれる程度の面積しかない。

 避難人数かける2㎡を必要受け入れ施設全体の面積とした自治体もあり、トイレや付属倉庫など生活空間ではない面積も含まれているなど、その合計面積では到底足りないことが毎日新聞の調査で分かった。

 「国民の生活を守ること、これが政治の第一目標だ」。中央・地方の権力者が最近頻発する言葉だ。

 これが怪しいということがわかるケースだ。生活空間より原発再開が第一目標で、原発被害に関する問題については、この程度のずさんな資料で足りると考えたのだろう。

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2021年1月11日 (月)

不可解な節電要請

 年末から続く寒波で全国的に電力需給が逼迫(ひっぱく)していることを受け、大手電力10社でつくる電気事業連合会(電事連)は10日夜、沖縄を除く全国の家庭や企業などに対し、日常生活に支障のない範囲での節電への協力を呼びかけた。暖房はこれまで通り使い続けたうえで、照明やその他の電気機器の使用を控えるよう求めている。(FNNプライムオンライン)

 電力需給が逼迫している理由は、日本を襲っている寒波襲来ということだ。暖房はこれまで通り使い続けたうえで、照明やその他の電気機器の使用を控えるよう求めている。

 企業は、節約を要請しなくても繁華街の営業短縮やイルミネーションの点灯自粛などで電力消費が相当減っているはずだ。

 オンライン業務が増えていれば、節電効果はさらに高まる。それらの数値は全く試算されていないのだろうか。

 家庭は、言われなくてもすでにコロナ禍による収入減があり、無駄な電力消費を抑える努力をしている。

 電事連の要請は、数字の裏付けもなくどこに本音があるのかわからない。やはり誰かの責任逃れか、原発再開の口実つくりなのだろうか。

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2021年1月 6日 (水)

遠くないエネルギー革命

 6日付毎日新聞経済面に、洋上風力発電に対する地元の期待や反対運動の記事に並べ、新エネルギーに水素を期待するという商社社長の決意が載っていた。

 どちらも再生可能エネルギーがベースにある。風力は大型プロペラが受けた回転を発電機に直結するもので、水力発電と同じ原理だが出力が不安定になるという欠点がある。

 上記の記事では、秋田、千葉、長崎35海域が風力発電促進区域に指定され、地元経済界や自治体の期待も高いという。

 その一方で、近隣立地では騒音・低周波音による健康被害、景観への懸念し、住民の反対も起きているという内容だ。

 水素利用は複雑だが、本塾も次世代の本命エネルギーとして書いていたことがある。毎日の記事は、三菱商事が、温室効果ガス削減強化に取り組み、今後の事業の方向性について「最終目標は水素だ」と垣内威彦社長が言明した、とあった。

 水素は、太陽光発電で得た電気による水の電気分解から得られる気体だが、これを収束・保管したり、わが国周辺の海域に広く賦存するメタンハイドレードから回収しておけば、いつでも電気として再生させたり温水熱源に利用できる。

 「燃料電池」とも言われるように、保管、供給、運搬が簡単な方法で可能になれば、エネルギーの卵のような利用に向かうだろう。

 この先、電気自動車の普及が進めば、ガソリンスタンドに水素充填設備を設けたり、充填済みの小型ボンベを販売、消費したら別のものと交換するなどのルールができ、簡単に実用化できるようになるのではないか。

 国民の負担がすくなく、原発ゼロ、温室効果ガスゼロがこれにより実現するとすれば、次のエネルギー革命は遠くないと言えそうだ。

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2020年10月20日 (火)

吉村知事人気

 市民感覚の観点から問題解決のため必要かと思われる核心を突いたコロナ対策について、発言を評価されたのが、吉村洋文大阪府知事である。

 ある調査によると、回答者の33%が吉村知事発言を評価、小池都知事は10%、安倍首相は3%という数字があった。

 毎日新聞20/10/17にはこんな記事が載った。

 大阪府の吉村洋文知事は16日、東京電力福島第1原発で増え続ける放射性物質を含む処理水の海洋放出方針を政府が固めたことに関連し「大阪湾で1発目を放出することが必要で、国からの要請があれば、協力すべきだと思う」と述べた。(以下略)

 本塾17日付けで、福島第1発電所の汚染水を無害処理した上、海中投棄することについて市民団体などから風評被害をおそれて反対の声も出ていることについて触れた。

 こういった動きに対して、全量については輸送の問題その他の理由があるにしても、科学的に環境被害がないという国の確認などを条件に大阪湾で1発目を買って出るべきだとしている。

 科学的な安全保証を条件としているが、自治体の長でここまで言い切る例がなく、冒頭に掲げた調査結果も、その耳当たりのよさが現れているのだろう。

 事故を起こした発電所が大阪を根拠とする関西電力であることは無関係だ。いろいろな被害の責任は関西電力にあり、その補償責任は免れない。かといって、電力の供給を止めることはできない。

 吉村知事発言は、電力利用を享受してきた消費者にも一半の責任がある。困っている自治体があればいち早く手を差しのべるとともに、事故根絶の道を探るべきだ、と聞こえる。

 責任を他に押し付けることに汲々とし、すぐにばれるウソを乱発して恥じない政治や官僚にくらべて、こういった府知事の発言が言語明瞭で清新に聞こえるのはもっともだ。

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2020年10月17日 (土)

原発の「福」は福島から福井へ

 大津波で電源機能を失ない爆発事故を起こした東電の福島第一発電所、現在は放射能汚染汚染水が増え続け、タンクが満杯になって保管しきれなくなった。無害化処理したものを海中に放出するかどうかで、もめている。

反原発集会の開催などを行う市民団体「原発のない福島を!県民大集会」実行委員会が14日、東京電力福島第1原発構内にたまる汚染処理水を環境中に放出しないよう求める要請書を県に提出した。(毎日新聞・10/17地方版)

 新聞などでは、ここを「福1原発」とか「1F」などと略称し、福島県が日本でも原発密度の高い地域であるような印象を与えている。福島第二発電所は被害を受けなかったものの廃止が決定している。

 「福」がつく原発銀座はむしろ福井県の方で、点検中で停止している原発再開などが問題になっている。福1などとすると、これから福井県のことかと思われかねない。

 福島は東北電力管内だが、福1、福2とも東電が所有しており、廃炉の始末がつけば福島から撤退することになる。

 福井は10月1日現在で、日本原子力発電(株)の敦賀1か所と関西電力(株)の大飯、高浜、美浜の3か所があり、関電の大飯・美浜の各1基以外は、日本原電の2畿を含め、すべて定期点検中ということで、合わせると4か所6基が福井県に存在する。[参照]

 これからは、福井の「福」の方が注目されるようになり、番号をつけるなら福井の方ということになりかねない。

 公約で原発ゼロを言わない自民・維新個々に説明しなくてはならなくなる。

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2020年8月12日 (水)

地球温暖化対策・本気度

【毎日新聞論点7/15より抜粋】

パリ協定 産業革命前からの世界の平均気温上昇を2度、できれば1・5度に抑えるという目標。それが達成できないと熱波に見舞われる世界の人口の割合は1・5度だと14%だが、2度なら37%に増える。サンゴの生息域の減少は1・5度上昇で70~90%だが、2度なら99%に。0・5度の差で被害が大きく違うことがわかり、欧州を中心に、1・5度に抑えなければいけないという方向。そのためには、30年までに10年と比較して温室効果ガスを45%減らさなければならない。

日本 5年ごとに国連へ提出する温室効果ガス削減目標(「13年度比で26%削減」)の据え置き。旧式の石炭火力発電所は休廃止する方針

ドイツ 石炭火力、2038年までに全廃

発電コスト エネルギー事業を取り巻く環境がここ数年で急速かつ大きく変化した。新設の電源では、2014年は大半の国で石炭火力が最も安かったが、19年には世界の約3分の2の国で再生可能エネルギーが石炭より安い電源になっている。

 日本でも20年代には自然エネルギーの発電コストの方が化石燃料より安くなると言われており、経済的合理性もある。

 新設の電源では、2014年は大半の国で石炭火力が最も安かったが、19年には世界の約3分の2の国で再生可能エネルギーが石炭より安い電源になっている。

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2020年8月 3日 (月)

投資は「太陽熱」へ

 政府は、石炭火力温存には熱心だが、日本は国土が狭いとか、原発再開が電力コスト安と称して、新エネルギーや再生可能エネルギー開発に本腰を入れようとしない。そして勝手にエネルギーには恵まれない国にしている。

 新エネルギーで真っ先にとりあげられるのが太陽光発電だ。しかし「国土が狭い」「曇りや夜は発電できない」などと熱心ではない。海洋エネルギーの賦存は、世界のトップクラスにありながら、ほとんど取り上げられていない。

 コロナ禍による国家財政危機への対策として、EUが温暖化原因ガス対策や原発ゼロに向けた投資を活発化しようとしている時、日本はGoToキャンペーンだ。

 太陽光でさえもう古くなりつつある。今すぐにも始められるのが「太陽熱発電」の開発と普及である。

 太陽熱発電とは、太陽光を鏡・レンズなど太陽炉で集光して、汽力発電やスターリングエンジンの熱源として利用する発電方法である。様々な発電方式が存在するものの、いずれも太陽のエネルギーを熱として利用しており、光電効果を利用している太陽光発電とは原理が全く異なる。

 太陽熱発電は、太陽の寿命までエネルギー源枯渇の心配が無く、さらに太陽光発電よりも導入費用が安い。その上、太陽熱発電の場合は、蓄熱すれば24時間の発電が可能であるなど、エネルギー密度の低い太陽光のエネルギーを利用するにもかかわらず、施設の大規模化などによって欠点をある程度克服することが可能である。

 既に、スペインやインドなどでは実用化の研究が進んでおり、日本は遅れをとっている。様々な方式あり民間がより参加しやすい方法である。

 周辺機器も安価で開発・供給ができる。今後は、代替エネルギーとして太陽熱発電が主流を占めるようになるだろう。

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