石油・エネルギー

石油・エネルギー・原発

2019年7月19日 (金)

大量無差別殺人と武器規制

 京都のアニメ関連会社で放火があり、従業員など74人のうち逃げ遅れた33人が死亡し、35人が重軽傷を負ったということである。

 一人の犯行でこれだけの人数を殺傷したという例は、これまでにあっただろうか。アメリカでは銃による乱射事件頻発を受けで、銃の販売規制を強化すべきだという議論が盛んになった。

 塾頭が訪米中に手にした量販店のチラシに、毎月某日は銃の特売日、お買い得の何割引き商品豊富、などとあるのには驚いた。

 学校で乱射事件があり、大勢の犠牲者が出たが、一度に60人以上の死傷者を出すことはちょっと困難であろう。

 武器はなにも銃に限ったことはない。携行缶に入れたガソリンは立派な武器である。無差別テロでは、多く爆弾が使われる。かつて、秋葉原でトラックの暴走による大量無差別殺人があったが、トラックも使われ方によって武器になる。

 毒物の食品混入という大量殺人は、古くからある伝統的な方策だが、近くはサリン、vxガスから放射能物質など武器の種類は実に多様化した。

 しかし、入手が簡単でこんなに大勢を殺傷できる武器は、ガソリン以外にない。携行缶によるガソリンの販売は、直ちに禁止すべきだ。無人給油所、車のタンクからの抜き取りなどなど困難な問題もあるが、建物が高層化している現在、ガソリンの武器使用禁止の方策を検討する時期に来ているのではないか。

| | コメント (0)

2019年7月10日 (水)

エネルギー政策も選挙戦から脱落

 今日(7/10)の毎日新聞社説のひとつは「19年参院選 エネルギー政策 脱炭素への道筋が見えぬ」である。その最後の結論部分を引用する。

欧州諸国は石炭火力全廃に向けてエネルギー政策を転換している。欧米金融界は石炭火力関連など温暖化対策に逆行する事業から投融資を引き揚げている。

日本は急速にエネルギー政策の転換に取り組まなければ、海外の投資マネー流出などで経済にも打撃が及びかねない状況だ。与野党は表面的な議論に終始せず、脱炭素社会実現への道筋を示すべきだ。

 本塾は、前々回、選挙戦で外交が全くと言っていいほど政策として示されていない、と指摘したばかりである。エネルギー対策もまた然り。安倍首相が世界各国を歴訪しても日本の政治は日々取り残されていく。その有様は国難と言っていいほどだ。

 引用をさらに続けよう。(その1)

中国メディア・東方網は6月30日、日本で水素電池車の量産が間もなく始まろうとしていることについて「電気自動車EVの発展に力を注いでいるわれわれは道を誤ったのだろうか」とする記事を掲載した。

記事は、EVがいいのか水素電池車がいいのかという議論が絶えない中で、隣国の日本が「まるで飛ぶかのような速さ」で水素電池車の量産段階に入ろうとしているとし、液化水素をエネルギーとして、飲用可能レベルな水のみを排出するというトヨタの水素電池車MIRAIが間もなく量産を開始すると紹介した。

そして、水素電池車の開発は以前より進んでおり、複数の技術がその技術を持ってきたものの、中でもトヨタは先を進んでおり、2014年には最大航続距離500キロのMIRAIを日本国内で発売したと説明。そのころ中国ではまだ「EVをどうやって急発展させていくか」について悩んでいたとしている。

そのうえで、日本企業が水素電池車の開発、生産で世界の先頭を行く状況には、行政による支援が大きく関係しているとし、その例として日本政府が水素・燃料電池戦略ロードマップを打ち出し、2025年までに水素電池車を20万台、30年には80万台にまで増やすことを想定していると紹介した。

記事は、水素電池車への取り組みが急速に進んでいる日本に対し、EVを全力で発展させようとしている中国について「方向性が間違っているのだろうか」と疑問を提起した。そのうえで、両者のどちらがいいか悪いかについては現時点ではまだはっきり言えないとし、少なくとも現状ではEV生産が世界的に大きなトレンドになっていることは間違いないと説明。水素電池車はコストの問題を含めて技術的な課題がまだまだ多いと伝えている。

その一方で、もし技術的なブレイクスルーが実現すれば、水素電池が新エネルギー車として持つ意味は間違いなく高まることになるとし、「恐ろしいのは、日本がすでに量産段階に入ろうとしているなかで、わが国がまだスタートライン付近にいることだ」と指摘した

https://news.livedoor.com/article/detail/16709099/

(その2)

トヨタ自動車は太陽光発電の電力を活用し、水素を製造・貯蔵・供給できる小型の水電解式水素発生充填(じゅうてん)装置「SimpleFuel(シンプルフューエル)」を元町工場(愛知県豊田市)に導入した。同社が2015年に公表した環境目標「トヨタ環境チャレンジ2050」の一つである「工場CO2ゼロチャレンジ」の実現に向けた取り組みの一環。

シンプルフューエルは工場敷地内にある太陽光で発電した電力を利用して、水の電気分解により低炭素水素を製造し、さらに圧縮・蓄圧した上で、燃料電池(FC)フォークリフトに充填するまでの工程を一貫して対応できる水素ステーション。水素の製造量は最大99Nm3/日(約8.8kg/日)で、FCフォークリフト7台~8台分の充填ができる。(SUISO KEN)

 燃料電池・水素の利用は、塾頭かねてからの持論である。海外の評価が高いのに、自民党が議論を避けているのは、原発再稼働の党是があるからだろう。

| | コメント (0)

2019年6月 5日 (水)

ウランから水素へ

(NHKニュース)

JR東日本は、燃料電池で走る鉄道車両を開発し、2020年代半ばの実用化を目指すことになりました。

この鉄道車両の動力源は、次世代のクリーンエネルギーとして注目される水素です。屋根の上に水素タンクが設置され、車両の下の部分にある燃料電池で空気中の酸素と反応させて電気をつくり走行します。二酸化炭素は排出しません。

水素を一度満タンにすると、約140キロの走行が可能です。通常の電車と異なり、火力発電所で発電された電力を使わないため、環境にやさしいという特徴があります。

また、架線や変電所も必要ないため、設備の維持コストを減らすことが可能だということです。

 塾頭が最も期待している次世代エネルギーは、水素である。化石燃料(石炭・石油類)の中では、CO₂やSO₂など公害ガス排出が最も少ないメタン(天然ガス)の主成分であり、日本近海の深海に多く堆積するメタンハイドレートはまだ手つかず状態にある。

 それをそのまま燃やせば、少量とはいえ、温暖化ガスが出るし、メタンハイドレートが泡として海面に出てくれば、やはり温暖化ガスになってしまう。

 中国では、電気自動車の開発が他に先行しているというが、それを既存の電源プラグで取り込むのでは、火力発電や原発の電気を使うことになり、完全な再生可能エネルギーにはならない。

 水素は燃やすのではなく、電池として使うのである。太陽光発電で得た電気で水を電気分解して水素を得る。その水素を水にもどす過程で、再び電気が得られるということになる。

 化学反応を効率的に行う触媒、水素の液化、その保管・運搬・補給の施設など何がしかの技術開発が必要であるとしても、実用化には数年あればいい。費用もそうかからないだろう。家庭用燃料電池システムは、電力・ガス・石油等エネルギー関連会社などですでに開発されている。

 前述のように鉄道会社が開発するのであれば、広大にわたる線路上を太陽光パネル設置の空間として利用を考えたらどうか。電車に送る送電線はいらなくなるし、電柱も利用できる。

 これまで、農地の上は作物の生育に影響するというので、パネル設置ができないという考え方だったが、支柱の高さやパネルの幅を工夫することで農産物生育に支障を来たさないということが分かった。

 太陽光発電作り過ぎも水素が解決してくれる。放射能廃棄物の処分場所もない原発に比べれば、前途洋洋だ。

 

| | コメント (2)

2019年5月21日 (火)

ゴミ分別は役所の仕事に

 役所から、「伐採枝は資源ごみとして〇曜日に」という知らせがきた。今、最も軽いが最も袋が多きくなるのがプラスチックである。これが多すぎて一部は中国に輸出され、それがあまり始めたので不法投棄され、海洋汚染の原因になっているという。

 買い物をすれば、プラスチック容器がついてくる。これが再生できるというので、貼ってある紙をはがしたり、食品などの汚れを水で洗ったり手間をかけて分別していた。

 プラスチックの種類は多い。使えないものは燃やすか埋めるしかない。しかし、使えないプラスチックを燃やす、という処分方法が記事として出てこない。

 伐採枝は、生きているとき温暖化ガスのCO₂を取り込むので、燃やしてその分を排出してもOKのバイオ資源だという説明だ。石油からとれる合成樹脂・プラスチックももとは、大量の酸素を生み出す植物性プランクトンだから、同じではないか、と思うがこれが違う。

 石油は何億年も前から長い期間をかけて生成される。それを一挙に燃やすのでとても追いつかない、という論理になる。

 家庭で分別するのに、袋を何種類つくってもそんなことまで気を配ることは無理。ゴミ収集は、生活ごみとそれ以外に単純化し、それ以上の分別は役所の仕事にしたらどうか。原発再開を考えるより、簡単なことだ。

 

| | コメント (2)

2019年5月 9日 (木)

イランで得点を(再掲)

 今、トランプがとっている行動により、イランが苦境に立たされている。これは、過去にもあったことで目新しい事件ではない。その時、原油輸出制裁の網をくぐってタンカーを回し、危機を救ったのが日本の企業である。

 その第一船が川崎港に入港したのは、66年も前(1953年)の明日に当たる5月10日である。以下の記事も9年前のものであるが、あえて手を加えずに再掲する。

+++++++++++++

 一冊の古い本を引っぱり出してきた。冒頭のグラビア頁に記念写真がある。写るメンバーは鳩山首相の父、若き日の鳩山威一郎氏、鳩山首相のお母さんの父、ブリジストン社長・石橋正二郎氏と夫人つまり鳩山首相の祖父母、ほかに4人関係者がいるが、ソファの中央に座るのは、主賓であるモサデグ・イラン首相の“密使”ホスロプシャヒ氏である。

 場所は東京麻布にある石橋邸の応接室で、昭和27年(1952)3月28日、講和条約が発効しGHQが廃止される1か月前のことらしい。その本の名は『イラン石油を求めて・日章丸事件』読売新聞戦後史班編<昭和戦後史>である。

 なぜそんな本を思い出したかというと、オバマ話し合い路線にもかかわらずイランのウラン濃縮作業が進み、核拡散防止で交渉してきた常任理事国とドイツの6カ国のうち、イランに同情的であったロシアまでイラン制裁に傾き始めたという最近の情勢である。これが約60年前、石油資源国有化でイランが世界から孤立した姿にそっくりなのだ。

 長年イランの石油利権で独占的利益を上げてきたのはイギリスの企業で、英国は国有化に激怒した。軍事力行使に限りなく近い恫喝で、イランの石油を引き取る消費国はなく、イランの石油タンクは満杯となる一方経済制裁で国民生活は苦境に立たされた。

 そんなとき、極秘の使命を帯びて日本にやってきたのが前出のホスロプシャヒ氏で、この密会がきっかけとなり、世界を驚嘆させた日本の出光興産・日章丸による抜け駆け輸入が実現する。日章丸が日本を離れる時には、船長などごくわずかが知るだけで、船員や家族も行き先を知らされていなかった。

 船長なども、途中英海軍に拿捕される覚悟はしていたが、まさか撃沈したり命を取ることまではしないだろうという、不安に満ちたものだった。また、航行中疑念や追尾をさけるため、無線発信をおさえ、やむを得ない連絡には暗号を使うなどスリリングなものだった。

 その経過の詳細はとても紹介しきれないが、日章丸は昭和28年5月10日、製品を満載して川崎に入港、荷揚げを開始した。そして2度目の航海につき、船が目的地アバダンに近づいた時の模様を前掲書が次のように伝えている。

 日章丸がルーカ・チャネルをさかのぼりはじめねと、大きな白いシーツを旗になぞらえて打ち振るもの、口笛と喚声と拍手がイラン側の河岸にこだまし、アバダン製油所が近くになるにつれ、小蒸気船がなん隻も日章丸にまつわるように集まってきて、盛んに汽笛、サイレンを鳴らす。

 石油桟橋には軍楽隊の出迎え、空からは超低空で飛ぶ小型機より、赤い花、黄色い花がばらまかれる。ゲート付近には鈴なりの人、人――。上陸した乗組員には「日本人、英雄」「ジャポン、イデミツ」の声が高まった。さながら日章丸は、経済苦境にあえぐイランにとっての救世主の雄々しい姿だった。

 この間、日本の外交にとってどんな難問が降りかかってくるかも知れない。各国ともそれぞれ国益にどう影響するか固唾をのんで見守るしかない。日本はようやく独立を果たしたばかり、朝鮮戦争はまだ後始末がのこっており、冷戦のまっただ中にある。

 イランの密使・ホスロプシャヒ氏はアメリカ経由でやってきた。CIAや日本の外務省はこのことを承知しているはずだ。欧米各国は、当時残っている各地の石油利権や財産権を侵害されることに反対である。しかしアメリカは、イランが共産化することをより恐れており、また、中東など利権獲得に遅れをとっている地域で、平等な機会が与えられることに反対する理由はなかった。

 だからといって、国が英国の反感を買うようなことはできない。こんなことで日本におはちがまわってきたのではないか。もちろん日本政府も同様である。日章丸帰着の頃イギリスのエリザベス女王の戴冠式があり、皇太子(今上天皇)が天皇の名代として参列する、戦後初の晴ればれしい外交舞台が待ってる。

 当然、政府内でイラン油輸入に賛否両論があったが、外務省の空気は「イランと英国の抗争に、なにも我が国の民間が行う合法的な行為をやめさせることはない」という、内心はイラン油輸入を応援する考えだった。ただ、外交上は、英国の意図に反しないよう巧妙な慎重さを演じていた。

 その後、イランにクーデターが起き、アメリカの支援するパーレビー王朝となるが、次ぎにホメイニ革命が起き、アメリカ・イランの決定的対立の根源であるアメリカ大使館占拠事件などが起きる。もともとこの地域は、イギリスとロシアが領域を2分しあうなど、他の中東地域同様に欧米やロシアに対する不信感が根強い。

 日本は、アフガンなどと同様、イランを孤立から救いイラン国民と協力態勢がとれる唯一の国といっていい。イランは、核開発問題でIAEA(国際原子力機関)に協力する姿勢も見せている。12月に同機関事務局長に就任したばかりの天野之弥氏が、核拡散防止と核平和利用の両面からどういう展開を見せるか。

 期待された鳩山外交は「政治とカネ」などの陰にかくれ、遅々として進まない。父方、母方両お爺さん時代に負けない自主的で性根のすわった外交を駆使し、内閣の得点をあげてみたらどうか。 

| | コメント (0)

2019年4月17日 (水)

入札と国防

 海上保安庁の巡視船などに使う燃料の一般競争入札をめぐっては、NHKの取材で、おととしまでの2年間、非公開の予定価格と全く同じ金額で落札される100%落札が、相次いでいたことが分かり、海上保安庁が内部調査したところ、入札の参加業者が、非公開の予定価格を事前に把握できたとみられることが明らかになりました。

NHKが報道している。

 昔のある話を思い出した。当事者は海上保安庁でなく北海道の航空自衛隊である。取引に関係していた人の告白をまた聞きしたもので、真偽のほどはわからない。

 北海道では、領空・領海侵犯で緊急発進が増え、一時的に燃料在庫が不安になることがある。一般競争入札では極端な安値を示してくる業者もあるが、このような時、追加注文をしても即応できないことが多い。北海道に製油所を持つ大手2社ならば数時間以内に補給してもらえる。納入業者を特定したいのは国の安全に支障を来たさないようにするためだ。ルールはルールとして守りたいが、臨機応変の措置も認めてほしい。

というものである。

 

| | コメント (2)

2019年1月 7日 (月)

脱原発に政党乗り遅れ

毎日新聞201916日 東京朝刊

 りそなホールディングス(HD)は、核兵器を開発・製造・所持する企業に対して融資を行わない方針を定め、公表した。核兵器製造を使途とする融資を禁止する例はあるが、それ以外の目的であっても該当企業には一切の融資を行わないと宣言したもので、こうした取り組みは国内の大手銀行では初めて。

朝日新聞デジタル20181230

「原発ゼロ」を訴える小泉純一郎元首相(76)が、初めての単著「原発ゼロ、やればできる」(太田出版)を出しました。首相在任時には原発を推進してきた小泉氏ですが、「原発が安全・低コスト・クリーンというのはうそ」と言い切り、電力を使う私たちにも「自分たちが生きている間に、事故は起きないと思っているのでは」と迫ります。

日刊ゲンダイDIGITAL / 201916

「お客さまが利益を上げられない商売でベンダー(提供企業)が利益を上げるのは難しい。どうするか真剣に一般公開の討論をするべきだと思う。全員が反対するものをエネルギー業者やベンダーが無理やりつくるということは、民主国家ではない」

 経団連・中西宏明会長の年頭会見が波紋を呼んでいる。今後の原発政策について踏み込んだ発言をしたからだ。中西氏は原発メーカーである日立製作所の会長も務めている。それだけに、脱原発とも取れる発言は驚きをもって受け止められた。

 もっとも、日立が英国で進めてきた原発建設計画も暗礁に乗り上げているし、三菱重工と政府がシャカリキになってきたトルコでの原発建設も撤退のニュースが報じられている。安倍政権の目玉政策だった原発輸出は、ことごとく頓挫(塾頭注:出資など⇒日立・東芝・日本政府・三菱重工。関係国⇒英・ベトナム・リトニア・米・台湾・トルコ。朝日新聞より)。世界的に見ても、原発ビジネスは採算が取れないのだ。

 一方、元日の読売新聞は1面で「原発1基分の洋上風力」と、東京電力が国内最大級の洋上風力発電の建設を計画していることを報じた。1兆円規模の事業費を投じ、千葉県銚子沖などに1基5000キロワット級の風車を約200基設置し、約30万世帯の年間電力を賄う計画だという。

鈍い立民と野党の動き

2018222日の党政調審議会で原発ゼロ基本法案を了承。39日に共産党や社民党、自由党と共に国会へ共同提出した。なお共同提出に際し、希望の党や民進党にも呼びかけを行ったが、2党は共同提出には同調しなかった。法案では、民進党時代における「2030年代原発ゼロ」という具体的な年限は設けず、「法施行後5年以内」に全原発を廃炉とする目標を掲げ、原発の再稼働と新規増設の禁止も盛り込まれた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年4月11日 (水)

原発でも安倍路線に待った

経済産業省の有識者会議「エネルギー情勢懇談会」が10日まとめたエネルギー長期戦略の提言は、当面のエネルギーの「主役」が見通せない中で、すべての選択肢を追求する総花的な内容となった。世界的に普及が進む再生可能エネルギーへ注力する姿勢は打ち出したが、他国に比べて出遅れは鮮明で、日本の戦略は後手に回っている。(毎日新聞4/11)

かつて原子力政策を推進する立場にあった小泉元首相や菅直人氏でさえ、しがらみを断ち切って福島の事故以来原発ゼロを強く主張するようになった。今、政策変更をしないと、悔いを千載に残すという危機感からである。

ところが、安倍自民や野党の一部、電力や重電など企業組合を傘下に持つ連合は再稼働積極派だ。電力不足が起きる、コスト高になる、配電網不足、関連技術者が育たない等々、再稼働推進派の言い分はすべてこじつけに過ぎない。

かりに、それがあったとしても長期対策で解消できることばかりである。想定される次の被害を防止することを考えれば安いものだ。

提言は、原発を「重要なベースロード電源」と位置づける現行政策を改め、太陽光、風力など再生可能電源と蓄電器、水素燃料電池など組み合わせによる次世代エネルギー戦略が急務だとしている。

この点で、欧州が再エネ比率約3割のドイツ、4割超のスペイン、英国の2割に比べ日本は14%にとどまっている。そして「世界の情勢からずれている」と指摘、さまざまな困難があっても、後手後手にまわるような政策継続を再検討する必要性を打ち出した。

原発推進に未練を持つ最大の原因は、日米原子力協定だろう。日本は原発から生まれ、原爆の素材となるブルトニムを大量保管している。つまり、安全保障上アメリカとは特殊な関係にあるのだ。

これまで、再処理して原発にも使えるように計画があったが失敗、実現の目途はなくなった。こう言ったことを含め、すべての原発の手じまいと新提案を合わせた方向性をエネ政策に持たせる必要があるのだが、安倍首相では「無理」ということだけ、はっきりとしている。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年1月11日 (木)

反原発にうねりが

小泉元総理大臣と細川元総理大臣は10日、国会内で記者会見し、直ちにすべての原発を廃止して、2050年までに自然エネルギーに全面的に転換するための法案の骨子を発表し、法案の策定と国会での審議に各党の協力を呼びかけていく考えを示しました。

これについて、菅官房長官は記者会見で、「いかなる事情よりも安全性を優先し、独立した原子力規制委員会によって安全性が確認された原発のみ、地域の理解を得ながら再稼働を進めるという政府の一貫した考え方に変わりはない」と述べました。(NHKオンライン)

TVで見ると「自民党は頭がおかしいのではないか」などと、例の小泉節満載の過激発言もある。そして早速立憲民主党などとも意見交換をしたようだ。同党は全く同意見で「原発ゼロ基本法案」の通常国会への提出を目指しで法案の準備を進めているところ。小泉氏とのすりあわせに入るだろう。

共産党も賛成の意向が明瞭だが、民進党には声がかからない可能性がある。民進党には電力総連出身参議院議員など強固な原発維持派がいるため、実現がむつかしいともいわれている。

会見には細川護熙氏が同席したが、かつて都知事選で自民が推す舛添氏の対抗馬として擁立した同志だ。その時は果たせなかったが、今度は野党共闘に一石を投じ、自民党の中からも次期総裁選をにらんで、揺さぶりの同調者が出るかもしれない。

また、被爆国でありながら核兵器禁止条約締結に二の足を踏むような安倍政権でいいのかどうか、国民に正面から問いかけるきっかけが作れれば、「さすが元首相!」ということになろう。菅直人さんの出番は当然として、鳩山さん、福田さんもまだ引退するにはお若い。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2017年4月20日 (木)

放射能、雨樋にご注意

原発事故があってから6年、そこから200kmも離れた千葉県柏市で放射線量がふえている、と聞くとびっくりする。半減期などという言葉もあるので、放射能は時とともに減ると考えがちだが、そうはいかぬ。

  
 
 柏市の体育館で大気中の放射線量を量ったら市の基準を上回る線量が計量された。そこで原因を調べたところ、雨樋の配水管が接する排水溝の土が発生源とわかった。

 

ここで時間をかけて濃縮されていたわけだ。地上5cmで保育園など市の公共設備163カ所で同様の場所を調べた結果、63カ所は市の基準を上回っていた。

 

直ちに除染作業にかかると言うが、原発再開反対など、感情的であるくらいがちょうどいいようだ。

| | コメント (2) | トラックバック (2)

より以前の記事一覧