中近東

2021年1月18日 (月)

アフガンと日本の関係

 これは今日付け(01/18)の毎日新聞社説。

戦火が続くアフガニスタンで、旧支配勢力のタリバンと国連児童基金(ユニセフ)が、国内各地に最大4000カ所の学校を設立することで合意した。

.対象となる子どもたちは最大14万人という。注目されるのは、女子も含まれる点だ。(後略)

 アフガニスタンと言えば、タリバン、テロ、内戦、アルカイーダ、ISの温床などよくないイメージで報道されることが多い。

 別にアメリカのイメージ操作だとは言わないが、ニューヨークを襲った同時多発テロはアメリカのプライドを無残に打ち砕いた。

 犯人はサウジ人、ウサマビンラディン。アフガンに潜伏中でタリバンに匿われていることがわかった。アメリカは直ちに逮捕引き渡しを要求したが、逃走中としてなかなか応じない。

 居場所を突き止めたアメリカは、パキスタン国内の潜伏先を急襲・逮捕し国外で死刑を執行した。

 タリバンは、アフガンに根拠を置くイスラム原理主義を信奉する勢力で、ソ連の支配を排除する上でアメリカと利害が一致する協力関係もかつては存在した。

 もともと、内陸国ではあるが、シルクロードの要衝に位置し、東西文明の交差点として栄えたところである。タリバンはそういった基盤に立ち市民の支持も得ている。

 女子教育は、イスラム原理主義に反するとはいえ、神の教えコーランの解釈は絶対不動のものではない。

 異教徒との付き合いを大切にする精神は存在する。そもそもは、多民族国家でありイギリスから独立したのは1919年、古くは仏教伝来の起点ともいえ、日本との縁も深い。

 首都カブールでは日本から届けられたランドセルを背負って通学する女子児童も目にするようになつている。

 アフガン民衆の生活・健康改善のため水の供給、医療奉仕など.の中村哲医師の献身的な活動は、今上天皇もおおきな関心を持たれた。アフガンからも最高の勲章が贈られたが凶弾に倒れた悲劇は、まだ耳新しい。

 アルカイダ、タリバン、テロ、米軍撤退……、そういった文脈でしか知られることのないアフガン。この社説が別の角度からアフガンとの友好に光を当てるきっかけとなることを期待したい。

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2020年12月 4日 (金)

おさまらぬ中東情勢

 前々回「イランの核と日本」という題で書いた。イラン核科学者の暗殺事件を危惧し、「日本は欧州などと連携し、イランに報復を思いとどまらせるよう外交努力をすべきだ」というのが結論である。

 ところが、3日の毎日新聞・東京夕刊に次のような記事が載った。

イランで2日、核開発の大幅な拡大を政府に義務付ける法が成立した。国営テレビが報じた。イラン核合意の制限破りを加速する内容で、穏健派ロウハニ政権は強く反対していたが、11月の核科学者暗殺事件を受け国会の保守強硬派が押し切った。来年1月の米国の政権交代を機に、米国の合意復帰と制裁解除を期待するロウハニ政権は難しい対応を迫られる。バイデン次期米大統領は核合意復帰の条件として、イランの合意順守を挙げる。「反イラン」のイスラエルなどは米イランの関係改善を警戒するが、イランが実際に合意破りを進めれば米国の復帰は困難になる。【共同】

 ロウハ二師は大統領である。しかし、国の進路を決めるようなことは、最高指導者が国家元首に相当する官職として新設され、ホメイニ師に次ぐ第2代の指導者をハメネイ師とした。

 国会の保守強硬派がハメネイ師に判断を任せるのか強行突破するのかは、報道ではわからない。仮にロウハ二師の意に反する行動をとればクーデターとなり、中東情勢はかつて見ない混乱や戦火が飛び交うことになる。

 続報が待たれる。

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2020年11月18日 (水)

米国のアフガン撤退

 米国のトランプ政権が来年1月中旬までの任期中に、アフガニスタンに駐留する米軍約4500人の完全撤収に向けた動きを加速させるとの観測が出ている。駐留米軍削減への懸念を示していたとされるエスパー国防長官の解任が明らかにされたことがきっかけだが、現実味があるのか。

 昨日の毎日新聞、東京・朝刊が報じたところである。

 これまで、トランプ大統領の言うことなすことには賛成できなかったが、これだけは賛成である。やや危なっかしいところはあるが、その方向に向かえば歴史的偉業になる。

 アメリカの中東問題関与は、アフガンをもってそれまでのそれまでのイギリスにとってかわる。アフガンはソ連の南下政策で共産国となる(1978)。同時にイラン革命も勃発、にわかに中東が騒がしくなった。アフガンではタリバンが強くこれに反撃、内戦状態になった。これに加担し後方支援したのがアメリカだ。

 ソ連は、モスクワオリンピックボイコットを背負うなど連邦弱体化のきざしとなった。ソ連はアフガン撤退をよぎなくされ、タリバンはアメリカを友好国に位置付けるようになる。

 つづく、イラン・イラク戦争にアメリカはイラクを味方につけ、湾岸戦争ではイラクに攻め込んでフセイン大統領を逮捕死刑にした。1991年のことだが詳述は避けよう。

 これが一挙に覆るのが2001年の9・11アメリカ同時多発テロだ。

 アフガン滞在中のサウジ人、ウサマビンラディンが首謀者とわかり、アメリカはアフガンに逮捕引き渡しを要求する。実権を握っていたタリバンはこれを拒否、逃亡に手を貸したことで、両国関係は一転最悪となる。

 その後、イスラエルと境を接するパレスチナ、さらにイラク・シリアなどのイスラム国などの混乱にいろいろな形でアメリカが介入加担し続けてきた。

 アフガンに本拠を置くアルカイダからテロリストが供給されているという、憶測がこれに伴っており、ISの跳梁にも結び付けられた。

 つまり、アフガニスタンそしてタリバンは、アメリカ中東関与の根源に存在する腫物のようなもので、ここから米軍を全面撤退させるということはトランプでなければ出来ないかもしれない。

 それで生ずる局地的な戦力の不均衡は、国連監視など方法で地域ごとに調整をはかるなどの方法を考えるべきた。

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2020年11月12日 (木)

首相の地位・半世紀

 【朝日新聞社 11/12

(前略)バーレーンのハリファ首相が11日、入院していた米国の病院で死去した。国営通信社などが報じた。84歳だった。首相としての在任期間は4988日間に達し、ロイター通信などによると、「世界の首相で最長の在任期間」という。

1971年、英国の保護領からバーレーンが独立した際に初代首相に就任した。2011年に中東各国に波及した民主化運動「アラブの春」では一部の市民による反政府デモで更迭要求がわき起こったが、武力で封じ込めた。現在のハマド国王はおいにあたる。(中略)

日本では、安倍晋三前首相の第2次政権での連続在任日数が2822日(78カ月)に及び、歴代最長を記録した。(ドバイ=伊藤喜之)

  ♪月の砂漠をはるばると……という童謡の歌詞は、日本のロマンティシズムのスタートに位置する。

 それがどこの国、地域をイメージしたものかはわからないが、サウジ・エジプト、イランといった中東の大国ではなくペルシャ湾に接した小国の王子様、お姫様と想像したい。

 頭書のバーレーンは、サウジののどもとにある島国であるが橋でつなっている。サウジの首都リヤドやメッカ・メジナに向かう要所でもある。

 頭書の国王・首相の先祖は、ラクダに乗ったお姫様・王子様かも知れない。どっちにしても、気の長い牧歌的な中東の話である。

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2020年11月 5日 (木)

温室効果ガスゼロと壱岐島

 予算委員会がはじまり、日本学術会議任命問題などで菅内閣発足以来の失政を責め立てられている。新型コロナの先も見えず支持率も下降気味だ。

 そんな中で安倍内閣で実現しそうになかったヒットが一つあることを、野党も評価していいのではないか。

 それは、「温室効果ガスの排出量を2050年までに実質ゼロにする」方針を発表したことである。

 すでに欧州連合(EU)をはじめ世界122の国と地域(経済産業省)が「50年実質ゼロ」を目標に掲げており、日本も遅ればせながら世界の潮流のスタートラインに並んだと言える。

 その10年遅れだが最大の排出国・中国の目標とも歩調が合ってくる。安倍首相のお友達トランプは、パリ協定を脱退して蚊帳の外だ。

 大陸と日本の橋渡しをした結節点として一支国(壱岐島)の名が文献に現れるのは、古く『魏志倭人伝』までさかのぼる。(以下「日本を変える島」=永山悦子、毎日新聞2020年11月2日 東京夕刊・参照)

. その都のあった場所が島南東部にある「原(はる)の辻遺跡」だ。発掘調査から、大陸の鉄器や青銅器、土器、ガラス製品、占いなど最先端の技術や風習が、一支国を経由して後に「日本」となる列島の各地へ伝わり、日本の文化の礎となったことが明らかになった。世界の潮流を日本へ伝える重要なポイントだったといえる。

 それから1700年あまり。壱岐市が世界の潮流にいち早く反応した。2019年、日本で初めて「気候非常事態宣言」を出したのだ。この宣言は、地球温暖化などを気候の「変動」ではなく人類が緊急に対応すべき「非常事態」と位置づけ、温室効果ガスの排出実質ゼロなど具体的な対策に取り組もうというもの。

 16年に豪州の自治体デアビンが初めて宣言し、欧州や米国などの自治体が続いた。一方、日本はなかなか宣言に踏み切る自治体がなく、長くゼロだった。それを破ったのが壱岐市だった。

 その後、宣言する自治体が相次ぎ国内で40を超えた。白川博一・壱岐市長は「私たちの宣言がチョウのはばたきとなり、それが日本全体のうねりにつながってほしい」と話していたが、その通りになりつつある。

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2020年8月15日 (土)

UAE・イスラエル・イラン

 UAE(アラブ首長国連邦)は、サウジ半島ペルシャ湾岸に張り付くように存在する小王国のひとつである。チグリス・ユーフラテス川が注ぎ込む湾の最西端から、クウエート、バーレーン、カタール、UAE、オマーンと続いてインド洋に出る。

 湾の出口近くで国土が刃物のように突き出し、対岸・イランの喉元をねらっているような形をなしており、ここがタンカーの往来でよく話題となるホルムズ海峡である。

 いずれも産油国、または原油積出港がある国で、原油価格低迷を受けているものの豊かな国である。宗教はイスラム教スンニ派が多いが、シーア派に属する住民も少なくない。

 その中で今日のニュースはUAEがイスラエルと国交を結ぶという話。13日に合意に達したというが、第一次中東戦争が起きたのは72年前。日本が75回目の終戦記念日にあたる日の話題としてはおめでたいことだ。

 トランプが大統領選を前に有利な材料にするとか、パレスチナはUAEを「裏切り行為」と激しく抗議するとか、イスラエルのヨルダン川西岸占領を凍結するなど信用できないなど、これまでの中東紛争の根幹にかかわることなのでにわかに評価できない、という気持ちがあるのももっともだと思う。

 もともと、イスラム教ではユダヤ教徒・キリスト教徒については、旧約聖書に基づく一神教に共通点があり「経典の民」として、税をおさめる、つまり経済的な関係があれば、通婚や居住関係で差別を受けないという教義がある。

 理論的にはUAEがイスラエルと経済問題で条約を結び友好国となっても不思議はない。エジプトが前例になってる。これまで、ISなど過激テロ組織はほとんどスンニ派が占めていた。イスラム教徒の大部分がスンニ派で、サウジアラビアがその総元締めの位置にあるとされてきた。

 スンニ派とユダヤ教が手を結ぶというのは世紀を超えた大転換だ。本当にそんな時代が来るのだろうか。

 実はこれと違う新たな危機が顔を出している。イラン・イスラエルの対立だ。イラク・シリアにおけるイランの浸透は歴然としてきたようだ。レバノンに根拠を置くシーア派のヒズボラもこのところのレバノンの混乱に乗じて力をつけるのではないか。

 イスラエル、つまりユダヤ人を何としてでも守らなければならないのがアメリカだ。UAEを仲間に入れ、イランを後方から軍事的にけん制するにはUAEの存在が重要だ。

 アメリカがこれまでやって来たような、経済封鎖、武器援助、後方支援、先制攻撃といった行動を再発させるとすれば、新たな世界的危機が生まれることになる。

 どうか「♪その道はいつか来た道」にならないよう願いたいものだ。

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2020年5月 8日 (金)

「くに」とは何か

 イラク、シリア、トルコ、イランからなかなか戦火が絶えない。ISが消滅したような観測があるが、そう簡単にはいかないだろう。ISはイスラミック・ステートの略であるがステート即ち「国」の概念は、現在一般化している「国家」と全く異なるものである。

 現在の「国境」「民族」を超えるもので、宗教共同体」とも違う。国連の加盟単位にもならない。それが国家以上の軍事的脅威になっていた。その宗教上潜在する戦闘性、団結力はいつ復活してもおかしくない。

 この地域で、これと全く違う戦闘が起きているのが、クルド民族と域内や周辺国家との間で散発する戦争である。

 クルド族も、世界で最大の人口約3千万人という「国」を持たない民族で、イラク・シリア内や周辺国に散在し、「国」としての独立を希求するが、国連をはじめ、表向き支援する国はない。

 そこで「くに」とは何かということになると、日本は以上の観点で見るとあいまいなところがありながら、海で隔てられているだけに、紛争は避けやすい。日本国憲法が規定する国籍があるから、「日本人」ではない。

 昭和前半の時代まで「お国はどちらで」と聞かれ、「薩摩です」とか「越後です」と答えるのは普通だった。日本語の「くに」の語源や意味はどこにあるのだろう。古事記や日本書紀を見ても神話の最初から出てくるので相当古い言葉だ。調べてみたが諸説があって定説となりそうなものはない。

 そこで、日本書紀を見ると最初に出てくる「くに」は、

開闢(あめつちひら)くる初に、(くに)(つち)の浮れ漂へること、譬へば游魚の水上に浮ける猶し。

とあり、水と陸で区切られた洲を、魚の浮かんでいる姿に例えそれを国としている。続けて

時に、天地の中に一物生れり。状葦牙(あしかび)の如し。便(すなは)ち神と化為る。常立尊(くにのとこたちのみこと)と号す。

と書いている。

 「くに」も、なんとなく頼りない表現だが、国が限られた地理的な位置・範囲をであることと、そこを支配する「ひと=神」の関連を指している言葉であることがわかる。

 最初にISやクルド族のことを書いたが、「くに」の形は、海に浮かぶ大八洲とは違い、簡単に線引きはできないし、人の構成も複雑だ。ISと違った意味で「くに」とは何かが問われている。いきなり「国民国家」を目指すのではなく、「くに」の範囲と支配する「ひと」を区別をし、摩擦をさけながら自治区を形成していくしかないのではないか。

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「くに」とは何か

 イラク、シリア、トルコ、イランからなかなか戦火が絶えない。ISが消滅したような観測があるが、そう簡単にはいかないだろう。ISはイスラミック・ステートの略であるがステート即ち「国」の概念は、現在一般化している「国家」と全く異なるものである。

 現在の「国境」「民族」を超えるもので、宗教共同体」とも違う。国連の加盟単位にもならない。それが国家以上の軍事的脅威になっていた。その宗教上潜在する戦闘性、団結力はいつ復活してもおかしくない。

 この地域で、これと全く違う戦闘が起きているのが、クルド民族と域内や周辺国家との間で散発する戦争である。

 クルド族も、世界で最大の人口約3千万人という「国」を持たない民族で、イラク・シリア内や周辺国に散在し、「国」としての独立を希求するが、国連をはじめ、表向き支援する国はない。

 そこで「くに」とは何かということになると、日本は以上の観点で見るとあいまいなところがありながら、海で隔てられているだけに、紛争は避けやすい。日本国憲法が規定する国籍があるから、「日本人」ではない。

 昭和前半の時代まで「お国はどちらで」と聞かれ、「薩摩です」とか「越後です」と答えるのは普通だった。日本語の「くに」の語源や意味はどこにあるのだろう。古事記や日本書紀を見ても神話の最初から出てくるので相当古い言葉だ。調べてみたが諸説があって定説となりそうなものはない。

 そこで、日本書紀を見ると最初に出てくる「くに」は、

開闢(あめつちひら)くる初に、(くに)(つち)の浮れ漂へること、譬へば游魚の水上に浮ける猶し。

とあり、水と陸で区切られた洲を、魚の浮かんでいる姿に例えそれを国としている。続けて

時に、天地の中に一物生れり。状葦牙(あしかび)の如し。便(すなは)ち神と化為る。常立尊(くにのとこたちのみこと)と号す。

と書いている。

 「くに」も、なんとなく頼りない表現だが、国が限られた地理的な位置・範囲をであることと、そこを支配する「ひと=神」の関連を指している言葉であることがわかる。

 最初にISやクルド族のことを書いたが、「くに」の形は、海に浮かぶ大八洲とは違い、簡単に線引きはできないし、人の構成も複雑だ。ISと違った意味で「くに」とは何かが問われている。いきなり「国民国家」を目指すのではなく、「くに」の範囲と支配する「ひと」を区別をし、摩擦をさけながら自治区を形成していくしかないのではないか。

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2020年3月 9日 (月)

サウジが大変貌

 サウジアラビアのムハンマド皇太子が、クーデターを企てる恐れがあるとして、サルマン国王の弟とおいという有力王族の身柄を拘束したという報道がなされている。

 サウジは、イスラム圏最大の安定した王制国家と思われているが、内実は違う。他のイスラム圏各国と同じように石油大国になる前は、多数の部族に分かれ、それぞれ部族長が支配していたのだ。

 その中の有力部族サウド家とイスラム・ワッハーブ派が盟約し、各部族と姻戚関係を結ぶことにより膨大な権力を集中した。

 そのため、国王は一説によると、17人の妻があり36人の王子がいるという。兄弟同士や甥・叔父との間で血を見るような争いをするのはおかしいように思うが、実は逆で、石油収入に限りが見られるようになると贅沢し放題は許されず、相互の奪い合いになるのだ。

 王太子候補はいくらでもいるわけで、自らに不利な報道するような記者があれば、トルコの殺人事件のようなことが起きても不思議はない。

 かつて、同国に長く滞在したカメラマンから聞いた話だ。

リヤドに向かう列車に乗ったら、王族の一向と出会った。そのうちの一人が、履物の緒を切って困っていたので、手早く持っていたひもですげて上げたところ大変喜ばれ、宮殿に来るよう誘われた。

ご馳走になったが、王妃はもとより女性が席に出てくることはない。たまたまこの日は、国民から王族が直接陳情を受ける日に当たっており、来た順で公平に話を聞くということだった。

こういった面での民主主義も自然な形で実行されており、石油の現物給付をプリンスマネーに換える方法などの話題はあったが、ゆとりあるサウジ王族の姿を垣間見た。

 平和だったサウジは、これから大変貌が始まりそうな気がする。

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2020年2月 6日 (木)

アメリカ外交の虚実

 外交と軍事の絡み、これはなかなか素人にはわからない。国家の機密と言えば、この右に出るものはない。桜を見る会の出席者など一緒にしては、見てほしい桜の方が迷惑するだろう。

 大手マスコミでも真実を明報道することは滅多にない。記者クラブに所属する特定の社にだけに、リークできないからだ。

 それだけに文書やメモの保存は歴史検証の上で、捨ててはならないものである。

 アメリカは、アフガンから911同時多発テロ以降、主犯とされるウサマ・ビンラディン逮捕・引き渡しを要求し、政治権力を持つタリバンと対立して軍隊を派遣、戦争状態に入っていた。

 ビンラディンは逮捕・殺害されたが、残る組織、アルカイダを世界に向けたテロの温床であるとし、タリバンと対立、軍を維持させ続けた。

 トランプは、タリバンと交渉の上撤兵する方針だという。アフガンは、当初イギリスが侵攻して支配、次いでソ連が共産圏として拡張、これを排除するため、アメリカがタリバンに協力して成功させ、後に一転してタリバンを不倶戴天の敵にしてしまったのだ。

 このところトランプは、「平和の旗手」のような発言が続く。しかし、元来交渉で財を成した不動産屋だ。アフガンが長年の大国干渉を脱した平和な国になれると理解するのは早いだろう。

 中東だけではない。日本・韓国をはじめ、世界に米軍を張り付ける政策がアメリカ経済浮揚の重石になっていることは疑いない。このさまざまなジレンマが、大統領選の味付け材料として使われれているようだ。

 諸記録の保存では、日本より上と見られるアメリカ。上の2国間交渉がスタートすれば、北朝鮮問題と同様、トランプの外交戦略を歴史が明らかにするだろう。

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