東アジア共同体

2018年11月26日 (月)

産経のあきれた論調

 産経新聞が今日付け(26日)で<防衛大綱見直し「敵基地攻撃能力」明記を>と題した主張(社説)を掲載している。本塾がこのテーマを掲げたのは22日、それから4日もたっており、内容も本塾の結論と逆だが読む方が恥ずかしくなるような、言っては悪いが「寝ぼけた」内容だ。その一部を引用するとこうだ。

政府が、年末に閣議決定する、新たな防衛力整備・運用の指針「防衛計画の大綱」の概要案をまとめた。

(中略)北朝鮮は昨年、米領グアム周辺海域へミサイル発射をせず、日本列島越えの発射は行った。自国を標的とする米国の懲罰的・報復的抑止力を恐れたが、その力を持たない専守防衛の日本の頭上には平然とミサイルを撃った。中露両国も日本を攻撃できる核・ミサイルを有している。周辺国には専守防衛という善意は通じない。

陸上配備型の弾道ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」導入は当然だが、百発百中ではない。「積極防衛」政策へ転換し、日本攻撃をためらわせる懲罰的・報復的抑止力として「敵基地攻撃能力」の整備を始めてほしい。

まず「米領グアム周辺海域へミサイル発射をせず、日本列島越えの発射は行った」という恥ずかしくなるような論理。

グァムを狙う弾道ミサイルであればこそその軌跡は日本上空の宇宙空間を飛翔する。もし、米本土であればロシア・カムチャッカ半島などの上を飛ばなくてはならない。飛翔距離確認ならば、事前に通告しなければならないが、それをしていないことでは問題がある。

北朝鮮は当初の実験を「衛星発射」と称していたが、それなら宇宙の軍事利用とならず、国際法上も違法発射とは言えない。

さらに社説は「中露両国も日本を攻撃できる核・ミサイルを有している。周辺国には専守防衛という善意は通じない」と続ける。だから敵基地攻撃能力を持つことを公表するという論理にどうしてなるのだろうか。ロシアや中国の国土は広大だ。そのどこからでも日本攻撃の能力のあるミサイルが発射できる。その基地をどうやって突き止めるつもりだろう。

最後を、日本攻撃をためらわせる懲罰的・報復的抑止力として「敵基地攻撃能力」の整備を始めてほしい、で締めくくる。

日本攻撃をためらわせるのは、敵攻撃能力がなく戦争放棄を憲法にうたっている国であることだ。そこへ一方的な核ミサイル攻撃をすればどういうことになるか、その想像力が働かない国はないだろう。

また、5大核保有国以外に懲罰的・報復的抑止力を持とうとする国が現れることは、アメリカをはじめどこにも賛成する国はない。また、5大国と同じ能力を持ちたいと希望する国もなくなった。

そのような世界の常識のもと、あえて敵基地攻撃能力を吹聴しなければならない無理はどこから来るのだろうか。

 

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2018年11月20日 (火)

元徴用工訴訟を仕組んだ詐欺発覚

韓国最高裁が確定判決で新日鉄住金に賠償を命じた元徴用工訴訟については、今月10日に取り上げた。韓国の「朝鮮日報」(日本語版)は、この訴訟を支援している市民団体が詐欺罪の容疑で警察の捜査を受けていることを下記のように報じている。

それで韓国側が今後どう動くか注意深く見守りたいが、結果次第では韓国および日本の世論に大きな影響をもたらすことになるだろう。本塾が憂慮してきたように、最近は北朝鮮も「反日」競争に加わってきた。この傾向を食い止める責任は日本政府にもある。歴史を正しく検証することと、「嫌韓」「嫌中」などをあおる団体に自制を促すことが必要だ。

詐欺容疑で家宅捜索を受けたのは市民団体「対日抗争期強制動員被害者連合会(連合会)」のソウルと全州の事務所。同団体は強制徴用被害者を支援し、日本企業を相手取り損害賠償請求訴訟を起こしてきた。韓国各地の43か所に本部があるという。

警察に告発したのは、連合会の元幹部だ。連合会で本部長を務めたこともあるこの人物は、連合会の幹部らが被害者に対し「加入費を払って会員になれば、訴訟を進めて賠償金を勝ち取ってやる」として1人当たり2万ウォン(約2000円)から数十万ウォン(約数万円)を受け取っていた事実を告発したという。(以下略)

 

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2018年11月19日 (月)

一国主義に別の流れが

内政そっちのけで毎日のように首脳会談がどこかで行われている。日本・ロシア・アメリカ・韓国・中国・インドetc……。しかしその成果はほとんど伝わってこないし変化の兆しも見えてこない。

 そんな時、ヨーロッパに新たな火種が。

読売新聞・11/18

【ロンドン=広瀬誠】英国の欧州連合(EU)からの離脱協定案を「支持する」割合が15%にとどまることが、世論調査会社ユーガブの調査で明らかになった。12月にも行われる協定案の議会採決で、議員は世論の動向を見ながら、賛否を決めるとみられるため、今回の調査結果は、協定案の議会承認を目指すメイ首相にとって打撃となりそうだ。

 ユーガブは、協定案が閣議了承を得たとメイ氏が発表した翌日の15日、英全土で1311人を対象に調査を行い、16日に結果を発表した。それによると、離脱協定案に「反対する」は51%、「分からない」は33%だった。EUからの離脱を決めた2016年の国民投票については、「正しくなかった」(47%)が「正しかった」(40%)を上回った。合意なき離脱の可能性が指摘される中、離脱の決定自体を疑問視する民意がうかがえる。

【ロンドン時事】ギャンブル大国として知られる英国で、欧州連合(EU)からの離脱合意をめぐってメイ首相が与野党から批判を浴びる中、政局を予想する賭けがにわかに活況を呈している。相次ぐ閣僚の辞任と与党内の「メイ降ろし」の動きを受け、首相の年内退陣に賭け金が殺到し、賭け自体を取りやめるブックメーカー(賭け屋)も出ている。

 過半数を得た国民投票の結果を、わずか2年半ほどで覆す結果だ。支持率15%というのは一国主義の危うさに気が付き、むしろEU強化に目が向いているとさえ思える。

1週間前にアップした「欧州軍構想」も参考にしていただきたい。いいろな難局を潜り抜けた末、いずれEU・アジア・米・ロの4極時代になりそうな気がする。それで世界の均衡と平和・発展がもたらされるのなら結構なのだが。

 

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2018年11月15日 (木)

無意味な辺野古移設

訪米中の玉城沖縄県知事は、今日ワシントンで最後の日程をこなす。これまで普天間基地辺野古移転についてアメリカ政府筋の反応は鈍かったようだが、下院で野党・民主党が過半数を制したことにより関心が高まるのではないかという最後の期待がかかっている。

本塾は、「かつてベトナム戦争当時、辺野古北部の広大な森林はベトナムのジャングルに似ており海兵隊の訓練に最適」という説があったことを書いたことがある。

「琉球新報」では2016年に17回にわたる「沖縄基地の虚実」という連載記事を掲載しているので、その一部(2016/3/24付)を以下に紹介しておこう。玉城知事は当然これらの知識を持ったうえで米国内の世論に訴えているはずだ。

米海兵隊の駐留場所をめぐり、朝鮮半島有事に対応する場合は沖縄よりもむしろ九州が近いと主張されるのに対し、反論としてしばしば持ち出されるのは台湾海峡への距離だ。政府も日本の近くにある「潜在的紛争地」について、朝鮮半島と台湾海峡を挙げてきた。

 米軍普天間飛行場の移設問題に関する県とのやりとりなどでも国は沖縄と台湾の近さを引き合いに「緊急事態で1日、数時間の遅延は軍事作戦上致命的な遅延になり得る。県外駐留の場合、距離的近接性を生かした迅速対応ができず、対処が遅れる」と主張してきた。だが専門家の間からは、台湾海峡有事の際に地上部隊である米海兵隊が真っ先に果たす役割は、ほとんどないと指摘されてきた。

過去に米国防総省系シンクタンク「アジア太平洋安全保障研究センター」准教授などを務め、日米関係と安全保障に詳しいジェフリー・ホーナン氏は「台湾危機はまず海空軍の戦い。いざ戦うことになれば、それは第7艦隊(拠点・横須賀)と第5空軍(司令部・横田)だ。台湾有事と朝鮮半島有事で海兵隊がどのような役割を果たすのか疑問だ」と指摘する。

では中国軍が台湾本土に侵攻し、地上戦が繰り広げられる事態はあるのか。

 軍事評論家の田岡俊次氏は、昨年11月に台湾総統府が行った世論調査で「現状維持」を望む人は88・5%で、「独立」を望むのは4・6%にすぎず、蔡英文次期総統も現状維持を公約していると指摘。「そもそも中国が台湾に侵攻する事態はまず起こらない」と否定的な見方を示す。

それでも仮に中国が台湾に侵攻する場合はどうか。田岡氏によると、現在の中国軍の輸送能力で渡海できるのは最大2個師団(2万~3万人)程度。一方、台湾陸軍は20万人、さらに戦車千両余の兵力を擁する。比較して、在沖米海兵隊の戦闘部隊である第31海兵遠征部隊は同じ地上部隊だが、兵力は台湾陸軍のおよそ100分の1、約2千人だ。

田岡氏は「中国軍が台湾陸軍を地上戦で制圧するのは不可能だ」と結論付けている。

 

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2018年11月10日 (土)

日韓大論争のすすめ

最初に記事の引用を。(毎日新聞11/10、東京・朝刊)

河野太郎外相は9日の記者会見で、韓国最高裁が確定判決で新日鉄住金に賠償を命じた元徴用工訴訟の原告について、「募集に応じた方で、徴用された方ではない」と述べた。政府は判決後、原告らを「旧朝鮮半島出身労働者」と表現しており、その理由を説明した形だ。

政府は、戦時中の朝鮮半島での動員には、募集▽官によるあっせん▽徴用--の3段階があったと説明。従来は一括して「旧民間人徴用工」などと表現していたが、判決後は区別している。自民党からは「原告らは『募集工』と呼ぶべきだ」との声が上がっていた。

河野氏は「国民交流に影響が出るべきではない。自治体やスポーツ、文化の交流はしっかり続けていただきたい」と述べた。(以下略)

徴用工に限らず従軍慰安婦などについても本塾が日ごろ言っていることだ。日韓の間で問題の整理が進んでおらず、お互いに嫌韓・反日の掛け合い漫才に終始している。引用最後のくだりは、スポーツ・文化交流で意見の相違から逃げるのではなく、対立点を掘り下げ共通の歴史認識を持つようにすることだ。

河野発言は史実である。時期によって一様ではないが、政府は有利な収入を求める移住者をどうコントロールするかに苦慮していたこともある。

大原則は、同じ大日本帝国臣民である。法的な差別はない建前だ。朝鮮人は工員募集からはずすとか、従軍慰安婦への道を閉ざすとなれば、それこそ差別になり問題視されただろう。戦争末期には徴兵・徴用も日本人と同様に義務とされた。

太古は、まったく国境を意識せず往来が盛んで混血が進んだこともある。しかし言語・風習の違いと政治権力などで国が形成されるに従い違いを強調するナショナリズムが発生する。伊藤博文はそれを知っていたので日韓併合には消極的であった。

しかし、朝鮮人・安重根に暗殺されたため、日本は「併合」という失敗をおかす。今月1日付の「朝鮮半島を覆う苦悩」に書いたように、世界が「帝国主義」の反省期に入る前だったので、国際法上の手続きはふんでおり、「併合」は「属国化」「保護国化」「植民地化」より相手を優遇した措置だ、と信ずる向きが国内にあったことは疑いないだろう。

だからそれに抵抗する者は、恩知らずという意味を込めて「不逞鮮人」と呼び弾圧した。

いくら法的に正しくても間違いが二つある。それは「蔑視」という差別と「戦争」への参加である。さらに戦争は南北分断の原因を作り、その反省のないまま今に至っていることである。

日本は、その反省を歴史認識の上で、法的手続きとは別にしつかり認めなければならない。蔑視の反省というのは立証困難だが、問題の根底をなしており、韓国がわにも日本蔑視がないとは言えない。それだけに、お互いに認め合えばいいだけの話である。

以上のようなことを恒常的に研究し、討議しあう機関を設けるのが河野氏のいう「国民交流」でなくてはならない。逃げてはいけないのである。

 

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2018年11月 1日 (木)

朝鮮半島を覆う苦悩

太古より最も密接な隣国であり、近代化・国際化が進んでいるはずの韓国が、なんとも理解しがたい不思議な姿を見せる。先の軍艦旗騒動に次いで今度は70年以上も前の徴用工補償訴訟で原告勝訴の最高裁判決を出したことだ。

慰安婦問題もそうだが、長い間問題にはならなかった問題が、突然息を吹き返す。

判決文を朝鮮語で見たわけではないが、中央日報・日本語版に判決理由が書いてある。

大法院1部は日本の確定判決が日本の韓半島(朝鮮半島)支配と強制動員そのものが不法だと見る大韓民国憲法の核心価値と正面から衝突……

日本の新聞では、その前半部分を日韓併合条約そのものが不法、という書き方になっている。日韓併合に相当強引さがあったことは事実だが、日本は当時念願の日英条約を改定して間がない頃だ。国際間の評判には相当気を使っていた。

韓国側の李完用総理などと国際法上さし障りのない手続きを踏んでいるので、不法という指摘は当たらない。それまでの国際会議の成り行きから見ても、イギリス、アメリカ、オランダなどからは支持も受けていた。

もう一度、上の判決理由をよく見ていただきたい。「大韓民国憲法の核心価値と正面から衝突」とある。国際法上不法というのではなく、韓国憲法から見ると不法だといっているのである。

韓国憲法には、国のルーツとして上海に設立された亡命政権の法統を継ぐ、と書いてある。亡命政権は李承晩をトップに据えたが、これを承認する国は一つもなく、まとまりも欠いて李承晩はアメリカに身を隠していた。

日本の敗戦を見ていち早く施政権を持とうとした「人民委員会」が李承晩を主席に担いだのだが、アメリカがそれを認めなかった。しかし、冷戦がようやく表面化しかかったこともあって、激しい左右対立の中1948年5月に米軍施政下だけの単独選挙が行われ、アメリカの意を受けた李承晩が初代大統領となった。そして憲法が制定され「大韓民国」の発足となる。

この経緯からわかるように、国名が「朝鮮」ではなく「韓国」としたのは、日韓併合の直前に朝鮮国王が「大韓帝国」と国名を変更したのを引き継いでいるのだという、亡命政権の主張が感じられる。

日韓併合と同時に亡命政権ができたのならわかるが、実際は1919年(大正8)で9年の間がある。そのきっかけとなったのは朝鮮全土で起きた31運動で「独立万歳事件」ともいわれる。理屈だが独立運動というからには、併合そのものを不法としていなかったことになる。

だから、亡命政権の「法統」といっても、韓国最高裁の憲法解釈がそうであれば韓国政府が三権分立の建前から尊重するというのは、行政の長として立派。

しかし、国際法上疑義があるということは、裁判官の少数意見や、国民の間にもあるようだ。

民族分断の解消を前にした、建前と本音、そして大きな矛盾をかかえる朝鮮半島にどこまで親身になれるか、日本も大きな選択を迫られることが避けられない。

 

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2018年10月15日 (月)

尖閣を考える

尖閣諸島問題で日中間の対立が最も先鋭化したのは、なぜか鳩山内閣から野田内閣の民主党政権下である。2010年の体当たり漁船逮捕、身柄拘束に始まり、最後は、石原都知事が民間から買い上げようとしていた魚釣島などを政府が国有化したことに中国が反発した。

その後も、挑発行動などは続いているが、このところ、かつてのような先鋭化を避けているように見える。

その背景にあるのは、米中の対立(覇権争い)で、互いに関係各国の支持を取り付けようという水面下の競争が働いているのだろう。15日付けの毎日新聞(東京・3面)では、中国が日本との第三国協力に転じた背景には、習金平国家主席が提唱する現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」に吹き付ける逆風があるとしている。

つまり、中国の鉄道計画や港湾開発などインフラ整備のため沿線各国への多額な融資をすることにより、債務超過が憂慮されたり、沿線の不動産開発先行で中国支配の懸念が警戒されるため、日本との連携により計画を再構築する必要があるという。

急がば回れということである。東シナ海や南シナ海が緊張するようでは計画がとん挫しかねない。もう一つ、習金平は毛沢東以来という独裁体制を得て軍部への支配力を不動のものにしたた。もはや無人島の実効支配などにこだわる必要を感じなくなったのだろう。

中国の最大の眼目は、アメリカとの経済戦争に打ち勝つこにある。安倍外交はそれをうまく利用しているという面では効果をあげている。

さらに言えば、こういった機会に尖閣問題を交渉で解決の道を探るような機転が働かないものか。

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2018年10月13日 (土)

韓国の稚気

今月6日付けで「慰安婦・旭日旗」という記事を書いた。それから1週間の今日、昨日開かれた韓国の国際観艦式で「自国旗と韓国旗以外は掲揚しない」という原則を各国に通知していたにもかかわらず、国旗と軍艦旗が同じ米国などを除く7カ国が軍艦旗を掲げた。韓国の旗艦は16世紀末に豊臣秀吉の朝鮮出兵軍を破った李舜臣(イ・スンシン)将軍の旗も掲揚したことが報じられている。

前回の記事は、反日の稚気を国際問題とする韓国の恥ずかしさを問題にしたものだが、以上の措置をとったことに文大統領も説明のつけようがないだろう。日本政府は早速抗議を申し入れたが、各国もあきれているのではないか。

北朝鮮との融和が最大関心事の文大統領の心の底には、南北2国が融和・共存する時代になると両国のバランスを、「反日」で競う時代が来ると内心踏んでいるのかもしれない。

両国と、米中ロの5か国が戦争終結に向けて連絡・調整をとりあう中、安倍首相の反対発言もあって旧・6か国協議からはずされている。「おいてけぼり」がはっきりしてきたことは、マスコミの論調でも指摘している。文大統領もそんなところを見こしての行動だろう。

 

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2018年10月 8日 (月)

スラウェシ?

 「スラウェシ島」で津波の被害?……あッ、セレベスのことか。ボルネオの東、F字型の大きな島だ。「ボルネオ」ではない、カリマンタン?。東南アジアはタイなどの王国を除いて、戦前まで英・仏・蘭などが植民地とし区域も一定しなかったので呼称もまちまちになる。

 戦時中、仏印と蘭印という言葉はあったが、島はボルネオ・セレベス・スマトラ・ジャワなどと呼びならわすのが常だった。シンガポールは日本の占領で「昭南島」に変え、地図を赤色にする。

 旧称ビルマのミャンマーは今、イスラム教徒との住み分けで内戦状態となっているが他の諸国でも同じような悩みを抱える。この先、第2の中東にならないよう日本は何ができるのか。

 災害救援もいいが、価値ある外交とはそういったことも考えておくことだ。

 

 

 

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2018年10月 6日 (土)

慰安婦・旭日旗

 お気づきのように、本塾には韓国・北朝鮮関連の記事が多い。中国を含め、東アジア共同体というカテゴリーに入れている。自著に『周辺国に向き合う日本人の歴史』があるので、自然、そうなる。

 だから、好意的に見ているという評価もあるだろう。しかし、どうしても解せないのが慰安婦問題と旭日旗問題だ。慰安婦問題は、強制連行があったかどうか、性奴隷的な扱いがあったかどうかが問題で、特定個人の事案であり当時の慣習や制度をあげつらうのは的外れというしかない。

最近クローズアップされているのが旭日旗問題。日本の軍国主義を象徴しているというなら、旧陸軍の連隊旗が同じ旭日旗でその方を言うべきだ。連隊旗はたしかに日露戦争や日清戦争で使われた。

特に日露戦争では、激戦の先頭に掲げて突撃するので、旗の生地は抜け落ち、周りの縁取りの房だけになったものを連隊の名誉の象徴として大事にされた。連隊旗は天皇陛下から下賜される貴重な旗で再発行はされない。

朝鮮人に向けて使用されたことはないものの、戦後の陸上自衛隊はそのデザインを採用しなかった。軍艦旗も旭日デザインで似ているが、天皇からの下賜ではなく、海軍所属艦船の標識として、連隊旗同様、明治のはじめから伝統的に使われている。海上自衛隊はそれを継承した。

韓国紙も過剰反応に気が付いているせいか、アメリカなど他国にそういう例がなく、デザインが似ている朝日新聞の社旗にも触れている。

朝日新聞主催の野球とかマラソンには応援用に一般に配られているが、軍国主義とは無縁だ。日本にもヘイトスピーチという無分別行為はあるが、国を挙げてということはない。

ふたつの問題は、朝鮮民族の名誉のため、早く収束させてほしい。

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