反戦・軍縮

2017年9月17日 (日)

国連の権威を取り戻すために

ミャンマー西部ラカイン州で8月25日に始まった少数派イスラム教徒ロヒンギャの武装組織と治安部隊との戦闘は、民族紛争なのか宗教戦争なのかあるいは独立戦争なのか、そういった定義付けができない。

宗教ならイスラム対仏教になるが、近来のユダヤ教対イスラム、キリスト教対イスラムあるいは、イスラム教内のスンニ派、シーア派の抗争といったパターンに入らず、アフリカ中西部やスーダンなどの民族・宗教・利権などが複雑に絡み合った内戦状態とも違う。

このたびミャンマーで紛争が起きた発端は、地元の武装組織「アラカン・ロヒンギャ救世軍」(ARSA)が8月25日未明、ラカイン州北端部に位置するマウンドーの警察施設を襲撃し、治安部隊が反撃したことから戦闘が拡大した模様である。

「救世軍」を指導する男は、ラカイン州出身の父親が暮らしていたパキスタン南部カラチで生まれ、家族でサウジアラビアへ移住。マドラサ(イスラム神学校)で教育を受けたという。

ISと無関係であると称しているようだが、スンニ派イスラム原理主義を身につけた過激思想の持ち主の可能性が高い。「救世軍」を組織し、突然その勢力を伸ばしたとある。そうなると、ISと共通した宗教的思想背景が存在すると考えた方がよさそうだ。

一方これとは無関係に、イスラエルがイラクに存在するクルド族の独立住民投票を支持するというニュースが入ってきた。これまでなかった動きだ。クルド族は、トルコ、シリア、イラン国内など各国に居住区を持つ世界最大の「国家」のない民族といわれる。

クルド人は、パレスチナにユダヤの国・イスラエルを建国したことに賛成していた訳ではないが、国を持たなかったユダヤ人は、その境遇に同情を寄せたのだろうか。もちろんトルコ等既存国家は、国を分割することに猛反発する。

ロヒンギャは隣接するバングラデシュにもっと多く、インドにも居住するがそれぞれの国民とは同化せず、いわばクルド族と似た境遇に置かれている。となると、テロというより独立戦争の色合いを持つことになる。ISもイラク・シリアの国境を越えた独立戦争と言えないこともない。

そういった問題を抱えているのは、なにもイスラム圏に限っているわけではない。イギリスのスコットランドは独立の住民投票で揺れ、近くはスペインでもカタルーニャ州独立の住民投票が来月1日に行われる。

ロシアでは、ジョージアなどから戦争を伴って独立を獲得した地域があり、韓国・北朝鮮も、日本からの独立戦争を国の起源に位置づける。そもそも、アメリカも独立戦争でできた国である。

国連安保理決議を見ていると、この問題や北朝鮮関連の議論が旧来の手続き論にとらわれ、マンネリズムに陥っているような気がする。

「独立」の本質を解明し、戦争の火種を消し、解決方法を探るためには、安保理の枠を越えた特別委員会が必要だと思う。北朝鮮の核・ミサイル問題で改めて露呈した、大量殺人兵器規制に関する矛盾をどうするかについても同様である。

 

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2017年8月23日 (水)

CCW・LAWS

いかに「反戦塾」であろうとも、次々に出てくる戦争用語にはとても追いつけない。「サイバー攻撃」など使ってはいるが、実は、その語源、定義・中味などを言えといわれればお手上げになる。

北朝鮮発のミサイル発射のエスカレートが始まると、出てくるは出てくるは。「斬首作戦」「B1B爆撃機」「イージスアショア」……。それぞれはネット検索で調べていただくとして、ここでは将来が恐ろしくなりそうな略号を二つあげておく。

1 CCW(特定通常兵器使用禁止制限条約)
 X線などで検出できない破片を使う兵器や、失明をもたらすレーザーといった非人道的兵器の使用などを規制する五つの付属議定書と、手続きなどを定める本体条約で構成。1980年採択、83年発効。略称はConvention on Certain Conventional Weaponsの頭文字。

2 LAWS(自律型致死兵器システム)
 AIが自ら標的を判断するなどして攻撃する兵器。キラーロボットとも呼ばれる。だが、人間の介在の有無など「自律」の解釈を巡り定義は揺れている。2007年に英国の著名なロボット研究者ノエル・シャーキー博士が危険性を指摘。国連では14年から非公式専門家会合で問題点を議論している。略称は Lethal Autonomous Weapons Systemsの頭文字。

このブログも遠くない将来古典になるか?。そんなことはない。戦争がなければ核兵器もなくなる。科学技術の発達・利用を反戦に向けさえすればいい。順序を間違えているだけなのだ。

 

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2016年12月17日 (土)

軍事研究是か否か

 新聞の投書欄で「関西大学軍事研究を禁止」という見出しを見た。将来ある学生にそのような研究はさせてはならない、学校当局の措置は「当然」、という内容である。

 塾頭は『軍事研究』という雑誌を年に1、2回、中身に関心があると買う。平和国家・日本は他国にくらべて、軍事問題に関する知識が、その歴史にしろ技術にしろ一般的に貧弱と言わざるを得ないし、専門家もすくない。

 そこで、もう少し詳しい事情を調べてみた。これは、軍事技術に応用可能な研究を助成する防衛省の公募制度「安全保障技術研究推進制度」に応募してはならない、という趣旨である。制度は、軍事への応用ができる基礎研究を行う機関に、最大で年約4000万円の研究費を3年間助成するという内容になっている。

 この制度の利用を禁止する大学は、他にも新潟大学、広島大学などと増えてきているようだ。そこで、防衛省の当該ホームページを見てみると、「この研究のどこが軍事と結びつくのだろう」という、素人には難解な基礎研究が多い。

 「産軍共同体」「学軍共同体」いずれもあってはならない不明朗さがつきまとう。大量破壊兵器や、化学兵器、クラスター爆弾などの研究では許すわけにはいかないが、今のネットや宇宙開発など、そもそも軍事研究から発達した技術で、そのようなケースは数知れない。

 「軍事」に関わるものはすべて悪いと言えるだろうか。例えば核利用についてである。日本は福島第1の後始末、廃炉や、放射能汚染物質、増え続けるプルトニュームの処理などに、先進的な技術で対処しなれればならない。

 その技術に精通していればこそ、日本の将来に希望が持てるし、核軍縮、核廃絶で、この先世界の先頭に立つことができる。専守防衛についても、その目的に合致する機器類の開発ならあってもいいし、あるのが当然だ。

 問題は、防衛軍創設をめざし、集団的自衛権に依存しようとする安倍内閣のもとで、防衛省予算として計上されているということである。こういった、助成金は、文科省のもとで、憲法にすこしでも抵触する所がないかどうかチェックし、外部組織によるガラス張りの機関が選定するか、その趣旨をたいした学術団体に一括交付するかなど、合理的な検討が必要だろう。

 はじめて取り組んだ問題なので、すき間だらけの内容かも知れない。そのあたりを、教えてもらえれば幸いだ。

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2016年10月11日 (火)

色あせた「核戦略批判」

 本棚を整理していたら、茶色に変色し、閉じが利かずにバラバラになる頁がある豊田利幸著『新・核戦略批判』という書が見つかった。「まえがき」にこうある。
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 拙著『核戦略批判』(岩波新書、一九六五年)が世に出てからすでに二〇年近い歳月が流れた。そこで予見した核兵器体系の技術的進展および核戦略の変貌は、不幸にして、いまや現実のものとなりつつある。

 旧著で私が最大の力点をおいたのは、核抑止論に内在する矛盾の摘出とその批判であった。その後、核抑止論の虚構についてすぐれた労作があらわれ、国の内外を問わず心ある人々の間では、核抑止論はほとんどその支持を失ったように思われる。しかし、現在でも核抑止論の信奉者の数は無視できないし、核保有国およびそれに追随する国家の為政者たちの大部分は、依然としてこの誤った教義に固執している。彼らは現実主義の名のもとで、それを克服する道を模索かる努力を放棄し、状況追随の論理に身をゆだねている。それゆえ、問題の核心は、いかにして核軍縮を実現するか、というすぐれて政治的な構想に移ってきたと考えられる。(後略)
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 この引用部分は、、そのまま現在に当てはまっていることにまず驚いた。著者の最初の指摘からすでに半世紀以上たっており、世論はむしろ後退しているとさえ思える。そして、最終章「核戦略と日本の軍事的状況」で、日本の軍備増強がもたらすものとしてこう指摘している。

今なお多くの日本人が信奉している「核抑止論」、あるいは「核の傘」の考え方は、当のアメリカ自身によって、すでに一〇年以上も前にすてさられていることは明白である。

 アメリカの今の考え方は、普天間基地の辺野古移転と同じように、「貴重な同盟国がそこまで言うのにのに”違う”などとは言えないだろ」という気分がうかがえる。

 まさか、のトランプが大統領になったらどうなるのか、想像もつかない。

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2016年8月31日 (水)

ロボット兵器禁止②

 24日にロボット兵器のことを書いてからAI(人工知能)関連の報道には敏感になった。こうやって10年以上ブログをやっていても、コンピュータソフトはこのところ目の敵だ。

 最近は頼みもしないのにページに入ってきて仕事の邪魔をしたり、内蔵ソフトを書き換えたり、個人情報をさぐり出して広告に使ったりする。

 かつては、ゲームソフトをベーシックで作ったこともあったが、寄る年波でどうにも追いつけず、昨今は、AIなど魑魅魍魎の住むようなところに見えてしまうのだ。

 ロボット兵器は、イスラエルで発達し、ガザ地区などの攻撃に、兵士のかわりをさせられている。兵士を敵地に入れて犠牲者が増えれば、当然攻撃を自制せざるを得なくなる。

 しかし、ロボットなら破壊されても軍需企業で量産できる。つまり兵士の人命に配慮する抑止力が機能しなくなるという恐ろしい結果を生む。どんな残虐行為をしても、相手が機械とあれば戦争犯罪で裁くこともできない。

 また、開戦や終戦の決断や、先制攻撃をするかしないかなど作戦分野は、膨大なデータ処理を瞬時にこなすコンピュータの得意分野ではないか。その判断を採用したとすれば、コンピュータをA級戦犯として裁かなければならなくなる。

 AIの専門家は、コンピュータに「道徳」機能を持たせるようにする、などといっているようだが、兵器や軍事利用目的の開発は一切禁止するのが筋ではないか。その前に、各国が競ってこれらの研究に予算をつけることからやめなくてはならない。

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2016年8月24日 (水)

ロボット兵器禁止

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 今朝の毎日新聞1面に、本塾は大きなショックを受けた。基本方針として、あくまでも過去の歴史を中心に、人類を頽廃させる戦争をなくするかを柱としてきたからで、新兵器にはそれほど関心がなかった。

 同紙は2面、3面にも関連・特集記事を配しているが、そこでAI(人工知能)は「火薬、核に次ぐ第3の革命的兵器」になると解説し、警告をしている。当塾も無人爆撃機の無差別空爆などを非人道的として非難してきたが、より深刻である。

 憲法については、③項を加え自衛隊の存在を認めた上で、海外派遣は、地域制覇などを目的とする武器使用は通常兵器であっても携帯を禁止するという立場であった。どういう理由があろうと「侵略」ととられることはできないようにするためである。

 さらに、専守防衛のためならそれに必要な備えと兵器開発はあってもいい、あるべきだとも思っていた。制海権、制空権を完璧に維持すれば、ミサイルの撃ちもらしがあったにしても、国土が占領されない限り戦争に負けることはない。

 もし、仮想敵国が核攻撃や、国土を占拠をしたいと思っても、日本国憲法が機能している限り、膨大な人的犠牲覚悟でやってくるはずはない。しかし、ロボット兵なら破壊されても、追加大量生産することにより企業が儲かる。

 ロボット兵をどんどん侵攻させ、住民や政府を追っ払ったあと、人間が後を追って無傷で侵攻・占領すればいいのだ。報道がイスラエルなどの兵器開発を追求しているのを見るのは初めてだが、アメリカ、イスラエルはもとより、ロシア・中国も研究・開発には相当力を入れているようだ。

 写真の右下・題字下を見ていただきたい。「自動運転統一基準へG7が来月合意」という記事紹介がある。来月23日から軽井沢で開かれる、G7交通相会合の共同宣言に盛り込むという合意ができそうだ、ということだ。

 現在、自動運転の国際基準作りは国連の専門家会議で議論が進んでいて、日本とドイツが共同議長を務めており、EUや韓国などが参加しているが、米国、カナダ、中国などは参加していない。

 これは民生用自動車のことだが、なにか、不参加は核兵器廃絶条約に対する核保有国の対応を思い起こさせる。ロボット兵器輸出のため、あらゆる制限は排除しておきたいということではないか、と邪推されても仕方ない。

 ロボット兵器に話を戻すと、クラスター爆誕禁止などで実績を上げた「特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)」は、今年4月、ジュネーブで非公式専門家会議を開催し、自律型致死兵器システム(ロボット兵器のこと)規制の是非などを公式に議論する方針を決定。17年にも政府専門家会合を発足させるという。

 さて、日本はどういう対応をするのか、クラスター爆弾は、当時、自民・防衛当局が日米安保を理由に禁止反対を堅持したが、公明党と福田首相が覆して賛成に回った。ここに、全国民が監視しなければならない新たな問題がまたふえた。

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2016年8月18日 (木)

安倍首相の変身があるか?

 前回は、アメリカの核先制攻撃を是認したい安倍首相について書いた。だが、オバマの意志を継ぎそうな民主党クリントン候補が優勢と伝えられるにつれ、安倍首相が核廃絶に向かって大きく変身する可能性がある。

 これは、去年の終戦記念日の首相談話で経験している。しかしその後安保関連法を強行採決したように、彼の本質が変わるわけではない。民心をつかむテクニックにたけているだけで、民進党;の蓮舫党首への期待などでは到底追いつけない。6日に書いた「蓮舫氏に期待する条件」に、「核兵器廃絶」を掲げないと安倍自民の後塵を浴びることになる。

 それは何故か。11月の7、8日千葉県佐倉市で、核兵器廃絶を目指す国際NGO「平和首長会議第6回総会」が開かれる。ちょうどアメリカ大統領選と同じ日である。同会議は、国内の全自治体1741の94.3%が加盟するが、塾頭がホームページなどで調べるともっと多く、ほぼ100%近くになるのではないか。総選挙には現れない「国民の意志」である。

 さらに、核軍縮に関する国連作業部会が、核兵器禁止条約交渉の来年中開始を求め、これを支持する国が、国連の過半数を越え107カ国に達した(毎日新聞8/18)。そこで、どういう議論が交わされ、どういう決定がなされるかが問題になる。

 「核保有国がいなければ何もできない」という考えは通用しにくくなっている(メキシコ、ホルヘ・ロモナコ国連・国際機関代表部大使=前掲紙)。また、日本を含め「核保有国との合意を見出したい」という考えは、核保有国を元気づけるだけと見られている。、決議阻止ではなく前進させるための手段とせざるを得なくなるだろう。

 前述の首長会議は、国連に出席し発言の機会も与えられる。米・トランプ氏や、日本をはじめ右派勢力が捕らわれている核の傘論が、いかに陳腐なものであるか、また、核廃絶が空論でないことを国際市民証明する日が近いような気がする。

 核の傘がまともに機能する時代は去った。唯一の被爆国が世界をリードできる貴重なチャンスをものにするのは、安倍か蓮舫か?。

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2016年8月17日 (水)

核・先制攻撃

 「<安倍首相>核先制不使用、米司令官に反対伝える」として、以下のような報道があった(毎日新聞 8月16日・東京/朝刊)。また、同紙の17日付の朝刊によると、官邸筋は、首相はハリス氏にそのよぇな話はしていないと否定したというが、外務省や自民党の方針が、その方向にあることには違いないもようだ。

 【ワシントン会川晴之】米ワシントン・ポスト紙は15日、オバマ政権が導入の是非を検討している核兵器の先制不使用政策について、安倍晋三首相がハリス米太平洋軍司令官に「北朝鮮に対する抑止力が弱体化する」として、反対の意向を伝えたと報じた。同紙は日本のほか、韓国や英仏など欧州の同盟国も強い懸念を示していると伝えている。

 「核兵器のない世界」の実現を訴えるオバマ政権は、任期満了まで残り5カ月となる中、新たな核政策を打ち出すため、国内外で意見調整をしている。米メディアによると、核実験全面禁止や核兵器予算削減など複数の政策案を検討中とされる。核兵器を先制攻撃に使わないと宣言する「先制不使用」もその一つだが、ケリー国務長官ら複数の閣僚が反対していると報道されている。同盟国も反対や懸念を示していることが明らかになり、導入が難しくなる可能性がある。

 オバマ周辺などでは、唯一の被爆国でありながらオバマの足を引っ張ろうとする日本に怪訝な目を向けているというが、そうだろう。日本がどれだけ懸念しようが、オバマが核ボタンを押すことはありえない。

 核保有国で唯一先制攻撃を否定しているのは中国であるが、日本は北朝鮮の核開発エスカレートの抑止力のためとしている。そんなことがこわい金正恩くんなら、とっくに開発をやめているだろう。

 核で先制攻撃を仕掛ける国などない。それは、自国のみか、世界の破滅を意味するからだ。外務省筋がそれをいうのは、「核先制」というより、日米安保とかNATOなど強固な同盟関係をてことして外交に臨むための道具にしたいということだろう。

 それ以外は、ツッパリ右翼の戦争好き人間の妄言に過ぎない。しかし、オバマにとっては核実験禁止・核軍縮・核廃絶に向けての一里塚になるものだ。先制攻撃がどういう結果を招くか、すこしでも歴史をかじったものなら自明の理である。

 満州事変、ベトナム戦争、イラク戦争……、すべて先制攻撃で始まっている。しかも、先制攻撃しなければならない理由がなく、すべてが謀略がらみである。真珠湾攻撃も事実上先制攻撃だ。そして何故か、すべて仕掛けた方が事実上負けてしまうのである。

 先制攻撃をするのは、アメリカ?。報復攻撃を受けるのは、効果の疑わしいアメリカ本土ではなく、集団的自衛権をうたい上げた安倍・ニッポンだ!。日本の核廃絶への悲願は、安倍退陣を1日でも早く実現させることにある。

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2016年7月31日 (日)

「中国の脅威」の正体②

 前回の書き出しは、「中国の脅威、だから改憲」こんな理屈が大手を振るってまかり通っている。というものだった。もうひとつ、まかり通っている理屈に「軍隊を持って普通の国になろう」というものがある。

 憲法9条第1項の「戦争の放棄」、これは1928年の不戦条約がもとで、それを受けつぎ発展させたのが国連憲章である。それが普通の国の常識で、「違う」というのは常識はずれなのだ。にもかかわらず、空爆とか地域戦争に多くの先進国がかかわっているため、日本の方が異常に見えるのだろう。

 けれど軍隊を持たないとした第2項、これは、たしかに普通の国とは違っていて珍しい。だからこそ、その珍しさを世界に認めさせ、平和先進国としてのリード役を進めるのがいいのだ。一方で強い兵力を持たないと、外交・経済その他で遅れを取るという考えもある。

 それは、「自衛力」にとってかわらせることで、必ずしも不可能でないと思う。テロも内乱ない安定した国なら、投資や観光そして学術で優位に立ち、憲法前文にいう「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する」という理想に合致するのだ。

 それでもなおかつ「甘い」とか「お花畑」という人がいるだろう。それならば、中国とは妥協せず、アメリカと組んで戦争の準備をするか?。核戦争になれば、国土が広く攻撃目標や発射基地の分散が可能な方が必ず勝つ。

 地上戦でも人口が多く兵力の補給が得やすい方にかなわない。中国13億5000万人以上は日本の10倍をはるかに超える。日本は、人口減少老齢化に入ったが、中国は一人っ子政策をとってなおかつ、今後10数年で今の日本の総人口に相当する人口がポンと増える。

 人口は現在世界一だが、名目GDPが現在世界第2位、やがてアメリカもそれに越される。総力戦になればどう見ても勝ち目がないのだ。だから、くやしくとも主戦論は止めておいた方がいい。

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2016年6月 2日 (木)

必要な軍事研究

 「左翼小児病」、かつて左翼陣営内部で使われた今は死語同然の言葉である。アンチ・テーゼをかたくなに拒否する態度をいう。これが、最近、朝日新聞や毎日新聞で問題にされはじめた「軍事研究」のありかたを巡って浮かんできた。その後、軍事研究に反対する署名運動なども起きている。

「軍事研究のあり方を再検討」朝日新聞(5/27)
 日本学術会議の大西隆会長は26日、記者会見を開き、軍事研究のあり方を見直す「安全保障と学術に関する検討委員会」を設置したと発表した。メンバーは文系、理系双方の大学教授ら15人。原則公開で6月に初会合を開き、来年9月末までにまとめる方針。

 近年、国内では軍事と学術研究の距離が接近。昨年始まった防衛省による軍事利用を目的とする大学などへの研究資金の配分制度では、初年度109件の応募があり9件が採択された。

 大西会長によると、委員会はこうした学術研究をめぐる状況の変化を審議。さらに、安全保障に絡む研究や研究資金が学術研究に与える影響や、研究の妥当性をだれが判断するのかなどを議論する。

 近現代、人類が享受する先端技術は、ほとんど軍事研究から生まれたものだ。コンピュータ、通信、人工衛星など理化学はもとより、情報システムの一環である「キャンペーン」という概念もそこから生まれた。

 軍事研究に警戒感を持つことはもっともである。これが安倍内閣から出されるから余計にそうなるのだ。しかし、これを一切忌避するという発想はいただけない。ここは、ご覧の通りの「反戦塾」であるが、塾頭は時々雑誌『軍事研究』を買って読む。「軍事」と聞いただけで耳をふさぐようでは、戦争を論じることができない。

 武器の製造は、現憲法の元で自衛隊が使うものは国産化を許されるべきだ。ただし、内乱に使われるような小型兵器や攻撃用専用の兵器輸出は禁止しなければならない。

 軍事知識がなければ、紛争の和平工作はもとより、日本が軍縮や核拡散防止・廃絶の先頭に立つことはできない。原発についても同様なことが言える。人類は、いずれ原発ゼロを避けて通れなくなる。

 放射能汚染物処理、廃炉技術は、軍事用を含め、これまで原発の開発をに要した期間と費用を越えてととのえられなければならない技術である。言葉を変えれば有力産業にもなり得るのだ。軍事研究・核処理研究は、これからも決しておろそかにできない研究分野である。 

 

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