反戦・軍縮

2020年7月31日 (金)

新型MDミサイル

 秋田、山口両県に配備を予定していた陸上イージス・アショア―が取りやめになって、ミサイル防衛に新たな防衛システムが取り上げられるようになった。

そこでまた、新しい軍事用語を覚えなくてはならない。

IAMD(Integrated Air and Missile. Defense-統合防空ミサイル防衛)である。弾道ミサイルだけでなく巡航ミサイルや極超音速滑空弾、さらには多様な変則軌道のミサイルや無人攻撃機など、あらゆる空からの脅威に陸海空のアセットや衛星で統合的に対応するシステムをいう。

 

 まだ一部は開発途上だが、ミサイル発射を適時に探知、追尾する「センサー」とあらゆる軌道のミサイルも迎撃できる「シューター」とを自在に組み合わせた最新鋭のIAMD網を、日米協力で配備した方がいいという判断から生まれたもののようだ。

カテゴリ「INDEX」の「軍事用語辞典」に関連する新語を追加しておいた。

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2020年7月21日 (火)

敵基地攻撃能力

 本塾はこれまで敵基地攻撃能力に触れてこなかった。

 中国や北朝鮮が中距離弾道弾やそれに類した戦力増強を進めていることに対し、我が国に向けた発射準備が進んでいる段階で基地を攻撃・破壊する能力を持つことは、自衛目的である限り憲法違反に当たらないとする議論を、自民党内を中心に進めるべきだとする機運があったことだ。

 現在、「それどころではない」という状況になったが、塾頭の結論は、議論はもとより持つこと自体は反対しない、というものだった。

 ただ、一部自民の推進派が、それを機に改憲論議に持ち込もうとする思惑から来ているとすれば、うかつに乗れないなというというので、保留にしておいた。

 もうひとつつけ加えると、自衛隊を合憲とする限り、自衛能力や戦術・戦略を細部にわたって公開の場で議論するのは「平和ボケ」のすることで、敵基地攻撃能力があるかないかなどはあくまでも秘密にしておくべきだ。

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2020年5月25日 (月)

宇宙作戦隊

「宇宙作戦隊」、うかつながらこれまで本塾はこの言葉に気がつかなかった。コロナとは違う宇宙の話が、今日の毎日新聞社説に説明抜きで突然出てきてびっりしたのだ。

2020年(令和2年)123日に防衛省は、「宇宙作戦隊」編成を盛り込んだ防衛省設置法改正案を自民党国防部会などに提示して了承され、第201回通常国会に提出して417日に可決、成立させたのだ。部隊名は202058日に正式に「宇宙作戦隊」と決定された。

 言葉自体は防衛省内部にあったらしいが、今年はじめ、定員変更などを盛り込んだ防衛省設置法改正案を自民党国防部会などに提示して了承された頃から、この名称が使われ始められたようだ。

 法案は、第201回通常国会に提出、417日に可決成立した。部隊名は、202058日に正式に「宇宙作戦隊」と決定された。「宇宙作戦隊」は2020年(令和2年)518日、府中基地に約20人で始動し、将来は100人規模にする方針だ。

 コロナさわぎの真っ最中で、立憲民主党をはじめ主な野党が賛成して、大きな議論にならなかった。また、マスコミでもあまり見かけなかった。

 自衛隊の活動範囲が、領土・領海内に限られている限り合憲であるとするのが本塾の立場である。邦船を守るための公海派遣もいいとしょう。しかし宇宙は別だ。

 日本は、『月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約』という、やたら長い名の条約を批准している。

 宇宙条約と略称されるが、短く言えば、国境のない宇宙は、人類はだれでも自由に利用できるが、核ミサイルなどを含め軍事利用は軍事利用はだめ、という国連をベースにした条約で「宇宙戦争」は一切できない。というものだ。そこへ、自衛隊の「宇宙作戦」を持ってくるのはなんとも異様である。

 サイバー攻撃や監視衛星など、防衛上衛星が受け持つ高度な技術に依存しなければならないことは理解できるし研究も必要だ。そこへ「作戦」という軍事を思わす名称をもってくる神経は、どこから出てくるのだろうか。

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2020年2月16日 (日)

防衛費比較

 英国際戦略研究所(IISS)が14日、世界の軍事情勢を分析した年次報告書「ミリタリーバランス2020」を発表した。これによると2019年の防衛費予算は、次のようになっている

【世界】

1兆7300億ドル(約190兆円)、前年比40%増,伸び率過去10年で最大

【アメリカ】

6846億ドル(約753千億円)、前年比66%増、世界総額の40%

【中国】

1811億ドル(約199200億円)、前年比66%増、伸び率はアメリカと同じだが額は4分の1強。膨張主義と言えるのかどうか。    

 これに対し、日本は20年度防衛費予算を1220日の次のように閣議決定した。

【日本】

5兆3133億円、対前年度比1.1%増

 アメリカが昨年度増額した額とほぼ同じで、中国の3.5分の1である。

 日本のささやかさが目立つのだが、それでも世界から尊敬される国になることはできる。軍事費で相手に屈服を強いても、尊敬を買うことはできない。

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2019年12月 6日 (金)

NATOの存在意義

 今年がNATO結成70年目に当たる。本塾へは「EUNATOの違い」という検索で入る件数が多いが、創設当時から現在までのNATOの変遷が目まぐるしく、米国主導の反共軍事同盟の姿はとどめていない。

 その経緯はWikiで調べるにつきるが、各国の軍事力が情報交換の場として使う以上の存在意義はなく、日米韓のGSOMIAの方がまだまし、といった感じがする。

 70周年を機に解散する方が気が利いている。

 「米国の経費負担を肩代わりさせる先がなくなる……」。その通り、トランプさん。

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2019年9月 4日 (水)

昭和はじめの反戦デモ

 日頃愛用している年表で、アンダーラインが最も多いページは、昭和2,3,4年(1927~1929)で、ほとんどが田中義一首相の時期にあたる。

 張作霖爆殺事件など中国・満州の雲行きが怪しくなり、関東軍の独走が始まるころであるが、一方で第一次大戦が終わり、現行憲法の基盤となっているパリ不戦条約が締結され、また、アメリカの株式市場暴落をきっかけに世界恐慌が始まったりする。

 今と似ているようだが、そんな中、気が付かなかったが1929年の今日、9月4日に「全国反戦同盟員、銀座で戦争反対デモ、検挙者多数。」というのがあった。

 詳細を知りたかったが、手持ちの本では、その材料が見つからない。機会があったら、より詳しく調べてみたい事項だ。

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2019年8月24日 (土)

フランスのアベさん

 積極的平和主義の元祖です。(中江兆民『三酔人経綸問答』岩波文庫、所載)

 洋学紳士がさらに言葉をつづけて言うには、「民主制は、戦争をやめ平和を盛んにして、地球上のすべてのすべての国を合わせて一つの家族とするための不可欠の条件です。すべての国が戦争をやめ、平和を盛んにするという説は、十八世紀に、フランス人アベ・ド・サン=ピエールがはじめて主張したが、当時この説に賛成するものものはきわめて少なく(中略)」その後ドイツ人カントもまたサン=ピエールの主張をうけつぎ、『永久平和論』と題する本をあらわして、戦争をやめ友好を盛んにすることの必要を論じました。




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2019年8月23日 (金)

弾道ミサイルは時代遅れ

 韓国政府は22日、日韓の軍事情報包括保護協定「GSOMIA」を破棄すると発表した。日韓関係はすでに戦争状態と極論する向きがあるが、あまり意味はない。南北が停戦協定から平和条約締結まで進めば、当然破棄される性格のものである。文在寅がそういったからといって騒ぎ立てるほどのことではない。

 安倍流の北敵視は、もう世界に通用しなくなっている。米ロが中短距離ミサイル開発に進みだしたという報道にも首をかしげる。「GSOMIA」も主に中短距離ミサイル発射情報や軌道・着弾に関したものである。

 中短距離ミサイルは、もう時代遅れになったのだ。だから北朝鮮は在庫処分と、代替機開発のために次々と打ち上げる。米ロの開発競争もAI兵器化なのだ。つまり、「GSOMIA」とは別の防衛情報が必要になった。

 だから核拡散禁止条約や、これまでの国連決議が不要になったわけではない。平和憲法があればこそ、日本は戦争の危機に関してさまざまな提案を世界に向けて発信しなければならない。

 そういった政治家が払底していることこそ、最大の危機なのだ。

 

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2019年8月 7日 (水)

核兵器禁止条約敬遠の首相と政務官

 昨日74回目の広島原爆忌。例年、広島市長の宣言と首相挨拶だけをマークしているが特に例年と変わらなければ記事にしない。市長の姿勢が2017年に成立した核兵器禁止条約への署名・批准を求めたことに対し、安倍首相は3年連続で無視し続けている点も流れは同じ。

 その点について、今日の毎日新聞の特集「論点」で、自民党衆議院議員で外務政務官・辻清人氏が、次のように結論付けている。

(前略)日本は毎年国連総会に核廃絶決議を提出したり、岸田文雄外相時代に核兵器国と非核兵器国の有識者による「賢人会議」を始めたりして、核廃絶に取り組んできた。だが、この七十数年で軍縮が進んだのかと言われれば、これに取り組んできた方々はちょっと言葉に詰まると思う。私もその一人だ。

 テロや飢饉(ききん)、難民問題など、世界は常にさまざまな課題を抱え、不安定化している。人としての営み、幸せ、人権などを考えず、核だけをどうにかしようとしても軍縮は進まない。核廃絶にはNPTや国連での議論だけではなく、文化交流なども含め複合的で多面的な取り組みが必要だ。【聞き手・樋口直樹】

 唱えているお経と行動が一致せず、最後の「文化交流」など筋違いの弁明で理解できる人はいないだろう。

 「ちょっと言葉に詰まる」という辻氏の本音が垣間見えた一文である。

 結論は、いつもの通り、野党の不がい無さに行き着いてしまう。

 

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2019年7月23日 (火)

公明党は本領発揮を

 前回、参院選結果を評価する中で、<公明党は、立党時から「中道」が党是で、「保守反動」とは距離を置く。自民党の改憲案に同調するどころか、反対しないと党が持たないだろう。わずかであるが3増は大きい>と書いた。

 その後、本棚に『創価学会と平和主義』と題する蔵書があるのに気がついた。著者は元外務官僚で作家に転身した佐藤優氏である。

 佐藤氏は、ここで公明党について、扉裏に「公明党が賛成した集団的自衛権。しかしそれは“名ばかり”のものにすぎない。閣議決定を骨抜きにしたのは、創価学会の平和主義だった」と書かれている。

 塾頭は、佐藤氏と全く意見を異にする。公明党が安倍首相の9条改憲案阻止に回ることは期待するが、集団的自衛権に関する安保法制を支持した事実は容認できないからだ。誤解のないようにはっきりさせておきたい。

 佐藤氏は、集団的自衛権行使にしばりを入れる8項目の閣議決定を、厳密なものにした公明党の功績とする。しかし、閣議決定や法律があれば戦争に巻き込まれない、という保証は全くない。

 それが領海、領土内であれば「自衛のため」という口実が成り立つが、戦争行為を禁止していない外国と国外で共同行動する中で「私はできないので逃げます」などと言えると思っているのだろうか。

 ホルムズ海峡でオマーンに頼まれ、同国領海内の機雷除去に当たれば、蒔いたのがイランであれば、戦争に加担したことになる。

 出先で突発的な衝突が起き、その対応を決める際に優先するのは、閣議決定や国会決議ではなく、現場の判断である。「臨機応変」の措置は、旧軍隊だけでなく自衛隊でも認められている。

 一旦、戦火が交わされ、死者が出たりすれば、国民世論を前に負けるわけにはいかない。こうして戦争が始まるのが常だ。昨今、それを知らない人が多すぎる。

 公明党に期待するのは、9条改憲を阻止できない野党に代わって安倍自民党の与党をやめ、平和主義・創価学会の本領を発揮することである。

 

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