エッセイ

2019年7月15日 (月)

出稼ぎ労働者

 人口漸減が憂慮される中で、他国人労働者の不法流入や低賃金が問題視される一方、人手不足を補う決め手として位置づけ、施策を講じようとする動きも盛んだ。街には確かに外国人の姿を多く見るようになった。

 その先駆的役割を担っているのが大相撲である。昨日、名古屋場所のなか日までに全勝勝ち越しを決めたのは、モンゴル出身の横綱2人だけ。大関4人のうち3人が休場、残る1人は1敗だが昨日の怪我が心配されている。

 横綱というのは、勝つのがたりまえ、全勝が要求されている。だから負けると座布団が飛ぶ。つまり、絶対的存在として土俵に上がらなくてはならないのだ。それを外国出身の両横綱が見事に果たしている。

 大相撲は、この「出稼ぎ労働者」2名が立派に支えており、「満員御礼」の盛況には、日本人横綱期待という願望も作用している。もはや彼ら抜きでは、伝統的国技を維持できなくなっているのだ。

 テニスや陸上など、他のスポーツにもその傾向が見られ、国際試合では惜しみない応援をするようになった。

 ここには人種による「偏狭なナショナリズム」など、入り込むすき間がない。

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2019年7月14日 (日)

「雛」

 テレビで動物番組の予告が流れていた。親鳥を待つひな鳥の可憐の姿が繰り返される。小猿や子猫もよく被写体にされるが、ひな猿とかひな猫とは言わない。

 卵生で孵化したものを言うのかと思ったが、ひな蛇、ひな亀はない。人間も赤ちゃんをひな人間とはしないが、雛人形ならある。

 すると、可愛いものを言うのかなと思ったが、そうとも決められない。そこで漢和辞典『新漢和中辞典』三省堂、を開いてみた。

 [雛児]スウジ①まだ世事になれない少年。未熟者。青二才②少女③一人まえにならない妓女。雛妓。

 以下、[雛孫][雛僧][雛鳳]など6単語語のうち4語が人間を指しているのだ。

 そういえば、国会の「ひな壇」は、[雛児]の座るところという意味かな。(^o^)

 

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2019年7月 2日 (火)

追放された「シェ」

 『日本の方言』という本を読んでいたら、三重県の尾鷲に、オワシ、オワセ、オワシェ、3通りの呼び名があり、今はオワセに落ち着いたとあった。

 この市は、新潟にいる時、雪も含めて、年間降雨量が最も多いのは新潟県内にあるだろうと思っていたら、台風の通り道になることが多い尾鷲市がトップ、と聞いたことで印象に残っている。

 さて、オワセに決まった理由だが、古来続いている方言は、古老などが発言するオワシェだが、「シェ」は日本語にないので、標準語の「セ」を採用したとある。

 えっ?、と思ったが拗音で50音に続くのは、「キャ、キュ、キョ」「シャ、シュ、ショ」で「シェ」はない。

 Wikiにはこう書いてある。

「シ」、「チ」または「ジ」に「ェ」を付けて表記される「シェ」「チェ」「ジェ」は対立する直音があるのでこれらを拗音に含めるとの考え方もあるが、外来語のみであることや部分的で音韻体系全般にわたるものでないことから拗音に含めない考え方もある。

 先生を「シェンシェイ」と発音する人は、たしかにこのところ少なくなった。東京・標準語に駆逐されたのである。

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2019年6月21日 (金)

好みの「数」

 暗証番号、マイナンバー……。人類が0から9に至る「数」に支配される時代になった。数の歴史は古い。10本の指は、言葉以上の霊性を持つ共通語だ。ところが人種・国によってそれぞれ違った数の好みがある。

 日本神話の中では「八」が圧倒的である。大八洲(おおやしま)、八尺(やたの)鏡、八尺勾玉、八咫(やた)烏、八十神、八百万神、やまたのおろちなどはその一部である。

 アーリアン民族は3またはその自乗の9、ヘブライ民族は7、アイヌ人は6、ツングースは大体5とする。さらにアメリカインディアンは4を、ポリネシアには4と8を聖数とする種族がある。(以上、大野晋『日本語をさかのぼる』、参照)

 5輪、5大陸。5は地球そのものだ。日本にはほかに七夕や七福神、七五三などもあるが、いずれも中国由来の感じがする。欧州系の国旗に三色旗が多いのはアーリアの民族性か。

 国旗といえば、イスラム圏と社会主義国家には星が配されていることが多い。星の光はアメリカの星条旗を含め5方向に光芒が向くが、6芒でシオニストのシンボルが入るのはイスラエル国旗だけである。

 国や民族の好む「数」をあげてきたが、個人にもそれがあるだろう。生年月日からくるもの、忘れられない日取りや地番からの由来、友人やグループ、車のナンバーその他、密かな宝物扱いの数字、それは明かさない方がいい。

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2019年6月18日 (火)

凧とイカの違い

 新潟市に「白根凧合戦」という伝統的な行事がある。今年も今月6日から10日にわたって開催されたようだ。塾頭は、かつてこの現場近くに住んだことがあるが、その後下越に移り住んだら、そこでは、タコではなくイカという人も何人かいた。

 「タコ」は関西を中心とする方言で、それ以外の全国各地にも散在し、総数では「イカ」を上回るので、これを標準語として明治以降に採用したとされる。(徳川宗賢『日本の方言地図』参照。以下同じ)

 いずれにしても、日本古来の風物かと思っていたら、言葉としてそれが最初に記録されたのは1620年、江戸時代初期で長崎の耶蘇教信者の風習として取り上げた『破提宇子』に、子供の遊びである「烏賊旗(イカのぼり)」を使うとしたのが最初らしい。

 『古事記』『日本書紀』『万葉集』をはじめ『源氏物語』その他の詩歌にも一切出現しない風習だが、その頃にはイカとかタコの名で存在していたことを示す。

 結論からすると、「のぼり」とか「はた」以外の「タコ」「イカ」は、空中におけるその姿が海中動物を連想させ、国内で自然発生したのが最初で、それが言葉の分布の複雑さに及んでいるのだろう。

なお、「凧」という漢字は、日本だけの国字で、他国には通用しない。全く新しい言葉だったのである。

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2019年6月16日 (日)

梅雨の晴れ間

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■今日の大ニュース

香港の103万人デモで犯人引き渡し決議凍結

――先行きに晴れ間も

■今日の小ニュース

詐欺電話、「捕えてみレぱ我が子かな」京都府警

――官僚のお先行き真っ暗

 

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2019年6月15日 (土)

季節が無くなった「雨」

しとしと、じめじめ、むしむし

これが6月、梅雨時のイメージだった。

♪米山さんから雲が出た

いまに夕立が来るやら

ピッカラ シャンカラ 

ドンカラリンと 音がする

これは、7、8月。そして、降る雨は、ざあざあ。

♪雨降りお月さん雲の蔭

お嫁にゆくときゃ 誰とゆく

一人でから傘 さしてゆく

から傘ないときゃ 誰とゆく

シャラシャラ シャンシャン 鈴つけた

お馬にゆられて ぬれてゆく

これは秋雨のイメージ。

「春雨じゃあ 濡れていこう」

これは、新国劇の月形半平太のせりふ

♪雨雨降れ降れ 母さんが 蛇の目の

お迎えうれしいな ビチビチチャプチャプ

ランランラン

これも春雨のイメージ

ところが最近

「暴風、大雨、竜巻、落雷、そして崖崩れにご注意」

が季節を問わない天気予報の常套句になってしまった。

 

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2019年6月12日 (水)

氏・名の順序、日本の勝手

 「氏名の英語表記は名字を先に」という政府方針が明らかになったのは先月21日ころである。この件について、日本より中国の「人民網」などの方が大きく扱っている。

 それは、朝鮮・ベトナム・中国などは以前からそうしており、日本独特の特異な例であったということだ。全世界を調べていないが、維新で西欧文明取り込みに急なあまり、氏名表記まで、それにあやかろうという気があったのではないか。

 言い出したのは、柴山文部科学大臣で、20年も前の国語審議会の「言語や文化の多様性を生かすため名字を先にするのが望ましい」とする答申に基づいている。

 中国などの論調に特段批判めいたものはないが、アジアで伝統的な風習を軽視、西欧化・近代化に先んじて近隣国の上に立とうとしたことを、暗に揶揄しているようにも見える。

 河野外務大臣は、記者会見で「各国報道機関に要請したい」と言明したが、欧米報道機関では、これまで続けてきたSinzo Abeなどを変えることの混乱を予見しない、勝手な要請だと、冷ややかな反応もあるという。

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2019年5月26日 (日)

トランプの大相撲表彰

 トランプ大統領は、今朝早くヘリでゴルフ場に向かった。それが終わると大相撲の升席にいる。安倍首相とは朝から一日中ベッタリだ。

 大相撲千秋楽は、ジョージア出身の栃ノ心のお陰があって優勝者がすでに決まっており、横綱・大関に新顔が現れるような取り組みもないので、普通ならスルーしてもいい内容だ。

 しかし、今日は違う。トランプ・安倍の行動を実況でフルに見られるのだ。中でも表彰式は見逃せない。土俵上で表彰の順序はどうなるのだろう。天皇賜杯より先に来ることはないにしても、内閣総理大臣賞の前にするか後にするか。

 ちなみに、天皇賜杯は高さ108㎝、重さ30㎏。大領杯は高さ137㎝、重さ約30㎏。大統領杯の方がやや高いが、ほぼ同じと見ていい。

 ところが、総理大臣賞の方は50.8㎏もある。通常、官房長官などが代わって手渡すが重くて持てず、協会の担当者が手助けをすることが多い。

 アメリカからは、昔、パンナムだったかの表彰に「ヒョーショージョー」と奇妙なアクセントで表彰状を読み上げた米人が人気を呼んだが、トランプが直接手渡すのなら、「おれも」といって首相が無理をする。

 持ち上げられなければ醜態になる。だけど衆議院解散の理由にはできないよ(笑)。

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2019年4月15日 (月)

「新」の寿命

新月=半日

新聞=1

新年=1カ月

新米=半年

新卒=1

新名所=23

新自由主義=そろそろ終わり

新幹線=永久?

 

 

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