戦中・戦後

2017年12月12日 (火)

雪下ろし汚職?

清水建設は11日、環境省や市町村から受注した福島県内の除染工事を統括する執行役員(60)が、同県西会津町にある実家の雪下ろしなどを1次下請け業者に無償で作業させていたと発表した。執行役員は費用33万2000円を業者へ支払い、8日辞職した。同社は「除染費用に関する不正はなかった」としている。(以下略・毎日新聞12月/12東京朝刊)

終戦の年をはさんで雪国の田舎に住んだ塾頭は、「えっ、これが執行役員の職を辞すほど重い犯罪?」と思ってしまった。或いはそうで、塾頭の頭が古いのかも知れない。

その当時、この地方でもまれに見る豪雪に見舞われた。男手のない自宅は、中学低学年の塾頭ひとりで「雪落とし」(そういう言葉だった)をした。それをしないと家中の戸障子が動かなくなる。

学校では、古い体育館の雪落としをクラス全員でやった。高さは軒先でも民家の2階以上ある。今なら児童虐待かも知れない。白米のおにぎり食べ放題で農家の田植えもやった。山林の開墾、暗渠排水工事でも報酬をもらった経験がない。

雪落としや、道路の除雪など、人が困っていること助けるのは、中学生にもなればあたりまえのことだった。清水建設の場合も、地位を利用して強制したのなら論外。下請け業者が自発的にやって、謝礼も断った、昔ならそんなこともありうる。

そうだ。「勤労奉仕」という言葉があったのだ。

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2017年12月 8日 (金)

大詔奉戴日

12月8日と来れば、「大詔奉戴日」がピンとくるのは、後期高齢者だけになってしまった。昨日は「大雪」。反射的にカレンダーを見たが、そんなことは書いてない。その代わり「成道会」となっていた。

後期高齢者でもそれは知らない。(じょうどうえ)と読み、釈迦の降魔成道(悟りを開いた事)を記念して行われる法要(行事)のことだそうである。 日本では、釈迦は臘月(旧暦12月)の8日に降魔成道したと伝承されていると辞書にある。

この日は、日本が大戦に突入し、ハワイ真珠湾を奇襲した日である。終戦記念日はマスコミであれほど大騒ぎするのに、開戦記念日である今日の新聞には1行も載っていなかった。当日午前6時、「帝国陸海軍は本8日未明、西太平洋において米英軍と戦闘状態入れり」という大本営発表が放送され、その後開戦の詔勅も知らされた。以後毎月の8日にも繰り返され、神社に戦勝祈願をした。

真珠湾攻撃は、宣戦布告が届く前の奇襲攻撃である。戦果は、戦艦5隻撃沈、3隻撃破のほか多数の艦艇を撃沈撃破。航空機188機を失わせ、291機が使用不能に。戦死者2400余名。日本側の損害は殊潜行艇5隻が体当たり、航空機29機、戦死者100名以内という軽微なものだった。

現今、右翼は相当高名な先生まで「アメリカの陰謀で日本は開戦に誘導されもので正しい戦争だった」などという。仮にそうだったにしろ、上の事実にアメリカ人が激憤するのは、当たり前。

 

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2017年11月29日 (水)

ICBMと回虫

輪っぱが何十もついたトレーラーに積んでぞろぞろ列をなす北朝鮮のミサイル群。その最新型を日本の経済水域に打ち込んできた。

板門店の境界を突破して韓国に必死の亡命をした北朝鮮兵は、体内から無数の回虫が発見され、最大のものは27センチもあったという。気持ちの悪い点でこの二つは似通っている

回虫が日本で話題にならなくなったのは戦後まもなくである。戦中から小学校では「マクニン」と称する煎じ薬を定期的に飲まされた。だから大型のウジ虫のような形とは聞くが、実際には見たことはない。

人糞肥料が回虫伝染の元とだということとは分かっていたが、戦後の食糧難で絶滅はせず続いていた。GHQの新施策もあって化学肥料の輸入・開発が進み、DDT普及による毛シラミの駆逐同様、急速に改善が進んだ。

糞尿を柄杓で汲んで桶に入れ、天秤の前後に担いで、黒い荷車に集める。それを郊外の農家まで運んでいる。そんな風景は、テレビもない遠い過去の話だ。

大型ミサイルや水爆を開発し、サイバー攻撃をする技術を持つ国のエリート兵士が、体内に回虫を飼っていたとは、「本当だろうか」とにわかに信じられない。だけど韓国当局がウソの話をでっち上げるとも考えられない。

朝鮮半島の奇怪な話だ。アメリカの尻馬に乗ってさらなる「制裁強化」をオウム返しにいうだけではなく、こういった半島が抱える矛盾にどう対処するのか。隣国としてもうすこし親身に考えてもいいのではないか。

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2017年11月22日 (水)

昭和の歌

民放の素人参加番組で、昭和の歌特集というのをやっていた。恐らく昭和末期の歌だろう。塾頭の知らない歌ばかりである。昭和は64年間もあり長い。その中で戦前、戦中、戦後、高度成長期と四つの顔を持つ。

その転換点として2・26事件があった昭和11年が考えられる。阿部定事件もこの年である。彼氏を殺害、下腹部を切り取って逃亡するという、前代未聞の猟奇事件が、この年に起きた。何となく昨今と似ている点がある。

昭和10年には、美濃部達吉教授の天皇機関説が右翼の猛攻を受けて政治問題化し、政府は国体明徴声明を発するなど軍部に沿った国論誘導に向かっていた。そして12年、日中戦争が始まった。

一般国民はどれほどの危機感を持っていたかというと、至って「ノンポリ」だったような気がする。過酷だった日露戦争の体験からすでに30余年を経ている。昭和10年と11年の流行歌をそれぞれあげてみよう。

♪あなたと呼べば あなたと答える
  山のこだまの うれしさよ
  あなた なんだい 空は青空
  ふたりは 若い

♪空にゃ今日も アドバルン
  さぞかし会社で今頃は お忙しいと思ったに
  ああ それなのに それなのに ねえ
  怒るのは 怒るのは あったり前でしょう

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2017年11月18日 (土)

鉄拳制裁

総選挙後の臨時国会に世間は関心薄。それに引き替え力士のけんかが大ニュースだ。当事者は、横綱日馬富士と貴乃花部屋の東前頭8枚目の貴ノ岩だが、けんか当日の現場目撃証言や被害届の遅滞や診断書をめぐる疑問の続出に、マスコミの関心もモリ・カケ疑惑を押しのける勢い。

謎の張本人は、どうやら貴乃花親方。塾頭はそんな気がしてきた。部屋を持った当時、稽古場で竹刀を手にした親方の鋭い目つきをテレビの映像で見た。その前から兄弟の不仲が噂され、いい印象を持たなかったが、体罰本位の彼を見てすっかり嫌いになった。

その前に「戸塚ヨットスクール事件」というのがあって社会問題になったが、塾頭の体験は、中学生当時の戦中・戦後までさかのぼる。

同じ方向から通学する上級生が、下級生を集め、鉄拳制裁をする。整列させて、「1年生何某。一歩前」「前傾姿勢で歯を食いしばれ」「貴様はどこどこで敬礼をしなかった」。「バン、バン」。

話に聞く軍隊のしきたりとそっくりだ。先生の中にも鉄拳制裁常習者がいて恐れられた。戦後には自然消滅するはずだったが、新手が現れた。予科練などからの軍隊復学組である。

彼らは、すでに練習する飛行機もなかったはずだが、生きて復学することなど夢にも思わなかった。死を背負って帰ってきたのだ。そして彼らが鉄拳制裁の表にたつようになった。

搭乗訓練はできなかったが、こういったことならプロ仕込みだ。「にらまれない」よう、下級生は逃げて回った。そして、彼らを「ヨガラ」と呼んだ。「予科練ガエリ」と「ガラの悪い」の両方の意味が込められていたのだろう。

貴乃花親方は、自らの権限?を他人(日馬富士)に行使されて怒っているのだ

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2017年7月12日 (水)

地震・雷・火事・?

戦前、巷間では「こわいもの4つ」を、地震・雷・火事・おやじ、といった。戦中には、戦時歌謡「隣組」の歌詞で最後の「おやじ」を「どろぼう」に変えた。戦後は平和が続いたせいかそんなランキングは聞かなくなった。

日々のテレビを見ていると、記録的集中豪雨、熱中症の報道がない日はなく、繰り返し注意を呼びかけている。

すると、いまどきの「こわいもの4つ」には、当然、地球温暖化がランクインされる。

「うん?」、トランプさんが首を横に振っている。

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2017年4月 9日 (日)

銃剣道ははやらない

2021年春に中学で実施される新学習指導要領の本文に、保健体育で武道の選択肢として「銃剣道」が初めて明記された。ネット上では賛否が渦巻いているというが、安倍内閣が進めている軍事教育の一環などと騒ぐこともない。

 

これは、はやらない。現自衛隊ができた頃、旧日本軍出身者が多くいた。多分、自民党・佐藤正久議員などが、そういった人たちから薫陶を得て考えたのだろう。

 

昔の中学の正課だった「教練」の時間に経験した。雨の日は雨天体操場に木銃を持って集まり、退役軍曹の指導でやった。敵を殺すための訓練で、ただ胸のあたりに横様にかまえ、ウサギ跳びのように体重をかけ、ヤア、といって銃を突き出すだけ、技といったほどのものはない。

 

柔道・剣道も教わったが、これは別に有段者の先生がいて教練とは別の体育の時間だった。今で言う「部活」も、柔道班・剣道班それぞれあったが銃剣道班はない。塾頭は滑空班だったが指導は英語の先生だった。

 

つまり、銃剣道は、殺人の抵抗感をなくするための軍事教育としか思えない。オリンピック種目にもない。体育部ならほかに選べる魅力的なスポーツがいくらでもある。

 

政府の教育勅語教材容認と同じ安倍・忖度路線だろう。人気がともなわず、失敗が目に見えている。

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2017年3月16日 (木)

教育勅語

 下手な解説はしない。

 

 朝、登校すると鉄筋コンクリート造の奉安殿(文部省を通じて下賜された教育勅語とご真影=天皇と皇后の写真を収納)の前に立ち止まり、最敬礼をする。下校の時も同じ。これを怠ったりするのを見つかると「鉄拳制裁」になる。

 

 四大節(四方拝1/1、紀元節2/11、天長節4/29、明治節11/3)には校庭にテントを張り、ご真影を奥に飾るが、勅語朗読が始まるまで覆いがかかっている。テーブルを置いた演台の前に白い手袋をした校長が立つ。そこへ教頭が三方に乗せた巻物の勅語を頭より高く掲げて運んでくる。

 

校長は巻物を一礼して取り上げ、ひもをほどく。この際、ひもの先についている爪(ツメ)が巻物にぶつからないようツメを高く持ち上げて慎重に開く。そこで「最敬礼」の号令。「直れ」は、御名御璽を読み上げた直後になる。したがって生徒はご真影を見たことがない。

 

火災で奉安殿を失った学校の校長が自決したこともあった。戦局が急を告げた頃、学校の地元にいる生徒は、警戒警報(空襲警報)発令と同時に、深夜、荒天にかかわらずゲートルを巻いて学校へ駆けつけた。

 

校舎ではなく奉安殿を守り、勅語・ご真影を持ち出すためである。勅語は今でも暗唱できるが、修身の宿題とされただけで、斉唱した記憶はない。「朕󠄁惟フニ」つまり、明治天皇の回想で始まる勅語を子供が斉唱するなど、不敬な行動ではないか。校長の朗読は、勅語を受け取った天皇の代弁者としてである。

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2017年2月17日 (金)

女子ジャンプ・世界一

 昨日行われた韓国・平昌W杯ジャンプで高梨沙羅選手(20)が97メートルという最長距離を出してW杯通算53勝となり、歴代最多記録を達成した。その前日も伊藤有希(22)がトップを飾り優勝している。

 若い女子選手が怖がらずに偉いなあ…と塾頭は思う。中学生の時、関西の都会から雪深い越後へ転校したが、軍事教練の時間は校庭が積雪で使えず、雨天体操場では鬼ごっこか銃剣術だけになってしまう。

 そこで、山スキーの行軍かジャンプになった。ジャンプは急斜面を滑降するだけでも怖いのに、踏切は飛び上がらず精一杯上体を前方に倒す……、それだけの指示で、教官は「次」「次」と号令、一人ずつ飛び出させる

 着地するあたりも、けがを防ぐため見下ろすのもこわい急斜面になっている。先に飛んだ地元の子もこけない子はわずか。塾頭も「次」と言われた時は死んだつもりだった。

 

 転げ落ちて止まった時は、ホッ!。今考えると、あれは自爆体当たりの訓練だったようだ。そんなことは考えなくていい女子選手に拍手!拍手!。

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2016年12月 7日 (水)

生めよ増やせよ

 フランスの歴史人口学者、エマニュエル・トッド氏が毎日新聞のインタビューに応じた。トッド氏は、日本の社会保障制度について、「家族に要求することが多すぎる」と指摘。それが低い出生率につながっているとの見方を示した上で、「日本が直面している最大の課題は人口減少。このままでは30~40年後に突然、災いが訪れる」と警告する。 (毎日新聞12/7)

 タイトルの「生めよ増やせよ」は、戦中、政府が唱導したモットーである。戦線が拡がって兵士が不足し、徴兵対象から外れていた大学生や一家をささえる中年世帯主まで徴兵された。職場の事務員はほとんど女子社員が肩代わりした。

 工場や炭鉱などの労働者は、中国など周辺国に求めた。これが「強制連行」と誤解されているもとである。女だけでどうやって「生めよ増やせよ」を実現させるのだろう。小学校高学年では「……も国のため」というハヤシ言葉がはやった。

 少子高齢化はたしかに問題が山積している。上の引用は主に経済問題を言っているのだろう。しかし、人口問題は昭和になってから二転三転しており、単純な方向付けだけでは片付かない。

 昭和恐慌で人口の殆どを占めていた農民は、余剰人口を吸収する働き口がなくなった。日本は人口密度が東洋ではジャワに次いで高い(今よりずっと低かったが)とされ、大陸に目が向けられた。満州事変後、満蒙の生産技術を高めるという名目で満蒙開拓団が大挙して海を渡った。
 
 それが数年後には「生めよ増やせよ」に早変わり。戦争直後には大勢の復員兵士を迎え、団塊の世代を生む結果となった。

 現在、自民党の政策では、女性は育児に専念できるようにするのか、職場を増やすようにするのよくわからない。移民受け入れに対しても同様で、基本政策を持たない。

 TTPなどを巡って、食糧自給率が云々されている。自給率を高めるためには、人口が増えない方がいいことになる。戦時中は標語に「一億一心」など一億近い人口を称したが、朝鮮・台湾を除いた内地だけなら7000万人台だった。それでも自給ができず、「貧乏人は麦を食え」など、池田首相の暴言を生む土台があった。

 人口問題もインフレターゲットと同じ、ただ増えればいいと言うものではなく、国土面積や生産力などから見てどのレベルが適正かを、しっかり見極めることが大切なのではないか。

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