経済・政治・国際

2020年8月10日 (月)

立民・共産・社民の一体化

 本塾はこれまでに日本の野党が弱体で、民進党分裂以来の最大野党の立憲民主党も支持率一けた台では安倍首相が交替してもその権力機構は変わらず、仮に解散総選挙があっても政治腐敗は追及されないままに終わることを危険視していた。

 立民党と国民民主党は分裂前の民進勢力を復元しようと両党を解党し、新たな代表や党名を投票で決めるなど勢力の復元を画策しているようだがまとまりそうにもない。たとえまとまったにしても自民に対抗できる迫力はないだろう。

 本塾は、その前から解党・合同するなら、野党共闘体制を組んできた立民・社民・共産などを解党し、新党として再出発すべきだと考えていた。

 政策的には、立民とそれほど違わない。それぞれの党は長い歴史と伝統を持つ。特に共産党はその名称を捨てきれず残したままだが、最近は本家筋の中国の香港政策に正面から反対するなどかつての面影は全くなくなった。

 解党・合同するなら、この方が早いのではないか。国民に対するインパクトも大きいし、世界の潮流に反しているとも思えない。この際、公明党も与党べったり方針に批判を強めている創価学会の意をくんでその仲間に加わる資格はある。

 もっとも、学会員と共産党員が末端で協力する図は考えにくいが……。

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2020年8月 4日 (火)

聖書の効用

 しばらく前まで、トランプ大統領が聖書をかざして得々と歩く姿をテレビからよく流した。大統領選を前に、共和党の右派を構成するカソリック信者の票を確実にしておきたいという思惑からだ。

 長谷川修一『聖書考古学』中公新書、という本がある。旧約聖書は、日本の『古事記』同様ダビデ王家支配の正当性を、歴代の王名列記の中で示す。しかし、最近の傾向はちょっと違うようだ。

 考古学の発展に伴い、聖書を批判的・否定的に扱うのではなく、史実との突合せを行うことにより権威ある文献として扱おうとする「聖書学」が、啓蒙思想の風が巻き起こった17世紀以来発展した。

 そして、同書は次のように続ける。

今日、少なからぬ聖書学者は同時にクリスチャンやユダヤ教徒であり、中には牧師など、教会に置いて指導的立場にある人も少なくない。(中略)こうした学者たちは「妄信的」に聖書を読むことから離れ、批判的に聖書を読み、聖書とそれを書いた人間に関する洞察を深めるとともに、それによって得られる聖書に対する理解と自分の信仰とを両立させているのである。

 トランプの行動は、逆効果を生むかもしれないということを意に介しないところが、彼らしい。

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2020年7月30日 (木)

証拠がでました

 以下は23日に採用した産経新聞引用文を再掲したものである

立憲民主党の安住淳国対委員長は22日、同日から始まった政府の旅行支援事業「Go To トラベル」に関し、新型コロナウイルスの全国的な感染拡大につながるおそれがあるとして懸念を示し、「感染者が地方で増えたら政治責任を取っていただく。(内閣)総辞職に値する」と述べた。国会内で記者団に語った。

 ここで塾頭は、「地方の範囲をどう決めるか」「比較の時点は」「増える人数の規模のとらえ方」などで具体性がないため実現しないのではないか、と書いた。

 「Go To トラベル」が始まった4連休以来の感染者数が統計に表れる最初のタイミングといえる29日のマスコミ報道がこれである。

・全国1261人 1日あたり初めて1000人超え

・岩手県 2人 初めて全国都道府県に及ぶ

・大阪府で221人、愛知県で167人、福岡県で101人、沖縄県で44人、京都府で41人、岐阜県で30人、栃木県で16人の陽性、いずれも1日当たりの過去最多を更新

・神奈川県(70人)、千葉県(49人)も緊急事態宣言解除後で最多

・東京も30日、367人となり過去最多となる。

 立民党の安住国対委員長「これで大丈夫!」。政府追及に事欠きません。

 

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2020年7月27日 (月)

正式国名

 アメリカ合衆国(USA) この呼称は、ずーっと変わらない。ソビエト連邦共和国は改革・解放をへて国名が「ロシア連邦」になった。

 今日は、軍政下のタイ王国混乱の記事がヒントで、(正式)国名を考えた。日本は、「大日本帝国憲法」を「日本国憲法」に変えたときから正式名称は「日本国」となり、それが国連でも通用する。

 象徴天皇がいて皇室外交はあるが、「王国」ではなくそう呼ばれることもない。世界で最も多いのが「共和国」がつく国である。政体はそれに近いのだがこのように、単に「国」をつけただけの国はあるのだろうか。

 オマーンは絶対君主制国家だが、単に「オマーン国」とするだけで王国とはしない。固有名詞+国は、カタール国・エリトリア国・クウェート国・モンゴル国・イスラエル国・モンゴル国などがあるが、ことさら日本との共通点はない。

 一番長いのが英国で、正式には、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国である。名は体をなしているようだが、王国の影は薄い。

 逆に何もつけない国がある。インド・アイルランド・ウクライナ・ハンガリー・カナダ・ニュージーランド・マレーシア・ジャマイカ・ジョージア・ルーマニアなど、旧英植民地を中心に多い。

 EU内はさまざまだ。オーストラリア連邦・スイス連邦・ドイツ連邦共和国などの歴史を踏まえ連携することの意義が示されている一方、モナコ公国やバチカン市国のような特殊性を持つ小国もある。

 中華人民共和国・朝鮮民主主義人民共和国・アルジェリア人民民主主義共和国などは、共産党独裁国家かと思えるが、アルジェリアは地中海のフランスのイメージが強く、全く合わない。

 ボリビア多民族国家やサモア独立国、パプアニューギニア独立国という名称を持つ国も見つけたが、国名は各国好き好きにつけたようで、調べただけ無駄骨だった。

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2020年7月23日 (木)

首相、2匹目はないよ

 立憲民主党の安住淳国対委員長は22日、同日から始まった政府の旅行支援事業「Go To トラベル」に関し、新型コロナウイルスの全国的な感染拡大につながるおそれがあるとして懸念を示し、「感染者が地方で増えたら政治責任を取っていただく。(内閣)総辞職に値する」と述べた。国会内で記者団に語った。産経新聞(07/22)

 これだけでは、「地方の範囲をどう決めるか」「比較の時点は」「増える人数の規模のとらえ方」などで具体性がない。

 その前に立民、国民民主、共産、社民の野党4党の国対委員長会談で、安倍晋三首相の閉会中審査への出席を改めて求める方針を確認した。首相が応じず、臨時国会の開催にも消極的な態度を取り続けた場合、憲法53条に基づく召集要求を本格的に検討していくことで一致した。

 野党も今度は本気だ――と受け止めたい。憲法第53条[臨時会] 内閣は、国会の臨時会の招集を決定することができる。

 衆参いずれかの総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。

 ところが、安倍首相は2017年に同様の決議に対し、この日まで国会を召集せず審議も行わないまま解散するという奇手を使った過去がある。それほど国会の質問に立たされるのが嫌なのか。

 今度もこの手を使う可能性がある。同じ柳の下に2匹目のドジョウはいない。国民がそれほど甘くないことを知らしめるいい機会だ。。

 

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2020年7月22日 (水)

首相の職場放棄

 「1か月間首相会見なし」としたのが20日付である。以後各紙でも取り上げるようになったが、それが今日も続けば32日続いたことになる。

 「巣ごもり」と書く新聞もあるがそれどころではない。コロナ2次感染や災害多発の中、国民を愚弄した職場放棄としかいいようがない。マスコミも仕事をしない宰相にどこまで甘いのだろうか。

 首相がマウンドにいないのに、野党は勝手に空振りして見せるだけ。観客も不在のまま。「金返せ!!」の声も聞こえてこなない。

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2020年7月20日 (月)

1か月間首相会見なし

 テレビに首相の映像が出てこない日はない。しかしほとんどが廊下を歩く姿か部屋に出入りする姿で、国民に語り掛ける、あるいは説明とか協力を求める姿ではなかったのだ。

 以下、珍しい記事なので引用させていただく。

7/19(日) 17:02配信

北海道新聞

新型コロナ感染拡大以降の首相の記者会見

 安倍晋三首相が通常国会閉会翌日の6月18日を最後に1カ月間、記者会見せず、国会の閉会中審査にも出席していない。この間、首都圏を中心とした新型コロナウイルスの感染再拡大や、政府の観光支援事業「Go To トラベル」の方針転換など大きな課題が浮上したが、説明責任を果たさない逃げの姿勢が浮き彫りになっている。

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2020年7月17日 (金)

日米、政権の受け皿

 引用は一昨日の夕刊(毎日新聞・東京版)だが、前回の「コロナと景気対策」の続きとして見てほしい。

11月の米大統領選の民主党候補指名が事実上確定したバイデン前副大統領は14日、地球温暖化対策とインフラ投資に4年間で2兆ドル(約214兆円)を投じる政策を発表した。2035年までに電力部門からの温室効果ガス排出量をゼロに抑えるほか、交通網などのインフラ刷新や電気自動車の普及促進を掲げた。(中略)

東部デラウェア州で演説したバイデン氏は「気候変動問題は米国の将来を左右する課題だ。米国経済に新しい活力を吹き込み、国際的なリーダーシップを強化するチャンスだ」と述べ、クリーンエネルギーや省エネの促進が米国の国際競争力強化や雇用創出につながると強調した。

具体的には、老朽化している道路や上下水道、通信網を刷新するほか、電気自動車の普及や省エネ住宅の拡大を掲げた。電力部門では、太陽光・風力発電の拡充や、水素エネルギーや次世代原子力の実用化を加速。これらの政策で数百万人規模の正規雇用を生み出すとした。(中略)

トランプ政権が脱退を決めた地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」に復帰し、環境問題で世界をリードするとアピールした。【ワシントン中井正裕】

 投資期間の違いはあるが、GoTo施策の1.35兆円予算を使いきれるあてもないのと違い、バイデン氏は、けた違いに意欲的な政策提言を行っている。

 これに反し、日本では分裂した旧民主党の立憲民主・国民民主がよりを戻そうというので、右往左往し、結局両党が解党し、結党大会で党首や党名を投票で決めるなどの案が出ているというのが、今日の朝刊の記事であった。

 政策は、これまで憲法問題や地球温暖化問題などで両党に微妙な差もあり、バイデンのように共和党との違いを明快に打ち出すことは不可能だろう。党名も「立憲民主」か「民主」かの選択という、国民にとっては目くらましのようなお話だ。

 これまで野党統一会派を目指した共産党・社民党などはどうなるのだろう。特に共産党は、香港問題で中国共産党と対立するような外交方針をはじめて打ち出し、方向性を失った感がある。国際共産主義に距離を置いたものの、特徴ある政策も出せず、政権交代の受け皿からは遠ざかるばかりである。

 コロナ対応にゆらぐアメリカだが、前向きなバイタリティーはうらやましくなる。

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2020年7月13日 (月)

「善処」

 コロナも水害も大ニュースだが、菅官房長官がマイクの前に立って、的を射るような厳しい追及・質問に「善処いたします」とかわし、「はい、次の質問」といったそっけない答えで逃げを打つ場面は減ってきた。

 これは、首相の常套句にもなっていたが、それを真似する大臣も多かった。「善処とは具体的に何か?」という、2の矢3の矢を放つためには、質問者も「善処」の意味を知っておく必要がある。その準備がないせいかあまり聞いたことがない。

 一番わかりやすいのは、殿様が家老から「これをいかがいたしましょうか?」と伺いを立てて、「善きに取り計らえ」と返事する場合の善処である。その言葉を家老から下へ、さらに下へと受け継ぎ権限を持たないところまで下げると、完全に責任を負う人がいなくなる。ほとんどがこれではないか。

 物事をうまく処置すること、『広辞苑』にはこれしか書いてない。ところが「処」の意味は、というとこれがわからない。2文字熟語から考えてみる。

 処罰・処理・処分・処刑・処遇・処方・処女・処世・対処・出処・処理

 つまり「処」には「うちとそとの居場所」の意味があり、「ところ」という点では所と同じだ。ではどこが違うのか。「所」としか使わない例は

 所信方針・大所高所・所定・所論・所在・所得・所用・所存・所帯・所見

 などがあるが、「所」の方が特定個人に関して使うような気がするだけで、そんな定義があるわけではない。

 公文書の事もある。文部省が早急に決めておく必要があるのではないか。

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2020年7月 5日 (日)

北方領土問題プッツン

 昨日は、久々にマスコミ上に表れた「明るい話2題」をテーマにした。予想通り、それは1日だけで、今日は、再発必至のコロナ拡大と熊本・鹿児島水害で覆われている。

 その中の海外ニュースは、北方4島解決が戦後はじめて遠くに行ってしまったという、暗いニュースだが、それさえ片隅に追いやられた感がするのだ。

 ロシアでは1日、憲法改正の是非を問う全国投票が行われ、賛成は8割近くにのぼり、憲法は改正されることになりました。

改正される憲法には「領土の割譲やそれを呼びかける行為は認められない」として、他国への領土の割譲を禁止する項目が新たに盛り込まれました。

これを受けて、ロシアが事実上管轄する北方領土の国後島では2日、島の行政当局や若者の団体によって、憲法改正の成立を記念する石碑が新たに設置されました。

記念碑には領土の割譲を禁止する項目の文言のほか、ロシアの地図が刻まれ、このなかには北方領土も含まれています。

国後島と色丹島、歯舞群島を事実上管轄する行政府のブラセンコ地区長は「われわれの地区の住民は憲法改正に賛成した。島々は永遠にロシアの土地だ」と述べて、北方領土は引き渡さないとする強硬な立場をアピールしました。(NHK)

 軍事占領した土地に国境線を引いて、その地を自国のものとして窃取することは違法とするのが、国際法上確率した大原則である。100年以上かかったが、香港も平和裏に返還を実現させた。

 千島の国境線は、徳川幕府が択捉島を境とし、その南を松前藩が知行、先住者のアイヌと共に入植・開発を進めていた。ロシアが占拠し続けているのは、第2次大戦終結間近に米英首脳がソ連を加えたヤルタ会談で、千島・樺太割譲を条件に参戦を促したことによる。

 ソ連は千島には択捉・国後・歯舞・色丹まで含むと解釈したが、戦後処理を決めるため設立した国連や米英は、その解釈を公認していない。

 にもかかわらず、日ソ国交回復は戦後復興の中で喫緊の課題であつた。1956年(昭和31年)10月12日、鳩山一郎首相は河野農相などの随行団と共にモスクワを訪問し、ニキータ・フルシチョフソ連共産党第一書記などとの日ソ首脳会談が続けられた。

 焦点の北方領土問題は、まず国交回復を先行させ、平和条約締結後にソ連が歯舞群島と色丹島を日本に譲渡するという前提で、改めて平和条約の交渉を実施するという合意がなされた。

 10月19日、モスクワにおいて鳩山一郎首相とソ連のニコライ・ブルガーニン首相が「日本国とソヴィエト社会主義共和国連邦との共同宣言(通称:日ソ共同宣言)」に署名し、両国での批准をへて12月12日に東京において批准書が交換され発効した。

 そして、焦点の北方領土問題は、まず国交回復を先行させ、平和条約締結後にソ連が歯舞群島と色丹島を日本に譲渡するという前提で、改めて平和条約の交渉を実施するという合意がなされた。

 これは、最近までまがりなりにも生きていた。プーチン大統領は歯舞・色丹返還を前提に、その他の条件を付加しながら経済権益をいかに有利に交渉の中に組み込むか、を考えていたはずだ。4島を一歩も譲らないということは、無理難題ということが頭の片隅にあったということだろう。

 それを、前掲のNHK引例で見るように「国民投票」という手を使って憲法上クリアーしなければならないという、妙手をロシアが手にしたのだ。これは、香港の法手続きで中国国内右派のコントロールをしやすくしようという手に似ている。

 こうなった背景に何があるか。前回でも書いたが、保守政治家であっても世界を俯瞰し、国益を第一に考えた鳩山氏や河野氏のような大物政治家がいなくなったからだろう。

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