経済・政治・国際

2017年6月21日 (水)

「お尻」

これから書こうとすることを考えるたびに気持ちが悪くなる。昨日発見された加計学園関連の文科省文書だ。

「首相は、……お尻が切れている」である。尻に「お」の尊称をつければ肉体の部分を指す。完成期限に「お」をつける神経は異様だ。首相の発言だから「お」をつけた「忖度」なら世も末。

尻は、「列の尻に付く」や「帳尻」「川尻」という使い方をするが、その場合「お」はつけない。最も言葉に厳格さが要求される文科省の役人が、これほど正しい日本語を使えないとはショックである。

もし、承知の上で書いたのなら、安倍嫌悪の裏返し「皮肉の極」なのだが、「ご意向」とか「ご発言」など官邸の発信にも敬語を使う。首相であろうが社長であろうが、身内の行為発言に敬語を使わないのがあたりまえ。「うちの社長さまがおっしゃった」などと言えば笑われる。最近は変わったのだろうか。

高村副総裁の「下衆(げす)の勘ぐり」発言もひどい。下種とも書き、身分の低いもの、卑しいものを指す明治以前の身分社会にかえったようだ。改憲を目指す政府・自民がいち早く実践して見せているとは思えないのだが――。

[日本国憲法第十四条]

すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

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2017年6月20日 (火)

「テロ防止法」的はずれ

ISがすごいな、と思ったのはイスラム全盛時代に存在した、絶対神権の守護者「カリフ」を復活させ、国境を無視してスンニ派全体のまとまりを目指したことである。ムハンマドは、ユダヤ教、キリスト教など一神教の中でもっともあとに現れ、しかも最終の予言者・伝道者であるとしている。

神の教えに背くものとは戦い(ジハード)、同信者は助け合うことで平和と救いに導かれる。神の権威と併存する権威の王制や国家は認めないということになり、サウジもエジプトも同じスンニ派ではあるが、仲間ではなく敵対関係にある。

門外漢の説明はいい加減にしておくが、5月28日にシリアのラッカ近郊でIS幹部の会合が行われたのを狙ってロシア軍が空爆を行い、その結果カリフであるバグダーディーが死亡した可能性があるというニュースが流れた。

これまで同様な噂が流れたことがあり、真偽の断定はできない。ラッカは目下有志国やイラク・シリア正規軍の猛攻にさらされておりISの全面的敗走寸前にあるという。仮に次期カリフがあらかじめ決めてあったとしても、簡単に取って代わるということは困難だろう。

こうみると、ISが組織的に世界に向けてテロ攻撃を仕掛けたり、意を受けたもの、すなわち兵士を各地に派遣・指導する余裕はなくなったと見てよさそうだ。ところが昨日今日、世界をまたにかけたテロのニュースが追いかけきれないほど続く。

【カイロ篠田航一】エジプトの首都カイロで18日未明、道路脇の爆弾で警察官1人が死亡した事件で新興のイスラム武装組織「ハスム運動」を名乗るグループが同日、犯行声明を出した。シシ政権下でテロ組織に指定されているイスラム組織「ムスリム同胞団」の関連組織とみられている。

【ヨハネスブルク小泉大士】ナイジェリア北東部ボルノ州の村で18日夜、女5人による自爆攻撃があり、12人が死亡、11人が負傷した。ロイター通信が19日、地元警察の話として伝えた。イスラム過激派ボコ・ハラムによるテロとみられる。(以上毎日新聞)

イギリスの首都ロンドンのイスラム教の礼拝施設、(日本時間19日午前8時半ごろ)モスクの近くで車両が歩行者に突っ込み、1人が死亡、10人がけがをし、警察はテロ事件の可能性もあると見て捜査していて、地元のメディアは、イスラム教徒に対する敵意をもった人物による犯行だったという見方を伝えています。(NHK)

[パリ 19日 ロイター] - パリ中心部のシャンゼリゼ通りで19日、爆発物を搭載した乗用車が警察の車両に突っ込む事件が発生した。乗用車を運転していた男は死亡したが、他のけが人は出ていない。

どうやら、いずれもそれぞれのお国の事情、まはは同一地域内部の問題として起きており、国際的情報の共有はあまり意味をなさない。共謀罪法が、「それがないとオリンピックが開けない」などの口実で「テロ防止法」などと名を変えてみたりしたが、テロに悩んでいる国からすれば、「もっとまじめにやれ」と怒られるだろう。

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2017年6月19日 (月)

安倍内閣凋落のはじまり②

「安倍内閣の支持率は36%、不支持率は44%で不支持が支持を上回ったのは2015年10月以来」、これは昨日付けで書いた毎日新聞調査の第一報である。塾頭はかねがね世論調査の数字には一喜一憂しないと言ってきた。

共同通信調査が今日発表されている。「安倍内閣の支持率は44・9%で、前回5月から10・5ポイント急落。不支持は43・1%で8・8ポイント上昇」ということで、支持率は毎日同様半数を大きく下回った。女性の不支持が支持を上回わったものの、全体ではそこまでいかなかった。

自民党内からは「よくこれだけの下落ですんだ」という安堵の声が聞かれるという。自民党支持率が不支持を下回ったことは、15年夏から秋にかけて安保法制を強行採決した頃にもあって、初めてではない。

しかし、今度は前回の時のように急回復しないだろう。安保法制も共謀罪も国民はなんとなく危険を感じても、よくわからない。内閣の方針は与党が賛成しているのだから間違いは起きないだろう、という信頼感が支えになっていた。

共同調査では、不支持の理由として最も多かったのは「首相が信頼できない」が41・9%である。毎日調査に同じ質問項目はないが、支持しない理由に「安倍さんが首相だから」というのがあって、前回の18%を大幅に超えて25%、「政策に期待できない」が逆に65%から51%に減っている。

つまり、今回の加計学園問題などで首相への信頼が大きく失墜した結果ととれる。これは戦争の危機など、よほどのことがない限り回復不可能であろう。安倍首相には、どうしても引っ込んでもらわなければならないのである。

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2017年6月18日 (日)

安倍内閣凋落のはじまり?

毎日新聞は17、18両日、全国世論調査を実施した。安倍内閣の支持率は36%で、5月の前回調査から10ポイント減。不支持率は44%で同9ポイント増加した。不支持が支持を上回ったのは2015年10月以来。(18日夕方、ネットニュースによる)

ついにやってきたか!!――。明日の朝刊が楽しみだ。それにより追記の予定。日本国民が不感症でなかったことを証明してほしい。

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2017年6月17日 (土)

「忖度」てはなく「暗示」

森友学園で「忖度」という言葉が飛び交い、「今年の流行語大賞まちがいなし」などとはやされた。続く加計学園問題は、「もり」「かけ」という一連の現象でとらえられている。

「忖度」もそのまま引き継がれているようだ。加計では、森友と違って文科省を中心に大量の文書が表面化し、政府・内閣もその存在を否定しきれなくなった。しかし、内閣府など首相周辺は、「首相の関与、指示は一切かった」で押し切る構えだ。

真相追求のため、証人喚問が必要、という野党・マスコミをはじめ世論の声は高まっている。しかし、もはやその必要はなくなった。首相の指示はなくても「暗示」があったことは十分示せるからである。

首相夫人が森友同様、加計でも名誉職に就き、さらに首相の最側近・萩生田官房副長官は、加計学園傘下の千葉科学大学で客員教授を務めている。そこへ出たのが、多くの内部文書である。「総理のご意向」など「忖度」を超える表現が続々と、白日の下にさらされた。

文科省側はもはや「忖度」する必要はく、「暗示」された指示にそって動けばいいのである。ここで「暗示」の意味を『広辞苑』から拾っておこう。

暗示

 別のものを示して、それとなく感づかせること

 感覚・観念・意図などが言葉などによって、理性に訴えることなく他人に伝達される現象

  共謀罪法ではないが、内心に立ち入る必要もない。これだけ客観的事実が揃えば、犯罪の成立は誰の目から見ても明らかではないか。

 

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2017年6月11日 (日)

世間に刃向かう人

「文書の存在が確認できない」、「排気ガス地球温暖化説は非科学的」。前者は日本政府と背後にいる安倍首相、後者はトランプアメリカ大統領だ。

いずれも世間の常識に対峙してはばからず、刃向かう発言を続けながら、なお一定の支持を保ち続けている。最近では思いつかない奇妙な光景だ。

40ほど前のことになるが、エネルギー関連企業にいた塾頭もトランプと似たような主張をしていた。科学的に証明できないという理由による。

今でもパリ協定による数値目標などが完全に科学的だとは思わないが、研究の積み重ねもあって、排出ガスが温暖化の一因でないとは、誰も断言できなくなった。これが世間の常識というものである。

9日に、渋谷暴動事件の殺人犯容疑で指名手配されていた中核派メンバーの男が、45年ぶりに逮捕された。当時の過激派は、爆弾、放火、占拠など「世間に刃向かう」行動を繰り返していた。

一定の支持者がいたことも事実だ。しかし、「世間に刃向かう」思潮は、戦争指向勢力などとともに、いずれは敗北する運命にある。しかも、そう遠くない時期にこれが証明されるだろう。

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2017年6月 8日 (木)

安倍「あいうえお」

「安倍を感情的に憎んでいる」という書き込みをいただいたことがある。「その通り。戦後レジュームの脱却というのは、塾頭の人生そのものの否定である」と答えた。しかし最近は、首相の資質そのものが危機的レベルにある、という批判を主にしている。

森友、加計、集団的自衛権、共謀罪、憲法等々、個人的執着に基づく政治の私物化が、国会審議を中心に目に余る。それに与党側からも批判の目が向けられ始めていることが伝えられはじめたが、どこか遠慮がちだった。

そこに、前・防衛相の中谷元氏から「安倍あいうえお論」という塾頭でも思いつかなかったクラスター爆弾が落とされた。焦らず(あ)、威張らず(い)、浮かれず(う)、えこひいきせず(え)、おごらず(お)。それを戒めないと政治は信頼を得られない」というものだ。

中谷氏は、地元の会合やラジオインタービューなどで機会あるごとに言っているらしい。総裁の対立候補だった石破氏も安倍批判を口にするが、両氏ともに防衛閣僚経験者という点が共通している。

政策の中身はともかくとして、稲田防衛相や南スーダンの自衛隊派遣にかかわる一連の行動が、よほど危なっかしく見えたのだろう。こういった人に国の運命を預けて置いていいのですか、皆さん!。

 

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2017年6月 6日 (火)

民進、不振の理由

人材不足?、それはあるが決定的理由とは思えない。なぜならば、長期一強を維持し続ける安倍首相でも、就任前まで有能な人材という評価が定着していたわけではない。

国会が終盤を迎え、加計学園問題、共謀罪、改憲発言など政府攻撃の材料に事欠かないのに、政府与党の多数のおごりを前に討論の決定打を打ちあぐねている。

加計学園優遇関連の文書が相次いで明らかになる中、菅官房長官に日付、発信者、宛先のない「怪文書」と言ったのを、それが明らかになった文書が出てくると、怪文書と「同姓同名」の役人は確かに存在するなど、偶然一致したと言わんばかりの答弁がでてくる。

明らかに、国会そして野党の存在何するものぞ、となめられている。野党議員も国民の尊い一票で選ばれている。国民が馬鹿にされているのだ。竹下国対委員長の、証人喚問が必要ないとする理由を聞かれて「必要ないということが、その理由だ」、などと言われ一矢も報いられないよう議員を選んだ覚えはない。

国民の付託に答えられないような議員は即刻辞職すべきだと思うのだが、そんな声はどこからも起きていない。すると、攻め込んで解散総選挙となるのをおそれている、共産党をのぞけばそれがあるのか、とさえ思う。 

韓国、フランス、イギリス……。そういった国がうらやましくなる昨今だ。

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2017年6月 3日 (土)

忖度→なし、確認→あり

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安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」が国家戦略特区に獣医学部を新設する計画で、民進党は2日、特区を担当する内閣府が文部科学省に早期開学を促していたとされる文書を巡り、同省職員が電子メールで情報を共有していたことを示す文書を入手したと明らかにした。入手先は明かしていないが、送信元や宛先として記載された氏名や部署名などは実在の職員と符合しており、民進党は5日の国会審議で改めて調査を求める。[毎日新聞6/3

 

 「文書は調査したが確認できなかった」、これが加計学園問題の政府答弁である。あったのかなかったのかの質問に「確認できなかった」の答えは、「何を」確認できなかったのかを答えないぼやかし答弁である。

ないなら「ない」と答えるべきで、「勝負あった」と書いたのは、5月27日だが、「確認」という表現は存在を否定できないので逃げた、つまり「あった」ということだな……、とこの時点で感じていた。

そこへ上の記事がでてきた。そうすると「にせメール」でない限り、森友問題と違って「忖度」ではなかったことになる。官邸のトップクラスの「命令」であれば忖度とは言わない。森友との共通点は双方とも首相夫人が名誉役員を引き受けていることである。

 

役人特定がさらに進んだ。週明け5日からの国会で、証人(参考人)喚問が実現できるか、このまま政府が逃げ切るか。本来なら菅官房長官を証人喚問すべき場面だが、野党やマスコミがこの一強安倍体制を切り崩せないようでは、日本の明日がない。

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2017年5月26日 (金)

「天下り」の善悪

昨日、前川・前文部科学事務次官の証言などを書いたが、ひとつ気になることがあった。元次官が天下り問題で引責辞任していたという問題だ。官邸や与党側は、それをもって発言の資格がないような言説を振りまいている。

彼の為したことや職権に何の知識もないので、特定の事例を取り上げないが、「天下り」という言葉のイメージが悪い。通常行われている人事斡旋なら、管理職の仕事として、日頃心がけておくべきことである。

いろんなケースの中で「天下り」して糾弾されるのはこういうことだろう。

受け入れ側が取引先や助成または投資対象で、断るとことにより決定的な不利が予測される場合。

受け入れを条件に反対給付をちらつかせている場合。

受け入れる理由も意図もない相手先への強制。

④待遇や受け入れ期間などを定め、順送りルールを決めている場合(ただし政府機関やこれに準ずる外郭団体などをのぞく)

逆にいい場合もある。

 相手先から経験や専門知識を買われて斡旋を求められている場合(大学教授や特殊資格など)。

 対役所窓口要員として(ただし上記の悪い場合に結びつく危険多し)。

 過疎地などで人材確保が困難な場合。

以上書いては見たものの、善悪の区分はかなり曖昧だ。天下り斡旋がすべて悪なら、再就職はすべて職安で世話するとか、委員会のような集団によるチェックをするしかない。

組織、また人事の運用上マイナス面も考え、この先も続けるとすれば、当事者は、万一に備えてしっかり個人メモを取り保存して置くことだ。

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