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2020年9月

2020年9月30日 (水)

神話と歴史の重なる古墳

 以下は9月29日付の毎日新聞である。

福岡県苅田町教委は28日、古墳時代前期の前方後円墳、石塚山古墳(同町富久町、国史跡)が墳丘の6カ所を掘り返される被害に遭ったと発表した。行橋署が文化財保護法違反の疑いで捜査している。

町教委によると、9日午前9時ごろ、後円部の墳頂に直径10センチ~1メートル、深さ10~25センチの穴が六つあるのを、管理のため訪れた町職員が発見し、行橋署に通報した。

石塚山古墳は3世紀末~4世紀初頭の築造で、全長約130メートル。前方後円墳としては九州最大・最古級で、1985年に国の史跡に指定された。出土品には三角縁神獣鏡(さんかくぶちしんじゅうきょう)(重要文化財)などがある。(後略)

 とんでもない行政の失態である。先ずこの古墳の位置づけをしておこう。

 古代遺跡といえば、奈良県をはじめ近畿に目が向く。しかし、九州にはこれに劣らない重要な遺跡がある。

 すでに何度か論じているが、古代、或いは前史時代の事柄を「歴史」とするためには、複数の物証、文献と照らし合わせて矛盾しないという確認がなくてはならない。

 日本には、『日本書紀』と『古事記』という貴重な古代の文献があり、日本書紀執筆には中国人専門家も加わるなど、中国古代史編纂の手法も取り込まれている。したがって、「一書に曰く」という当時現存したと思われる文献の引用が多く、史実かどうかある程度の吟味はしているようだ。

 ただ、その一書が言い伝えをまとめたもののような「書」であれば、物証がない限り史実とするわけにはいかない。

 その物証を支えるのが考古学であり、古墳の存在は大きい。日本書紀は神話で始まっている。考古学は神話を否定もするが、史実である証明になることも多い。

 石塚山古墳は、神話と史実を探るうえでその境目にある貴重な存在だ。特に天孫降臨伝説の宮崎県と神武東遷の経路に当たり、前方後円墳や三角縁神獣鏡の存在など大和朝廷との深い関連をどう解くか、鍵が隠されている可能性が高い。

 現在、政府は「天皇陵」かそれに準ずる古墳を調査のための立ち入りを禁止している。石塚山古墳は、国の「史跡」に指定されているが、「特別史跡」にはなっていない。その手入れ、現状維持はおそらく自治体の町教育委員会にゆだねられているのだろう。立ち入り禁止、そのための監視まではしていないはずだ。

 盗掘は当然あり得た。なぜ、防犯灯、監視カメラの常設ぐらいはしておかなかったのだろう。それぞれの部署が、いずれも自分の仕事ではないと思っていたのに違いない。

 文科省は、利権につながるような予算獲得には熱心だが、こういったことには無関心としか思えない。

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2020年9月29日 (火)

核兵器禁止条約を早く

 核兵器、早く言えば原爆と水爆のことである。原爆は広島・長崎、水爆は太平洋上の漁船、日本はいずれも最初の被害国であった。

 この悲劇を繰り返さないため、国連の関与する重要な国際法が2つある。

核兵器の不拡散に関する条約。略称NPT(核拡散防止条約)

・1968年7月1日に署名開放され、70年3月5日に発効(我が国は1970年2月署名、1976年6月批准)。

・米、英、ソ連(ロ)、仏、中国の国連常任理事国を「核保有国」と規定。

・締約国は191か国・地域(2020年1月現在)。

・非締約国はインド、パキスタン、イスラエル、南スーダン。

・北朝鮮は脱退

・加盟国は、ほとんどの国がNPTに基づく保障措置の適用を受入れている。保障措置は原子力施設・在庫目録などの情報提供,核物質の計量,運転記録の作成・報告,核物質の封じ込め・監視,現地査察などの方法によって行われる。

⓶核兵器禁止条約。国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN、本部ジュネーブ)提案

・核兵器の開発や保有、使用などを全面禁止する核兵器禁止条約を批准した国・地域が、発効に必要な50に迫っている。25日現在で批准したのは45カ国・地域。発効にラストスパートがかかっている。

・核保有国や、米国の「核の傘」の下にある日本などは不参加の方針。条約は発効しても実効性に欠けるとの指摘あり。

・核の傘の権威は薄れてきた。日本がこれまでの方針を変え条約参加を希望すれば、核保有国が調印しなくとも批准国・地域はたちまち50を超えるだろう。そうすれば、核戦争は国際的に不法ということになり脅しも利かない。

・菅さん、トランプに打診してみたら。「何もできない菅内閣」は一気に解消するはずです。

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2020年9月28日 (月)

フエイクニュース

  トランプ米大統領は22日、国連総会で事前収録したビデオ映像による一般討論演説を行った。新型コロナウイルスを「中国ウイルス」と呼び、「我々は、世界にウイルスを解き放った中国に責任を取らせなければならない」と強調した。11月の米大統領選に向けて、対中強硬姿勢を改めてアピールした。

 トランプ氏は、世界保健機関(WHO)が「事実上中国に支配されている」と指摘。新型コロナについて誤った情報を流したとして「国連は中国に責任を取らせなければならない」とも主張した。(毎日新聞9/23)

 また、28日付同紙によると、英オックスフォード大の研究者らが公表している「Our World in Data」では、人口100万人当たりの感染者数(26日時点)は米国が2万1248人、ブラジル2万2062人などで2万人を超えているが、日本は640人、中国が62人と少ない。としている。

 トランプは、目下就任前の脱税疑惑で、ニューヨークタイムスと後に引けない戦いを始めたが、いずれも選挙に大きく影響しそうだ。

 トランプに言わせると、これも「フエイクニュース」で片づけたいところだろうが。

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2020年9月27日 (日)

日中米三者間駆け引き

 前々回、菅首相に抱く中国人の好感度は、日本の想像を超えるものがあるというようなことを書いた。

 それに対して、中国政府はどういう態度に出るかが問題になる。日本でのぞけるのが「環球時報」である。これは「人民日報」の日本向けメディアであるが、人民日報は政府の対外機関紙といってよく、政策そのものを見るのに便利だ。

  菅義偉内閣発足後、「菅外交」も本格的に始動した。日米両国の首脳は電話会談で日米同盟の強化を再確認した。だが日本メディアによると、敵基地攻撃能力の構築という安倍政権の残した「宿題」や、近く行われる在日米軍経費負担交渉等のため、菅内閣は安保問題で圧力に直面している。これは日米同盟の在り方に変化が生じる可能性があることも意味している。今後の日米同盟関係においては、日本による一層の外交の自主性の追求、米国による対日コントロール・利用の強化、日米の相互助力という三者間の駆引きが激化するだろう。(厖中鵬・中国社会科学院日本研究所副研究員。環球時報掲載09/25)

 やはり、菅内閣が安倍外交から一歩も踏み出せない、という内外の評判は否定している。

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2020年9月26日 (土)

官房政治の巣窟

 安倍政権を牛耳った官邸官僚の退出(「東洋経済」09/26)

 第2次安倍政権では、経済産業省出身の今井尚哉・首相補佐官兼首相秘書官が、安倍首相の最側近として7年8カ月の期間中、ずっと君臨し続け、内政や外交において数々の政策を主導した。同じく経産省出身の佐伯耕三首相秘書官や、政府の未来投資会議や全世代型社会保障検討会議を仕切った新原浩朗・経済産業政策局長なども安倍官邸を動かしていたため、経産省内閣と呼ばれていた。

 菅新政権の下、今井氏、佐伯氏はともに首相補佐官や首相秘書官から退任した。今井氏は内閣官房参与に就くものの、「あくまで形式的なもの。彼らの影響力は格段に落ちと菅首相周辺は異口同音に語る。(以下略)

 上記引用で内閣官房の役どころとして「首相補佐官」「首相秘書官」「内閣官房参与」があり、この前まで菅さんが官房長官で官房副長官もいた。

 総理大臣(首相)を補佐する内閣官房の構成員中、政治的に任命される者は長い間政務秘書官を除けば内閣官房長官と内閣官房副長官だけであった。

 96年6月の内閣法の改正により、内閣総理大臣補佐官(通称首相補佐官)制度が発足した。その任務は、内閣の重要政策に関し、首相に進言したり、首相の命を受けて首相に意見を具申することとされている。補佐官の任免は首相の申し出により、内閣において行う。定員は最大で3人とされた(常勤または非常勤で、常勤の給与は各省庁の事務次官よりも上のクラス)。首相の権限強化を目指した2001年の改革で5人へと増やされた。この枠をすべて使ったのが安倍首相であった。

 それぞれ執務室が割り当てられ、事務次官より上の給料がもらえる。さらに安倍首相への協力次第で更に上の官僚や政治家への道も開ける、ということで、安倍悪政の源泉をなしていた。第4次安倍第2次改造内閣では11人を揃えていた。

 2020年9月16日に安倍晋三首相が退任したことに伴って11人中10人が退職し、後継の菅義偉内閣では1人が新任、4人が再任された。

 菅首相は僅かづつでも官房中心政治から脱却を図ろうとしているように見える。

 

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2020年9月25日 (金)

菅首相を見る中国人の目

 前回、尖閣問題に関連し、自民党右派議員が菅内閣に西南諸島などに軍事力、警察力を強化するよう提案したことと、菅首相がそれに同調するようなことはないだろうということを書いた。

 ダイアモンド・オンラインというサイトがあるがその中(09/24)で、日中福祉プランニング代表・王 青氏は、中国人が菅首相を見る目は、次のようなものであるという観察記事を載せている。

 菅義偉官房長官が日本の首相になったというニュースは、中国でも大々的に報じられた。多くの中国人は菅氏の首相就任について「中国では絶対にありえない」と驚き、かつ、総じて好意的に捉えている。

 各メディアも相次いで速報を流し、その日の各ネットニュースを見ると、いずれも注目ランキング3位内に入るほどの注目ぶりで、コメントも多く集まった。

 「あの令和おじさんか!なんか顔が地味だが、優しそう…、フルネームをみて、一瞬、わが同胞かと思った」

菅官房長官は、中国でも露出度が高く令和おじさんで通用するのだ。

 「長年安倍政権を支えてきた『万年秘書』は、やっと“扶正”ができたね」

扶正とは、本来の意味は妾を正妻に取り立てることだが、今は、長年我慢してやっと出世したことを表す。

「非常に控えめそうな方だが、農民出身で一国のトップに上り詰めたるとは、並々ならぬ本人の努力があったのだろうな」

その努力を続けて詳述する。

 最近は日本でも徐々に知られるようになってきたが、中国の人々は、生まれた土地に基づいて戸籍が制定されて、簡単に移すことができない。先述した農民工は、中国において「農民」の戸籍を持ち、大都市で就労する労働者である。つまり、たまたま農村で生まれた人は都会の戸籍になれず、農村の戸籍を一生背負っていくことになる。

 戸籍により、受けられる公共サービスや社会保障など、さまざまな面で大きな格差が生じる。この状況は今も変わってない。戸籍により運命がほぼ決まってしまうのだ。

 戸籍の違いによる移動制限はないが、都市部で仕事をし、長年住んでいても、都会の戸籍にはなれず、「暫住居住証」という暫定的な居住証しか持つことができない。そうした人は何億人もいると言われている。

 これまで農村部の人々が自らの運命を変えるには、勉強をするしかなかった。このため、一家は成績の一番良い子どもに賭けて、借金をしても大学まで送り出す。その子が出世すれば家族の生活もよくなっていくという夢である。実際、数十年前は農村出身者でも有名大学を卒業してビジネスで大成功する人物も少なからずいた。

 ところが、これも中国の経済が発展するにつれ、地域間の貧富格差が拡大していく中で、勉学で現状を変えることは困難になってきている。

 都会と比べると、内陸の農村は教育資源が圧倒的に少ない。親がみんな都会へ出稼ぎに行ってしまうため、教育を受けたことがない祖父母と暮らすケースが多く、結局、中卒や高卒で終わってしまう。社会競争が激しい中国では、学歴がない人の就職は難しい。家を支えるため、給料の安い仕事に就いてしまい「貧困の連鎖」となる。

 ゆえに、階級が段々固定化し、分断していく。都会の若者は親の代から金銭や人脈などいろいろな資源を引き継ぐことができ、最初から勝者である。一方、農村の若者は「人生の転機」を作るのが至難のわざで、その道のりはあまりに遠く険しい。

 菅氏の「山道や雪道を登って通学した」ことや「夢を持ち、夜行バスに揺られて都会に向かった」こと、「ダンボール工場で出稼ぎ労働者として働いた」ことなどのエピソードは、まさに、中国の内陸農村部の児童が今でも2~3時間かけて険しい山道を通って通学している現実や、まっとうな仕事に就けない「農民工」らのイメージを彷彿させるものだ。

 菅氏は逆境にある中国の若者にとって、「ジャパニーズ・ドリーム」の象徴となっている。

 このため、菅氏が「一農民工」から「一国の頂点に立つ人」になるというのは、中国の庶民にとっては、あまりにドラマチックであり、魂が揺さぶられるほど感慨深い話なのだ。

 一般の日本人は、中国共産党の支配する国で、その党の主人公は労働者・農民だと思い込んでいる。

 生産手段を持つ資本家は排除され、政治も軍も党の決定がすべてで党の教育を受けて実行に移されるというイメージだった。

 それは、どうやら過去の話だったらしい。対米依存一本やりの姿勢から脱却できない政治姿勢に批判はあるものの、菅首相への親近感は日本人のそれよりはるかに上を行く。

 習近平もトツプ会談もそのあたりを配慮せざるを得ないのではないか。

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2020年9月24日 (木)

菅外交は尖閣解決で

 自民党国防議員連盟(衛藤征士郎会長)は23日、首相官邸で加藤勝信官房長官と会い、尖閣諸島の実効支配強化のための提言を提出し、防衛力、警察力、行政力の強化を求めた。

 具体策として、自衛隊が南西諸島の空港や港湾を使用できるよう整備すること▽海上保安庁の巡視船への対空レーダーの搭載▽新たな灯台や無線局の設置――などを提案した。加藤氏は衛藤氏に「しっかり受け止める」と応じたという。(毎日新聞09/24東京版所載)

 衛藤会長は神道政治連盟に所属する右派議員である。本塾の尖閣諸島に関する所論は、2012年5月22日に「尖閣諸島ノート」で明らかにしているのでここでは、はぶく。

 菅首相は、外交に弱いと言われるが内実はわからない。衛藤氏の提言にどう答えるか、多分そのまま同調することはないだろう。

 かねて、本塾が指摘しているように過去の丹念な歴史経緯をたどれば、話し合い解決の方法はある。

 端的に言えば、⓵日本人が長年占有し続けていた固有の領土であることを、中国側に認めさせる。⓶かつて台湾の漁民が入漁していたことを認め、台湾北端から尖閣にかけて日中の共有漁業権地帯を設け、魚類の保護、事故防止、安全確保などの協定を結ぶという案である。

 自衛力、警察力強化では、話し合いにならない。尖閣に灯台などの施設が必要なら無人で設ければいいだけ。両国にとって利益はあってもマイナスはない。

 実現できないのは、頭書のような一派が、屈辱外交などと騒ぎ立て、中国との話し合う余地をなくしてるからである。

 それならば、野党である立憲党が対抗政策として掲げればいいのに、かつての海上保安庁の船と中国漁船の衝突事件がトラウマとして残っているせいか、何も聞こえてこない。

 もう一つは、漁業権を共有するのが台湾漁民か中国漁民かかなどに話がおよぶと、たちまち話は頓挫する。ここは見て見ぬふりをするしかなので、やはり菅首相才覚にゆだねるしかないか。

 

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2020年9月23日 (水)

国連改革

 国連創設75周年を記念してさまざまな国連改革案が俎上に上っているようだ。

 茂木敏充外相はビデオ演説を公表、安全保障理事会の拡大を主張するとともに常任理事国入りを目指す決意を改めて示した。

 これだけでは、日本の地位をより高くするという利己主義だと見られ、乗って来る国があるだろうか。

 75年たって国連が現実に即応できず制度疲労状態が存在することなど、具体な問題点を明らかにし、将来に向けた提案でなくてはならない。このところのアメリカの国連軽視は目に余るが、それをはね返す力には到底なり得ない。

 提案には、その他の各国が耳を傾けるような中身が必要だ。

 たとえば、「常任理事国には、EUまたはスイスと日本を加え7か国 とする」、「5か国に与えられた拒否権は廃止し、賛否は7か国の多数で決める」などの提案である。

 こんな案であれば、当然各国に議論が起きる。代替案が出てくるかも知れない。それだけでも効果があったと言えるのだ。

 ただ言ってみただけ、ならよした方がよかった。

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2020年9月22日 (火)

タイ、タイワン

 タイ国、タイワンの市民は、なぜか昔から日本が好きなようだ。その両方とも両方とも現在ただならぬ状況下に置かれている。

 台湾は香港との関連もあり中国の強圧のもとにさらされている。タイは学生等によるデモが頻発し流血騒ぎも聞かれる。直近では19日午後から広場で反政府集会を開き、学生グループは2014年のクーデター以来最多となる5万人以上が参加し数千人が夜を明かしたという。

 日本はタイにとって最大の貿易額と投資額、援助額を持ち、日産自動車やホンダ、トヨタ、いすゞ、日野自動車などの自動車関連企業の多くが進出している。また、空調メーカーであるダイキンといった家電メーカーなども多く進出し、国内市場への供給を行っているほか、関税特典があるASEAN諸国内への輸出拠点として活用していることもよく知られている。

 ところが、戦後から今まで19回もクーデターが起きているのである。実に2・3年に1度だ。それでも日本企業が撤退したという話は聞いたことがない。軍部が実権を握っても王制に対する国民の愛着があって、結局独裁政治反対へのシーソーゲームになっているようだ。

 古くは江戸時代山田長政が現地にわたり、日本人街を作ったり王の称号を得たりしている。さきの戦争では、友好国としてこの地区で唯一日本に加担した。

 それらのことなどからお互いに気心の知れている間柄で、クーデターも日本でいえば選挙による政権交代程度のインパクトしかないのだろうか。

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2020年9月21日 (月)

辻本清美復活なるか

 デイリースポーツ、9/19(土) 22:49の配信によれば、立憲民主党の副代表に就任した辻元清美衆議院議員が18日にツイッターを更新。

 添付した動画で、菅義偉首相とは同じ1996年の第41回衆議院議員総選挙で初当選した同期であることを挙げ、「菅総理、ご就任おめでとうございます」とした上で、互いの共通点を「叩き上げ」と説明し、「叩き上げ対決、待っててね」と国会での論戦に向けて笑顔で“宣戦布告”した。

 と伝える。辻元氏は同党の副代表と共に衆院予算委員会の筆頭理事にも就任した。小泉純一郎首相当時の、国会質問で「総理!、総理!、総理!」と絶叫。食いついたら離れないという迫力満載の野党議員だった。

 社民党から民主党に鞍替えし、政治家の節操を云々された時代もあったが、最近は半ば忘れられた存在のようだった。

 菅総理とは当選同期、河野太郎とも同期で気心の知れた間柄である。政治とは関係のない下積みから這い上がってきたという点では、政治に入る前は、母とリヤカーを曳いて行商をしていたというから、菅首相にその点で負けることはない。

 過去の政治家といっても、まだ60歳である。菅政権に対抗する立憲民主の新しい顔としての役割は担えるのではないか。

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2020年9月20日 (日)

「野」という漢字

 わが家の玄関を出ると、多いのが野鳥のカラスである。低いフェンスの上、引き込み電線、立木の枝などに止まる。小鳥の巣が近くにあり餌をねらっているのかも知れない。野獣はモグラ、これは死骸を妻が見つけた。野犬は少なくなったが、野猫は増えている。

 森が近いので、かつてはハクビシンやコジュケイなども近くにやって来た。手を焼くのが野草。「やはり野におけレンゲソウ」ではないが、きれいな花をつける野花もすくなくないし、鑑賞に値する。

 毎回の食事には洋食であろうが和食であろうか、必ず野菜はつける。スポーツ実況ならなんとなく野球。

 野蛮、野卑は嫌われ者。野宿はマイナスイメージだが、野道を行ったり野立てならプラス感覚。

 本塾で最も多く使うのが野党である。野心 野次 野暮 野望の「野」だなどと言われないように。

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2020年9月19日 (土)

靖国神社とA級戦犯

 安倍晋三前首相は19日、自身のツイッターに「本日、靖国神社を参拝し、今月16日に内閣総理大臣を退任したことをご英霊にご報告いたしました」と写真つきで投稿した。(毎日新聞09/19)

 最後の最後まで、彼らしいふんぎりの悪さだ。世間では、中国や韓国などが猛反発することを理由に、定例としていた参拝を取りやめ、奉幣だけにとどめていた。どこの国であろうと、国家を背負って戦死した兵士を祀るのは当然で、国家元首が参詣したからといって他国に糾弾されるいわれはない。

 一国の宰相が自らの信念を曲げるのはどうか。現に千鳥ケ淵戦没者墓苑を拝礼したからといって、他国から苦情がきたという話は聞かない。

 2001年8月の小泉純一郎首相・靖国参拝に端を発する。当時、国際問題というより、国内でも戦没者慰霊の在り方に様々な議論がされていた。他国から意見されるのは内政干渉だとさえ思えた。

 そこへ大きな転機をもたらしたのが「富田メモ」の発見である。2006年(平成18年)7月20日に、1988年(昭和63年)当時の宮内庁長官であった富田朝彦が昭和天皇の発言・会話をメモしていた手帳に、昭和天皇がA級戦犯の松岡洋右と白鳥敏夫の合祀に不快感をもっていたことを示す発言をメモしたものが残されており、その発見を日経新聞が報じたことである。

 以後、天皇の靖国参拝はされていない。問題はA級戦犯合祀だったのだ。

 A級戦犯なら、東条英機もそうだが名前は挙げられていない。現役の軍人だったからということだろうが、開戦時外交面で独・伊と3国同盟を結び開戦のきっかけを作った軍人でない2人が靖国に祀られるいわれはない、ということになる。

 以下は塾頭の独断である。

 天皇は、陸軍中将・東条英機を忠臣中の忠臣と見ていたようだ。内心、三国同盟にも開戦にも反対の意を戴し、最後はその方向に動かす力ありと見ていたのかもしれない。

 しかし、陸・海軍の意見の衝突もあって戦局転換の時期を失し、当初から研究されていた通り、国力の差で敗戦が決定的になった。

 そこで、東条暗殺計画まで起きるなど、本土決戦論が起きる一方内閣も代って終局に向かうことになる。

 終戦後、占領軍による戦犯逮捕を前にして、東条はピストルで腹を撃ち自殺をはかる。しかし失敗、占領軍の治療を受けて東京裁判の法廷に立つ。

 近衛秀麿は逮捕前に服毒自殺し、これは果たした。当時、東条は腹をつまんでそこを撃ったのではないかなどと物笑いの種になり、以後評価は地に落ちたままだ。

 しかし、このところ見方が変わった。

 東条は、天皇の戦争責任追及を100%わが身に受ける決心をしたのだ。そのためには、生き延びて法廷で相手にも納得できる証言をしなければならない。できるのは自分しかない。という悲壮な決意だ。

 昭和天皇は、それを知っている。前述の戦犯靖国合祀問題もそんな背景が見えてくる。東条は、敵国軍の捕虜となり自殺にも失敗し、最後は処刑されるという、彼自身が帝国軍人にいましめとしていた恥ずべき姿で最後を遂げた。

 これは彼が最初から仕組んだ自作自演だったのではないか。自殺失敗、A級戦犯、そして絞首刑は彼にとつて勲章なのだ。

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2020年9月18日 (金)

上司の名前読み違い

 麻生副総理兼財務大臣は17日、自身が率いる派閥の会合で、菅内閣を「かん内閣」「かん政権」と2回言い間違える場面があった。【TBSニュース】

 2012年12月からここまでの7年余、内閣という同じ職場で顔を突き合わせてきた2人である。そんな仕事仲間から、名前を読み違えられたら絶交もの、それが今や直属の上司である。

 旧聞ではあるが、総理大臣在任時、国会答弁などで「未曾有」を「みぞうゆう」「踏襲」を「ふしゅう」などと漢字を読み間違え、野党から批判を受けたことがある。

 中学生の試験でも×がつくレベルだ。適材適所とはいえない。菅首相は再任は間違いであったと即刻更迭すべきだが、如何に。

 

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2020年9月17日 (木)

渋柿、即売り切れ

 新型コロナウイルス陽性の軽症患者に対し、「ポビドンヨード」の成分を含むうがい薬で1日4回のうがいを実施したところ、唾液中のウイルスの陽性頻度が低下したとする研究成果を記事にしたのは先月5日付である。

 それと同じような、いやもっと奇抜なアイディアが現れた。【毎日新聞09/17東京朝刊】

 奈良県立医大(同県橿原市)の研究グループは15日、柿から抽出した柿タンニン(柿渋)に唾液中の新型コロナウイルスの感染力を失わせる効果があることを実験で確認したと発表した。今後、人の口腔(こうくう)内での予防効果を検証する臨床研究を進め、早期の製品化に向けて共同開発する企業を公募する。

 効果を確認したのは、伊藤利洋教授(免疫学)と矢野寿一教授(微生物感染症学)のグループ。人の唾液を入れた新型コロナのウイルス液に高純度で抽出した柿タンニンを加えて10分間置き、柿タンニンを加えなかったウイルス液と比較したところ、感染力のあるウイルスが1万分の1以下に減少した。(中略)

 感染力を抑えるには柿タンニンが一定時間口の中にある必要があるため、製品化はアメやガム、ラムネなどを想定している。(後略)

 他の新薬同様、慎重な実用試験を経る必要があるということだが、頭書のうがい薬同様、店先から渋柿が直ちに姿を消すこと請け合いである。これから行っても遅い。

 「桃栗三年柿八年」、日本人はせっかちだ。ことわざがこれほど忌々しく感じられることはないだろう。

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2020年9月16日 (水)

正しい日本史

 戦前の小学校の歴史教育は、いざなぎ、いざなみの「国生み神話」からはじまった。「歴史」という教科はないから、「修身」や「国語」の中の話だろう。

 縄文時代とか弥生時代というのは塾頭が戦後に知った言葉で、学校で習った覚えはない。考古学のいろんな知識は、大学の特別講座に参加して知った。現状について調べてみると、次のようになっている。

 2014年の『小学校学習指導要領解説 社会編』では、その具体的な内容として「貝塚や集落跡などの遺跡、土器などの遺物」について調べるという表記にとどまり、狩猟・採集の生活を営んだ日本列島における人類史のはじまりについての説明がない。

 そのため旧石器時代について、本文で明確に位置付けられた教科書はなく、年表でも旧石器時代の名称が記載されていないという状況にる。

 ところで、小学校の社会科教科書から旧石器・縄文時代の記述が大幅に削減されるようになったのは、一九八九年版小学校学習指導要領のもとで編集された教科書からであった。

 その八九年版では、「神話・伝承については、古事記、日本書紀、風土記などの中から適切なものを取り上げること」「天皇についての理解と敬愛の念を深めるようにすること」「我が国の国旗と国歌の意義を理解させ、これを尊重する態度を育てる」ことに端的に示されているように、日本の歴史を天皇中心に描き、「日の丸」と「君が代」の強制によって、小学校の段階で国民の思想統合をはかろうと意図したものである。

 そして、記紀の神話と考古学による歴史とは、たとえば記紀で第一代とされる神武天皇が橿原宮で即位した紀元前六六〇年は、まだ石器時代であったというように、真っ向から対立するものであることから、神話を教科書で取り上げさせるためには、考古学による歴史叙述を教科書からできるだけ締め出す必要があるからである。

 このように、小学校の社会科教科書から旧石器・縄文時代を締め出す意図は、天皇を中心に日本の国土が統一されたとの考えを押しつけ、日本の歴史を天皇中心に描くという、戦前の皇国史観への傾斜以外の何ものでもない。

 日本考古学協会では、社会科教科書問題検討小委員会で小・中学校の社会科教科書の中身だけでなく、その背景をも検証していくとのことであるので、その検証作業に期待をしたいとしている。(『赤旗』参照)

 そういった中で、旧石器時代を位置付けてきた認識を全く覆す遺跡群が発見された。

【毎日新聞9/14】

日本列島の文化の個性は、いつごろ芽生えたのだろう? 1万年以上も持続可能な社会が続いたという縄文時代はその候補と思うが、それよりはるか以前の「列島最古の個性」が姿を現した。縄文時代に先立つ後期旧石器時代の香坂山(こうさかやま)遺跡(長野県佐久市)である。

 日本神話にとって都合の悪い縄文文化、さらにそれ以前から日本に根付いていた石器の文化があったということは日本にとって誇りでこそあれ不都合なことはない。神話は神話として、最初の文献に載っていたことという科学的な扱いをすればいいのだ。

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2020年9月15日 (火)

行き先不明

 菅自民党総裁が誕生した。

 評価するのは「行き先不明」ということだけである。自民党改憲案起草者として、行き先を頑迷に押し通す石破氏が最下位はよかった。行き先に柔軟性を示す可能性がある岸田氏が上になったのはまあまあ。次の総裁候補にはなりうる。

 行き先不明は、野党の方もひけをとらない。自民の方が話題になるだけまだまし。見向きもされないようなひどい状況だ。

 菅氏に独自性がなく政策は、安倍首相のカーボンコピーになるという観測が多いが、そうにはならないだろう。

 解散権を行使するためには、首相にならなければならない。首相指名の議会承認の後で、明日その国会が開かれる。そこで、所信は前首相と同じですとは言えまい。解散総選挙をいつにするかということと合わせ、菅氏独自の色合いが明らかになってくるのではないか。

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2020年9月14日 (月)

孫が「こわい」

 大坂なおみの祖父がインタビューを受けて、「こんなこわい孫は持ちたくない」と言ったとか。

 年端のいかないインタビュアーの解釈は、心臓に持病があり、ハラハラしどうしだったから、とか、世界中の重みを一身に受けるような大それたことをしてくれて――、といったようなものが多かった。

 塾頭が直感したのは、意味はやや異なるが「可愛さ余って憎さ百倍」の変形だな、と思ったことだ。

 最近の、何かというと身内を真っ先に取材する傾向は、どうも好ましいと思わない。そっとしておくことだ。

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2020年9月13日 (日)

コロナの特別扱い

 以下は、古い新聞の切り抜きを整理していたら目に付いたベタ記事の見出しである。毎日新聞2014年2月1日付けで、タイトルは、■インフル受診者、一週間で132万人、とある。

国立感染症研究所は31日、1月20~26日の1週間に全国の医療機関を受診したインフルエンザの推定患者数が約132万人に上り、前の週の約66万人から倍増したと発表した。昨年9月からの累計患者数は、推定約275万人となった。

厚生労働省は「本格的な流行に入っている。今後さらに患者が増える恐れがある」と注意を呼び掛けている。感染研によると、全国約5000の定点医療機関から1週間で報告された患者数は1医療機関当たり24.81人。前週は11.78人だった。

 数字が問題なので、過去の記録は記事の全文引用になってしまったが、新聞やネットで発表される現在進行中のコロナと昨日現在の数字と比較してみた。

・1週間に全国の医療機関を受診したインフルエンザの推定患者数約132万人

・過去1週間に増加したコロナ陽性者数 3762人

・2013年9月からのインフルエンザ累計患者数は、推定約275万人

・コロナ発生以来の累計陽性者数 7万5328人

 6年前のインフルエンザというのは、全く塾頭の記憶にない。

 検査で判明する陽性者数と医療機関受診者数を比較するのは意味がないが、医療機関受診と無関係なコロナ陽性者数を考えるとインフルエンザ受診者がコロナ陽性者の30何倍もあったという数字はどうしても納得がいかない。

 これからはインフルエンザが並行して流行することに警戒しなければならないというが、素人には数字の網羅が何の意味もなさないとなると、その筋の対策も骨抜きになってしまう。

 ちなみに、本塾が過去インフルエンザに触れた回数を調べてみた。

 08年2回、09年2回、14年1回、19年1回、20年(コロナ)96回

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2020年9月12日 (土)

独りよがりの平和国家日本

 「原爆禁止」といえば広島、そして長崎が念頭に浮かぶ。毎年の「原爆忌」は恒例となり日本をはじめ、各国のトップの参加希望も多い。両市を象徴するモニュメントは、即世界に通ずる。

 明治大学には、「国際武器移転史研究所」があり、その機関紙『国際武器移転史』10号が最近刊行された。

 それによると、核兵器廃絶運動は「ノ―・モア・ヒロシマ」発生の原点ともいえる1955年8月6日の「第一回日本原水爆禁止世界大会」が広島で開催されたあと、1960年後半以来の反核運動の停滞に加え、日本政府による「核禁止条約」への不参加、さらに遅々として進まない東アジア地域の非核化の現状等に象徴されるように、広島・長崎が年次行事のお祭りのように扱われているのに対し、1957年のフランスによるサハラ砂漠での原爆実験計画発表がきっかけとなって、アフリカのガーナが中心となって開かれた反核国際会議が注目されたことを記事にしている。

 それらが、欧米の植民地支配への反省や人種差別に対する批判へも発展し、フランスを含め参加国の広がりは、国連活動を動かすまでになった。

 もちろん、日本からも有志が参加しており、頭述書はその記録を中心にしてレポートしたものである。

 反核からその後にテロによる「大量破壊兵器」など多様化する危険が身近になったことに危機をつのらしたのが、サハラ以南で最初の独立国となったばかりのガーナーの首相(1960年からは大統領)であった。

 首相、クワメ・ンクルマはアフリカの廃核運動を主導、欧米諸国を巻き込んだ国際会議を創設、以来、広島・長崎とは異なる視点・観点から討議が進み、現在では生物・化学兵器を含む「大量破壊兵器」という新たな概念にも議論が及ぶようになった。

 黒人牧師マーティン・ルーサー・キング氏の代理人が、この運動に当初から参加していたことにも触れており、日本への原爆投下は「有色人への無差別虐殺」とするなど、アフリカ系アメリカ人によるスタンスが今日のアメリカと変わらないことがわかる。

 アフリカ中心の反核運動が、大量破壊兵器・宇宙条約・核禁止条約などに守備範囲を拡げて発展し、世界の潮流に影響を与える方向になっていることを注視しなければならない。

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2020年9月11日 (金)

依然として続く文書隠し

 テレビ新聞などを見ていると、新型コロナウイルスの実質的対応を政府が委託した「連絡会議」の結論に従い措置するというような話がよく出る。

 これは、専門家の意見がまちまちで結論が出ず、政府が自分の都合の良い方策を「連絡会議」の名を借りて実施し、責任は回避するという姑息な手段ではないかという疑いを持って見ていた。

 ところが、今年1~3月の40回分の記録を毎日新聞が分析したところ、議事内容の記載は平均で10行しかなく、首相ら高官の発言の記載は一切なかった。既に開示されていた数回分の記録から同様の問題が指摘されていたが、首相らの発言を残さない手法が定着していることが明確になったということだ。

 これでは、将来同様な事態が起きたとき、今回採られた政策や対応を分析、経緯を含めて参考にしたくても到底役には立たない。

 公文書軽視、変造、破棄がこれだけ問題視されている中、政治と官僚は全く意に介していないことがこれでわかる。民主主義を立て直すには、もはや革命しかないのだろうか。

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2020年9月10日 (木)

鳥取大震災

 77年前の今日、鳥取県に大震災が発生した。死者1083人。塾頭は兵庫県に住んでいたが、ただならぬ大揺れに外へ飛び出した。門前に据えてあった防火用水の水が揺れで半分くらいに減っていた。

 ここでも現在にいう震度5ぐらいはあったのだろう。あと2年ほどで終戦になるのだが、翌朝の新聞には、鳥取市内のデパートなど鉄筋建てがひしゃげている写真が載っていた。別に報道管制はなかったようだ。

 戦争でもコロナでも、自然災害は容赦しない。

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2020年9月 9日 (水)

「しんぶん赤旗」に大賞

 日本ジャーナリスト会議(JCJ)は8日、優れたジャーナリズム活動を表彰する2020年第63回のJCJ大賞に、安倍晋三首相の「桜を見る会」私物化を告発した「しんぶん赤旗」日曜版の連続スクープを選んだと発表しました。「しんぶん赤旗」の大賞受賞は初めてです。

受賞理由は次の通りです。

「しんぶん赤旗」日曜版は2019年10月13日号で、桜を見る会に首相の地元山口の数百人の後援会員を大量招待していた事実をスクープした。参加者の証言をもとに、安倍事務所が取り仕切り、高級ホテルで開いた前夜祭に山口の参加者を招待、税金でもてなした疑惑を告発。政権与党にも招待数を割り当てていた実態を明らかにした。この記事を契機に田村智子参院議員が国会で追及し、「桜」疑惑が一気に国政の重大課題に浮上。地道な調査報道を重ね、安倍政権の本性を明るみにしたスクープは国政、メディアに大きなインパクトを与えた。

 これは、購読紙「毎日」のベタ記事で知ったのだが、改めて『しんぶん赤旗』09/08、による記事をネットからお借りした。

 同紙は、かつての仕事でクリッピングの対象紙になっており、一般紙にないスクープが時々あるので目を離せなかった。それは、全国的な広がりを持ち読者でもある共産党員が末端記者の役割も果たしていることによるのだろう。

 赤旗の大賞受賞は、安倍退陣でモリ・カケ疑惑と同様「桜」疑惑を過去の噂にしてしまいたい政府・自民党を追撃する道具になる。すくなくとも再開国会で野党を封じてしまう試みは成功しないだろう。

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2020年9月 8日 (火)

労働組合の衰退

 朝日新聞(09/08)などによると、立憲民主、国民民主両党などの合流新党に参加しない玉木雄一郎・国民代表らが結党を目指す新党の参加者は14人となる見通しとなった。合流新党への不参加を決めた六つの産業別労働組合(6産別)の組織内議員(9人)の一部も加わる。合流新党が目指す「連合傘下労組の統一した選挙支援体制」は、実現が困難な情勢となってきた。

 新聞各紙は、立憲民主党を「立民」と略称するのにならって、国民民主党を「国民」とするため、シチズンとの区別がつかない。近く党がなくなるのなら、それでもいいが。

 国民を支援してきた産業別労働組合(産別)の組織内議員9人は、電力総連と電機連合の衆院議員1人、参院議員3人が参加。UAゼンセン、自動車総連の5人は参加を見送った。当面、無所属で活動するとみられるが、国会では新「国民」と同じ会派に入り、活動をともにする可能性がある。

 労組出身議員でも、日教組、自治労出身者は立民指向で、政治上労組の力は大きく削がれることになる。

 総評、同盟、中立労連、新産別の4団体が活躍した1986年頃までは、それぞれの特徴にのっとった活動をしており、中でも官公労や鉄道を中心とした総評が最も威力を発揮した。前段に書いた「6産別」は、かつての「産別」とは別物だ。

 各団体をすぺて統合し、「連盟」というナショナルセンターにしたはずなのが、いつのまにか実体のない名だけの存在になってしまったのか。

 現状の 組合の実態は、それぞれの企業・組織と利害の一致する(例えば原発存続など)企業組合・御用組合に堕してしまっているように見える。

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2020年9月 7日 (月)

AA諸国

5月に始まったインド軍と中国軍による係争地域でのにらみ合いが長期化している。両軍は7月に部隊を段階的に撤収させることで合意。だがインドメディアによると、合意後も両軍は「自国の実効支配地域に侵入された」と非難し合い、兵士や軍備を増強している。緊張緩和の糸口は、まだ見えていない。 (後略、毎日新聞09/07)

 現在世界で、戦争に最も近い、というよりすでに片足を突っ込んでいるような場所がここである。

 中・印間で国境が決まっていない所は2か所ある。ひとつは西端のパキスタン地区で、ここは現在停戦協定が成立している。

 もう一つはアッサム州東部にあって、線の引き方によっては、インドの州一つ分ほど国土面積が変わって来る。

 頭書にある「実効支配」だが、日本でいえば、尖閣は日本、竹島は韓国、北方4島はロシアということになる。いずれも話し合いで解決できない問題ではない。

 最近聞かなくなった言葉にAA諸国がある。アジア、アフリカ諸国の意味だが、中国・インド、エジプト、インドネシアで第2次大戦の当事国ではなく、戦争の廃絶を目指す新興勢力として名乗りを上げた国である。

 その後、バンドン会議により、反帝国主義、反植民主義、民族自決の精神をかかげ、アメリカ(西側諸国)、ソビエト連邦(東側諸国)のいずれにも属さない第3の立場を貫こうとする基本的指向。これによりいわゆる第三世界の存在を確立しようとしたものである。

 そこで主導的役割を果たした中国とインドが戦争ゴッコを始めた。偉大な諸先輩方にどう顔向けができるのだろうか。

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2020年9月 6日 (日)

コロナはお休み?

 強力台風の襲来や、安倍引退報道の後のゴチャゴチャ政界で長らく続いたコロナ関連報道がすっかり消えた。

 7月半ば過ぎにでた一部学者りよる「自然免疫獲得説」などが、議論されてもいい時期にさしかかっていると思うが、Gotoキャンぺーンの結末などとともに沙汰止みになっている。

 複雑、かつ難解な議論になるので、この際お蔵にしまっておくのがいいということなのか。

 マスクとか三密とか会合とか気にしなくてもいい時期が、どうすれば早くやってくるのか。子供から老人まで全国民の念願にかかわることなのに、「当分お休み」でいいはずはない。

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2020年9月 5日 (土)

自転車事故コロナ以上

 市川市の広報紙配達があった。見開きのキャンペーンに、多発する自転車事故防止が載っている。県内の自転車事故の割合が2割程度であるのに対し、本市は約4割に達すると危機的状況をアピールする。

      平成29年 平成30年  令和元年

発生件数    910   1021   1147
負傷者数    1064   1170   1330
死者数      4      8     5

 新コロナウィルスの同市新規感染者が、昨日1件で292例目となるが、ほとんどは1日ゼロ。数からすると自転車事故の方がはるかにこわい。

 散策が日課の塾頭は、ながら運転の自転車を見つけると、対向自動車以上に身をさけるようにしている。マスクでは防げない。

 

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2020年9月 4日 (金)

ゲーペーウー

 ドイツ政府は2日、意識不明の状態でベルリンで治療を受けているロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏(44)について、猛毒の神経剤ノビチョクと同じグループに属する物質で襲撃されたと発表した。ドイツ連邦軍の研究所による解析で「疑いのない証拠が得られた」という。ドイツ政府は声明で襲撃を厳しく非難し、ロシア側に早急な説明を求めた。 (以下略)【毎日新聞20/9/4東京朝刊】

 このほか、同紙はプーチン政権下で起きた過去6件の同種暗殺疑惑を列記し、ドイツや英国などから追及を受けていることを記事にしている。

 ソ連・ロシアによる暗殺事件の歴史は古い。「ゲーペーウー(GPU)の仕業」という言葉を思い出した。

 ソ連の国家政治保安部の略称で反革命運動の取り締まりを任務とした秘密警察である。しかし、1934年に内務人民委員部に吸収され、組織名としては消滅していたが言葉だけは残っていたのだろう。

 アメリカの「CIA(中央情報局)」は.外国での諜報を行うアメリカ合衆国の情報機関で、大統領直属の監督下にある。

 この方は、日本の占領行政で巨大な権限を持つ組織として知られていたが、恐怖の対象ではなく、CIA図書館や、16mm映写機の貸し出しなどを通じてなじみがあった。

 この違いを考えているのだが、権力によるメディアの完全独占・集中と、メディアの育成を通じて権力の基盤とする点で、極端な差が生じたのだろうか。

 この差は冷戦解消とは無関係、むしろ先鋭化している。

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2020年9月 3日 (木)

台風続々朝鮮へ

 朝刊を見ると一つの面にふたつ台風の進路図がでいいる。いずれも、沖縄のあたりを通って朝鮮半島をそのまま南から北へ縦断するコースである。

 「あれ、どっちが正しいのかな」と思いよく見たら右が9号、左が10号の図であった。

 たてつづけに連続同様なコースで朝鮮縦断というのは珍しい。そればかりか、8号もそうだった。

 そんなことを指摘する報道はないが「東アジア共同体」というカテゴリを持つ本塾としては気になる。大きな被害がなければいいのだが。

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2020年9月 2日 (水)

コロナ不況を戦争で

 読売新聞によると、新潟県燕市教育委員会の遠藤浩教育長(55)が市教委の定例会で、「コロナ禍を短時間で解消する方法は、どこかで大きな戦争が発生することではないだろうか」と書いた文書を配布していたことがわかった。

 それには、「戦争が始まれば武器という商品で経済は回復するだろう」などと書かれている。遠藤教育長はコメントの中で「(コロナ禍の閉塞(へいそく)感を)打開する方法として戦争や紛争を始めてしまうのではないかという、人間の愚かさを憂えた」と説明しているが、文面だけでは軽率といわざるを得ず、市教委は31日、遠藤教育長の謝罪コメントを市ホームページに掲載した。

 昭和大恐慌を脱却できたのは、日本の大陸侵攻による軍需増大にあることはよく知られている。

 やや前に、米占領軍が日本国から撤退し、自衛隊が生まれた頃は、戦車の事を特車といったということを書いた。

 それとは、直接関係がないが、米占領の後ろ盾を失ったのちの経済落ち込みを救ったのは朝鮮戦争である。これは「特需」といった。

 こういった意識は、表面には出てこないが、大国間ではなかば常識である。教育長はそれを言おうとしていたのだろう。コロナ禍打開の方途として採用される危険性をあらかじめ指摘しておくこと自体は間違っていない。

 世界には、戦争の種をたえず探し求めている手合いがあまたいる。これを阻止するのは、戦争放棄の憲法を持つ日本政府の役目でもある。

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2020年9月 1日 (火)

芙蓉七変化

 自宅の庭に芙蓉の木が1株あるが、何年もそのままにしておいたので大木になり、通路にはみ出すほどになった。

 現在次々と花を咲かせているが、はみ出しているつぼみの部分を切り取って小鉢に入れ、食卓の盛花としたところ小振りの花が開花、次々と大きくなって鉢からあふれ、ついに写真のようになった。

 小鉢の花は濃い紅色が盛り上がったように変化し、添えた葉の緑に映える。これからどう変化するか。多分茶色でつぼみより小さくなるだろう。

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 夏の花である。そういつまでも続くはずはない。

 

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