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2020年8月18日 (火)

「人造」の時代

 17日付け毎日新聞夕刊の1面トップの見出しは、「GDP27.8%減 4~6月期 戦後最低」であった。

 2面の特集ワイドでは、AI(人工知能、artificial intelligence〉と、コロナ禍への対処で欠くことのできない理論疫学の分野における人材不足が深刻だと訴える。

 AIとは何だろう。実はわかっていそうで突き詰められると、よくわからない。理論疫学とやらも同じである。感染者数の評価など結論はいく通りもあってわからない。

 AIは、「人工知能」という訳語から類推すると昔使われた「人造人間」の類ではないか。

 発電・貯水・水利など多目的の巨大工作物、黒四ダムを人造湖といった。石炭を乾留して作るドイツの技術で人造石油会社ができ、すぐ破けてしまう靴下は、人絹といい人造絹糸を略したものだ。人造人間は戦後、鉄腕アトムとしてアニメに登場する。

 特集でいう「人材不足」は、国内のAI分野の研究者が少なく、世界が人材を奪い合う状況で、経産省によると2020年時点で4.4万人、30年時点では12.4万人が不足するというものだ。

 かつての人造〇〇は必要に迫られて生み出されたもので、別に豊富な人材が背景にあったというわけではない。

 特集には「日本の弱点」という標題がついているが、少子老齢化やこの分野での、中国などの追い上げを意識しているのだろうか。コロナ対策分野で分析・指摘した科学技術振興機構(JST)の原因として、

背景に、日本の研究界の「縦割り文化」がある。教授は自分の研究を弟子にそのまま引き継がせ、他分野と交流がないまま「専門化」が進み、社会の課題に迅速に対応する新たな研究の潮流に乗りにくくなっている。

という要因をあげた。

 仮にかつての「人造」ブームを呼び起こすためであれば、新聞トップにあったGDP対策で相当思い切ったことをするにつきる。

 AIに携わる企業を儲けさせ、高い給料を保証する。コロナに利く新薬やワクチン開発に携わる企業も同様、昔はやった「傾斜生産」だ。これで高度成長の時代が生まれ、国の借金が活かせた。

 ただし、「花見の会」などに使ってしまう政府では無理で、この際、お引き取り願うしかない。

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