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2020年8月 4日 (火)

聖書の効用

 しばらく前まで、トランプ大統領が聖書をかざして得々と歩く姿をテレビからよく流した。大統領選を前に、共和党の右派を構成するカソリック信者の票を確実にしておきたいという思惑からだ。

 長谷川修一『聖書考古学』中公新書、という本がある。旧約聖書は、日本の『古事記』同様ダビデ王家支配の正当性を、歴代の王名列記の中で示す。しかし、最近の傾向はちょっと違うようだ。

 考古学の発展に伴い、聖書を批判的・否定的に扱うのではなく、史実との突合せを行うことにより権威ある文献として扱おうとする「聖書学」が、啓蒙思想の風が巻き起こった17世紀以来発展した。

 そして、同書は次のように続ける。

今日、少なからぬ聖書学者は同時にクリスチャンやユダヤ教徒であり、中には牧師など、教会に置いて指導的立場にある人も少なくない。(中略)こうした学者たちは「妄信的」に聖書を読むことから離れ、批判的に聖書を読み、聖書とそれを書いた人間に関する洞察を深めるとともに、それによって得られる聖書に対する理解と自分の信仰とを両立させているのである。

 トランプの行動は、逆効果を生むかもしれないということを意に介しないところが、彼らしい。

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コメント

いえいえ、これは考え方です。
キリスト教のカトリックでは、神に仕える者で神父という考え方です。

同じキリスト教でもプロテスタントの人々は、キリストが牧羊をする人だったことから、キリストにより忠実なのは神父のような高飛車な言い方じゃなく牧師が本来であるという考え方です。

投稿: 玉井人ひろた | 2020年8月 5日 (水) 19時31分

神父と牧師の違いはよく知りません。職能の違いのようにも見えますが、神父なら聖書を史実としているかというと、そうでもないようです。

投稿: ましま | 2020年8月 5日 (水) 08時56分

記事とは少しずれますが、牧師と神父の違いを知る人は少ないですよね。

神父はカトリックで使われる名称

牧師はプロテスタントで使われる名称

宗教というのは、必ず解釈や考えが違うグループができるのが、宿命のようです。

投稿: 玉井人ひろた | 2020年8月 5日 (水) 08時05分

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