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2020年8月

2020年8月31日 (月)

預言的中

 「菅立候補はあるか」を書いたのが前々回、結論を「本人にあまりその気はないようだが、立候補の名乗りを上げることになるのではないか」と観測した。

 そうなれば前々から立候補を明言している石破・岸田氏らと争えば派閥争いの枠を越えることになり、官房長官としての長い采配ぶりやテレビ露出の多い菅氏が優位に立つではないか、というところまで踏み込んだ。

 材料は皆無だったが、今日の各紙を見ると、二階幹事長がバックについたこから立候補の意志があることが明らかになり、最大派閥細田派その他からも応援を得られそうだということから、最有力候補に位置付けられているのを見て驚いた。

 大坂なおみじゃないけど、さきのことをいうのは「こわい」という感じになってしまったのだ。

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2020年8月30日 (日)

戦争と言葉の魔力

 日本は憲法上戦争をしない国なのだから、戦車を持つのはおかしい。だから公道上を走っているのは、自衛隊の戦車ではなく「特車である」、というような言い換えをしていた期間があったように記憶している。

 現在は、「F15戦闘機」をはじめ「行軍」「作戦」「戦略」など、「戦」や「軍」は到るところにでてくる。

 それを不思議に思わなくなった世代が有権者の過半数を超える時期は遠くない。憲法9条の戦争放棄は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄するが、自衛の手段ならばいいのではないか、といった解釈が出てこないかと心配になった。

 なぜこのようなことを書くかというと、米国は2020年までに宇宙軍を、日本は22年度までに「宇宙領域専門部隊」を発足させる予定で、防衛省は米空軍基地に常駐する連絡官の派遣について検討を進めている、といった報道が頻繁にでてくる。(朝日新聞ジャーナルほか)

 安倍首相の退任宣言がなければ、来月あたりから敵基地先制攻撃問題などにあわせ、政府自民党主導で国会議論に取り上げられる予定もあった。公明・共産の反対があったとしても、どこまで抵抗ができたか。

 その際、「宇宙領域専門部隊」とか、「宇宙軍」という言葉が当然のように独り歩きし、自衛隊の憲法軽視と同じような、国際法・国際条約無視が生じかねない。

 宇宙は、月など天体と同様どの国も利用ができる一方、領有権や原爆・大量破壊兵器を運搬する軌道として宇宙を利用する事を禁じている。なぜ、部隊とか軍が所管しなければならないのか。

 現在、自民党議員・竹本直一氏が、IT政策担当大臣と科学技術政策担当、宇宙政策担当、クールジャパン戦略担当、知財戦略担当の特命担当大臣という長ったらしい肩書で入閣している。上述の宇宙領域専門部隊との関連はどうなっているのか。

 そういったわからないことだらけの中で、ことが進められていることが問題だ。あいまいな用語の使い方で、国民があらぬ方向に誘導されるようなことのないよう、マスコミが先頭に立ってリードしなければならない。

 戦後75年に当たって、あらためて痛感することがらだ。

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2020年8月29日 (土)

菅立候補はあるか

 前々回、首相が記者会見するという意向が明らかになったことで、その内容を予測した。

 大きく分けて続投か引退の二者択一となるとしたうえで、もし引退なら、遅きに失しているとはいえ、政治的混乱を最小限にとどめるために必要な人事・行政を発表して、総辞職とか解散・総選挙への道筋をつけるべきだろう、とした。

 本塾として合格点をつけるのは、首相最後になってこれが初めてである。

 政治的混乱を最小限にとどめるために必要な人事・行政を発表して、総辞職とか解散・総選挙への道筋をつけるということは、総裁選の早期実施などのレガシーを「執行部に一任」という形で、幹事長にバトンを渡したことで実現する。新総裁は1か月以内に決まるだろうが、首相はそれまでの間続投する。

 関心は新総裁に移る。立候補に前から強い意欲を示しているのが石破茂元幹事長と岸田文雄政調会長である。

 石破氏は地方党員の支持に強みがあるとされているが、今回は来月15日頃までに結論を出したいという意向もあり、党員の選挙を省いて国会の所属議員による投票に切り替わるようだ。

 岸田氏は派閥の票が頼りだったが、首相の後任推挙がないとすれば圧倒的多数を望めない。

 かりに圧倒的得票数がなくても最高位になれば総裁になれる。しかし、このところ下降気味の政党支持率に歯止めをかけられるか、安倍内閣の不支持率アップを逆転させることができるかどうか、総選挙の行方に大きくかかわってくる。

 それを避けるためには、長期安倍政権を支えテレビ露出度の高い菅官房長菅が出れば万全だろう。無派閥がむしろ優位に働く。

 本人にあまりその気はないようだが、立候補の名乗りを上げることになるのではないか。

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2020年8月28日 (金)

臨時大坂なおみファン

 NHKによると、テニスの大坂なおみ選手は、アメリカのウィスコンシン州で黒人の男性が警察官に撃たれたことに対する抗議として出場中だったツアー大会をボイコットすると表明したが、一転、28日に行われる準決勝に出場することになったようだ。

 大会側は、大阪のボイコット声明に同調して、27日の試合を休場としていたが、28日には再開する。大阪は、これには出場する。

 昨日までのニュースを見て、「私はアスリートである前に一人の黒人女性です。黒人女性として、テニスよりも、もっと大事な問題があります」という彼女の発言にいたく感激。これを題材にしようと思っていた矢先だ。

 これだけのことが言える日本人がほかにいるだろうか。「アスリート」のかわりに大臣とか財界人、「一人の黒人女性」のかわりに一人の有権者とか消費者を入れて堂々と発言できる人材は、見渡してもいそうにない。彼女が日本人であったことを誇りに思ったぐらいだ。

 それが一転、出場に応じたことに賛否両論があるようだが、それにより、黒人差別問題が再度脚光を浴びるという計算もあるようだ。

 どこまで頭のいい子だろう。

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2020年8月27日 (木)

ナチスの犯罪

 「戦争はなぜ起きるのか」という質問に、サ・ケ・ヵ・ナ・シと5項目を掲げたのは、もう忘れるほど前の事なので再掲しておく。サ=差別、ケ=経済、カ=介入または干渉、ナ=ナショナリズム、シ=宗教の5項目である。独立戦争や侵略戦争もあるが上の5項目がその背景にあるとして省いた。

 今回、これをテーマにしたのは、13日に「人種差別と戦争」という項をあげ、第一次、二次ともに二つの大戦は人種差別がおおもとにあると書いたことに、やや不足があると感じたからである。

 第二次大戦については、アメリカにおける「黄禍論」などもあげて、日本の非を掲げるだけでは不十分なことを書いた。当時の同盟国ドイツについては、ナチスによるユダヤ人虐殺など、弁護の余地がないと取られているが、あらゆる戦争・紛争は一方の非をそのすべてに帰すことは公平を欠くと思うので書きたしておく。

 ナチス政権がユダヤ人(1100万人)の殺害を決定したのは1942年1月である。ドイツによる財産侵害への補償問題は、第2次大戦中から連合国間の懸案事項であった。

 1943年1月5日、連合国17ヶ国およびフランス国民委員会(フランス語版)は「敵国による支配・ 占領地域での強奪行為に対する連合国共同声明」(ロンドン宣言)を発し、枢軸国とその占領地域で行われた財産の取引を、略奪か表面上合法であったかを問わずに無効化する権限を留保することを宣言した。

 1944年の第2回ケベック会談ではモーゲンソー・プランによる徹底的な工業設備徴収で賠償を行う案が検討された。1945年2月のヤルタ会談でアメリカ・イギリス・ソビエト連邦の三大国が対独賠償請求で合意した。しかし第一次世界大戦の賠償で発生したトランスファー(振替)問題、すなわちドイツが賠償支払いを実行するための外貨調達が困難であった事例を回避するためと、ドイツの戦争能力を弱体化するために、賠償は通貨ではなく工業設備、資源、工業製品、労働者の徴用などの現物で行われることが定められた。

 ユダヤ人による請求

 1939年9月のポーランド侵攻によって第二次世界大戦が勃発して間もない10月10日には、ソロモン・アドラー=ルーデル(英語版)によってユダヤ人財産補償を具体化した覚書が策定され、世界ユダヤ人会議をはじめとするユダヤ人団体が補償を強く求めるようになった。

 また1944年11月のアトランティックシティーで行われたユダヤ人会議では、損害に対する返済と補償を求めること、そして民族集団としてのユダヤ人には集合補償の請求権があるという決議が行われた。

 これは敗戦国が補償を行う対象は戦勝国のみではなく、迫害された少数民族にも及ぶという国際法上初めての例であった。

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2020年8月26日 (水)

やっと記者会見

 安倍首相が28日に記者会見を予定しているという。その内容は全くつかめない。

 大きく分けて続投か引退の二者択一で、続投なら山積する政治不信、疑惑閣僚の任命責任など、逃げおおしてきた疑問で問い詰められることなり、病気が疑われる首相の体が持つのかが疑われる。

 もし引退なら、遅きに失しているとはいえ、政治的混乱を最小限にとどめるために必要な人事・行政を発表して、総辞職とか解散・総選挙への道筋をつけるべきだろう。

 かりそめにも、自らの権力温存や事態の引き延ばしが見られるようなら、長く続いた安倍1強もここで奈落のふちに落ちる。

 国民のために、どうすれば自らの最後を「名宰相」で飾れるか、それだけを考えればいい。無理だけどね👤

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2020年8月25日 (火)

ウソの民主主義

 世界に本当の民主主義とウソの民主主義の二通りがある、と最近感ずるようになった。現地に行ってそれを確かめるわけではないので確かなことは言えない。

 日本の安倍一強や、アメリカのトランプ流が民主主義のお手本などとはとても言えない。白ロシアとも呼ばれるベラルシーは、旧ソ連圏で身近に感ずることはないが、表面上は大統領を選挙で選ぶ民主国家である。

 それが、現職大統領を再選させるための露骨な選挙介入があり、暴動に発展した。これを当局が取り締まり6000人もの拘束者拘束者がでているようだ。ロシアはNATOの介入を警戒し軍事介入する可能性もでている。

 コロナの陰に隠れてしまっているが、8月の地殻変動の一つである。さらに、最近ではソマリランドがあげられる。アフリカの角と呼ばれ、紅海からインド洋にかけて紛争の絶えなかったソマリアから1991年に独立した新しい国だ。

 その前年には、選挙をめぐって軍隊が出動する事態もあったが、以後は共和制が定着し、民主主義が機能している。国連をはじめ、主要国の承認を得ていないが、平和が保たれ独自通貨を持つに至り、生活の安定も享受するようになった。

 台湾は1日、ソマリアから1991年に分離・独立を宣言したソマリランドとの間で、相互に代表機関を設置すると発表した。他国が認めなくても本当の民主主義政治が行われている政権同士が手を取り合おうというのである。

 中国は、当然これに猛反発している。両国の連携が進み他にも及ぶようなことがないよう圧力をかけるだろう。仮に国連のオブザーバーのよう地位が与えられるとすれば、香港問題の全面敗北を意味するようになる。

ウソの民主主義が暴かれ、本当の民主主義で世界が覆われるようになることこそ、諸国民の願望なのだ。

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2020年8月24日 (月)

犬猿の仲

 トランプ米政権が7月末、ドイツに駐留する米軍約3万6000人のうち3分の1にあたる約1万2000人を削減する計画を発表したが、ドイツ側は事態を静観している。メルケル独政権は11月の米大統領選を前に、米国の政権交代の可能性を見極めているとみられるが、米国やロシアに対する戦略関係の変化も背景にありそうだ。

 「米国の決定に留意する」。7月29日の米国による削減計画発表を受け、独政府は短い声明文を出しただけで、その後はほぼ沈黙を守っている(後略)【毎日新聞、08/24】

  Dscf3673 カット写真に意味はない。犬の隣は猿?でなく「ふきん」である。

 ドイツ・メルケル政権と違ってロシアは隣国であっても日露戦争以前から犬猿の仲、安倍首相に出る幕はない。

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2020年8月23日 (日)

野党第一党の危機

 毎日新聞と社会調査研究センターが22日に実施した、全国世論調査が今日の朝刊に載っている。内閣支持率の誤差程度の変動はいつもの通り気にしない。

 ところが、政党支持率では驚いた。

 議席数野党第一党の立憲民主党は、世論調査の上では日本維新の会が第1党で立憲はそれに次ぐ。わずかな差で統計上の誤差の範囲とか、偶然とはいえなくなった。

 維新の会が立憲を上回ったのは7月18日に行った前回調査(立憲9%、維新10%)からだが、今回は維新が11%とさらに伸ばし、現状維持の立憲9%との差を2%と切り離した。

 安倍内閣の行き詰まりから解散総選挙があれば、与党第一党の議席数にそれが及ばないとはいえない。

 立憲の解党騒ぎはこの傾向にプラスに働いていない。そんなことをしている間に、第一党を維新に明け渡すようなことになれば、改憲論議が安倍自民の思惑に沿って動き出すことになるだろう。

 この際、人気のない枝野代表は引退し、思い切った政策と人事で出直すしかないのではないか。

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2020年8月22日 (土)

俳句にならないコロナ

・救急車 コロナと熱中症を 奪い合う

・処暑(諸処)で聞く コロナ終息 まだかいな

・やっと来た コロナの山にも コオロギか 

 インフルエンザは、どことなく季節を感じさせるが、コロナが季語になることはない。 

 政府の有識者会議「新型コロナウイルス感染症対策分科会」(会長=尾身茂・地域医療機能推進機構理事長)は21日、6月以降の感染の再拡大について、「ピークに達したものと考えられると発表した。【毎日新聞08/22】

 

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2020年8月21日 (金)

ぐらつく法の威信

 カジノを含む統合型リゾート(IR)を巡る汚職事件で衆院議員・秋元司容疑者(48)が20日、東京地検特捜部に再逮捕された。保釈から半年、自身が裁判で有利になるように「虚偽証言」を働き掛けた疑いで拘置所に戻される。

 保釈中に逃亡という話は、かつてもよくあった。最近では元日産のゴーン代表でレバノンに逃げて巾をきかせている例がある。

 保釈中であっても行動は制限されるし、それを破っただけで罪は重くなり、裁判は決定的に不利になる。

 そんなことを、立法府に身を置き副内閣相と副国土交通相という国務大臣の経験者が知らないわけがない。

 もうひとつわからないのが、こういった、すぐにばれそうな犯罪にどうして手を染めるのかということである。

 最近の政治家は、皆、人がよく裏切りや、陰の噂などを気にしないのか、仮にばれても検察が忖度して自民党にいる限り身を滅ぼすようなことはない、と過信しているのだろうか。

 政治だけでない。セクハラ・パワハラと言われていながら、そんな犯罪の増加傾向が見える。

 時代が変わったのだろうか。

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2020年8月20日 (木)

人種差別と戦争

 8月13日に「黒人・白人の区別」を掲げた。民主党の副大統領候補に黒人女性ハリス上院議員が決まったことを受けたものだが、ハリス氏が「黒人に見えない」という感想を述べたものである。

 両親がインドやジャマイカ出身だから黒人というのなら、非白人の塾頭も黒人に分類されるというようなことを書いた。

 人種差別と戦争に関する文献を見ていたら、第2次大戦に関してこんな文章を目にした。

19世紀に登場した新しいユダヤ人迫害の理由は、民族主義である。迫害の対象が宗教ではなく、人種の問題となった。すなわち、「 白人は世界で最も優秀な人種であり、ユダヤ人との混血で汚してはならない 」という結論に達したのがヒトラーで、ユダヤ人迫害もこの理由からである。

1933年のナチ党の権力掌握以降、国家社会主義ドイツ労働者党(ナチ党)の政権下のドイツでは、ユダヤ人、身体障害者、ロマなどのドイツ国民が迫害対象となり、アーリア化などの措置で財産も収奪対象となっていた。

 この区別からすると、アーリア民族、つまり、インド、ヨーロッパ語族以外はすべて「非白人」になってしまう。

 第一次大戦後、日本が国際連盟で主張した人種的差別撤廃提案に対して、他国を上回る勢いで強硬に反対したのがアメリカである。

 さらにアメリカ国内でも、日本人移民が多いカリフォルニア州などを中心に、黄色人種に対する人種差別を背景に日本に対する脅威論が支持を受けた他、これに後押しされた人種差別的指向を持つ諸派が「黄禍論」を唱え、その結果、排日移民法によって日本からアメリカへの移民が禁止されたりした。

 これが第二次世界大戦における両国の衝突に繫がる伏線となっつたことは、知られるとおりである。トランプに、その気がないと言い切れるかどうか心配である。

 

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終戦の年の夏休み

 1945年8月20日、75年前の今日の記憶がはっきりしているのは、夏休み中の登校日だったからだ。終戦放送があってから5日目で、以前、2011/10/3付けでこの日のことを書いており、2度目になる。

 集合場所は、磐越西線の小駅・三川の駅前広場で、列車はダイヤ通りに運転され乗客にも変化がなかった。駅前には、農機具・スコップ・のこぎりなどがそれぞれ1クラス分用意してあり、それを携えて現場の山に向かう。当時、学校は小銃(弾はなし)、工作器具などを教練用として常備していた。

 山に入ると、ブナなどの灌木を掘り返し、土を整えてソバの種をまいた。なぜイもか麦でなくソバか。

 ないよりましというより、生育後にそこへすきこめば肥料になる、と説明された。草むらが急に日光にさらされたため、蛇の赤ちゃんが卵から顔を出したのを覚えている。

 昼食時に、キャンプファイアーに擬して火をたいたが、灯火管制が解けたのは3年8か月ぶりのこの日で、「敵の標的にされる」と注意した人もいた。

 その後、ソバが育ったか役に立ったのか、一切知らない。蛇の赤ちゃんに聞いてみたいところだ。

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2020年8月19日 (水)

朝鮮半島の地殻変動

 米韓両軍は18日、朝鮮半島有事を想定した合同指揮所演習を始める。その内実を韓国国防省関係者が明らかにしたという内容が、毎日新聞に掲載されている。

⓵米韓両軍は18日、朝鮮半島有事を想定した合同指揮所演習を始めた。

⓶新型コロナウイルスの影響で参加兵力の規模を大幅に縮小。

⓷演習の中止を求めてきた北朝鮮の反発は必至。

④韓国への「軍事行動計画」の再考など北が強硬姿勢を強める可能性がある。

ここまでは至極当然、有りうべき話である。

 今回の演習についても韓国政府内では南北関係改善に向けて延期を求める声があったが28日までの予定で、新型コロナウイルスの影響で参加兵力の規模を大幅に縮小して実施するという。

 米韓は毎年春と夏に合同演習を実施しているが、今年春の演習は新型コロナにより中止された。今回の演習についても韓国政府内では南北関係改善に向けて延期を求める声があったが、春の演習中止や、現在米軍が事実上持つ有事作戦統制権(指揮権)の韓国軍への早期移管を文在寅(ムンジェイン)政権が進めていることを考慮し、実施を決めたもようだ。

 この先がどうもよくわからない報道だ。

⓵米韓両軍は18日、朝鮮半島有事を想定した合同指揮所演習を始めた。

⓶新型コロナウイルスの影響で参加兵力の規模を大幅に縮小。

⓷演習の中止を求めてきた北朝鮮の反発は必至。

④韓国への「軍事行動計画」の再考など強硬姿勢を強める可能性がある。

 ここまでは、これまでの情勢に照らし矛盾を感じない。問題はその次である。

 合同演習はこれまで毎年春と夏に合同演習を実施している。今年春の演習は新型コロナにより中止された。今回の演習についても韓国政府内では南北関係改善に向けて延期を求める声があったが、春の演習中止や、現在米軍が事実上持つ有事作戦統制権(指揮権)の韓国軍への早期移管を文在寅(ムンジェイン)政権が進めていることを考慮し、実施を決めたもようだ。

 とある。重要なのはその最後のくだりである。韓国軍が米韓同盟のもと行動を起こす際は米軍の指揮下に置かれるという属国以下の扱いだ。アメリカべったりといわれる日本でも、自衛隊が米軍の指揮で動くということはない。

 文政権は、日本に対する強硬姿勢もかつてのような内外の支持が集まらず、コロナの新たなクラスター制御にかげりが見える。韓国内の支持率低下は危険水域をこえ、北と張り合える力を失ったというように見える。

 これを立て直すことは容易ではない。このさきトランプの胸先3寸だけで決まる。北にとって悪い話ではない。金正恩の対韓強硬姿勢への変化は、すでにこれを見越したものだったのだろうか。

 中東でのUAE同様、東アジアの地殻変動もすでに始まっているように見える。

 

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2020年8月18日 (火)

「人造」の時代

 17日付け毎日新聞夕刊の1面トップの見出しは、「GDP27.8%減 4~6月期 戦後最低」であった。

 2面の特集ワイドでは、AI(人工知能、artificial intelligence〉と、コロナ禍への対処で欠くことのできない理論疫学の分野における人材不足が深刻だと訴える。

 AIとは何だろう。実はわかっていそうで突き詰められると、よくわからない。理論疫学とやらも同じである。感染者数の評価など結論はいく通りもあってわからない。

 AIは、「人工知能」という訳語から類推すると昔使われた「人造人間」の類ではないか。

 発電・貯水・水利など多目的の巨大工作物、黒四ダムを人造湖といった。石炭を乾留して作るドイツの技術で人造石油会社ができ、すぐ破けてしまう靴下は、人絹といい人造絹糸を略したものだ。人造人間は戦後、鉄腕アトムとしてアニメに登場する。

 特集でいう「人材不足」は、国内のAI分野の研究者が少なく、世界が人材を奪い合う状況で、経産省によると2020年時点で4.4万人、30年時点では12.4万人が不足するというものだ。

 かつての人造〇〇は必要に迫られて生み出されたもので、別に豊富な人材が背景にあったというわけではない。

 特集には「日本の弱点」という標題がついているが、少子老齢化やこの分野での、中国などの追い上げを意識しているのだろうか。コロナ対策分野で分析・指摘した科学技術振興機構(JST)の原因として、

背景に、日本の研究界の「縦割り文化」がある。教授は自分の研究を弟子にそのまま引き継がせ、他分野と交流がないまま「専門化」が進み、社会の課題に迅速に対応する新たな研究の潮流に乗りにくくなっている。

という要因をあげた。

 仮にかつての「人造」ブームを呼び起こすためであれば、新聞トップにあったGDP対策で相当思い切ったことをするにつきる。

 AIに携わる企業を儲けさせ、高い給料を保証する。コロナに利く新薬やワクチン開発に携わる企業も同様、昔はやった「傾斜生産」だ。これで高度成長の時代が生まれ、国の借金が活かせた。

 ただし、「花見の会」などに使ってしまう政府では無理で、この際、お引き取り願うしかない。

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2020年8月17日 (月)

釣った魚に殺される

 AFP=時事によると、オーストラリア北部で、釣りをしていた56歳の男性がボートに飛び込んできた魚に当たって死亡した。

 家族や友人らと釣りをしていたところ、大きな魚が胸を打ち付けたと説明されている。一行は男性を岸に上げ、救急隊員らがCPR(心肺蘇生法)を実施した。

 警察当局は、「残念ながら、男性は息を引き取った」とし、「この出来事は一風変わっているようだが、ボートに同乗していた人々や、この男性の遺族や友人にとっては、非常に痛ましいものだ」と述べている。関わった魚の種類については、これまでのところ明らかになっていない。

 現場近郊では、2018年にも同様の事故が発生。釣りをしていた女性の喉をサバが切り付けたものの、辛うじて命は助かったという。

 日本ではあまり聞かない話だ。一本釣りの場合、かかったらゆっくり引いて魚の弱るのを待ったり、大群に出会った場合など、舟板で魚の頭を打ち据え瀕死の状態にするのではないか。

 その場合も大抵は遠洋漁業で、男だけの戦場だ。女性を乗せたりするケースは想像できない。

 外電であっても、そのあたりの追加取材はあってもいいのでは……。

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2020年8月16日 (日)

害虫・益虫

 コロナ汚染のピークが見えない中で、幼児が網をもって駆け回る姿がTV映像にたびたび登場する。かつて小学生の夏休みの宿題は「昆虫採集」が定番だった。その昆虫の中心はトンボ、特にヤンマトンボ、蝶、クワガタ、カブトムシ、セミと相場が決まっていた。

 今はどうなんだろう。昆虫でも、ハエ、蚊、ゴキブリなどの標本をつくる人はいない。特に、伝染病を媒介する虫は目の敵とされて、ハエ叩き、ハエとリ紙、蚊取り線香などが夏の必需品だった。

 昆虫は、害虫と益虫に二分され、害虫は家庭内からほぼ消えつつある。昆虫採集ではトンボは蚊を食べるから益虫だがモンシロチョウは幼虫が菜物を餌にするので害虫ということになる。

 蚊が仲介するデング熱の病原が、コロナ同様ウイルスであることは、今日初めて知った。警戒しよう。

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2020年8月15日 (土)

UAE・イスラエル・イラン

 UAE(アラブ首長国連邦)は、サウジ半島ペルシャ湾岸に張り付くように存在する小王国のひとつである。チグリス・ユーフラテス川が注ぎ込む湾の最西端から、クウエート、バーレーン、カタール、UAE、オマーンと続いてインド洋に出る。

 湾の出口近くで国土が刃物のように突き出し、対岸・イランの喉元をねらっているような形をなしており、ここがタンカーの往来でよく話題となるホルムズ海峡である。

 いずれも産油国、または原油積出港がある国で、原油価格低迷を受けているものの豊かな国である。宗教はイスラム教スンニ派が多いが、シーア派に属する住民も少なくない。

 その中で今日のニュースはUAEがイスラエルと国交を結ぶという話。13日に合意に達したというが、第一次中東戦争が起きたのは72年前。日本が75回目の終戦記念日にあたる日の話題としてはおめでたいことだ。

 トランプが大統領選を前に有利な材料にするとか、パレスチナはUAEを「裏切り行為」と激しく抗議するとか、イスラエルのヨルダン川西岸占領を凍結するなど信用できないなど、これまでの中東紛争の根幹にかかわることなのでにわかに評価できない、という気持ちがあるのももっともだと思う。

 もともと、イスラム教ではユダヤ教徒・キリスト教徒については、旧約聖書に基づく一神教に共通点があり「経典の民」として、税をおさめる、つまり経済的な関係があれば、通婚や居住関係で差別を受けないという教義がある。

 理論的にはUAEがイスラエルと経済問題で条約を結び友好国となっても不思議はない。エジプトが前例になってる。これまで、ISなど過激テロ組織はほとんどスンニ派が占めていた。イスラム教徒の大部分がスンニ派で、サウジアラビアがその総元締めの位置にあるとされてきた。

 スンニ派とユダヤ教が手を結ぶというのは世紀を超えた大転換だ。本当にそんな時代が来るのだろうか。

 実はこれと違う新たな危機が顔を出している。イラン・イスラエルの対立だ。イラク・シリアにおけるイランの浸透は歴然としてきたようだ。レバノンに根拠を置くシーア派のヒズボラもこのところのレバノンの混乱に乗じて力をつけるのではないか。

 イスラエル、つまりユダヤ人を何としてでも守らなければならないのがアメリカだ。UAEを仲間に入れ、イランを後方から軍事的にけん制するにはUAEの存在が重要だ。

 アメリカがこれまでやって来たような、経済封鎖、武器援助、後方支援、先制攻撃といった行動を再発させるとすれば、新たな世界的危機が生まれることになる。

 どうか「♪その道はいつか来た道」にならないよう願いたいものだ。

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2020年8月14日 (金)

中国にとっての台湾

 外交筋によると、16年8月の休漁明けに200~300隻の中国漁船が尖閣周辺に押し寄せ、一部の漁船と公船が領海侵入した。日本は今年7月に「16年のような事態の再発防止を求める」と申し入れた。中国は尖閣が「固有の領土」だと反発し、日本漁船を立ち入らせないよう要求した。

 共同通信が伝える。沖縄県・尖閣諸島の周辺海域を含む東シナ海で中国が設けた休漁期間が16日に明けるのを前に、日本政府が中国政府に対し尖閣周辺に中国漁船が押し寄せ、日本領海に侵入する事態を防ぐよう外交ルートを通じ申し入れていたことが12日、分かった。

 このところ、香港問題を契機とした中国の強硬姿勢、対するアメリカの一歩も引かぬ瀬戸際外交つまり覇権競争が熱を帯びてきた中で、中国が尖閣にスポットを当ててきたのだ。

 塾頭が以前から観察してきたところだが、日中平和条約締結に尽くした故・鄧小平主席の尖閣に関する発言は、決して死んでいないということだ。

こういう問題は一時タナ上げしても構わないと思う。十年タナ上げしても構わない。われわれの世代の人間は知恵が足りない。われわれのこの話し合いはまとまらないが、次の世代はわれわれよりもっと知恵があろう。

 鄧小平個人というより、広い大陸をバックにした中国人が持つ普遍的心情として見てとった。

 それならばなぜ頭書のような中国の行動が繰り返されるのか。日本政府の指摘が的外れとまでは言わないが、日本の占有を否定するような中国の論調はこのとこ見えない。本塾が香港問題で指摘しているように、これも台湾とのつながりを見なければならない。

 明治のはじめ、台湾原住民による琉球の漂着船乗員殺戮事件で抗議をしたところ「台湾は化外の地」であるとして対応しなかったのは、当時の清国政府である。そして、日清戦争に勝ち、賠償として台湾を取り上げ、日本領とした。

 日支事変で中華民国、蒋介石政権と戦い、第2次大戦になだれ込んで日本は敗戦国となり、戦勝国・中華民国が取り返す。

 ところが、その翌年から中国は蒋介石政権と中国共産党軍の内戦状態が再発、1951年のサンフランシスコ講和条約当時は、中華人民共和国になっていて、講和条約にはどちらも招待されなかった。

 日本・中国・台湾の関係を長く書き過ぎたが、日本統治時代が戦後75年に次ぐ50年も続いていたことを改めて知ってほしいということだ。住んでいる人のほとんどは、中国系の人たちだが日本統治時代は日本人だった。

 だから、台湾の漁民が魚を追って尖閣諸島近辺で漁をし、荒天にあえば避難上陸しても、とがめられるようなことはない。日本漁民が台湾沖で漁をしても同じだった。

 台湾漁民にとって、敗戦国の日本が線引きをして漁場から追い出すのは理不尽、当局は納得のゆく措置を取って権利を守るべきだ、ということになる。

 南シナ海で問題になっている島々についても、軍事基地化することは論外として、日本統治時代に台湾省に編入したところだという説明で世界の納得を得ようとしている。

 中国が強硬姿勢を取り続けるのは、台湾を第二の香港にしたくない、歴史的に中国固有の領土であることを確定しておきたい、という使命感に似たものがあるからだ。

 以上の背景にあるのが、台湾の政治情勢だ。現在の台湾の動向を動かしているのは、前述した国民党と民進党の二大政党である。

 かつては、台湾が米中戦争の火種とされた時代もある。その頃は、中華民国を代表する国民党が共産党軍に敗退、台湾へ避難しているがいずれは本土に復帰、中国の代表政権となる、という野望があった。

 民進党は台湾を民主国家として独立させるということを綱領に入れ、市長選などを有利に進めてきた。

 現在は当時より現実路線を模索する傾向にあるとされるが、発想の基本線は変わっていない。

 そこへ香港問題が起きてきた。中国がこの対応を誤ると、台湾に直ちに飛び火する。必要最大限の対香港強行政策で切り抜けようとしている。

 台湾の国民党は、中国共産党との戦争が続いているという立場をとる限り、反共路線を全面放棄するわけにいかない。

 一方、与党民進党は、中国への警戒を強め、独立志向を模索する展開になるだろう。

 中国最大の関心事は、台湾の二大政党がどの方向を向いて政権をとるかである。そのためには、台湾有権者のために中国がどれだけ働けるかを示す必要があり、まちがっても台湾を見捨てたり他国に対して弱腰ではないというポーズが必要である。

 これは、日本統治時代と重なるところもありそうだ。

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2020年8月13日 (木)

黒人・白人の区別

 アメリカ大統領選では、民主党の副大統領候補に黒人女性ハリス上院議員(55)が決まり、いよいよ選挙戦が本格化する。

 共同電は、「高齢のバイデン氏は当選しても2期目を目指さない可能性があり、万が一の際に職務を引き継ぐのも副大統領だ。次世代リーダーの筆頭候補に躍り出たハリス氏に、共和党のトランプ大統領(74)は対決姿勢をあらわにしている」と伝える。

 そこで気になったことは、他のマスコミ各社も申し合わせたようにハリス氏を、ことさら「黒人」と表現していることだ。

 父はジャマイカ、母はインドからの移民という断り書きがあるが、写真で見る彼女は「黒人」に見えない。

 人種差別の最たるものだが、それをことさら白黒に二分したがる理由が、どうもわからない。

 インド北西部にはコーカサイドと呼ばれ、ヨーロッパ人と同じ言語系統や先祖を持つと考えられる人が多く住む。

 ハリス氏の父の故郷は西インド諸島で、コロンボが早くインドに行きつくためには大西洋を西に航海すればいいと信じてアメリカ大陸を発見、西インドと名づけた。

 アメリカ人は、欧州から遠く離れた場所をすべて「インド」にしてしまう。さらに自分たちと区別するため、原住民を「インディアン」でくくってしまう。

 それと同じようなことを、白・黒で二分してしまったのだろう。決して肌の色の違いではない。仲間であるかないかをとっさに判断する道具として使っているように見える。

 日本人がいつ「黒人」になってしまってもおかしくないのだ。

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2020年8月12日 (水)

地球温暖化対策・本気度

【毎日新聞論点7/15より抜粋】

パリ協定 産業革命前からの世界の平均気温上昇を2度、できれば1・5度に抑えるという目標。それが達成できないと熱波に見舞われる世界の人口の割合は1・5度だと14%だが、2度なら37%に増える。サンゴの生息域の減少は1・5度上昇で70~90%だが、2度なら99%に。0・5度の差で被害が大きく違うことがわかり、欧州を中心に、1・5度に抑えなければいけないという方向。そのためには、30年までに10年と比較して温室効果ガスを45%減らさなければならない。

日本 5年ごとに国連へ提出する温室効果ガス削減目標(「13年度比で26%削減」)の据え置き。旧式の石炭火力発電所は休廃止する方針

ドイツ 石炭火力、2038年までに全廃

発電コスト エネルギー事業を取り巻く環境がここ数年で急速かつ大きく変化した。新設の電源では、2014年は大半の国で石炭火力が最も安かったが、19年には世界の約3分の2の国で再生可能エネルギーが石炭より安い電源になっている。

 日本でも20年代には自然エネルギーの発電コストの方が化石燃料より安くなると言われており、経済的合理性もある。

 新設の電源では、2014年は大半の国で石炭火力が最も安かったが、19年には世界の約3分の2の国で再生可能エネルギーが石炭より安い電源になっている。

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2020年8月11日 (火)

「文民」と「武民」

 ややさかのぼるが、自衛隊初の女性将官となった空将補に昇任した自衛隊員が美人ということで評判になった。退官までつとめるとして、防衛省の役職につくとか政治家になるとか防衛大臣になるとかの道はあるのだろうか。

 最初にひらめいたのは、憲法の文民統制条項である

第六十六条[内閣の組織、国務大臣の文民資格、国会に対する連帯責任]

⓵②略

⓷内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。

 ここから見て、無理かな――と思ったのだが、この条文はあり得ないことが書いてあることに気が付いた。

 「文民」という言葉の意味を確かめた。漢和辞典その他いろいろ見たのだか、由来などをくわしく書いたものがない。つまり「シビリアンコントロール」の直訳であろうというのが結論である。

 英語のシビリアンを見ると、一般市民をいい、現役の軍人・聖職者でない人などと解説されている。だからかつて軍人であった経験のある人、退役した人でも過去がそうであったからシビリアンの資格なしとはできない。

 それだけではない。自衛隊は憲法上「軍隊」でないので、現役であっても「シビリアン」なのである。

 本塾は「護憲派」といわれるが、こんな矛盾に充ちた条文がなぜ生きてたいるのだろうか。憲法制定当時のことを思い起こすと、次のような状況下にあったことは確かだ。今、特にいじることはないが、時期を見ていずれ抹消すべきだろう。

 アメリカの要請で警察予備隊ができ、それが自衛隊に編成される過程で、旧軍部の要人が大勢参加した事実がある。GHQはそういったメンバーが主導権を握って日本が再び軍事国家となることのないようにした。

 もう一つは、ソ連を中心とした共産主義革命が破竹の勢いで進んでおり、対日講和締結後にいずれの日か独立国として軍隊を持つ可能性がある。その時、かつて日本がたどったような過ちを犯さないようにしておかなければならない。

 しかし、現憲法下では実態は、軍事的組織の予算、人事、そして行動につき、その「最終的な」命令権が、軍事的組織そのものにはなく政府や議会にあることが制度的に保障されている状態があり、それが歯止めとして機能している。

 ややこしいので、自民の9条改憲案に紛れ込ませるようなことのないよう、しっかり監視し、議論しなければならない。

 ひとつつけ加えておきたいのは、古来、武力抗争上の外交判断、戦利・戦略・武力など、武官は直接自身や部下の命にかかわってくることなので、文官の無責任な暴走よりはるかに優れたものがある――それをどう生かすか、これも真剣に考えておかなければならない。

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2020年8月10日 (月)

立民・共産・社民の一体化

 本塾はこれまでに日本の野党が弱体で、民進党分裂以来の最大野党の立憲民主党も支持率一けた台では安倍首相が交替してもその権力機構は変わらず、仮に解散総選挙があっても政治腐敗は追及されないままに終わることを危険視していた。

 立民党と国民民主党は分裂前の民進勢力を復元しようと両党を解党し、新たな代表や党名を投票で決めるなど勢力の復元を画策しているようだがまとまりそうにもない。たとえまとまったにしても自民に対抗できる迫力はないだろう。

 本塾は、その前から解党・合同するなら、野党共闘体制を組んできた立民・社民・共産などを解党し、新党として再出発すべきだと考えていた。

 政策的には、立民とそれほど違わない。それぞれの党は長い歴史と伝統を持つ。特に共産党はその名称を捨てきれず残したままだが、最近は本家筋の中国の香港政策に正面から反対するなどかつての面影は全くなくなった。

 解党・合同するなら、この方が早いのではないか。国民に対するインパクトも大きいし、世界の潮流に反しているとも思えない。この際、公明党も与党べったり方針に批判を強めている創価学会の意をくんでその仲間に加わる資格はある。

 もっとも、学会員と共産党員が末端で協力する図は考えにくいが……。

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2020年8月 9日 (日)

「世間をお騒がせ」

 「世間をお騒がせして、申し訳ありませんでした。深くお詫び申し上げます」

 テレビで頻繁に見かける長テーブルを前にして、数人が雁首をそろえて最敬礼する侘び口上である。この不思議な場面は、いつか取り上げてみたいと思っていた。

 たまたま「つんどく」になっていた、王敏『日本と中国――相互誤解の構造』2008年、を読み直したら、「お騒がせ」というこの謝罪表現についてこう書いてある。

 謝罪したから、「禊は済んだ」とする姿勢は、中国人には理解できない。理由は、善と悪を分けて掘り下げ、分析したうえでの中国的謝罪にまで至っていないので、中国人にとっては納得しにくいのである。

 この著者の中国人は、この詫び方が日本で一般的に通用する口上だ、と思ったのだろうか。満州に始まる中国侵略・南京事件・シナ事変などの侵略に対してあてはめるのは、大誤解である。

 塾頭がブログに書こうと思ったのは、塾頭も世間の一部だとすると「塾頭は騒いだりしてないよ。そんな商品は知らないし注文したこともない、騒いだのは世間でなくマスメディアでしょう」、ということだった。

 そして、お詫びする具体的な相手や内容には一切触れていない。「世間をお騒がせ」だけで逃げてしまおうとする姿勢である。

 理由は、刑事事件になったり、消費者訴訟へ発展したり当局の認可に影響させないという配慮があるのだろうか、と想像するしかない。

 前掲書の王さん!。国際問題とは関係ありませんよ。

 

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2020年8月 8日 (土)

コロナとニュースバリュー

 下は今日の毎日新聞1面の大見出し3つである。

・コロナ感染6指標 病床50%超で「宣言」も

・PCR、1日7.2万件確保へ

・お盆帰省、菅氏「一律自粛求めぬ」

 1年前、これだけ見て事情が理解できる人はゼロである。また中身を読んで納得のゆく人は、相当の事情通であってもなかなか困難といえそうだ。

 このような事態が過去にあっただろうか。おそらく有史以来初のでき事で、われわれはそのさなかに身を置いているといえば大げさか。

 ほかのニュースはないのか、あっても相対的に過小評価されるのか――私にはよくわからない。

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2020年8月 7日 (金)

日本政治の立秋

 今日、8月7日は立秋。

 日本が第一次大戦の戦勝国から二次大戦敗戦の 冬に向かう分かれ目が1936年(昭和11)8月7日である。

 広田弘毅首相のもと外・蔵・陸・海の5相会議で「国策の基準」を採択。続く蔵相を除く4相会議で「帝国外交方針」を、日・満・支共同の対ソ防衛・赤化防止防止対策とし、日独提携などを目標とすることを決めた。

 つまり、この日が日本政治の大きな変わり目だった、と言えるかもしれない。

 このところの桐一葉は、落ちそうにもなくへばりついている。

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2020年8月 6日 (木)

江戸川区というお手本

 東京のコロナ感染者数は高止まりしたまま一進一退を繰り返しているが、今日は360人と一進の方に頭を向けた。 

 当地は、江戸川を隔てて東京都江戸川区に隣接している。通勤・買い物には京成電鉄本線とJR総武線が利用され日常の往来も多い。

 また、その両線を利用する利用客は、東京駅・日本橋駅を中心に、千代田区・中央区・港区へ向かう利用客で朝晩は混雑する。

 コロナ情報では、埼玉・神奈川などの一帯に組み入れられ、対策も立てられている。

 テレビを見ていると、新宿・渋谷・練馬など郊外への結節点となるようなところが感染者続発の「夜の街繁華街」として、繰り返しアップされる。

 そこで、当地方面は、ということになるが、東洋経済の調査によれば都の各区別感染者の人口10万人当たりの比率ではやはり新宿区で556.5人。繁華街・六本木やビジネス街・新橋を抱える港区が2番目に多く、若者が集まる渋谷区が3番目、新宿区に隣接している中野区が4番目、繁華街・池袋がある豊島区が5番目と続く。

 最近は家庭内感染が増えているというが、やはり、夜の街関連や会食などを通じた感染が多いことが背景にあると考えられる。

 最少の江戸川区は53.8人で新宿区とは大きな差があるが、この方面から若い人が向かうと考えられる夜の街は銀座・新橋つまり中央区・港区方面だが、この両区はそのバックグランドの広さから見ると少ないといえる。

 江戸川区のサイトを見ると、1日ごとに区内の発生状況の数値を公表しているのに加え、感染者情報を年代、性別、発症日時、勤務地(区内・区外)などが記されている。これらは過去分もすべてチェックできるようになっている。

 たとえば、8月1日は12人の感染者の情報が一覧表でアップされていた。さらに、表外にはそれぞれの患者について、以下のようなチェック事項が記載されている。

 「1番の患者:発症日以降の外出はありません。接触があった方は江戸川保健所が把握しています」

 これらのデータを見れば、区民の関心も高まるだろうし、具体的な感染状況を知ることで冷静な判断材料を得ることができる。

 感染拡大を最小限にとどめたという点では、「検査から療養まで、区が一貫して支援」のスタイルをいち早く構築したことがポイントだ。

 こうした区の姿勢を意気に感じた下町気質の住民たちが協力し、地域が一体となってコロナに立ち向かっている。国や都に依存するのではなく、地域コミュニティの中で行政と住民が手を携えて災禍に立ち向かっていく。江戸川区は、そんなモデルを構築してるからこそ、感染拡大を防ぐことができているのではないだろうか。

 やはり住民には、メリハリの利いた情報提供が一番だと思う。

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2020年8月 5日 (水)

夜の街対策より「うがい」

 大阪府と大阪府立病院機構「大阪はびきの医療センター」は4日、新型コロナウイルス陽性の軽症患者41人に対し、「ポビドンヨード」の成分を含むうがい薬で1日4回のうがいを実施したところ、唾液中のウイルスの陽性頻度が低下したとする研究成果を発表した。

 同センターによると、患者には毎日、唾液検体によるPCR検査を行い、4日目の時点でうがいをした患者の陽性率が9.5%だったのに対し、うがいをしなかった患者は40%だったという。

 マスコミの扱いは控えめだが、反響の大きさはすぐに表れた。ドラッグストアーではその薬を求める人が殺到、どの店もそく売り切れ「次回入荷の予定はありません」というビラがぶら下がるありさまだ。

 発表に当たった吉村知事は、実効を伴わくても政治家としての点数を稼いでいる。政府や東京都が2次感染になす手のないような現状から見て際立っている。

 効果のあるなしについての判断をくだすには早すぎる。しかし責任ある政治家が、攻めの姿勢で一歩前を行く姿に、有権者は希望を持ち喝采する。そこが政府や都と違うところだ。

 製薬会社はコストのかからないうがい薬を増産し、類似商品を見つけ出すことだ。

 飲んでしまわないので、既存商品なら副作用や危険性のテストも省略できる。唾液中にウイルスが存在することは、すでに陽性検査が証明している。

 うがいの回数を上げれば、水だけでもマイナスにはならない。手洗、うがい、歯磨きは日本人なら子供の頃からしつけられている。

ワクチン開発の前に、効果ある抑制方法がとれるのなら、有望なコロナ制圧法になるのではないか。中途半端な「夜の街対策」よりましだ。

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2020年8月 4日 (火)

聖書の効用

 しばらく前まで、トランプ大統領が聖書をかざして得々と歩く姿をテレビからよく流した。大統領選を前に、共和党の右派を構成するカソリック信者の票を確実にしておきたいという思惑からだ。

 長谷川修一『聖書考古学』中公新書、という本がある。旧約聖書は、日本の『古事記』同様ダビデ王家支配の正当性を、歴代の王名列記の中で示す。しかし、最近の傾向はちょっと違うようだ。

 考古学の発展に伴い、聖書を批判的・否定的に扱うのではなく、史実との突合せを行うことにより権威ある文献として扱おうとする「聖書学」が、啓蒙思想の風が巻き起こった17世紀以来発展した。

 そして、同書は次のように続ける。

今日、少なからぬ聖書学者は同時にクリスチャンやユダヤ教徒であり、中には牧師など、教会に置いて指導的立場にある人も少なくない。(中略)こうした学者たちは「妄信的」に聖書を読むことから離れ、批判的に聖書を読み、聖書とそれを書いた人間に関する洞察を深めるとともに、それによって得られる聖書に対する理解と自分の信仰とを両立させているのである。

 トランプの行動は、逆効果を生むかもしれないということを意に介しないところが、彼らしい。

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2020年8月 3日 (月)

投資は「太陽熱」へ

 政府は、石炭火力温存には熱心だが、日本は国土が狭いとか、原発再開が電力コスト安と称して、新エネルギーや再生可能エネルギー開発に本腰を入れようとしない。そして勝手にエネルギーには恵まれない国にしている。

 新エネルギーで真っ先にとりあげられるのが太陽光発電だ。しかし「国土が狭い」「曇りや夜は発電できない」などと熱心ではない。海洋エネルギーの賦存は、世界のトップクラスにありながら、ほとんど取り上げられていない。

 コロナ禍による国家財政危機への対策として、EUが温暖化原因ガス対策や原発ゼロに向けた投資を活発化しようとしている時、日本はGoToキャンペーンだ。

 太陽光でさえもう古くなりつつある。今すぐにも始められるのが「太陽熱発電」の開発と普及である。

 太陽熱発電とは、太陽光を鏡・レンズなど太陽炉で集光して、汽力発電やスターリングエンジンの熱源として利用する発電方法である。様々な発電方式が存在するものの、いずれも太陽のエネルギーを熱として利用しており、光電効果を利用している太陽光発電とは原理が全く異なる。

 太陽熱発電は、太陽の寿命までエネルギー源枯渇の心配が無く、さらに太陽光発電よりも導入費用が安い。その上、太陽熱発電の場合は、蓄熱すれば24時間の発電が可能であるなど、エネルギー密度の低い太陽光のエネルギーを利用するにもかかわらず、施設の大規模化などによって欠点をある程度克服することが可能である。

 既に、スペインやインドなどでは実用化の研究が進んでおり、日本は遅れをとっている。様々な方式あり民間がより参加しやすい方法である。

 周辺機器も安価で開発・供給ができる。今後は、代替エネルギーとして太陽熱発電が主流を占めるようになるだろう。

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2020年8月 1日 (土)

触らぬ種にたたりなし

 ここ数日、「注文した覚えのない植物の種子が海外から自宅に届いた」といった相談が各地から相次いで寄せられているという。

 植物防疫法は、「植物を輸入した者は、遅滞なく、植物防疫所に届け出て、植物防疫官から検査を受けなければいけない」と定め、検査を受けていない海外の植物を郵便で受け取った場合にも、同様に措置しなくてはならない。

 輸入時に検査を受けた植物は、外装に合格のスタンプ(植物検査合格証印)が押される。担当者は「外装に合格証印のない植物の小包が届いたら、そのままの状態で、最寄りの植物防疫所に相談してほしい」としている。

 アメリカでは50ある全米全ての州で報告例があったと確認され、カナダやイギリスでも確認されている。キャベツやアサガオ、バラなどの種のようだが、発芽させてみないとわからない。

 送り主は「中国郵政」となっており、中国外務省は会見で、送り状は偽造されていると述べたうえで、「(中国側が調査を行えるよう)中国郵政はすでにアメリカ郵政公社に、この郵便物を中国に送り返すよう求めた」と述べている。

 その前に、不特定多数の住所が盗まれていることが問題だ。詐欺かサイバーテロ関連かわからない。

 いずれにしても「触らぬ種にたたりなし」でそのまま届け出るしかない。

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