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2020年7月

2020年7月31日 (金)

新型MDミサイル

 秋田、山口両県に配備を予定していた陸上イージス・アショア―が取りやめになって、ミサイル防衛に新たな防衛システムが取り上げられるようになった。

そこでまた、新しい軍事用語を覚えなくてはならない。

IAMD(Integrated Air and Missile. Defense-統合防空ミサイル防衛)である。弾道ミサイルだけでなく巡航ミサイルや極超音速滑空弾、さらには多様な変則軌道のミサイルや無人攻撃機など、あらゆる空からの脅威に陸海空のアセットや衛星で統合的に対応するシステムをいう。

 

 まだ一部は開発途上だが、ミサイル発射を適時に探知、追尾する「センサー」とあらゆる軌道のミサイルも迎撃できる「シューター」とを自在に組み合わせた最新鋭のIAMD網を、日米協力で配備した方がいいという判断から生まれたもののようだ。

カテゴリ「INDEX」の「軍事用語辞典」に関連する新語を追加しておいた。

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2020年7月30日 (木)

証拠がでました

 以下は23日に採用した産経新聞引用文を再掲したものである

立憲民主党の安住淳国対委員長は22日、同日から始まった政府の旅行支援事業「Go To トラベル」に関し、新型コロナウイルスの全国的な感染拡大につながるおそれがあるとして懸念を示し、「感染者が地方で増えたら政治責任を取っていただく。(内閣)総辞職に値する」と述べた。国会内で記者団に語った。

 ここで塾頭は、「地方の範囲をどう決めるか」「比較の時点は」「増える人数の規模のとらえ方」などで具体性がないため実現しないのではないか、と書いた。

 「Go To トラベル」が始まった4連休以来の感染者数が統計に表れる最初のタイミングといえる29日のマスコミ報道がこれである。

・全国1261人 1日あたり初めて1000人超え

・岩手県 2人 初めて全国都道府県に及ぶ

・大阪府で221人、愛知県で167人、福岡県で101人、沖縄県で44人、京都府で41人、岐阜県で30人、栃木県で16人の陽性、いずれも1日当たりの過去最多を更新

・神奈川県(70人)、千葉県(49人)も緊急事態宣言解除後で最多

・東京も30日、367人となり過去最多となる。

 立民党の安住国対委員長「これで大丈夫!」。政府追及に事欠きません。

 

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2020年7月29日 (水)

要に台湾がある

 尖閣問題、香港、南シナ海をめぐり、アメリカ・日本・オーストラリアと中国の亀裂が日々深まり、戦争目前といった報道が大はやりである。

 すべてそこに「台湾あり」というのが、塾頭の観測である。しかし、中国の世界に向けた覇権主義、大国意識の存在を否定するわけではない。

 尖閣は、日本が歴史的経緯を含め実効支配していることを中国は否定していない。だから軍事占領など考えていないが、台湾が日本領だった当時は台湾住民が漁業を営んだり、島を利用したりすることは自由だったはずだ、という考えがある。戦争に勝った中国がすべてを放棄するのは、台湾の権利を侵すという弱腰外交になるとうつるのだ。

 香港問題も、台湾独立に火をつけるようなことになると大変という中国の警戒心が強い。南シナ海の島嶼を軍事基地化する動きも、それらの一部は戦中日本が、インドシナの石油資源運搬ルート確保のため日本国であった台湾省の一部として編入した史実がある。

 そこは中国が取り返したので、中国領になり海域の確保は当然だという発想だ。また、台湾重視を示すことにもなる。ナショナリズム優先で戦火に訴えたり、緊張を深めることは双方にとって何の利益もない。

 2010年に米ロが署名した新戦略核兵器削減条約(新START条約)は、期限延長の措置が執られない限り、来年2月に失効することになる。トランプは中国をこれに加えたいという意向があるやにも聞く。

 あまりあてにできないが、時の為政者によって、平和共存の道が開けたことは、過去何回もある。

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2020年7月28日 (火)

日本語の迷走

 「恩を仇でかえす」と書こうと思っても、「恩」は常用漢字にあっても「仇」はない。「恩をアダでかえす」とか「アダ討ち」では、さっぱり気分が出ない。『記者ハンドブック』というのがあって、新聞記者の手引きになっているが、塾頭手持ちのものはやや古い。

 常用漢字は内閣告示で決まるが、「鯨」があっても「鮭」はないとか「桜」があっても「梨」がないなど、それに準拠しなければならない職業人の苦労や疑念は、想像に余りある。

 塾頭にはそんな義務はないので、変換で「あだ討ち」と出ても「仇討」に書きなおす。戦前の書物は、大衆にも読めるよう簡単な文字でもルビが振ってあった。それで読みを知り、漢字が持つ意味にも理解が及ぶことができた。

 GHQの指導のもとこうなったのかも知れない。しかし憲法とは違う。金がかかるだけで文字文化を退歩させるばかりの、現行制度は即刻やめた方がいい。

 ただ、日々増える英文略語など、新たな負担もある。試験問題などへの採用には、日本語のあるべき姿を求めた上、別の配慮が必要となるだろう。

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2020年7月27日 (月)

正式国名

 アメリカ合衆国(USA) この呼称は、ずーっと変わらない。ソビエト連邦共和国は改革・解放をへて国名が「ロシア連邦」になった。

 今日は、軍政下のタイ王国混乱の記事がヒントで、(正式)国名を考えた。日本は、「大日本帝国憲法」を「日本国憲法」に変えたときから正式名称は「日本国」となり、それが国連でも通用する。

 象徴天皇がいて皇室外交はあるが、「王国」ではなくそう呼ばれることもない。世界で最も多いのが「共和国」がつく国である。政体はそれに近いのだがこのように、単に「国」をつけただけの国はあるのだろうか。

 オマーンは絶対君主制国家だが、単に「オマーン国」とするだけで王国とはしない。固有名詞+国は、カタール国・エリトリア国・クウェート国・モンゴル国・イスラエル国・モンゴル国などがあるが、ことさら日本との共通点はない。

 一番長いのが英国で、正式には、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国である。名は体をなしているようだが、王国の影は薄い。

 逆に何もつけない国がある。インド・アイルランド・ウクライナ・ハンガリー・カナダ・ニュージーランド・マレーシア・ジャマイカ・ジョージア・ルーマニアなど、旧英植民地を中心に多い。

 EU内はさまざまだ。オーストラリア連邦・スイス連邦・ドイツ連邦共和国などの歴史を踏まえ連携することの意義が示されている一方、モナコ公国やバチカン市国のような特殊性を持つ小国もある。

 中華人民共和国・朝鮮民主主義人民共和国・アルジェリア人民民主主義共和国などは、共産党独裁国家かと思えるが、アルジェリアは地中海のフランスのイメージが強く、全く合わない。

 ボリビア多民族国家やサモア独立国、パプアニューギニア独立国という名称を持つ国も見つけたが、国名は各国好き好きにつけたようで、調べただけ無駄骨だった。

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2020年7月26日 (日)

谷町をころがしたコロナ

 コロナで八方ふさがりの中、変則的ながら相撲中継が見られるのは楽しい。塾頭のひいきは「御嶽海」である。

 御岳爆発のあったころ、木曽とは反対側・信濃の出身で、忽然と上位に上がってきた力士がいた。大型ではないが土俵に吸い付いたようなすり寄りの力強さから「もしかして横綱候補」と思ったのである。

 定位置・関脇が続き優勝もあったが三役陥落も経験し、久しぶりに関脇で6連勝、昨日勝てば今日勝ち越しに王手がかかる、と楽しみにしていた。

 ところが突然字幕に、「不戦勝」と出た。あれあれ、相手の阿炎は怪我でもしたのかな、と思ったら、錣山親方が「お客様と会食に出たため」に出場を禁止したという。

 1日だけでは済まず、阿炎処遇への影響は大きい。全勝を続けてきた御嶽海も「勝ち星」を得たとはいえ、心理的に支えを外されたような気がするのではないか。

 大相撲は明治末までに現在のような興行形態が定着した。有力後援者・ひいき筋は「谷町」と呼ばれる。大阪谷町筋の相撲好きの外科医が相撲取りからは治療代を取らなかったことから来ているという。

 食事は、谷町から声がかかったのだろう。力士には欠かせない化粧まわし、会場をとりまく旗指物など、谷町なしでは成り立たない。谷町の誘いを断るなど、どんなに勇気のいることか。

 誘ったのは数人の谷町だったという。とんでもないところへコロナの猛威が及んだものだ。

 

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2020年7月25日 (土)

不測の事態に警戒を

 夜の街の実態を把握するため、警察や保健所が現場に出向き、指導に従わずまた違反のある店は店名を公表するという。以前からそんな措置は、あって当然と思っていた。

 話は全く異なるが、1895年(明治28年)3月24日、日清戦争の講和交渉をおこなうために日本の山口県(現、下関市)を訪れていた清国の直隷総督・北洋大臣であった交渉全権大臣李鴻章が、同地において日本人青年によって狙撃され、重傷を負った暗殺未遂事件がある。

 李鴻章遭難の飛報広島行在所に達するや深く 聖聴を驚かし奉り、 皇上は直ちに医を派し下ノ関に来らしめ、特に清国使臣の傷痍を治療することを命じ給い、また皇后宮よりも 御製の繃帯を下賜せらるると同時に看護婦を派遣し給う等、すこぶる鄭重なる御待遇を与えられたり。(陸奥宗光『新訂蹇蹇録』岩波新書)

 この翌年には、韓国の閔妃暗殺事件が起きた。世上安定を欠く時期、とかくこのような国際的不祥事が起きやすい。当局はこういったことにもも意を用いてほしい。

 今上皇后陛下は、外交問題のプロでもあられた。今の皇室典範ではそういった皇室外交がどこまでできるのか、できないのか。

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2020年7月24日 (金)

若者ことば

 テレビを見ていて男女を問わず、場所を選ばす頻発される言葉が「ヤバい」である。聞いていて気持ちのいいものではない。

 それに次ぐのが「マジ」で「ほんとう―」もある。この二つは相手を疑ってかかる口調になるので、本来なら「ウザイ」言葉だ。

 最近は聞かれなったが「ダサイ」は、隣県を見下す差別語。「キモイ」もその類だ。それぞれ語源に諸説があるが、いずれも信頼に値しない。

 「ヤバい」は、語源が江戸ことばの「厄場い」から来ているという解説があった。

 「厄場い」は、仕置き場・獄卒を指しているということで、その筋だけに通用する言葉だったとする。

 そうすると、ヤバいは古語を復活する筋の通った言葉になるが、一般の人には通じないヤクザ言葉を採用したとすれば、やはり感心できない。

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2020年7月23日 (木)

首相、2匹目はないよ

 立憲民主党の安住淳国対委員長は22日、同日から始まった政府の旅行支援事業「Go To トラベル」に関し、新型コロナウイルスの全国的な感染拡大につながるおそれがあるとして懸念を示し、「感染者が地方で増えたら政治責任を取っていただく。(内閣)総辞職に値する」と述べた。国会内で記者団に語った。産経新聞(07/22)

 これだけでは、「地方の範囲をどう決めるか」「比較の時点は」「増える人数の規模のとらえ方」などで具体性がない。

 その前に立民、国民民主、共産、社民の野党4党の国対委員長会談で、安倍晋三首相の閉会中審査への出席を改めて求める方針を確認した。首相が応じず、臨時国会の開催にも消極的な態度を取り続けた場合、憲法53条に基づく召集要求を本格的に検討していくことで一致した。

 野党も今度は本気だ――と受け止めたい。憲法第53条[臨時会] 内閣は、国会の臨時会の招集を決定することができる。

 衆参いずれかの総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。

 ところが、安倍首相は2017年に同様の決議に対し、この日まで国会を召集せず審議も行わないまま解散するという奇手を使った過去がある。それほど国会の質問に立たされるのが嫌なのか。

 今度もこの手を使う可能性がある。同じ柳の下に2匹目のドジョウはいない。国民がそれほど甘くないことを知らしめるいい機会だ。。

 

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2020年7月22日 (水)

首相の職場放棄

 「1か月間首相会見なし」としたのが20日付である。以後各紙でも取り上げるようになったが、それが今日も続けば32日続いたことになる。

 「巣ごもり」と書く新聞もあるがそれどころではない。コロナ2次感染や災害多発の中、国民を愚弄した職場放棄としかいいようがない。マスコミも仕事をしない宰相にどこまで甘いのだろうか。

 首相がマウンドにいないのに、野党は勝手に空振りして見せるだけ。観客も不在のまま。「金返せ!!」の声も聞こえてこなない。

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2020年7月21日 (火)

敵基地攻撃能力

 本塾はこれまで敵基地攻撃能力に触れてこなかった。

 中国や北朝鮮が中距離弾道弾やそれに類した戦力増強を進めていることに対し、我が国に向けた発射準備が進んでいる段階で基地を攻撃・破壊する能力を持つことは、自衛目的である限り憲法違反に当たらないとする議論を、自民党内を中心に進めるべきだとする機運があったことだ。

 現在、「それどころではない」という状況になったが、塾頭の結論は、議論はもとより持つこと自体は反対しない、というものだった。

 ただ、一部自民の推進派が、それを機に改憲論議に持ち込もうとする思惑から来ているとすれば、うかつに乗れないなというというので、保留にしておいた。

 もうひとつつけ加えると、自衛隊を合憲とする限り、自衛能力や戦術・戦略を細部にわたって公開の場で議論するのは「平和ボケ」のすることで、敵基地攻撃能力があるかないかなどはあくまでも秘密にしておくべきだ。

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2020年7月20日 (月)

1か月間首相会見なし

 テレビに首相の映像が出てこない日はない。しかしほとんどが廊下を歩く姿か部屋に出入りする姿で、国民に語り掛ける、あるいは説明とか協力を求める姿ではなかったのだ。

 以下、珍しい記事なので引用させていただく。

7/19(日) 17:02配信

北海道新聞

新型コロナ感染拡大以降の首相の記者会見

 安倍晋三首相が通常国会閉会翌日の6月18日を最後に1カ月間、記者会見せず、国会の閉会中審査にも出席していない。この間、首都圏を中心とした新型コロナウイルスの感染再拡大や、政府の観光支援事業「Go To トラベル」の方針転換など大きな課題が浮上したが、説明責任を果たさない逃げの姿勢が浮き彫りになっている。

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2020年7月19日 (日)

「もうれつ」の時代

 夕刊のコラムを読んでいたら、<「もうれつ」の時代>という言葉が突然出てきた。中国が現在IT企業などで有能な女子社員などが996(9時から9時まで6日間)も働かされ、社会問題化している、というくだりで出てくる。

 へ~、いまでも「もうれつ」が通用するの――?!。

 高度経済成長が続くさなか、1968年(昭和43年)頃から昭和50年代にかけて、よく使われた。

 当時の石油元売り丸善石油のテレビ・コマシャルに、今では珍しくないが、若い女性が太もももあらわに跳び上がり、「お~猛烈」という節回しのナレーションがついて、おおはやりになったことからくる。

 コラムニストが現在の中国の現況を観察し、この言葉を想起したのは、当世中国が似たような世相のもとにあると言いたかったからなのだろうか。

 

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2020年7月18日 (土)

在韓米軍撤退

【ウォールストリート日本版・07/18】

米国防総省は韓国に駐留する米軍を巡り、削減を含めた選択肢をホワイトハウスに提示した。米関係者が明らかにした。ドナルド・トランプ大統領は韓国に対し米軍駐留経費の大幅な負担増を求めており、両国の間でつばぜり合いが続いている。

軍関係者によると、国防総省は縮小の可能性も含めた世界における米軍再編を検討する一環として、韓国に駐留する米軍の在り方を見直している。(以下略)

 トランプは、日本やEUを含め在外米軍削減を度々アピールしているが、在韓米軍については単なる軍事費の節約ではない。

 北朝鮮との関係を停戦から和平に転換、70年にわたる38度線のくびきからアメリカが解放されるべき、という意味がありそうだ。

 38度線を解消し北と韓国の軍事境界がなくなれば、米軍駐留の意味もなくなるし、韓国も自動的に核保有国になってしまう。アメリカとしては、北が核拡散防止国に復帰し、アメリカを含めた査察に応ずることで緊張がなくなればそれでいいのだ。

 ということは、韓国の文政権のユニシャティブが全く働かなることを意味し、大韓民国創設以来の危機ととらえられることになろう。

 アメリカや日本には、中国の影響力が強まり、東アジアのパワーバランスが崩壊すると心配する向があるかも知れない。

 しかし、中国は国境を接する北朝鮮の核保有は、危険があってもメリットはなく反対の立場だ。また長い民族の歴史の中でも相互の信頼関係は薄く、むしろ反目しあってきた間柄だ。

 今後、どう推移するか成り行きから目を離せない。

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2020年7月17日 (金)

日米、政権の受け皿

 引用は一昨日の夕刊(毎日新聞・東京版)だが、前回の「コロナと景気対策」の続きとして見てほしい。

11月の米大統領選の民主党候補指名が事実上確定したバイデン前副大統領は14日、地球温暖化対策とインフラ投資に4年間で2兆ドル(約214兆円)を投じる政策を発表した。2035年までに電力部門からの温室効果ガス排出量をゼロに抑えるほか、交通網などのインフラ刷新や電気自動車の普及促進を掲げた。(中略)

東部デラウェア州で演説したバイデン氏は「気候変動問題は米国の将来を左右する課題だ。米国経済に新しい活力を吹き込み、国際的なリーダーシップを強化するチャンスだ」と述べ、クリーンエネルギーや省エネの促進が米国の国際競争力強化や雇用創出につながると強調した。

具体的には、老朽化している道路や上下水道、通信網を刷新するほか、電気自動車の普及や省エネ住宅の拡大を掲げた。電力部門では、太陽光・風力発電の拡充や、水素エネルギーや次世代原子力の実用化を加速。これらの政策で数百万人規模の正規雇用を生み出すとした。(中略)

トランプ政権が脱退を決めた地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」に復帰し、環境問題で世界をリードするとアピールした。【ワシントン中井正裕】

 投資期間の違いはあるが、GoTo施策の1.35兆円予算を使いきれるあてもないのと違い、バイデン氏は、けた違いに意欲的な政策提言を行っている。

 これに反し、日本では分裂した旧民主党の立憲民主・国民民主がよりを戻そうというので、右往左往し、結局両党が解党し、結党大会で党首や党名を投票で決めるなどの案が出ているというのが、今日の朝刊の記事であった。

 政策は、これまで憲法問題や地球温暖化問題などで両党に微妙な差もあり、バイデンのように共和党との違いを明快に打ち出すことは不可能だろう。党名も「立憲民主」か「民主」かの選択という、国民にとっては目くらましのようなお話だ。

 これまで野党統一会派を目指した共産党・社民党などはどうなるのだろう。特に共産党は、香港問題で中国共産党と対立するような外交方針をはじめて打ち出し、方向性を失った感がある。国際共産主義に距離を置いたものの、特徴ある政策も出せず、政権交代の受け皿からは遠ざかるばかりである。

 コロナ対応にゆらぐアメリカだが、前向きなバイタリティーはうらやましくなる。

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2020年7月16日 (木)

コロナと景気対策

 東京都のコロナ新感染者数が、10日に243人という史上最高値を示した後、13日に119人という小康状態を示した。前々回、この119は消防署に危険を知らせる電話番号と同じ、むしろ危険を暗示してるようだと書いた。

 GoTo計画を錦の御旗のように担ぎ上げる人々は、どこまで自信あっての事なのか、と疑問を投げかけておいた。

 それが昨日の165人と再び上昇カーブに転じ、前回と非常に似た展開を示している現状を無視できなくなった。GoTo計画など規制緩和策に対し、小池都知事をはじめ、観光地を抱える県知事から専門家筋に至るまで猛反対が噴出、夜の街対策に効果的な対策が取れていないへの県民流出への警戒も加わって、実行が疑われはじめた。

 国が自由に使える財政資金を小出しに使い、「コロナ恐慌」を防いで経済活性化を促すことにより危機を脱することができる……、これはものすごい印象操作だ。

 GoToや夜の街対策で景気が良くなることは絶対にない。

 ちなみに2017年の産業別のGDP構成比を見ておこう。これは10年前とほとんど変化していない。(〇数字は順位、構成比%)

①製造業 20.8 ⓶卸売・小売業 14.0 ⓷不動産業 11.4 ④専門‣科学技術・事務支援サービス業 7.5 ⑤保健衛生・社会事業 7.0 ⑥建設業 5.8 ⑦運輸・郵便業 5.1 ⑧公務 5.0 ⑨情報・通信業 4.9 ⑩その他のサービス 4.3 ⑪金融・保険業 4.2 ⑫教育 3.6 ⑬電気・ガス・水道・廃棄物処理業 2.6 ⑭宿泊・飲食サービス業 2.5 ⑮農林水産業 1.2 ⑯鉱業 0.1  

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2020年7月15日 (水)

日中の怪訝な差

 防衛省は14日、20年度の防衛白書に中国の動向について、「自らに有利な国際秩序の形成を図り、国家間の戦略的競争を顕在化させ得る」と表現することについて閣議決定を得た。

 尖閣諸島や、南シナ海などいろいろ触れてはいるが、もうひとつピシッとこない。右翼志向の皆さんには大いに不満が残るだろう。

 中国の「人民網日本語版」は、中国共産党機関紙「人民日報」と同じなのでそれで民意をさぐるということはできない。めったに見に行くことはないが、逆に公式見解を知る上では便利だ。

 たまたま713日付けを開いてみた。

 日本の防衛省は今年、航空自衛隊のC-2輸送機を重点的に国際社会に売り込む計画だ。年内に潜在的顧客を日本に招き、同機の性能を示すという。河野太郎防衛相が先日同機に搭乗。「タッチアンドゴー」などの実演に参加して、売り込みを図った。

日本は2014年に「武器輸出三原則」の制約を取り払って以降、国際武器市場での動きを活発化させている。だが実際の受注は小規模に止まり、大口受注はまだない。

日本としては、いわゆる軍事大国を構築するには軍事的影響力を拡大し続けることが必須だ。現段階では、武器輸出が最良の突破口となる。開発・運用面から見ると、日本の国内市場は小さく、量産が難しいため、開発コストが高止まりしている。特に外国からの受注による刺激がなく、開発に要する期間が長い中、軍需産業の健全な発展は困難だ。

C-2輸送機は日本の川崎重工が開発。米GECF6-80C2ターボファンエンジンを搭載し、最大離陸重量141トンの、中型輸送機だ。1機あたりのコストは約2100万ドルで、2016年から配備が始まった。防衛省は現役のC-1C-130輸送機の後継機として元々40機の配備を予定していたが、計画が遅れ、価格も上昇したため、まだ10機足らずしか配備が完了していない。日本は同機の輸出を切望しており、民生用航空市場に参入することでコストを下げ、利益を得ようとするかもしれない。

同機は世界でも先端的なターボファンエンジンを採用しているが、日本国内の限定的な防衛需要のために中型の機体を採用しており、航続距離も積載能力も際立っているわけではない。コストパフォーマンスでは米国のC-17輸送機やEUA400M輸送機に遠く及ばず、顧客獲得には一層の営業努力が必要だ。また、インドに水陸両用機US-2を輸出する交渉も重ねられているが、インド側は1機あたり9300万ドル以上という価格は困難として、インドでの現地生産または技術移転を望んでおり、妥結にいたっていない。

また、日本の武器開発は日本での作戦に用い、日本の地形に適応することを主としており、想像力と技術レベルで日本式思考に陥っており、価格と性能の双方に配慮した製品を設計するのは難しくなっている。これも日本の武器輸出拡大が難しい重要な原因だ。

 なんと、ここまでご心配いただいている。仮想敵国にしては親切すぎる。日本の防衛白書は到底及ばない。香港の一件をみても中国をよく言う気はさらさらないが、あまりにもの違いに、全文を引用させていただくことなってしまった。

 この差は何だろう。

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2020年7月14日 (火)

119は危険信号

 13日の東京の新規コロナ感染者数は、119人である。救急車を呼ぶ電話番号と同じ。菅官房長官は、前日より下振れしたが第二次を警戒すべき水準に変わりないとした。

 そのうえ、GoTo計画の撤回はしない、というご託宣である。

・管理されている数字。ここをこうすればこうなるという自信がある。

・政治がコントロールはきない、政治優先で数字は成り行き任せ。専門家の意見を入れた結果で2次感染増大の責任は負わない。

そのどっちだろうか。

 野党に対案のないのも心配の種。

 夜の街規制や感染率の仕組みを知らない国民は、ひたすらコロナ様にお祈りするしかない。

 

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2020年7月13日 (月)

「善処」

 コロナも水害も大ニュースだが、菅官房長官がマイクの前に立って、的を射るような厳しい追及・質問に「善処いたします」とかわし、「はい、次の質問」といったそっけない答えで逃げを打つ場面は減ってきた。

 これは、首相の常套句にもなっていたが、それを真似する大臣も多かった。「善処とは具体的に何か?」という、2の矢3の矢を放つためには、質問者も「善処」の意味を知っておく必要がある。その準備がないせいかあまり聞いたことがない。

 一番わかりやすいのは、殿様が家老から「これをいかがいたしましょうか?」と伺いを立てて、「善きに取り計らえ」と返事する場合の善処である。その言葉を家老から下へ、さらに下へと受け継ぎ権限を持たないところまで下げると、完全に責任を負う人がいなくなる。ほとんどがこれではないか。

 物事をうまく処置すること、『広辞苑』にはこれしか書いてない。ところが「処」の意味は、というとこれがわからない。2文字熟語から考えてみる。

 処罰・処理・処分・処刑・処遇・処方・処女・処世・対処・出処・処理

 つまり「処」には「うちとそとの居場所」の意味があり、「ところ」という点では所と同じだ。ではどこが違うのか。「所」としか使わない例は

 所信方針・大所高所・所定・所論・所在・所得・所用・所存・所帯・所見

 などがあるが、「所」の方が特定個人に関して使うような気がするだけで、そんな定義があるわけではない。

 公文書の事もある。文部省が早急に決めておく必要があるのではないか。

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2020年7月12日 (日)

「異国の丘」

 ロシア極東のハバロフスクで11日、プーチン政権と距離を置く知事が逮捕されたことに抗議する数万人規模のデモが行われ、長期政権に対する地方の不満の高まりを伺わせるものとなりました。

ロシア極東ハバロフスクのフルガル知事は、2004年と2005年に起きた殺人事件などに関与した疑いで今月9日捜査当局に拘束され、その後、身柄を首都モスクワに移されて、正式に逮捕されました。

フルガル知事は、野党の極右政党に所属し、おととしには、プーチン政権与党の現職を破って知事に就任したことから、政権と距離を置く人物として知られています。

ハバロフスクでは10日、支援者や野党勢力の呼びかけで、知事の逮捕に抗議するデモが行われました。【NHKニュース】

 ハバロフスクは、大陸ロシアで北海道から日本海をはさんで最も近い都市である。住民はロシア人が多いが、ロシア全土から多様な人種が集まっており、中国人・朝鮮人・日本人も住んでいるという、ロシアの中では多様性を持った都市である。

 デモの原因とか、兼職市長とプーチンの対立など詳しいことがわからないが、世界各国に中で最も安定した長期政権を維持しているように見えるロシアの内情が垣間見えるのか、続報が待たれる。

 戦後、「悲しき口笛」「湯の町エレジー」などで歌謡界をリードした演歌歌手・近江敏郎は、「ハバロフスク小唄」でその知名度を高めた。

 また、NHKのど自慢の人気度を一挙に高めたのが無名のハバロフスク抑留者の作詞作曲による「異国の丘」である。出演者の悲痛な叫び声に似たメロディーが全国民を圧倒し、知らない人がいないくらい口ずさまれるようになった。

 ハバロフスクで思い出したことだが、戦争の語り部が少なくなる中、戦後を語るこういった歌も残してほしい。

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2020年7月11日 (土)

元寇後は経済優先

 感心なのが、北条氏だ。元寇三年につづいても、軍事公債は募らなかったよ。総理が自分で走り回りはすまいじゃアないか。九州の探題に防がせて綽々として余裕があったよ。(中略)北条氏が仏法に帰依したと言っても、ただ禅に凝ったのではないよ。やはり経済のためだあネ。宋が亡びて元の起る時だからネ、宋の明僧を呼んで、五山を開いたよ。それで電光影裏、春風を裁るの無学[祖元]まで、渡って来たよ。そこで宋のやつが続々渡って来る。参詣人も絶えない。信仰に事よせて来るものもある。銭は大そう渡って来たよ。どこを掘っても、宋元通宝のよけいに出るのを御覧ナ。信仰と言ってもそのためサ。(『新訂・海舟座談』ワイド版岩波文庫)

 当時の日本は鎌倉幕府の北条氏による執権政治の時代で、徳川時代のような安定した封建制度の定着する前である。元寇を2度にわたって追い返せたのも「神風」といわれる気象条件や朝鮮の応援体制に欠陥があったからだとも言われる。

 北条氏は、3度めの侵攻に備える国内体制を確固たるものにしなければならないが、それには国内経済活性化が優先課題だということを認識していたとし、勝海舟の「清談」として残された中にある明治28年分として収録されている。

 今の日中関係。宋の高僧役を習近平の来日で果たすことなど、ありえない。双方とも中世の方が進んでいたようだ。

 

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2020年7月10日 (金)

木を見て森を見ず

 9日の確認された都の新規感染者数が、過去最多の224人に上ったことが明らかになった。昨日までの数字と比較しても飛び抜けている。グラフにして時系列を見ること自体意味がない。

 小池知事には悪いが、最初、都知事選大勝でフリーハンドを得たことらよる加工された数字かと思った。訳知りの当局者や専門家、マスコミは「厳重な警戒が必要」とするだけで、そんなに驚いている風はない。

 しかし、一般市民は驚いている。濃霧の中で際だって高い大木の先端がが浮かんだのに似ている。その根元が1本なのか複数なのかは見えない。

 霧がすっかり晴れるとわかる。大きな森の先端だったのだ。そんな森が、日本はおろか世界中に広がっている。島国日本は海外の森は置いても、日本の森があいまいでは困る。その姿を知事や政府、専門家がバラバラに描いて見せても国民の混乱が増すばかりで、実効ある対策が示されていないように見える。

 しっかりした森の全貌を明らかにするのは、国の責任である。感染ルートの追及やそれに基づくしっかりした施策を、自治体がどんどん進めるしかない。

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2020年7月 9日 (木)

安全器

 玉井人ひろたさんのブログに「安心・安全」というこどぱに関連し記事があり、コメントした。徳用マッチの大箱に「安全燐寸」と書いてあったことを思い出してのことである。

 そのあとで、日常の中の「安全」を考えてみたら、戦争直後の「安全器」を思い出した。今日ある家庭内の「配電盤」にあたる。陶器の刃型開閉器があって、そこを鉛製ひも線状のヒューズがつないでいた。

 電気器具やコードなどのショート、落雷などで大電流が流れるとヒューズが溶け(「飛ぶ」という)電流を遮断する。

 戦後の食糧難は史書に書かれるが、炊事や暖房の一環をになった囲炉などに使われる木炭も材木が軍事資源として優先されため、木炭の配給が途絶えがちになり家庭生活を圧迫したことは、あまり触れられない。

 そんな時活躍したのが電気である。軍需工場で使われなくなったため、有り余る電力は家庭用に振り向けられた。炭火の代わりをしたのが赤熱した螺旋状のニクロム線である。

 その便利さが、ちょっとした使い過ぎを招き、安全器のヒューズを飛ばすことがよく起きた。

 脚立を持ってきて安全器を引きおこし、ヒューズを取り換える作業は、男の仕事だ。買い置きのヒューズがない時は、荷札についている細い針金を1本抜き出し、これを代用した。

 もちろん違反である。コメの買い出しも違反だ。すべて法を守っているだけでは生きていけない時代の話である。

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2020年7月 8日 (水)

最先端の方言

 07/07の毎日夕刊のコラム「憂楽帳」より西川拓氏の「最先端の方言」という題名をお借りし、その一部を引用する。

(前略)私も昨年春から福島で勤務しているが、半沢康・福島大教授(日本語学)によると、福島の方言は単語の中のどの音を高く、どの音を低く発声するかに決まりがない「無アクセント」が特徴だ。雨と飴(あめ)、橋と箸など、同じ人でもその時々で抑揚が変わるというから面白い。宮崎県なども無アクセント地帯だそうだ。

 「日本語では同音異義語をアクセントで区別する例は多くなく、アクセントはさほど重要ではない。支障がないなら単純化していくというのが、言語の変化の大原則」と半沢さん。無アクセントは言語の進化の最先端ということか。(後略)

 また、62年前の本だが柴田武『日本の方言』岩波新書、には、その例として次の例をあげている。

たとえば、もとの委任統治の南洋の島々では、そこへ移住した人がすべて無アクセント地域の出身者ではないのに、無アクセントの日本語が話されていた。ちがうアクセント体系の人が寄り集まったために、新しく無アクセント方言が生まれたのだと思う。

日本語からアクセントがなくなる、その日がいつかはやってくるのだろうか。

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2020年7月 7日 (火)

国のトップは交渉下手

 昔と違って、戦後処理や領土問題などを平和処理できる「大物政治家」が払底し、末永い友好関係に目を据えた戦後処理や国境処理交渉ができるトップがいなくなった、という趣旨の記事をこのところ続けている。

 そういえば、昔は第一線を受け持つ軍人トップがそんな役割を果たしていた。日本でいえば、戊辰戦争の最終局面である箱館戦争停戦の幕軍・榎本武揚と官軍・黒田清隆である。

 両者手打式を前にして、榎本が手に入れていた「海律全書(国際法全書)」が戦火で失われるようでは、日本の損失になる、といって黒田に託し、黒田はその返礼として解散の祝宴用にといって酒を贈った。また、榎本や大鳥圭介など幹部を処刑から守り、明治政府の高官として迎えている。

 また、旅順要塞を陥落させた後の明治38年(1905年)15日、乃木は要塞司令官ステッセリと会見した。この「水師営の会見」は教科書にものっていた。

 乃木は、ステッセリに対し、極めて紳士的に接した。すなわち、通常、降伏する際に帯剣することは許されないにもかかわらず、乃木はステッセリに帯剣を許し、酒を酌み交わして打ち解けた雰囲気の中でおこなわれた。

 最後の例として、太平洋戦争緒戦で英軍がマレー半島で日本に降伏、シンガポールで山下奉文大将と英・陸軍中将パーシバルが会見した模様が広く伝えられたことである。

 この時、「イエスかノーか」と強圧的に降伏交渉を行ったと言われるが、実際は「降伏する意思があるかどうかをまず伝えて欲しい」という趣旨を、菱刈隆文の通訳が分からないことに苛立って放った言葉であり、これが新聞等で脚色されたといわれている。

 話が一人歩きしていることに対し山下本人は気にしていたようで、「敗戦の将を恫喝するようなことができるか」と否定したという。また、同席していた関係者も、全員この威圧を否定している。

 このところの、朝鮮停戦交渉など、トランプなど国のトップが何度もあっても、話が一歩も進まないのとは、相当様相を異にする。

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2020年7月 6日 (月)

ドローンに追いつけない法整備

 最近、テレビを見ているとドローンを当たり前のように使っている。

 拙宅は狭いながらも所有権登記をし、固定資産税も払っている。その権利は、門に面した公道には及ばない。それでは、土地建物の上空は何メートルまで権利が及ぶのだろうか。

 「建築基準法」では、第一種、第二種低層住居専用地域での建築物の高さの上限を10mまたは12mまでと定めてあり、そこへのドローンの侵入は断れるのだ。

 6月に航空法が改正され、ドローンをはじめ無人航空機について、飛行目的で所有する場合は国への登録が義務づけられることになった。

 それにともなって機体ごとにIDナンバーが付せられ、それを機体にわかるように表示することになり、違反すれば罰則もある。

 公道を走る車は、ナンバープレートをつけておりそれと同じだ。そうすると、12m以上は公道と同じということになるが、基本的な道交法違反なら子供でも知っているのに、上空にはそれがない。

「こうしてはいけない」というのは、各自治体の条例で決めることになっているからだ。

 宇宙については、これまでも記しているが、法規制が進んでいない空間利用はますます増えていく。法整備はなかなかそれに追いつけない。

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2020年7月 5日 (日)

北方領土問題プッツン

 昨日は、久々にマスコミ上に表れた「明るい話2題」をテーマにした。予想通り、それは1日だけで、今日は、再発必至のコロナ拡大と熊本・鹿児島水害で覆われている。

 その中の海外ニュースは、北方4島解決が戦後はじめて遠くに行ってしまったという、暗いニュースだが、それさえ片隅に追いやられた感がするのだ。

 ロシアでは1日、憲法改正の是非を問う全国投票が行われ、賛成は8割近くにのぼり、憲法は改正されることになりました。

改正される憲法には「領土の割譲やそれを呼びかける行為は認められない」として、他国への領土の割譲を禁止する項目が新たに盛り込まれました。

これを受けて、ロシアが事実上管轄する北方領土の国後島では2日、島の行政当局や若者の団体によって、憲法改正の成立を記念する石碑が新たに設置されました。

記念碑には領土の割譲を禁止する項目の文言のほか、ロシアの地図が刻まれ、このなかには北方領土も含まれています。

国後島と色丹島、歯舞群島を事実上管轄する行政府のブラセンコ地区長は「われわれの地区の住民は憲法改正に賛成した。島々は永遠にロシアの土地だ」と述べて、北方領土は引き渡さないとする強硬な立場をアピールしました。(NHK)

 軍事占領した土地に国境線を引いて、その地を自国のものとして窃取することは違法とするのが、国際法上確率した大原則である。100年以上かかったが、香港も平和裏に返還を実現させた。

 千島の国境線は、徳川幕府が択捉島を境とし、その南を松前藩が知行、先住者のアイヌと共に入植・開発を進めていた。ロシアが占拠し続けているのは、第2次大戦終結間近に米英首脳がソ連を加えたヤルタ会談で、千島・樺太割譲を条件に参戦を促したことによる。

 ソ連は千島には択捉・国後・歯舞・色丹まで含むと解釈したが、戦後処理を決めるため設立した国連や米英は、その解釈を公認していない。

 にもかかわらず、日ソ国交回復は戦後復興の中で喫緊の課題であつた。1956年(昭和31年)10月12日、鳩山一郎首相は河野農相などの随行団と共にモスクワを訪問し、ニキータ・フルシチョフソ連共産党第一書記などとの日ソ首脳会談が続けられた。

 焦点の北方領土問題は、まず国交回復を先行させ、平和条約締結後にソ連が歯舞群島と色丹島を日本に譲渡するという前提で、改めて平和条約の交渉を実施するという合意がなされた。

 10月19日、モスクワにおいて鳩山一郎首相とソ連のニコライ・ブルガーニン首相が「日本国とソヴィエト社会主義共和国連邦との共同宣言(通称:日ソ共同宣言)」に署名し、両国での批准をへて12月12日に東京において批准書が交換され発効した。

 そして、焦点の北方領土問題は、まず国交回復を先行させ、平和条約締結後にソ連が歯舞群島と色丹島を日本に譲渡するという前提で、改めて平和条約の交渉を実施するという合意がなされた。

 これは、最近までまがりなりにも生きていた。プーチン大統領は歯舞・色丹返還を前提に、その他の条件を付加しながら経済権益をいかに有利に交渉の中に組み込むか、を考えていたはずだ。4島を一歩も譲らないということは、無理難題ということが頭の片隅にあったということだろう。

 それを、前掲のNHK引例で見るように「国民投票」という手を使って憲法上クリアーしなければならないという、妙手をロシアが手にしたのだ。これは、香港の法手続きで中国国内右派のコントロールをしやすくしようという手に似ている。

 こうなった背景に何があるか。前回でも書いたが、保守政治家であっても世界を俯瞰し、国益を第一に考えた鳩山氏や河野氏のような大物政治家がいなくなったからだろう。

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2020年7月 4日 (土)

明るい話2題

 ニュース・ウオッチが楽しみであり、日課であった本塾にとって、来る日もくる日も「感染者数増」「再発確実」、日本全国も同じ、世界も同じ。おまけに近所の散歩以外は外出禁止となれば世間とも隔絶し、ブログのネタ探しにもことを欠く。

 そんな中、毎日新聞に楽しくなるような記事を二つみつけた。ひとつは、計算速度などで世界一になった理化学研究所のスーパーコンピューター「富岳(ふがく)」が早速その性能を発揮しそうだということ。

 もうひとつは、期待しすぎかもしれないが、日本の政治が、自民党内から 「まっとうな議論」で動くようになるのかな、というきざしである。

 まず「富岳」。新型コロナウイルスの治療薬候補を既存薬の中から、その有効性を順位をつけて探し出す計算である。

 京都大の奥野恭史教授らの研究チームは、抗がん剤や風邪薬など2128種類の既存薬が新型コロナウイルス特有のたんぱく質とどのように結合するかを富岳でシミュレーションし、体内での作用の仕方を分子レベルで調べた。

 薬剤がたんぱく質の鍵穴のような場所にはまり込む時間が長いほど結合は強く有効性は高いとみられ、研究チームはその時間の長さに基づき順位付けした。

 その結果、新型コロナ治療薬候補として既に海外で臨床研究中の12種類はいずれも上位に入り、第1位と2位が国産で、1位は従来、効果が指摘されていなかった日本の既存薬だった。

 2128種類の計算には10日を要したが、富岳の前身となる理研のスパコン「京(けい)」では1年以上かかるとみられるという。

 これで、ことがとんとん……と進むとも思えないが、日本の電算技術とコロナ制圧に向けた明るいニュースだ。

 もうひとつ、角度が全く違うが久々の政治の話。二階俊博自民党幹事長である。

 自民党外交部会と外交調査会が3日の役員会で、中国による「香港国家安全維持法」制定に反発し、中国の習近平国家主席の国賓来日中止を求める決議案をまとめたことに対し、二階俊博幹事長サイドが猛反発している。

 中国との太いパイプを持つ二階氏が「待った」をかける可能性もあり、党内で緊張感が高まっている。かつて田中角栄元首相に師事した二階氏は独自の中国人脈があり、反中国一色の官邸人脈に牛耳られている現状に風穴を開けたいということかも知れない。

 このところ、頻繁に接触している岸田・石破氏など次期総裁候補との会談でも意思疎通につとめているのかも知れない。

 日清戦争以降、日本の大政治家は大正時代の孫文をはじめ、昭和では当市にその記念館のある郭沫若など、親密かつ奥の深い交流の中から、相互理解で両国間の発展的利益を追求してきた。

 二階氏がその伝統に灯をともそうという決意であれば、これもまた明るい話である。

 

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2020年7月 3日 (金)

エネルギー政策転換の時期

 地球温暖化原因ガスの排出は、コロナの前でかすっかり影が薄くなった。その中にあって、政府が二酸化炭素(co)を多く排出する非効率な石炭火力発電所を2030年度まで段階的に休廃止する方向で調整に入ったことが2日、分かった。

 石炭火力では、世界でトップクラスの技術がある日本に電力不足を補う国からの引き合いがあり、休止中の原発をカバーして電力の採算改善にあてたいためか、政府は石炭火力を温存するエネルギー政策転換をためらっていた。

 石炭火力114基のうち100基程度が対象となる見通しとなっている。

 子供の頃、尼崎に住み、海岸近くにある火力発電所の煙突が黒い煙を吐き出す姿を見て育った。

 大阪も「煙の都」と称され、工業発展のシンボルとして、観光都市・京都と対比された。東京は、千住の4本煙突が「おばけ煙突」として有名で、下町の風物詩として小説・ドラマなどにもたびたび登場した。

 戦後は、ぜんそく誘発の元凶になってしまい、石油やガス火力に移る。しかし、炭水化物である点はかわらず、量が少なくても二酸化炭素ガスは出る。

 原発は、それがない原理だが、核汚染物質が手におえないのは温暖化ガスの比ではなく、原爆の原料になるプルトニウムはたまる一方で、再処理による二次使用計画は失敗、これからの廃炉費用も考えれば、原発の再開にこだわる政府の真意は一体どこにあるのだろう。

 太陽光発電など、自然エネルギーを取り込むのが一番なのだが、前述したとおり政府はあまり熱心ではなかった。

 自然エネルギー取り込みの不安定さや、送電線不備などを理由に挙げるが、日本には各種電池の開発や利用技術があって実用化されているものも多い。また、燃料電池、揚水発電、電化された鉄道網の利用など、工夫できる余地はまだまだ多いはずだ。

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2020年7月 2日 (木)

習近平さんの顔色

 香港問題は、中国全国人民代表大会(全人代)常務委員会で「香港国家安全維持法」を6月30日に全会一致で可決・成立させ、今月1日午前0時に施行した。香港の自治を制約する相当厳格な内容で、1国2制度は形骸化の危機にさらされるというのがこのところ大方の論調である。

 それと直接的に関係しないが、米シンクタンクのドイツ・マーシャル基金(German Marshall Fund)が公表したフランス、ドイツ、米国における中国の影響力に関する世論調査の結果が、昨日の毎日新聞にあった。

 今年1月と5月に行われた調査を比較すると、中国を世界で最も影響力のある大国だとする回答の割合は、フランスで13%から28%に、ドイツで12%から20%に、米国で6%から14%にそれぞれ増加したとある。

 コロナウイルスの蔓延が影響しているとするが、各国で1月9~22日と5月11~19日の期間、それぞれ1000人超を対象に行われたもので、むしろ一帯一路政策などの対外政策が注目されているからではないか。

 香港問題は反映していないわけだが、これがあれば、トランプ大統領の任期の問題もあって、さらに中国の方が高い方向をだどる可能性がある。

 そこで気になるのが、中国は香港対策を自信満々で推進しているのか、国内の反党勢力拡大を警戒しての措置なのか、その比重が見えて来ないことである。

 習金平さんの顔色からそれをさぐりたいと思うが、とても無理だ。

 

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2020年7月 1日 (水)

露、米兵殺傷で報奨金か

 また聞きのまた聞き、さらにそれをまた聞きしたことを毎日新聞が記事にしている。それは昨日の夕刊に、表題と同じ見出しで掲載され、ご丁寧に脇見出しの一部を変えただけで、今日の朝刊にもそのまま載っている。

 こういうのを、「ガセ・ネタ」と称するということをかつて聞いた。ガセネタを検索して見ると、「偽情報、事実と異なる嘘の内容からなる情報のこと。嘘の情報、作り話」とある。

 現に同じ記事の中に、トランプ大統領も「情報の信頼性に疑問がある」としていることが掲載されている。

 ニューヨーク・タイムズ紙が、匿名の西側諜報機関の情報として報道したというのが情報源だが、ニューズウイークによると、その情報機関とは、29155特殊工作部隊という英国系のスパイ組織で2008年に活動を開始したと見られている。

 つまり、この機関は情報を売る仕事をしているので、正確さは二の次ということも考えられる。

 一般読者は、毎日新聞がガセネタをつかまされたなどと、夢にも考えないだろう。記事の扱い方、書き方で読者を思わぬ方向へ誘導しないよう願ってやまない。

【毎日新聞記事】

ロシアがアフガニスタンで米兵を殺害した武装勢力に報奨金を出していると複数の米メディアが報じた。6月26日に最初に報じたニューヨーク・タイムズ紙によると、米情報機関がそう結論づけたのは数カ月前で、トランプ大統領にも報告が上がったという。

トランプ氏は28日夜になり「たった今報告を受けた。信用できない情報なので私には報告しなかったと説明された」とツイッターに投稿し、それまで報告はなかったことを明らかにしたうえで、情報の信頼性にも疑問があるとの考えを示した。

 ホワイトハウスのマケナニー報道官は29日の記者会見で「この件に関しては情報機関の中に異論があり、意見の一致はみられていない」と説明した。(以下略)

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