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2020年6月30日 (火)

大覚寺の滝

【百人一首 五五】

           大納言公任   

  滝の音は 絶えて久しくなりぬれど

  名こそ流れて なほ聞えけれ

 勝俣久作『百人一首要解』有精堂、では、一首ごとに【鑑賞】や[参考事項]などを付した解説がついている。

 この歌は、花鳥風月や季節とか恋が歌いこまれていない珍しい例であるが、上掲書でも「規則正しい順韻」すなわち上の句に滝、絶えなどタの音を配し、下の句に名、流れとナの音を持ってくる順韻律の例で、ほかに3首ほど例があるという。そして、「想」としてはつまらぬ歌、と酷評する。

 塾頭は最初、なかなか奥行きのある秀歌だな、とこれを見た。

 「絶えて久しく」を、滝から川筋を下ってその音が聞こえなくなるほど遠くへ来ても、と読んだのだ。

 前掲書の解説によると、嵯峨天皇が大覚寺を造営したが公任の頃には滝の水が涸れて、音がしなくなってひさしい、の意味だとする。

 詩歌、俳句に順位をつけたり、注釈・解説をつけるTV番組があるが、あまり好んで見る気はしない。

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