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2020年5月29日 (金)

むつかしい中国外交

 中国の全国人民代表大会(全人代)は28日、香港に国家安全法制を導入する提案を採択した。「高度な自治」が保障されている香港では、これにより政治的自由や市民的自由が脅かされるとして抗議運動が展開されていたが、その効も無く、このさき香港議会を通過せずに本土の法令を適用されることとなる。

 日本としては、対岸の火事ですませないような事態だ。

 その一方で、こんなニュースもある。

中国政府が国営メディアなどに対し、安倍首相への批判を控えるよう指示していたことがFNNの取材でわかった。

中国外務省は、26日の会見で、25日に安倍首相が新型コロナウイルスが「中国から世界に広がったのは事実だ」と述べたことに反発していた。

しかし、この会見の数時間後、中国共産党系の「環球時報」は、「安倍首相は同盟国であるアメリカに配慮しつつ、中国を刺激することを避けた」などとする社説を掲載していた。

関係者によると、これは、中国政府が習近平国家主席の意向をふまえて、国営メディアなどに批判を控えるよう非公式に指示を出していたもので、アメリカと対立を深める中、日本との関係を悪化させたくないとの判断があったとみられる。

 本塾は、同じ一国二制度という言葉は使われても、台湾のWHOのオブサーバー加盟などは、EUなどと共同、国際問題として米中間の間に立つべきだとする記事を書いた。しかし、香港の事態はダメだ。

 中国としてはあくまでも国内問題であり、他国の干渉を許さない。阿片戦争、琉球処分、日清戦争、台湾出兵、第一次、第二次大戦、国共内戦など約一世紀に及ぶ東アジアの歴史に精通しないで、下手な外交に手出しすると火傷する。

 引用した中国の遠回しのメッセージは、中国の政治に理解をお願いしたい、というふうに聞こえる。

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