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2020年3月19日 (木)

岐路に立たされる検察

 安倍政権は、検察長の定年延長問題で答えを出さなくてはならない期限が迫っている。そこへ、あらたに検察の権威にかかる問題が出てきた。

 森友の文書偽造にかかわる訴訟問題である。これまで業務に携わっった近畿財務局の職員が自殺していることは、早くから知られていた。

 その遺書がこの度遺族により公開され、その全文も毎日新聞などで明らかになった。公務員の手になるものだけに、詳細・綿密で、命がけで作った抗議文書であることがよくわかる。

 遺族は、これをもとに当時理財局長だった佐川宣寿(のぶひさ)氏や国に対して1億をこえる損害賠償請求の訴訟を起こすことになった。

 ここで不思議なのは、文書偽造の指示について、すでに多くの証拠が存在し、佐川氏本人をはじめ安倍首相、麻生財務相なども認めており、刑事犯罪が成立するのに、なぜか地検が起訴しないことだった。

 地検の言い分は「決裁文書から売却の経緯などが削除されたが、文書の趣旨は変わっておらず、特捜部は、告発状が出されている虚偽公文書作成などの容疑で刑事責任を問うことは困難」というものだった。

 また、これを取り上げて検察審査会が出した結論は、過半数が賛成した「不起訴不当」であり、「起訴相当」とするためにはさらに3分の2以上が必要となる。

 それでも、検察にはまだ抵抗する手があり、これを動かすには大変な労力を要する時代になった。

 今回の民事訴訟は、原則的には受けなくてはならない。それでもなお、理屈をつけて不受理とすることができる。

 要は、政府ににらまれて、人事で仕返しされるよりは、三権利分立を軽視するほうがまし、という考え方だ。そうさせないため、原告の弁護士に頑張ってもらって世論を盛り立て、裏を知っている籠池被告を含めた安倍造反者の協力や、マスコミの奮発も必要になってくるだろう。

 日本の将来のため、今回の訴訟の動きを注目していかなければならない。

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コメント

玉井人ひろた さま
労災認定の文書は、個人情報を含むということで、非開示にするという行政規則をたてに応じない、行政権をたてに司法の要求を拒否するのでは?
どこから攻めていくのか、原告側弁護士の腕次第でしょう。

投稿: ましま | 2020年3月20日 (金) 20時37分

この男性は「労災」が認められていますので、妻がその認定となった根拠の詳細を請求することができるそうで、すぐに請求したのですが、送られてきた文章はほぼ100%が黒塗文章でした。

そこで訴訟を起こせば、労災認定となった詳細が裁判で明らかになるだろうというのが、一番の動機のようですね。

裁判で、黒塗り部分があらわになれば、良いのですが、出なかったら日本は法治国家ではなくなります

投稿: 玉井人ひろた | 2020年3月20日 (金) 17時17分

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