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2019年10月12日 (土)

手におえないトルコ

 3回前に米軍のシリア撤退で、アメリカや日本に「そうするとトルコがシリアでIE壊滅で活躍したクルド族がトルコの攻撃を受け、せっかく取り戻したこの地域の和平が台無しになる」、という反対論があることを紹介した。

 塾頭は、トルコ国内のクルド族の独立志向をけん制する必要があるにしろ、弱体とはいえアサド政権下にあるれっきとした国家である。そう露骨なことはするまい、と思っていた。

 ところがトルコは、それを待っていたかのように国境を侵し、米軍去った後のクルドを攻めて死傷者まで出している。

 この攻撃を協議するため国連安保理は、臨時の会合を開いた。

 トルコの軍事作戦を懸念する点では一致したが軍事作戦中止については温度差が浮き彫りになった。

 会合を招集した英国やフランスなどはトルコを強く非難した。ヨーロッパ6か国代表は、地域の安定を脅かすトルコに軍事作戦の停止を求めて声明を発表。

 トルコの軍事作戦は、トランプ大統領の黙認や同意の結果だとの非難を意識してか、米国もトルコの軍事作戦を支持しないとの立場を示した。

 こういった、国連や各国の反応の鈍さは、わかっていたものの「やっぱり」である。本塾は、昔から親交のある日本が間に立てないのかといった書き方をしたが、取り消す。

 日本に、トルコを相手にするような能力はない。かつてのオスマン帝国は、アラブから地中海を取り巻くような巨大イスラムの盟主であった。黒海ではロシア艦隊と覇権を争い、近くはキプロスの半分を勢力圏に置いてギリシャと対峙し、一方でNATO加盟国になるなど、日本の手におえるような相手ではない。

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