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2019年8月

2019年8月31日 (土)

歴史修正主義の修正

 韓国の文大統領は、日韓間の軋轢を「日本側の歴史軽視」に起因するという。その「歴史」は、日韓併合、3.1独立運動、大戦被害を言うのであろう。

 一口でいうと、日韓併合は、日本による「侵略」「植民地化」「弾圧」ととる。塾頭はそうとらない。なぜそうなったかについて、明治初頭の「日朝修好条規」以降の極東情勢から、大戦・敗戦処理に至るまで、いくつもの段階があり、その中にはたしかに日本側の犯罪的失政もあった。

 それらをつぶさに学者間で明らかにしていくことは決して不可能ではない。かつて、韓国に存在する前方後円墳をもって、その起源が朝鮮南部にあるとする説があり、日本の学者にもそれを支持する人がいた。

 しかし、発掘調査の進展により日本の後期に相当する建造とわかり、韓国の学者と意見が一致しているということがある。

 歴史には、定説とされるものがあり、これに異を唱える「歴史修正主義」がある。「日本のアジア侵略はなかった」などとする意見がそれで、一部の文献等によりそれを肯定する学者もいる。

 安倍首相はそれらのブレーンに支えられているともいわれ、韓国から名指しの批判を受ける一因になっている。

 また反対に、日本の左翼学者の中には、韓国の主張がそのまま史実であるなど、全く検討の余地なしとする一派もある。

 歴史修正主義が悪いとは言わない。前述の前方後円墳のように、歴史修正主義を修正する勇気を持つ方が勝ちなのである。

 なぜか、それがないのは困ったものだ。

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2019年8月30日 (金)

火難・水難

 アフリカ森林の大火災、日本九州の大水害など世界的な火難・水難は、地球温暖化のせいだろうか?。

 七難のうちこの二つは、法華経でトップにあげられた法難だ。ここは公明党にしっかり対策を練ってもらい、仲間外れを平気でするトランプの説得役を買ってほしい。

 南無妙法蓮華経!!

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2019年8月29日 (木)

て、に、を、は

 文章を作るうえで留意すべき助詞として「てにをは」という言い方をする。そのあとに「が、と、へ、で、も」をつけ加えてもいい。

 今日の新聞に森友学園の公判が開かれた記事が1段見出しで載っいていた。被告人質問などその模様と起訴状の内容を報ずる内容だが、中ほどに突然、「判決は来年2月19日に決まった」という15文字が挟まる。

 そそっかしい塾頭は、「えっ」と思い読み返してしまった。ここは「判決(の日)は、来年2月19日(と)決まった」すべきではないか。

 書く本人はわかりきったことでも、読者に抵抗なく受け入れてもらうためには、一字を入れ替えるだけでずいぶん違ってくる。

 塾頭も気を付けているつもりでいるが、読み返すと必ず出てくる。

 「てにおは」は、日本語を難解にしていが、その分、奥が深い言葉とも言える。

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2019年8月28日 (水)

危機に立つ「コモンセンス」

 このブログをはじめて10数年になるが「コモンセンス」をサイト内で検索すると過去4、5回ほど使っている。今では「常識」と邦訳されてあまり注目を浴びる言葉ではなくなった。

 占領時代を知る世代にとっては、将来を予測するための良識、といった重い意味があった。

 この言葉は中学・高校の先生からたびたび聞かされた。戦後の軽薄な文化(安酒を意味する「かすとり」文化といった)や過激思想を批判する意味あいで使われた。

 長い歴史や文明が築き上げてきた知識に裏打ちされた平衡感覚のある、いわゆる「良識」である。もともとは、米独立戦争の頃に生まれた言葉で、米英語として定着したものらしい。

 日本に普及したのは、占領政策の一環だったせいかも知れない。「コモンセンス」を得るうえでよい手引きとされたのが、翻訳を主にした『リーダースダイジェスト』誌、後に国産の『知性』という題名の雑誌も生まれた。

 今回、なぜ、この題名を取り上げたかというと、現今の内外政治情勢である。トランプや文在寅の言動を見ていると、安倍首相の方がまだましに見えるほどのコモンセンス軽視だ。

 SNS言論も、目を覆うようなものだけに支配されているという。

 言論の自由を標榜するマスメディアも、どこまで「コモンセンス」を守り切れるか。まさに、祈るような気持ちになる。

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2019年8月27日 (火)

「歴史」の本当とは?

 自著に『海と周辺国に向き合う日本人の歴史』かあり、「飛鳥の将軍阿倍比羅夫」が主体をなしていることは、すでに書いた。

 ところが、その中で歴史としては重大な疑義を生ずる書きぶりがあることに、昨日気が付いた。

 それは、大化の改新後、蝦夷平定を目指して北陸道で海路東北・北海道に向かった阿倍比羅夫と、斉明天皇の時代、朝鮮の白村江に兵を向けた阿倍引田臣比羅夫を同一人物として扱ったことである。

 直木幸次郎『日本の歴史2』中央公論、267ページに「後将軍阿倍引田臣比羅夫は、蝦夷征伐の勇将阿倍比羅夫と同一人物である」と明記されていることもあり、疑いはなかった。

 ところが、その5年あと、1978年10月に発行された司馬遼太郎『街道をゆく・韓のくに紀行』朝日新聞社、241ページを読むとこうある。

 この当時の日本における最大の海上勢力は北九州沿岸地方に住む阿曇(安曇)氏であり、その首領は阿曇比羅夫である。

 「比羅夫」

 というのは名前ではなく、軍将という当時の普通名称であろう。この当時、北方の蝦夷征伐に出ていた陸軍の大将を阿倍比羅夫とよんでいる。

 さらに安曇氏に次ぐ海上勢力が、瀬戸内海を根拠地とする阿倍引田氏である。その首領を阿倍引田比羅夫という。この二人の海の比羅夫に第一艦隊と第二艦隊を編成させた。

 以上の通り、司馬氏は全く別人として描いている。両著とも、根拠となる出典は書いてない。故人となった両文豪にこれを確かめるすべはない。

 古代とはいえ、拙著も一応歴史を書いたつもりでいる。真相究明は困難だとしても、責任上、両説のあることだけ明らかにしておくことにした。

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2019年8月26日 (月)

埼玉県知事選、自公が敗退

 昨日行われた埼玉県知事選で、立憲・国民・共産・社民の野党4党が支持した大野元裕氏(無所属・新)が、92万3482票を得て自公推薦の青島健太氏(無所属・新)に5万7000票余の差をつけ当選した。

 これは、次回衆院選の野党共闘に大きな期待を持たせる結果になったのだろうか。投票率は32.31%と、前回4年前より5点ポイント余り高くなり、16年ぶりに30%台となった。

 もともと、埼玉県は東京通勤の選挙民が多く地方政治に関心が薄いこともあって極端に投票率が低い。その中で、選挙民は中央政治を見て4野党が推す候補を選んだようだ。

 出口調査では、支持政党を「自民」と答えた人、つまり立憲・国民・共産・社民ではない人の多くが、大野氏に投票していたことがうかがえる、という報道もある。

 支持政党を聞かれると「自民」か「支持政党なし」と答えるしかない中で、「安倍政治NO」を選んだ人が多かった結果ではないか。

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2019年8月25日 (日)

断固反対

 新聞のトップ見出しは「米中また追加関税」である。記事の中には、「中国国務省は24日、米国の対抗措置は『断固反対する』とする報道官談話を発表し」とある。

 「断固反対」、経済問題に限らず中国の公式発表にでてくる決まり文句だ。

 日本の報道機関が勝手にこの4文字熟語を使っているわけではない。中国共産党の指導下にあるネットの「人民網」でも、24日の商務部定例会見を伝える中で「断固」を使っている。

 かつて、労働組合のシュプレヒコールにはよく使われた表現だが、あまり最近では聞かなくなった。「断固反対」と言われれば取り付く島もなくなるようだが、団体交渉はそこから始まる。

 日韓の間にある徴用工問題は、韓国最高裁の判決執行に、日本は「断固反対」の立場である。しかし、韓国側はそれをよく理解していない。

 これは、韓国内の感情問題だから、いちいち答えないことにしようとしたことが、「無視された」と、かえって反感を買っている。やはり、断固反対は断固反対というべきだった。そこからでも話し合いはできる。

 中国でマスコミに絶大の権力を持っているのは中国共産党宣伝部である。省庁から「対外発表はどうしましょう」と聞かれて、「断固反対にしいおけ」と指示されているのかもしれない。

 日本流おもてなしや気遣いは、通用しないこともありうるということを、肝に銘じておかなければならない。

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2019年8月24日 (土)

フランスのアベさん

 積極的平和主義の元祖です。(中江兆民『三酔人経綸問答』岩波文庫、所載)

 洋学紳士がさらに言葉をつづけて言うには、「民主制は、戦争をやめ平和を盛んにして、地球上のすべてのすべての国を合わせて一つの家族とするための不可欠の条件です。すべての国が戦争をやめ、平和を盛んにするという説は、十八世紀に、フランス人アベ・ド・サン=ピエールがはじめて主張したが、当時この説に賛成するものものはきわめて少なく(中略)」その後ドイツ人カントもまたサン=ピエールの主張をうけつぎ、『永久平和論』と題する本をあらわして、戦争をやめ友好を盛んにすることの必要を論じました。




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2019年8月23日 (金)

弾道ミサイルは時代遅れ

 韓国政府は22日、日韓の軍事情報包括保護協定「GSOMIA」を破棄すると発表した。日韓関係はすでに戦争状態と極論する向きがあるが、あまり意味はない。南北が停戦協定から平和条約締結まで進めば、当然破棄される性格のものである。文在寅がそういったからといって騒ぎ立てるほどのことではない。

 安倍流の北敵視は、もう世界に通用しなくなっている。米ロが中短距離ミサイル開発に進みだしたという報道にも首をかしげる。「GSOMIA」も主に中短距離ミサイル発射情報や軌道・着弾に関したものである。

 中短距離ミサイルは、もう時代遅れになったのだ。だから北朝鮮は在庫処分と、代替機開発のために次々と打ち上げる。米ロの開発競争もAI兵器化なのだ。つまり、「GSOMIA」とは別の防衛情報が必要になった。

 だから核拡散禁止条約や、これまでの国連決議が不要になったわけではない。平和憲法があればこそ、日本は戦争の危機に関してさまざまな提案を世界に向けて発信しなければならない。

 そういった政治家が払底していることこそ、最大の危機なのだ。

 

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2019年8月22日 (木)

日韓国交回復時の韓国情勢

 日韓の軋轢に解決のめどが立たない。韓国人は一体何を考えているのだろう、という日本の雰囲気だが、徴用工問題などを清算して国交回復に至った1960年当時の韓国は、国の体をなしていないといってもいいほどの混乱状態があった。

 それ以後も韓国の政変には同じような不安定さが繰り返されるが、日韓の合意を国際法で説明しても簡単に受け入れがたい国民感情が存在するのだろう。

 下の年表は、文京洙『新・韓国現代史』を参照して作成した。日本の年号を便宜上併記している。

1910/明43 日韓併合
1919/大8  3・1独立運動:上海で大韓民国臨時政府樹立
1939/昭14 日本、国民徴用令公布施行
1943/昭18 カイロ宣言
1945/昭20 2月ヤルタ会談、8月ソ連参戦、日本敗戦、ソ連軍元山上陸、9月朝鮮人民共和国樹立宣布、米軍仁川に上陸
1947/昭22 9月米、国連に朝鮮独立問題提訴:ソ連、米ソ両軍の朝鮮からの撤退を提案、11月国連総会、南北朝鮮総選挙案可決
1948/昭23 8月大韓民国樹立宣布、韓米軍事安全暫定協定締結、9月朝鮮民主主義共和国樹立、11月済州島に戒厳令、焦土化作戦本格化
1949/昭24 中華人民共和国樹立
1950/昭25 6月朝鮮戦争勃発、9月国連軍(ソ連は安保理欠席:塾頭注)仁川に上陸、10月中国人民志願軍参戦
1953/昭28 板門店で休戦協定調印
1955/昭30 金日成「主体思想」を提起
1960/昭35 4月選挙不正糾弾など10万人群衆デモで李承晩大統領下野宣言、5月軍事クーデター
1961/昭36 韓国最高会議議長に朴正熙、11月金鍾泌(当時朴議長の黒幕的存在で情報局部長を務めていた・塾頭注)・大平メモで請求権問題合意を見た。
1962/昭37 朴正熙大統領に当選
1964/昭39 6月韓日会談反対デモ、首都圏に非常戒厳令(6.3事態)
1965/昭40 6月日韓条約調印(8月、野党がボイコットする中で国会批准:12月批准書交換、正式に国交回復)、同月武装軍人、高麗大に乱入ソウル地区に戒厳令

1979/昭54 10月国会、金泳三首相を除名、釜山・馬山で朴退陣デモ、朴大統領射殺事件、済州島を除く全国に非常戒厳令

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2019年8月21日 (水)

立・国、統一会派はじり貧へ

 数合わせはしないと公約した立民の枝野代表だが、ここへきて国民民主との統一会派に向けて蠢動をはじめた。原発ゼロや改憲への政策がいまひとつ不明確化するのならやめた方がいい。

 立憲が政権に遠いのは数のせいではない。安倍政権との対立点がぼやけていることである。一度政権の座にあったので、その時取った政策の反省が不十分なこともある。それがないから、「安倍政権の方がまし」という世論になってしまうのだ。

 その端的な例は、沖縄・辺野古埋め立て反対の民意が確定しているのに、これを放置していることだ。普天間基地移転先再検討、地位協定見直し、安保条約改定など、世界情勢の変化にあわせた新政策など、目新しさがなければ国民は投票しない。N新党や令和維新がいい教訓になっている。

 共産や社民などの左翼政党に埋没することをおそれているのだろうか。安保条約破棄や自衛隊違憲など、立ち位置の違いを明確にすることは可能だろう。外交でも政府に遅れず政策発表することなどいろいろあると思う。

 

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2019年8月20日 (火)

再軍備OKの時代

 初代宮内庁長官・田島道治が終戦後に昭和天皇とやり取りした記録、「拝謁記」の存在が明らかになり、その内容がつぎつぎに発表されている。

 昭和27年(1952)分に、憲法と再軍備に関して以下のような発言がある。

2月11日 「私は憲法改正二便乗して外のいろいろの事が出てくると思つて否定的二考へてたが今となつては他の改正ハ一切ふれずに軍備の点だけ公明正大に堂々と改正してやつた方がいゝ様二思ふ」 

3月11日 「警察も医者も病院もない世の中が理想的だが、病気がある以上警察も必要だし、乱暴者がある以上警察も必要だ。侵略者のない世の中二なれば武備ハ入らぬが侵略者が人間社会二ある以上軍隊ハ不得已必要だといふ事ハ残念ながら道理がある」

 以上について、「私ハどうしても反省といふ字を入れねばと思ふ」ということにこだわった昭和天皇の戦争責任感と矛盾し、意外に思う人がいるのではないか。

 これが世論を構成したとまではいかないが、ある程度常識だったのである。25年に勃発した朝鮮戦争が続く中で、9月に、サンフランシスコ講和会議が開催され、日本の占領が解かれることになった。27年の情勢を年表(『20世紀年表』・小学館、参照)から拾ってみよう。

3/6 吉田首相、参院予算委で「自衛のための戦力は合憲」と答弁、3/10野党の批判で訂正。
4/26 海上警備隊発足。
4/28 講和条約・日米安全保障条約(旧)発効。
8/4 吉田首相、保安庁幹部に軍隊再建の意思を表示。
10/15 警察予備隊は「保安隊」に。

 塾頭はこの年、所属した労働組合青年部で決議された「徴兵制復活反対」運動のため、折から兜町のストでピケを張る人ちーたちに署名を求めに行った記憶がある。なぜか「再軍備反対」でも「改憲反対」でもなかった。

 この傾向は、冷戦激化にしたがい、自然になくなったような感じがする。

 

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2019年8月19日 (月)

日韓より香港・台湾

 香港では18日、数十万人規模のデモがあった。警察当局の許可は得ていないが、衝突の事態はなかっようだ。それにしても、11週目となるデモの勢いは、一向に衰えを見せていない。

 中国が警察軍の訓練を開始するとか、台湾がアメリカからF16戦闘機66機の買取りを実現させるなど、1国2制度の根幹が揺らいでいるように見える。

 来年の1月には、台湾の総裁選があるが、台湾独立志向のある民進党の蔡英文総統にとって追い風になるという観測が強い。中国はその前、本年10月に「今年最大の政治イベント」と位置付ける建国70周年行事が予定されている。

 建国というのは、共産党・毛沢東主席が中華人民共和国成立宣言をした日で、蒋介石政権に対する内戦に勝利し、台湾に追いやったことを意味する。したがって、台湾の独立運動は、建国の根幹にふれる恐れがあり、戦力を行使してでもこれに対抗しなければならない。

 そうなると、中国と経済面の接点を模索するアメリカが、どこまでも支援するとは限らず、台湾の選挙民が、香港問題を蔡氏への追い風とみて支持するかどうか、その結果は、東アジアの平和にとって本年度最大のインパクトになる。

 日韓問題どころではない。

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2019年8月18日 (日)

芸能界ストに戦車

 「東宝争議」といっても、どれだけ通用するやら?。

 71年前の明日、といえば「歴史」に入る時期になったが、世田谷区砧の周辺には、警官2000人、米軍戦車7台、飛行機3機、騎兵1中隊が結集、来ないのは軍艦だけといわれる騒ぎが起きた。

 GHQの占領が始まって3年目、強い指導のもと反封建と自由化が急速に進み、労働組合の結成と強力化が、為政者ににとって手に余るようになってきて、前年の2・1ゼネストにはGHQから中止命令が出た。

 東宝争議は、映画演劇労働組合によるもので、有名芸術家グループも属していた。度重なる実力行使に手を焼いた会社側は撮影所閉鎖などで対抗したが、組合側は「撮影所籠城スト」で対抗した。

 上の騒ぎは、裁判所の撮影所明け渡し仮処分を実現させようとして、起こされたものである。はるか昔、明治時代の「芸者スト」も思い出した。今の芸能界では想像もつかないできごとである。

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2019年8月17日 (土)

21か条対華要求

 韓国は、日本が日韓併合に関して「帝国主義的侵略を行った」と主張する。当時、国内にそういった野望を持つ人がいなかったとは言わないが、日本は、むしろロシアやイギリスなどが朝鮮半島を帝国主義的侵略で支配することが、日本の安全を脅かすという立場を通してきた。

 これが日韓併合の遠因である。これまでも、カテゴリ「東アジア共同体」で書いてきたことなので詳述しないが、日本の「帝国主義的侵略」の意図が表面化し、世界から批判的に見られるようになったのは第一次大戦に日本が参加し、山東半島のドイツ権益を攻撃・駆逐したあと中国政府に突きつけた「21か条対華要求」に始まるといっていい。

 それは、大正4年(1915)1月18日、日置益公使が、袁世凱大統領に5号21か条より成る要求を直接手渡したものである。以下はその内容。

第一号 山東省のドイツ国権益の処分について日本がドイツと協定する一切の事項を中国は承認する。日本に芝栗(チーフ)または竜口と膠済鉄道とを連絡する鉄道の敷設権を認める。

第二号 旅順・大連租借期限と満鉄安奉線の期限をいずれも99か年ずつ延長する。吉長鉄道の管理経営を99か年日本に委任する。日本人に南満州および東部内蒙古における土地の賃借権または所有権・取得権・自由往来権・業務従事権・鉱山採掘権を認める。同地方で政治・経済・軍事の顧問および教官を要するときはまず日本に協議する。

第三号 漢冶萍煤鉄公司を日中両国の合弁とする。

第四号 中国沿岸の港湾と島とを他国に譲与または貸与しない。

第五号 中央政府の政治・財政・軍事の顧問として有力日本人をまねく。必要な地方の警察を日中合同とするか、または警察官庁に日本人をやとい入れる。日本から兵器の供給を受けるか、日中合弁の兵器廠を設立する。日本人に布教権を認める。南昌を中心に鉄道敷設権を認める。福建省の鉄道・鉱山・港湾にかんする外資導入には日本に先議する。

 まあ、ひどいものである。日本の敗戦でもこんな要求はなかった。第一次大戦で中国は中立を宣言していたのである。あまりひどすぎるので、第五号は欧米など対外的に隠されていた。

 中国としても受け入れられない内容だが、公使は最後通牒を突きつけ5月9日に受諾させた。学生などの抗議活動や日貨排斥運動が活発化したのは当然で、中国ではこの日を「国恥記念日」としており、日本が第2次大戦へ突き進んで、敗戦の愚をおかしてしまった「国恥記念日」でもある。

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2019年8月16日 (金)

二二・六、あわや陸海軍戦闘へ

2019年8月16日 6時13分

戦前、陸軍の青年将校らがクーデターを企てた「二・二六事件」について、事件の推移を分単位で記録した海軍の極秘文書が見つかりました。断固鎮圧を貫いたとされている昭和天皇が、海軍まで企てに同調することはないか、事件の拡大を懸念する発言をしていたことが記録されていて、専門家は当時の天皇と軍の関係を知るうえで極めて貴重だと指摘しています。

 上はNHKニュースが特ダネとして扱ったものだ。ただ、海軍が陸軍のクーデター計画に、実力をもって阻止する覚悟でいたことは、事件後当時海軍将校であった高松宮の『高松宮日記・第二巻』中央公論社(初版・1995/6/25)などで、早くから知られている。以下はその抜粋。

  昭和十一年二月二十七日

 (前略)甲府、高崎、佐倉の兵がき、第一師団と共に戒厳配備についてゐる。陸軍では反軍を占拠部隊と称して依然戒厳部隊の中に加へて給与もしてゐる。ラチあかず。海軍ではすでに反軍と称して、聯合艦隊を第二艦隊は大阪に、第一艦隊は東京湾に集合を命じて、昨日来横須賀より陸戦隊を四ヶ大隊をもってきて芝浦や海軍省に配して待機警備して、陸軍やらずば海軍の手にてもやると云ふ意気であつた。(以下略)

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2019年8月15日 (木)

「戦」雑感

 今日は終戦記念日。「反戦塾」だから新聞を見ていても「戦」の活字が目に付く。1面はトップの見出しから、下の書籍広告面まで「戦」であふれている。2面以下も同じ傾向。

 そしてスポーツ面に行ったら、ここにも!。

 「決勝戦」とか「2回戦」、「戦術」、「熱戦」……。「戦」は戈(ほこ)で争う意味だ。スポーツの祭典、オリンピックは、戈を捨て戦に代わって体力を競うことから始まった。

 スポーツの選手は戦手ではない。戦から選へ変えられるものは、できるだけそうして欲しいものだが。

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2019年8月14日 (水)

台風10号と210日

 台風10号が接近・上陸の危険が増し厳重な警戒が必要とマスコミは繰り返えす。8・9・10と矢つぎばやに発生、当初の天気図では大型で関東を直撃するように見えた。それが直近ではずーっと西にそれ、中部・近畿方面を向いている。

 10号という数字から、二百十日・二百二十日という言葉を思い出した。台風襲来の警戒日だが、最近はあまり聞かなくなった。そこで、今年はそれが何日にあたるのだろう、と気になった。

 立春を起算日として210日目、9月1日である。調べると、平年なら9月1日、閏年なら8月31日である。より長いスパンではこのパターンは崩れ、変化幅も広がり8月31日から9月2日まで変化する。

 農民は収穫の時期、漁民は出漁を決める目安にした。しかし、本当はその時期に台風が来る確率は少ないそうだ。やはり台風襲来の本場は今頃まで、つまり太陽暦で算出した方がよいのかもしれない。

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2019年8月13日 (火)

デモの光景雑感

 テレビでデモの光景が多くでる。韓国、香港が目立つが欧州、アメリカもある。気になったのはプラカードだ。韓国の徴用工関連の反日デモに写るのは、NOのOを日の丸に見立て赤く塗りつぶした全く同じ大きさ、同じデザインのプラカードだけしか見当たらなかった。

 日本でも、組織からの動員で同じデザインのプラカードが使われることはあるが、これほど揃っているのは見たことがない。欧米のケースでも似たような光景だ。

 香港は中国への犯人引き渡しをめぐって激しいデモが繰り返されているが、プラカードはお手製の粗末なものをたまに見かけるだけで、手ぶらの人が多い。塾頭もこれまで個人的に3,4回デモに参加したことがあるが手製のプラカードをボール紙に書いて持って行ったのは1回だけだった。

 「表現の自由展」というのに、韓国の慰安婦像を採用することについて、名古屋市長と愛知県知事の間で論争があったが、権力機関や組織が基本的人権・表現の自由などにかかわるときは、あらかじめその立場を明確にして、結果についても責任がとれるような準備が必要であろう。

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2019年8月12日 (月)

北朝鮮、「対話は米と」

 この表題は、毎日新聞(8/12・東京朝刊)国際面トップのものをそのまま使った。北朝鮮中央通信が報じた北朝鮮外務省米国担当局長の談話である。米韓軍事演習に触れたあと、「今後、対話へ向かうよい気流が生まれて、我々が対話に望むとしても、米朝間で行われるものであり、北南対話ではない」という見解を示した。

 局長級の発言だが北のことである。トップの意向に反するコメントとは思えない。今、朝鮮半島で最大の関心事は、停戦協定が実現したあとの主導権を握るのは北・金正雲、南・文在寅のどっちかということである。

 まず考えておかなければならないのは、北も南も38度線での区別を認めていないということである。これは民衆だけでなく、それぞれの政府の立場も同じである。相手の支配下を北韓、南朝鮮と呼んでいるように、半島を区別しないという大原則がある。

 北は、大統領・文在寅をすでに金正恩と同列に置いていない。それぞれ建国した歴史的経緯、南北戦争の発端と戦局、停戦ライン決定など、韓国大統領が独自に指導性を発揮する機会は、これまでもあまりなかった。

 北は、金日成が日本と戦って勝ったものでアメリカから与えられたものでないという自負がある。さらに、戦争に大きくかかわりを持つ米・中・ロ抜きで、停戦協定に持ち込むことは不可能と言っていいだろう。

 そのうちアメリカのトランプは、もっぱら金正恩だけを持ち上げて同盟国・韓国には共同訓練でお義理を果たす程度。国務長官は、厳しくなった日韓関係で、日本の肩を持つ方向を示し始めた。

 金在寅は焦っている。そこで、北と経済協力が可能になれば日本との経済格差がたちどころに解消する、などと言い出したが、北の労働力の安さ、貴金属資源入手などと北を見下し、自主性を否定するような発想は、誇り高い北が許すはずがない。

 金正恩は、そのような投資はアメリカから直接受けられるというだろう。韓国の風下に立つ必要は全くないのだ。

 文大統領が唯一、上に立てると思ったのが、日本叩きではないか。これに同調する国が増え、北はもとより、中国・ロシアなどと包囲網ができれば、金正恩と立ち向かえる民族の支持が得られると踏んだのだろう。

 日中間の関係改善もこれから進む機運だ。韓国内の支持も先が見えている。文さんは、まさに崖っぷちに立ってしまったように見えてくる。

 

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2019年8月10日 (土)

戦前の右翼メディア

 昨日のNHKニュースが伝えたことだが、大正末に発行され、戦前、最大の右派メディアとも呼ばれた日刊紙、「日本新聞」の紙面、およそ10年間分が元総理大臣、平沼騏一郎が設立した団体の、資料の収蔵庫に保管されていたことがわかった。

 この新聞はおよそ1万6000部発行され、決して多くはないが初期の数年分については発見できなかったものである。

 大正デモクラシーのあと、第1次大戦、朝鮮の3・1独立運動、中国の排日抗議運動、関東大震災などが続き、1924年(大正13)には、中国から孫文が来日、神戸で大アジア主義演説を行い、西洋に対するアジアの連帯を呼び掛けた。

 それが昭和初期になって、ロンドン海軍軍縮条約を問題視した右翼団体の統帥権干犯運動から、相次ぐ要人に向けたテロ事件、満州事変、連盟脱退など急速に軍国化への道をたどるのだ。

 同志の名簿には、後に総理大臣となる近衛文麿、右翼の源流と言われる頭山満などの実力者が名を連ねているが、頭山は、のちに清国を排し中華民国の基を作った孫文と親交があり、孫文亡命中の住居は総理となった犬養毅が提供していた。

 近衛は、日中事変が始まると「今後蒋介石を相手にせず」として戦線を拡大したり、太平洋戦争末期には、東条首相抹殺に動いたり、戦後、戦犯指名が明らかになると服毒自殺するなど、思想の遍歴が不明な点がすくなくない。

 名前のあがった戦前右翼は、現在のネットウヨ言論のようなワンパターン、単細胞的発想では成り立たない。力をつけてきた共産主義思想とどう立ち向かうか。それに必要な知見と教養が必要だ。

 そのあたり、発見された新聞が歴史資料としてどう役立つのか、今後の分析結果とその発表が待たれるところである。

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2019年8月 9日 (金)

飛鳥の将軍

 毎日新聞1面に、

 国内初の本格庭園と位置づけられる奈良県明日香村の飛鳥京跡苑池(7世紀)の発掘調査で、水が湧き出る場所(湧水点)を中心に石組みで人為的に水を流した施設の遺構が見つかったと県立橿原考古学研究所が8日、発表した。天皇のみそぎなど祭祀に深く関係したものとみられる。南北二つの池で構成される苑池は従来、主に鑑賞用と考えられてきたが、役割の再考につながる発見で、専門家も注目している。(以下略)

という記事が載った。

 飛鳥時代というと、奈良盆地の南端にあり、低い山に囲まれた平和な都てあったという印象がある。仏教文化の伝来、聖徳太子と17条憲法、各国使節来訪、そして遺跡として発掘される石像文化などで、甘樫丘から飛鳥を俯瞰するとまさにそんな気がする。

 ところがそれは逆。天皇謀議殺があると思うと専横を極めた蘇我氏を中大兄皇子が殺し、大化改新につなぐ。女帝・斉明天皇は蝦夷征伐を命じたり、百済救援のためと称して自ら九州までいって指揮をとり、最後は壬申の乱で皇位を巡る戦争で終わる。

 塾頭に『海と周辺国に向き合う日本人の歴史』という既著があるが、それは「飛鳥の将軍阿倍比羅夫」という一文が、第1回古代ロマン文学大賞研究部門優秀賞を受賞したため、それを組み込んで出版したものである。

 比羅夫は、飛鳥時代の豪族で、同時代、特に大化の改新以降の軍事活動を担ってきた。それが、周辺国と密接な関連を持つことを、手前みそながら指摘したのが、同書の内容である。     

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2019年8月 8日 (木)

ポピュリズムと白人至上主義

 ポピュリズムは、衆愚政治などと訳されいい意味で使われない。アメリカの銃乱射事件頻発が世界の右傾化傾向と同列に置かれれる面もあった。

 とはいうものの、衆愚政治には独裁政治よりましのこともある。ただし、それがトランプ発言に根差しているとすれば、「ヘイト政治」であり衆愚政治にもならない。

 白人とは何ぞや、「碧眼紅毛」で「有色人種」でないことか。しかし、ヨーロッパ中西部で主力的なコーカサイドをいうなら、肌の色、目の色、毛の色などは多様であり、言語が違うだけでヒスパニックもそれに入るといえる。現に、すでに多くの人がアメリカ人として暮らしている。

 白人という言葉の定義はないに等しく、無差別殺人の口実としているが全く無意味である。同様に、メキシコ国境の壁は、入国管理と労働力管理の問題を、白人労働者保護にすり替えただけ、ということになる。

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2019年8月 7日 (水)

核兵器禁止条約敬遠の首相と政務官

 昨日74回目の広島原爆忌。例年、広島市長の宣言と首相挨拶だけをマークしているが特に例年と変わらなければ記事にしない。市長の姿勢が2017年に成立した核兵器禁止条約への署名・批准を求めたことに対し、安倍首相は3年連続で無視し続けている点も流れは同じ。

 その点について、今日の毎日新聞の特集「論点」で、自民党衆議院議員で外務政務官・辻清人氏が、次のように結論付けている。

(前略)日本は毎年国連総会に核廃絶決議を提出したり、岸田文雄外相時代に核兵器国と非核兵器国の有識者による「賢人会議」を始めたりして、核廃絶に取り組んできた。だが、この七十数年で軍縮が進んだのかと言われれば、これに取り組んできた方々はちょっと言葉に詰まると思う。私もその一人だ。

 テロや飢饉(ききん)、難民問題など、世界は常にさまざまな課題を抱え、不安定化している。人としての営み、幸せ、人権などを考えず、核だけをどうにかしようとしても軍縮は進まない。核廃絶にはNPTや国連での議論だけではなく、文化交流なども含め複合的で多面的な取り組みが必要だ。【聞き手・樋口直樹】

 唱えているお経と行動が一致せず、最後の「文化交流」など筋違いの弁明で理解できる人はいないだろう。

 「ちょっと言葉に詰まる」という辻氏の本音が垣間見えた一文である。

 結論は、いつもの通り、野党の不がい無さに行き着いてしまう。

 

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2019年8月 6日 (火)

不思議な韓国の法律

 徴用工問題は、韓国最高裁判決に基づく措置で、日韓協定当事者である韓国政府は容喙できないという韓国側の説明になっている。

 判決理由は憲法上日韓併合そのものが違法であり、それに基づく強制徴用は違法、被告は原告の慰謝料請求に応ずる義務がある、とするものである。

 そして、かつて徴用先だった資本を受け継いでいる現在の韓国進出企業の資産を差し押さえ、競売に付して資金を回収するという。 

 まず、日韓併合、韓国独立と称する3・1事件と原告が徴用された時期は、背景が大きく異なり、強制の有無や損害額算定の根拠も不明確なこと。徴用そのものが違法というのであれば、被告は日本政府で、企業から懲罰金を取り立てるのは筋違いになると思うのだが。

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2019年8月 5日 (月)

本格野党待望

 

 新聞の折り込みで、県議会の報告が入ってくる。議員構成も討議内容もほとんど中央政界をそのままコピーしたような内容で、地方独自の政見がなく感興がわかない。強いて上げればオリンピックだがこれも本県特有のテーマではない。

 沖縄県や都の場合、政党が中央とは乖離しているので、その住民でなくとも議会の様子を知りたいと思うう。そんなところへJNNが世論調査を発表(8/5)した。この内容を見て安倍政治がなんとなく支持率を維持し続けている原因を垣間見たような気がした。

 その調査では、安倍内閣を支持できるという人が、先月の調査結果より1.4ポイント増えて60.1%。一方、支持できないという人は、0.1ポイント増えて37.0%となっている。

 今回の調査に、珍しく外交問題が入っている。緊迫し続ける韓国との関連で政府のとった輸出管理上の措置について64%の人が妥当と考え、妥当とは思わないの18%を大きく上回った。

 次に、イラン問題である。アメリカの有志連合呼びかけに対する参加への賛否を聞いたところ、「賛成」が41%で、「反対」の35%を上回るという、塾頭の想像とは全く逆になった。

 日々報道されるように、日本をはじめ有力国がトランプの先走りを是認する条件は全く整っていない。複雑なイランと中東の問題を詳しく解説・報道するマスコミはない。報道の重点は、ホルムズ海峡通過が困難になると、日本の原油輸入が危機に瀕するという国民生活へのインパクトだけが強調されてしまう結果になる。

 政府の印象操作があるとも思えないが、自衛隊海外派遣の好機とみる与党議員はいるだろう。そうならないように、野党は、全力を挙げて世論に訴えなければならないのだが、そんな気配は一向にない。

 韓国に強い姿勢を貫かなくてはならない政府の姿勢は、国民から支持されているし、これをあいまいにして理不全な韓国の世論に迎合することは、韓国民のためにもならない。そこで解決の方策を探る活動、これも野党の役割だ。

 

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2019年8月 3日 (土)

昭和と平成、そして天皇制

 左翼陣営の一部から、令和改元に前後して、リベラルが天皇制批判に背を向けている、という怨嗟の声が挙がっている。本塾もそのうちに入るのだろう。

 そこで、その3代を生きてきた塾頭はこう解説する。

 まず昭和天皇。彼の戦争責任はどう見ても覆いようがない。ただ、ポツダム宣言受諾は、御前会議で彼の決断が決め手になったこと、そして自らそれを告げる玉音放送のマイクの前に立ったこと。

 これがなければ、国民は日本が滅亡するまで戦った可能性を否定できない。さらに、天皇の退位など我が身を捨てる覚悟もあった。しかしGHQは、日本軍がものの見事に銃を捨て、無傷で占領に成功した功績を高く買い、占領政策を成功させる上での利用価値を認めた。

 新憲法かを旧憲法の改定という形で起草され、象徴天皇という位置づけが決まったのである。あとは、その地位をどう根付かせるかに腐心していたと見られる。

 崩御のあとを嗣いだ現上皇は、塾頭とほぼ同年代である。終戦時はいずれも疎開先にあって10代前半の年頃である。機銃掃射や爆撃を直接受けなくてもΒ29の姿は、目にしていてもおかしくない。

 米軍の上陸点は九十九里になるのか鹿島灘になるのかなど噂されていた頃だ。ここまで攻めてきたら戦って死ぬのか、皇太子は別の疎開先に移るのか、皇嗣維持のために、親との再会断念を迫られていたはずだ。

 しかし昭和天皇は、象徴天皇制の元で日本の伝統の優れた点を維持発展させる任務を負ったのだ。その意を受け、どうそれにどう専念するかが現上皇の人生となった。

 天皇制廃止もいいが、それに代わるべきアイデンティティーをどこに求めるか。万世一系や神国日本などの妄想を捨て、キリスト教でもイスラムでもない姿を象徴に求めていくしかないのではないか。

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2019年8月 2日 (金)

ビンラディン息子の死亡

 こんなベタ記事が毎日新聞朝刊(8/2)に出ていた。米ΝBCテレビを引用した共同電によるもので、父・ウサマ・ビンラディンは9.11事件を企画したとして、11年5月にパキスタンで米軍に殺害されている。

 記事では、息子が17年1月に「報復を呼びかけている」として米政府が国際テロリストに指定したとあり、死亡情報は米当局者から流れた。

 ただ、死亡の日時や場所、米政府の関与明らかにせず、トランプ大統領は、記者団の質問に「それについてはコメントしたくない」と述べたとされる。

 それが、何故かはわかるような気がするが、やはり恐ろしい国という印象だけが残る。

 

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2019年8月 1日 (木)

議長より首相が上だと思う側近

 やや旧聞に属するが、自民党の萩生田光一幹事長代行が憲法改正論議に絡めて大島理森衆院議長の交代を云々した。

 萩生田氏によれば、大島氏は「調整型」の議長だから、野党に気を使い過ぎて、国会の憲法論議が進まなかったのだという。そのため議長を交代させて「憲法改正シフト」を敷こうとの主張だ。

 何様になったつもりでいるのだ。三権分立のもと、立法・司法・行政は同列のもとにおかれる事が多い。

 ところが、首相や最高裁長官は天皇から任命されるのに、立法のトップである国会議長任命はしない。その地位が一歩低いせいだと誤解しないように。報酬は総理大臣より上にある。

 憲法第一条により、天皇の地位は国民の総意によって保証されている。国会議長も国民を代表する国会議員の総意で就任する。この点では天皇と同レベルにあり、内閣の指名に基づき天皇から任命される地位とは異なる。

 与党側に立って改憲の旗を振らないなら交代させようというのは、議長を政権の道具に使う発想で、政治家になる勉強は全くしてないと同然だ。 日本会議の要職にいて安倍首相のお仲間を増やすことに貢献したから、側近という役柄つけたと思っているに違いない。

 

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