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2019年7月

2019年7月31日 (水)

続・先の見えぬ中東情勢

 中東で「戦争」といえばイスラム教徒とイスラエル、またはアメリカとの戦争が頭に浮かぶ。しかし、本来の意味での国家間の戦争は、1973年、エジプトが前戦争での失地回復のため、シリアとともにイスラエルに先制攻撃をかけた、第四次中東戦争以来起きていない。

 アメリカの場合、イラクが石油鉱脈をめぐり、ペルシャ湾岸の隣国クエートに侵攻したことを不法であるとし、国連決議を得て多国籍軍を組織、反撃を開始したのが、唯一「戦争」らしい行動だ。

 それ以外は、いわゆる「テロとの戦い」や「ならずもの国家」に対する、国内紛争をよりどころとする介入戦争であるが、宣戦布告に必要な下院の承認を得て戦争をすることは、民主党が過半数を制したため困難になっている。

 そういった意味から考えると「好戦国アメリカ」が最も望むのは、アメリカがテロ組織に指定したイラン革命防衛隊との不測の衝突である。さらに「有志国」が加われば、国連安保理の決議や上院決議がなくとも、実質的な「戦争」に入れる。

 イスラエルをする支持するトランプ大統領が何を考えているかだ。

 

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2019年7月30日 (火)

韓国「同志国」に名乗りか

 韓国の国防省副報道官は29日の定例記者会見で、中東・ホルムズ海峡の航行安全確保を目指す有志連合への参加について「決定はない」としながらも「韓国船舶の保護のための施策を検討している」と前向きな姿勢を示した。一部韓国メディアはソマリア沖・アデン湾に展開中の部隊をホルムズ海峡に派遣させる方向で具体的に議論が進んでいると報じており、早期に対応する可能性がある。(7/30,毎日新聞・東京)

 本塾は、アメリカが企図しているペルシャ湾防護のための多国籍軍参加呼びかけに、応ずる国があるのか――と書いてきた。そこへ韓国が名乗りを上げるということだ。

 これには驚いた。かねて、南北戦争で半島に踏み込み、冷戦構造そのものの南北分断を決定的にしたアメリカ、そして、米韓同盟のもと、韓国軍をベトナムに派遣、多くの犠牲者を出したことや、在韓米軍の固定化など、韓国民のかくれた反米感情は相当なもの、と聞いていたからだ。

 また、韓国の理解しがたい一面がでてきた。隣国の建前と本音がわからないのが一番困る。もしかして、日韓関係緊張打開のため、アメリカに秋波を送っているつもりなのだろうか。

 この際、「触らぬ神にたたりなし」で通すしかない。

 

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2019年7月29日 (月)

先の見えぬ中東情勢

 アメリカは、イランに核武装をさせない目的で、これまであった米英独仏ロ中6か国の協定をより厳格化すべきだとして単独破棄、経済制裁でイランを締め上げている。

 イランは協定を守っていたが、原油輸出などが打撃を受け、音を上げている。これが現実にペルシャ湾で様々な衝突を引き起こし、戦争前夜のような事態を起こしている。

 アメリカは、中東関係のトラブルにこれまで多用してきた「同志国」方式で各国に軍隊派遣を呼び掛けているが、日本はイランとの友好関係を裏切る気はなく、イラク戦争でこれに乗ってしまったイギリスをはじめ、欧州各国もアメリカの誘いに応ずる国はなさそうだ。

 イスラエルには、ISなどイスラムスンニ派のテロ組織にかわる最大の脅威が、イスラムシーア派の大国・イランに代わったという認識がある。その思いを同じにしているのが、支持者に多くのユダヤ・ロビーを抱えるトランプ大統領だ。そういった解説が、マスコミにも多く出るようになった。

 世界のイスラム教徒は、スンニ派が圧倒的多数である。イスラエルと境界を争うパレスチナ人を支援するアフリカ・アラブの大国・エジプトやサウジアラビアなどが加わり、中東戦争は、スンニ派がイスラエルと戦うという構図だった。

 テロは、スンニ派原理主義者によるものだが、スンニ派を代表する大国は、サウジ王国とエジプト・軍部独裁政権である。スンニ派は、ムハンマドの言葉を最も厳格・忠実に解釈するためコーランはアラビア語で唱え、これを理解するにはアラブ人である必要があるとしている。

 ユダヤ教は、旧約聖書を共有する経典の民であるから、税金を納めれば同居や結婚は認めるという定めがあるが、ムスリム否定は絶対に許されない。

 スンニ派大国は、これまでの経験もあり、勝てない戦争に手出しすることはないだろう。テロ組織ではない主権国家である。このさき、交渉で住み分けを模索することになる。

 一方のシーア派は、ムハンマドの発言を忠実に伝えてきたとするカリフ(宗教指導者)の血統を重視する。コーランは同じだから教義に大きな違いはないが、イランは、ペルシャ語の国でアラブには入らないし、王や軍部が支配する国ではなくホメイニを継ぐ宗教指導者が支配する国であり、落としどころがわからない。

 この先中東情勢がどう動いていくのか、見当がつけにくくなった。これまでの紛争多発は、イスラム教徒内の勢力争い、アメリカ等大国の介入などが戦争の発端となった。イラク政府にはアメリカ、シリア・アサド政権にはロシアがそれぞれバックについている。

 しかし米ロとも、本音は早期撤退だ。そのすきを狙っているのがイラン革命防衛隊ということで国軍ではなく対応しにくい。

 この先、中東各国や世界のイスラム勢力の動きを、注意深く見ておかなくてはならない。

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2019年7月28日 (日)

無極時代到来

 6月10日に香港の103万人デモのことを書き、翌11日には、ロシアが反政府的記事の多い新聞記者を逮捕したことについて書いた。同記者はメディアの抗議で釈放されたが、ロシアがモスクワ市議会に野党から立候補しようとした市民について、書類不備を理由に届け出を当局が拒否したことに抗議するデモが連日開かれていた。

 今朝の報道によると、27日には無許可周回を理由に1000人を上回る市民を逮捕、冷戦時代の「鉄のカーテン」そこのけの様相を呈してきた。

 旧型ではあるが、世界で唯一理性的行動のとれる指導者・プーチンという期待は、これで消えた。

 イギリスのジョンソン新首相のハチャメチャぶりと合わせ、今後の世界の先行きが見えなくなった。

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2019年7月27日 (土)

多くなったお天気雨

 台風6号が三重県に上陸した。進路や被害はどうなるのだろう。最近は天気予報の解説が綿密になった割には当たらない。

 昔にくらべてお天気雨が多くなったようだ。今日も予報が曇り一時雨。朝、青空にお日様ギラギラかと思うと次の瞬間叩きつけるような雨。洗濯物の干し方が定まらない。濃霧注意報がでていても、車がライトをつけて走るような霧はなく、粒になったこぬか雨となる。

 地球温暖化の自然現象に疑いがかかるが、なにか、このところの世情を反映しているようにも思える。

 

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2019年7月26日 (金)

忘れられる軍都の歴史(市川)

 明治初年、市川北西部の江戸川に面した国府台は、一帯が総寧寺の天領で畑作を主とする寒村だった。そこに大学校をつくる計画があり、文部省が買い占めた。この計画は、交通と水利の便が悪く立ち消えとなったため、陸軍省が譲り受けた。

・1882(明治15)軍人勅諭発布

・1883(明治16)陸軍大学校開校

・1885(明治18)全国で初めてとなる下士官養成機関・教導団を国府台に設置

・1889(明治22)大日本帝国憲法発布

・1890(明治23)教育勅語発布

・1894~95および1904~05の日清、日露戦争に教導団出身者が軍の中核として活躍

・1898(明治31)教導団廃止、跡地に野砲兵第16連隊創設。その後、第15、第14連隊・が東京から移駐。同時に野砲兵第3旅団司令部設置

・1899(明治32)教導団におかれた仮病室が陸軍衛戌病院となる。

・1922(大正11)野戦重砲兵第1連隊(以下「野重1」などと略称)が機械化と同時に横須賀から国府台に移駐。同年、機械化された野重7を創設。野砲兵第1連隊、騎砲兵大隊も隷下におさめ、野重第2旅団司令部設置。以下部隊の変遷は省略するが、ノモンハン事件、第2次大戦のガダルカナル、ラバウル、沖縄などに出撃、部隊全滅を含む激戦に参加する。

・1936(昭和11)衛戌病院を陸軍病院と改称。翌37年から敗戦まで全国唯一の戦争神経症などを含む障害者収容病院となる。

・1938(昭和13)~1945(昭和20)約1万3000人の移送患者のうち、8002件の病床日誌(カルテ)が奇跡的に保存され、2006年12月、清水寛編著『日本帝国陸軍と精神障害者兵士』不二出版、として刊行された。

・1945(昭和20)陸軍病院解体とともに国立病院に移管、国立国府台病院として一般患者を受け入れる総合病院となる。軍人患者は退院できぬまま長い間留め置かれ、精神医療など独自の専門性も維持されてきた。

・2015(平成27)4月から国立研究開発法人国立国際医療研究センター国府台病院となる。

(以上の多くは、パンフレット『「赤レンガをいかす会」設立シンポジウム』を参照した。同会は、教導団時代敷地に建造された赤レンガ建物が、歴史遺産建造物として文化財指定されるべきだとして市民運動をしている。また、同地周辺には、病院のほか、当時使われた幹部用料亭、飲食店、記念碑、墓標なども現存する。

 

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2019年7月24日 (水)

深みにはまった文政権

 昨日(7/23)午前9時台にロシア空軍機1機(早期警戒管制機A50)が、韓国が領空とする竹島上空を侵犯したとして、韓国戦闘機が緊急発進し、警告射撃を実施した。

 1回目が80発余り、2回目が280発余り計360発の実弾を発射。かつて自衛隊機にレザー光線を照射したこととは、比較にならない過激さである。

 これより前、6時台に中国の爆撃機2機が韓国の高空識別圏に入っていた。いったん圏外に出たあと、日本海の上空でロシア軍のTU95爆撃機2機が合流して、再び韓国の防空識別圏を通過した。A50の行動を含め、中ロ連携の動きが見られた。(NHK、毎日ほか)

 日本各紙の扱いはそれほど大きくないが、韓国各紙はトップで伝える。抜き差しならぬ日韓関係対立で、アメリカの協力が得られないばかりか、頼みとする中ロにまで敵視されるようでは、頼みのWTOも、韓国が期待するような返事の出しようがないだろう。

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2019年7月23日 (火)

公明党は本領発揮を

 前回、参院選結果を評価する中で、<公明党は、立党時から「中道」が党是で、「保守反動」とは距離を置く。自民党の改憲案に同調するどころか、反対しないと党が持たないだろう。わずかであるが3増は大きい>と書いた。

 その後、本棚に『創価学会と平和主義』と題する蔵書があるのに気がついた。著者は元外務官僚で作家に転身した佐藤優氏である。

 佐藤氏は、ここで公明党について、扉裏に「公明党が賛成した集団的自衛権。しかしそれは“名ばかり”のものにすぎない。閣議決定を骨抜きにしたのは、創価学会の平和主義だった」と書かれている。

 塾頭は、佐藤氏と全く意見を異にする。公明党が安倍首相の9条改憲案阻止に回ることは期待するが、集団的自衛権に関する安保法制を支持した事実は容認できないからだ。誤解のないようにはっきりさせておきたい。

 佐藤氏は、集団的自衛権行使にしばりを入れる8項目の閣議決定を、厳密なものにした公明党の功績とする。しかし、閣議決定や法律があれば戦争に巻き込まれない、という保証は全くない。

 それが領海、領土内であれば「自衛のため」という口実が成り立つが、戦争行為を禁止していない外国と国外で共同行動する中で「私はできないので逃げます」などと言えると思っているのだろうか。

 ホルムズ海峡でオマーンに頼まれ、同国領海内の機雷除去に当たれば、蒔いたのがイランであれば、戦争に加担したことになる。

 出先で突発的な衝突が起き、その対応を決める際に優先するのは、閣議決定や国会決議ではなく、現場の判断である。「臨機応変」の措置は、旧軍隊だけでなく自衛隊でも認められている。

 一旦、戦火が交わされ、死者が出たりすれば、国民世論を前に負けるわけにはいかない。こうして戦争が始まるのが常だ。昨今、それを知らない人が多すぎる。

 公明党に期待するのは、9条改憲を阻止できない野党に代わって安倍自民党の与党をやめ、平和主義・創価学会の本領を発揮することである。

 

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2019年7月22日 (月)

参院選結果、まあまあだな

 参院選の結果が出た。以下主要政党別議席数の増減である。(yomiurionline)

    (新議席)(公示前)(増減)
   自民    113   123      -10
   公明    28   25   +3
  立民     32   24   +8
  国民     21   23    -2
  共産     13   14    -1
  維新     16   13   +3
  社民     2     2    0

 マスコミの評価は、「自公勝利改選過半数、改憲勢力3分の2届かず」(毎日見出し)である。

 反戦塾の評価は違う。戦後しばらくの間、政治姿勢として「保守反動」という言葉があったが最近は聞かない。今使うとすれば、歴史修正主義者が多い安倍首相周辺の一派をいうのだろう。

 公明党は、立党時から「中道」が党是で、「保守反動」とは距離を置く。自民党の改憲案に同調するどころか、反対しないと党が持たないだろう。わずかであるが3増は大きい。その破壊力は、自民の10減、立民の8増とともに、維新の3増を消して余りある。

 塾頭としては、まあまあの結果である。

   

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2019年7月20日 (土)

古墳、世界遺産申請の疑問

 既にお気づきだと思うが、塾頭は古墳マニヤで何度か記事に取り上げた。やや旧聞に属するが、古市・百舌鳥古墳群の世界文化遺産申請には、納得しかねるものがある。日本の文化遺産なら、縄文時代数千年の間続いた大型貝塚遺跡の方が先ではないか。

 数百年続いた古墳文化ならば、大阪府下の古市・百舌鳥古墳群に限定する根拠がない。恐らく最大の大山古墳が存在するという理由だけであろう。古墳は、奈良県をはじめほぼ全国的にある。

 その最大古墳は、宮内庁が「仁徳陵」と称し、立ち入りも内部の学術調査も禁止しているので、最大を体感するにはヘリに乗って上空から見るしかない。古代人にはそんなことができなかった。

 被葬者が仁徳天皇ではなさそうだというのは、学会でほぼ定説になっている。宮内庁がそれを言い張るならば、学術調査を徹底して行い証明すべきではないか。

 宮内庁の禁止理由は、皇室陵墓としての尊厳を損ねるからだという。それならば文化遺産にすること自体に矛盾があり、反対するのが筋であろう。

 古墳には、円墳、方墳、前方後円墳など様々な形がある。前方後円墳は大和朝廷と深い関係を持つ被葬者が入るとされるが、その変遷や分布の仕方などを調査解明することは、日本文化の変遷や解明に、どれほど大きな利益をもたらすか計り知れないものがある。

 昭和、平成両天皇は、自らの論文を発表されるほどの自然科学者で、今上天皇は史学に関心をお持ちだ。皇室が古墳の学術調査に反対するとはとても思えない。明治天皇が中世の南北朝どちらが正統かという疑問に対し、自らの出自ではない「南朝」と答えられた故事がある。

 宮内庁や文化庁を指揮命令する権限を持つ人に、古墳調査の禁止を支持する理由を是非確かめたいものだ。

 残念ながら、国会質問で野党からそういう問題を取り上げた、ということも聞いたことがない。

 

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2019年7月19日 (金)

大量無差別殺人と武器規制

 京都のアニメ関連会社で放火があり、従業員など74人のうち逃げ遅れた33人が死亡し、35人が重軽傷を負ったということである。

 一人の犯行でこれだけの人数を殺傷したという例は、これまでにあっただろうか。アメリカでは銃による乱射事件頻発を受けで、銃の販売規制を強化すべきだという議論が盛んになった。

 塾頭が訪米中に手にした量販店のチラシに、毎月某日は銃の特売日、お買い得の何割引き商品豊富、などとあるのには驚いた。

 学校で乱射事件があり、大勢の犠牲者が出たが、一度に60人以上の死傷者を出すことはちょっと困難であろう。

 武器はなにも銃に限ったことはない。携行缶に入れたガソリンは立派な武器である。無差別テロでは、多く爆弾が使われる。かつて、秋葉原でトラックの暴走による大量無差別殺人があったが、トラックも使われ方によって武器になる。

 毒物の食品混入という大量殺人は、古くからある伝統的な方策だが、近くはサリン、vxガスから放射能物質など武器の種類は実に多様化した。

 しかし、入手が簡単でこんなに大勢を殺傷できる武器は、ガソリン以外にない。携行缶によるガソリンの販売は、直ちに禁止すべきだ。無人給油所、車のタンクからの抜き取りなどなど困難な問題もあるが、建物が高層化している現在、ガソリンの武器使用禁止の方策を検討する時期に来ているのではないか。

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2019年7月18日 (木)

肉体労働とブルドーザー

 今朝、テレビ画面にウルトラ重機と称する最新の土木機械がいろいろ紹介された。この分野では、アメリカと日本が世界のトップレベルにあるらしい。これらが、発展途上国の鉄道建設やトンネル堀で活躍するのだろう。

 マスコミは、依然として徴用工をめぐる日韓政府の対立を追うことに熱心だが、これでまた、戦時中の「勤労動員」を思い出した。中学2年になる前後から終戦までほとんど正規の授業はなく、3年生以上は県外の軍需工場へも行っていたらしい。

 学校単位の徴用工ということになるが、1,2年生は平常通り通学、そこから動員現場に向かった。農家支援の田植え、暗渠排水工事、防空壕用トンネル堀り、山林開墾とゴマ畑作りなどがあるが、教育の一環だったのか農家で白米のご飯をごちそうになった以外、報酬をもらった記憶はない。

 練兵場に軍用滑走路を建設する作業と、現場に残る松の根を代用ガソリンとする掘り起しもあった。ここで初めて目にしたのがブルドーザーである。

 前面に可動式のブレード(排土板)を装着しただけの簡単なものだが、マレー半島で接収した戦利品だという。松の木は一瞬で押し倒し、我々が与えられた道具、スコップ(軍隊用語で、えんぴ=円匙と言った)とトロッコで何週間もかかった地ならし作業をあっという間に仕上げた。

「これでは、戦争に勝てないな」と秘かに思ったものである。 

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2019年7月17日 (水)

EU人事と米国人事の鍵

 「ヨーロッパ連合のトップ、ヨーロッパ委員長の後任にドイツの国防相、フォンデアライエン氏を充てる案がヨーロッパ議会で承認され、ことし11月に初めての女性委員長が就任することが決まりました。ただ、4割を超える議員が反対票を投じ、いかに求心力を高められるかが課題となります。」と、17日朝のNHKニュースが伝える。

 本塾へのアクセス分析によると、入口回数が最も多いのは、当然ながら最新の記事となる「反戦塾」であるが、2位が「ECとEUの違い」3位「ECとNATOの違い」と続く。

 多分、検索からのお客様で有難いのだが、日記スタイルのブログなので、そこには上記引用にある「ヨーロッパ委員長」とか「ヨーロッパ議会」のほか「ヨーロッパ理事会」など、その後新たに加わった機構には触れていない。

 当初の目玉は、単一通貨ユーロ―の採用で、スタート当時から続いた経済共同体の延長線上にあった。しかし、議会制度などの導入により、ひとつの巨大国家のようになってきた。これがイギリスを脱退に向かわせた大きな要因になっているのだ。

 上記報道は、4割の議員が反対した、とあるが女性であることがその理由ではない。イギリス以外の国でも移民増加反対という市民の声が高まっている。

 EU創設の前後、NATOというアメリカも加わった反共軍事同盟とは別に、EUも独自の軍隊を持つべきだ、という意見が内部にあった。

 フォンデアライエン氏が独・防衛相からの横滑りだからEU軍創設――という発想につながるとは思えない。しかし、アメリカの反イラン有志国構想は、日本に参加の意思がないことや、イギリスも国内世論が一致するとは限らずトランプの目論見が遠のくのはたしかだ。

 そのアメリカでは、トランプと意見が合わず国防総省長官が辞任した後、半年以上にわたってそのポストが空席となる異例の事態が続いている。

 そういった不安定さは、戦争を招く原因にも回避される原因にもなり得ることを、肝に銘じておいた方がいい

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2019年7月16日 (火)

トランプが危険なワケ

【NHKニュース、7/16】

(前略)アメリカのトランプ大統領は、みずからに批判的な野党 民主党の移民系の女性議員などを念頭に、ツイッターで「世界最悪の国から来てアメリカ政府はこうすべきと語っている。国に帰ってはどうか」と投稿しました。これに対し民主党からは「人種差別だ」と批判が相次いでいます。

議員の具体的な名前は挙げていませんが、アメリカのメディアは、トランプ大統領に批判的なオカシオコルテス氏やパレスチナ系のタリブ氏、ソマリア出身のオマル氏といった非白人の移民系などの女性議員を念頭に置いた発言だと伝えています。

この投稿に対し民主党からは、ペロシ下院議長がツイッターに「トランプ大統領の『アメリカを再び偉大に』という計画は、再び白人の国にするということだ」と投稿するなど「人種差別だ」という批判が相次いでいます。

しかしトランプ大統領は15日も記者団に「アメリカが嫌いで、不満があるなら出て行けばいい」と述べ、みずからの主張を繰り返しました。

トランプ大統領は14日、ツイッターに「民主党の『急進的な』女性議員たちは、世界最悪の国から来て、地球上で最も偉大で強力なアメリカの国民に対して政府はこうすべきと語っている。国に帰ってはどうか」などと投稿しました。(後略)

 何というひどい発言。アメリカの独立宣言には、「すべて人は、平等に造られ造物主により、生命、自由及び幸福の追求を含む、奪うことのできない一定の権利を与えられている」とある。

合衆国市民の選挙権は、合衆国またはいかなる州も、人権、皮膚の色または以前において強制により苦役に服していたことを理由として、これを否定し、または制約してはならない

 という、アメリカ憲法を引くまでもない。自由と民主主義、つまり自由主義陣営のお手本がアメリカだという立位置があった。

 もっとも理解すべき立場にあるイギリスの駐米大使さえ、匙を投げて辞任してしまった。世界一のお友達・安倍首相が忠告すべきだが、お友達でなく子分ならそれは無理。選挙を控える政治も似ているところがある。

 この際、大正末(1924年)に作られたアメリカの「移民法」は、日本人をターゲットにしていたことなども勉強したほうがいいようだ。

 アメリカの議会が弾劾決議をしないとトランプり首はとれないが、それには上院の3分の2の賛成が必要。そのあたりも日本同様、意に介さなくてもいい理由になっている。

 人種差別は、すべて大戦の引き金になっていることを忘れてはならない。

 

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2019年7月15日 (月)

出稼ぎ労働者

 人口漸減が憂慮される中で、他国人労働者の不法流入や低賃金が問題視される一方、人手不足を補う決め手として位置づけ、施策を講じようとする動きも盛んだ。街には確かに外国人の姿を多く見るようになった。

 その先駆的役割を担っているのが大相撲である。昨日、名古屋場所のなか日までに全勝勝ち越しを決めたのは、モンゴル出身の横綱2人だけ。大関4人のうち3人が休場、残る1人は1敗だが昨日の怪我が心配されている。

 横綱というのは、勝つのがたりまえ、全勝が要求されている。だから負けると座布団が飛ぶ。つまり、絶対的存在として土俵に上がらなくてはならないのだ。それを外国出身の両横綱が見事に果たしている。

 大相撲は、この「出稼ぎ労働者」2名が立派に支えており、「満員御礼」の盛況には、日本人横綱期待という願望も作用している。もはや彼ら抜きでは、伝統的国技を維持できなくなっているのだ。

 テニスや陸上など、他のスポーツにもその傾向が見られ、国際試合では惜しみない応援をするようになった。

 ここには人種による「偏狭なナショナリズム」など、入り込むすき間がない。

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2019年7月14日 (日)

「雛」

 テレビで動物番組の予告が流れていた。親鳥を待つひな鳥の可憐の姿が繰り返される。小猿や子猫もよく被写体にされるが、ひな猿とかひな猫とは言わない。

 卵生で孵化したものを言うのかと思ったが、ひな蛇、ひな亀はない。人間も赤ちゃんをひな人間とはしないが、雛人形ならある。

 すると、可愛いものを言うのかなと思ったが、そうとも決められない。そこで漢和辞典『新漢和中辞典』三省堂、を開いてみた。

 [雛児]スウジ①まだ世事になれない少年。未熟者。青二才②少女③一人まえにならない妓女。雛妓。

 以下、[雛孫][雛僧][雛鳳]など6単語語のうち4語が人間を指しているのだ。

 そういえば、国会の「ひな壇」は、[雛児]の座るところという意味かな。(^o^)

 

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2019年7月13日 (土)

「海の日」連想

 連休の最後の日は「海の日」である。この冷温多雨の日が続くようでは、海水浴場の海の家も開けず、単なる3連休でおわりということになるだろう。この名で公休というのは日本だけらしい。

 そこで、昭和前半の連想をもろもろ。

 終戦前まで「海軍記念日」というのがあった。ただし5月である。戦中のあざやかな印象は、何といっても軍艦行進曲である。

 ♪守るも攻めるもくろがねの……。マーチとしては世界的名曲である。それが開戦の日の大本営発表を告げる前に放送され、以後、戦果(フェイクも含め)発表のたびに繰り返された。

 耳にタコができるほど聞かされれば、替え歌もできる。前奏にも歌詞をつけ、

 ♪ジャンジャンじゃがいもさつまいも 頭のでかいショ(衆)はマンマ(飯)いっばい食う……。

 すでに、食糧不足が見こされていて、代用食、イモが喧伝されていた。今考えると、「頭のでかいショ」は、特権階級でマンマは、不当利得のように思える。治安維持法適用には無理がある。学校の先生も子供の合唱に”困ったチャン”の顔。

 「海上自衛隊の日がないのは気の毒」、などと言い出さないよう、一応くぎを刺しておこう。

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2019年7月12日 (金)

日韓関係改善の糸口

 韓国3大紙日本語版から拾った。

(中央日報コラム)

昔も今も我々は日本をよく分かっていない。そして大きな声ばかり出している。

(朝鮮日報社説)

このところ流行のように繰り広げられている左派教育監の「親日」レッテル貼りだが、これに待ったをかける動きがあるという。忠北教育庁が先月開いた討論会で生徒・保護者らが反対し、道教育庁が「親日のイブキの木」切り倒しや校歌変更の推進を事実上撤回する方向へ変わったという。時代錯誤な行いは国民が防ぐしかない。

(東亜日報コラム)

朴正熙(パク・チョンヒ)は反民主的独裁をした。しかし、執権期間に国民が絶対貧困から抜け出し、今日の経済基盤を構築する業績を残した。私たちよりも国際的な評価が高かった。私は教育界の何人かの先輩が親日派の名簿に載っているといううわさを聞いた。しかし、当時、彼らの情熱的な教育活動がなかったなら、自主独立の底力を育成できたか疑わしい。

 これで見ると、騒ぎを大きくしているのは、両国の政権である。いまや、取り付く島もないような状況に立ち至っているが、両国の良心的なオピニオンリーダーの活動で前向きな解決を目指すことが、不可能ではないような気がしてきた。

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2019年7月11日 (木)

「イラン戦争」の後方支援

 8日に書いた「外交に無縁な選挙戦」で、「参院選の各党の議論や政策を見ていて気付くことは、外交問題に一切触れていないことである。他の各国の例から見ても、やや不思議な感がする。」と書いた。

 またまた訂正!<(_ _)>。自民党は、公約集の最初の項目にあげていたのだ。

 当時、NHKのネットによる要約で見てもそのように見えないし、それに対する野党の鋭い対案や反論も、公開討論などで表面化しなかったので誤解していた。

 自民の外交政策の重点は、安保連携深化においており、共産党の「廃棄」をのぞけば、他党は辺野古埋め立て反対などを言うだけで、基本的な外交姿勢の議論にはなっていない。

 この点、駐米イギリス大使がトランプ大統領を公電に「無能」と表現したことで辞任に追い込まれたことや、EU脱退が政治選択の中心になっているような欧州諸国と様相を異にする。

 アメリカは、イラン沖の航行安全を目指す各国による「有志連合」による軍事制圧を目指している。イラク戦争突入の時と同じ構図だ。もちろんそうなれば日本に強圧がかかるだろう。

 その時、易々として自衛隊による「後方支援」などに応ずるのだろうか。国民の声が反映されず、安倍ペースに持っていかれる可能性が大である。

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2019年7月10日 (水)

エネルギー政策も選挙戦から脱落

 今日(7/10)の毎日新聞社説のひとつは「19年参院選 エネルギー政策 脱炭素への道筋が見えぬ」である。その最後の結論部分を引用する。

欧州諸国は石炭火力全廃に向けてエネルギー政策を転換している。欧米金融界は石炭火力関連など温暖化対策に逆行する事業から投融資を引き揚げている。

日本は急速にエネルギー政策の転換に取り組まなければ、海外の投資マネー流出などで経済にも打撃が及びかねない状況だ。与野党は表面的な議論に終始せず、脱炭素社会実現への道筋を示すべきだ。

 本塾は、前々回、選挙戦で外交が全くと言っていいほど政策として示されていない、と指摘したばかりである。エネルギー対策もまた然り。安倍首相が世界各国を歴訪しても日本の政治は日々取り残されていく。その有様は国難と言っていいほどだ。

 引用をさらに続けよう。(その1)

中国メディア・東方網は6月30日、日本で水素電池車の量産が間もなく始まろうとしていることについて「電気自動車EVの発展に力を注いでいるわれわれは道を誤ったのだろうか」とする記事を掲載した。

記事は、EVがいいのか水素電池車がいいのかという議論が絶えない中で、隣国の日本が「まるで飛ぶかのような速さ」で水素電池車の量産段階に入ろうとしているとし、液化水素をエネルギーとして、飲用可能レベルな水のみを排出するというトヨタの水素電池車MIRAIが間もなく量産を開始すると紹介した。

そして、水素電池車の開発は以前より進んでおり、複数の技術がその技術を持ってきたものの、中でもトヨタは先を進んでおり、2014年には最大航続距離500キロのMIRAIを日本国内で発売したと説明。そのころ中国ではまだ「EVをどうやって急発展させていくか」について悩んでいたとしている。

そのうえで、日本企業が水素電池車の開発、生産で世界の先頭を行く状況には、行政による支援が大きく関係しているとし、その例として日本政府が水素・燃料電池戦略ロードマップを打ち出し、2025年までに水素電池車を20万台、30年には80万台にまで増やすことを想定していると紹介した。

記事は、水素電池車への取り組みが急速に進んでいる日本に対し、EVを全力で発展させようとしている中国について「方向性が間違っているのだろうか」と疑問を提起した。そのうえで、両者のどちらがいいか悪いかについては現時点ではまだはっきり言えないとし、少なくとも現状ではEV生産が世界的に大きなトレンドになっていることは間違いないと説明。水素電池車はコストの問題を含めて技術的な課題がまだまだ多いと伝えている。

その一方で、もし技術的なブレイクスルーが実現すれば、水素電池が新エネルギー車として持つ意味は間違いなく高まることになるとし、「恐ろしいのは、日本がすでに量産段階に入ろうとしているなかで、わが国がまだスタートライン付近にいることだ」と指摘した

https://news.livedoor.com/article/detail/16709099/

(その2)

トヨタ自動車は太陽光発電の電力を活用し、水素を製造・貯蔵・供給できる小型の水電解式水素発生充填(じゅうてん)装置「SimpleFuel(シンプルフューエル)」を元町工場(愛知県豊田市)に導入した。同社が2015年に公表した環境目標「トヨタ環境チャレンジ2050」の一つである「工場CO2ゼロチャレンジ」の実現に向けた取り組みの一環。

シンプルフューエルは工場敷地内にある太陽光で発電した電力を利用して、水の電気分解により低炭素水素を製造し、さらに圧縮・蓄圧した上で、燃料電池(FC)フォークリフトに充填するまでの工程を一貫して対応できる水素ステーション。水素の製造量は最大99Nm3/日(約8.8kg/日)で、FCフォークリフト7台~8台分の充填ができる。(SUISO KEN)

 燃料電池・水素の利用は、塾頭かねてからの持論である。海外の評価が高いのに、自民党が議論を避けているのは、原発再稼働の党是があるからだろう。

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2019年7月 9日 (火)

イラン情勢「目には目を」

 イランは、2015年の核合意でウランの濃縮度を3.67%以下と定められていたが、アメリカがその合意を一方的に破棄、経済制裁を始めた。そのため、ホルムズ海峡などで武力行使寸前の異常な緊張が高まっている。

 イランも濃縮度の上限を無視した行動開始を宣言、互いに譲る気配はない。お互いに戦争は好むところでないとするがトランプは、イラク戦争時の強硬派を幹部に据えている。イランの革命防衛隊も宗教指導者を守る臨戦態勢のもとにある。

 イランが強くなることに危機感を抱いているのがイスラエルで、トランプの支持基盤・ユダヤ系アメリカ人の存在もある。

 こう見ると仕掛けているのはアメリカで、イランは守勢に立たされているように見えるがイランの闘志もなかなかのものである。

 その根底にあるのは、「目には目を、歯には歯を」というハンムラビ法典に書かれた因果応報の精神である。旧約聖書を信奉する民族に共通する。

 ユダヤ、イスラム、アングロサクソン(プロテスタント・原理主義)がそれにあたる。つまり、アメリカ、イスラエル、イランはそんな関係になってしまう。

 「和をもって貴し」の日本人には、ちょっとなじめない世界だ。

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2019年7月 8日 (月)

外交に無縁な選挙戦

 参院選の各党の議論や政策を見ていて気付くことは、外交問題に一切触れていないことである。他の各国の例から見ても、やや不思議な感がする。

 憲法の話は、自衛隊明記の自民党案がでてくるが、日米安保や近隣諸国との外交、安全保障問題など、野党も含め対外関係は全くゼロで、故意に避けているかのようにも見える。

 参議院には、外交防衛委員会という常設組織があり、そこでどういう主張がなされるのか、国民が知らなくていいはずはない。

 韓国・北朝鮮・中国・ロシア・イラン、そして同盟国アメリカをはじめ太平洋、インド洋など関係の深い諸国との付き合いは、安倍首相にまかせておけばいいという感じになっている。

 徴用工問題などの解決が遠のくことについて、韓国側に「相手が安倍首相でなければ」という声が一部にあるという。「余計なお世話」だが、国民の外交無関心がそういった事態を招いているとすれば、等閑視できない問題だ。

 本塾は、「東アジア共同体」というカテゴリーを立てている。欧州共同体発足以来の経緯を見て東アジアでもそれに習えないか、という願望を込めたものだ。ヨーロッパにできたことがアジアでできないはずはない。

 当初は日本からは言い出しにくいかな、と思っていた。今も同様な要素はあるが、言い出せる客観情勢も出てきた。北朝鮮、アメリカ、韓国の和解機運である。

 その障害になっているのが、北朝鮮の円滑な核廃棄と政権維持の保証である。それを示現させる方法として、朝鮮両国と日本が加わる「非核地帯宣言条約」を結び、この条約にかつて非核化にかかわったことのある6カ国協議のメンバー、アメリカ・ロシア・中国が調印することである。

 日本は、既に「核兵器をもたず、つくらず、もちこませず」の非核3原則の国是があり、これが守られてる。北朝鮮も上記宣言のもと、核開発を凍結することに関係各国は反対する理由がない。日本や韓国も核の傘がなくてもいいことになる。

 それを機に、日本の核禁止条約加盟、北朝鮮の核拡散防止条約復帰すればよい。ただし冷戦思考から抜けきれない人は反対するだろう。それと同時に、現行憲法9条変更を考えている政府のもとでは、各国が乗りにくくなる。

 それを打開しょうと政策提言をする野党もない。「日米安保を見直そう」などと米大統領が発言する時代だ。難しい年金の制度の応酬だけで、選挙に国民の目が向かないのは無理もない。

 

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2019年7月 6日 (土)

選挙区と比例区を別の党に

 昨日に続き、選挙戦突入のテーマ。新聞は早くも情勢分析を始めた。選挙区は人名、比例区は人名か政党名を記入する。選挙区で投票する候補者の政党と、比例区で投票する政党は違ってもいい。

 塾頭はそうする。支持する政党はある。しかし選挙区の立候補者は、前回当選時の政党から飛び出し新党Aを作った。残った方も新党Bを組織したが、飛び出した方は様々な変遷を経て、今回の選挙を前にBに復党、立候補した。

 政党が一枚岩でなければならないという考えはない。しかし選挙民不在の節操のない日和見政治家に、一票を入れる気にはなれない。今回は別の党の候補者に入れ、比例区では支持政党を書く。

 新聞社は並行して支持政党の調査もしているが、塾頭は支持政党なし、に入るのだろうかそれともB党になるのだろうか。

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2019年7月 5日 (金)

天道さまが見てます

 「天網恢々疎にして漏らさず」。老子のことばである。その前の「天の道は争わずして而して善く勝ち、言わずして善く応じ、召(まね)かずしてよく応じ、召かずしてよく謀る」に続く。

 天は、その編み目もわからぬ程広大だが悪人を見逃すことはない。目先はごまかせても、天はお見通しで、その結果に狂いはなく、議論の余地もない、との教えだ。

 参院選がスタートし、候補者も出そろった。顔ぶれを見ると、選挙民を「天」とは思わず、いかに上手にごまかしだますかしか念頭にない候補者の方が多そうだ。

 森友、加計学園問題は、書類を組織ぐるみで改ざんしたり証言を覆したりのウソが事なきを得た。集団的自衛権を違憲とする多くの学者の意見を無視し、法制局長官の首をすげ替えてまでして安保法制を強行採決した。

 そのような「天」を軽く見る健忘症の候補者群に、天罰覿面の結果が現れることを信じよう。

 有権者は、唯一天の声を代弁することができる。

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2019年7月 4日 (木)

日韓、経済制裁より歴史を

 韓国の徴用工裁判に関連して、日本政府は、半導体などの製造に必要な材料3品目の輸出制限で韓国に対抗する方針を出した。輸出規制強化でこれらが入手できなくなった場合、半導体大手のサムスン電子やSKハイニックスなどが確保している在庫は約1カ月分でその先の操業が困難になるという。

 韓国側の理不尽は、本塾もたびたび指摘し、国際的に通用しない韓国としても恥ずかしい話だ、としてきた。

 それに対抗するため、いきなり「経済制裁だ」というのは、いかにもトランプ流をまねした安倍政権らしい発想だ。さきの大戦をはじめ、経済制裁が戦争の引き金になった例は枚挙にいとまない。

 北朝鮮の例でも見られるように、それで音を上げて、折れてくるようなお国柄ではない。国際機関に判断を任すという当初の方針が正しいのはいうまでもないが、相手がそれに応じないのであれば、当該企業の撤退やそれに伴う損害賠償訴訟などを考えるべきだ。

 そのまえに、韓国の裁判が示した、強制連行の証拠を追求するとか、韓国憲法核心をなす、日韓併合を不法とする判決理由が、客観的史実を無視した感情的判断を、個別案件に適用したと見られることなど、世界の良識に訴える努力がなされたとは思えない。

 歴史といってもわずか百余年前からのことである。日本政府の見方、考え方を、内外の歴史家の協力を得た上で、検証できるように提供すること。それが国際世論を味方につける一番の方法ではではないか。

 

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2019年7月 3日 (水)

役所の電気自動車採用

 市川市は、更新時期を迎えた市長と副市長用の2台の公用車について、温暖化対策のPRになるとして、アメリカの電気自動車メーカー、『テスラ』の車を導入し、2日、このうち1台を報道陣に公開した。

 ところがお値段のはる高級車で、リース料がこれまでの2倍以上になることから批判を呼んでいる。これまでの公用車に比べて燃料費と二酸化炭素の排出量はおよそ3分の1程度に削減できるというが、納得は得られていない。

 第一、市民の目から見て公用車が多すぎる。近くに公民館があるが、いつも複数台の公用車が駐車している。いずれも軽か小型の乗用車だが、ボディーに「市川市」と書いてあるのでそれとわかる。そのほか徒歩10分以内に市の施設が数カ所あるが、そこでも見かけない日はない。

 公用があるのなら、時間を決めた小型バスを巡回させればいい。燃料費や二酸化炭素はもっと減らせるはずだ。第一、そんなに頻繁に車で出かけなければならない公用があるのかどうか。

 役所や会社の車利用は、昔から「公用」と「私用」の区別がつけにくい特権だった。

 

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2019年7月 2日 (火)

追放された「シェ」

 『日本の方言』という本を読んでいたら、三重県の尾鷲に、オワシ、オワセ、オワシェ、3通りの呼び名があり、今はオワセに落ち着いたとあった。

 この市は、新潟にいる時、雪も含めて、年間降雨量が最も多いのは新潟県内にあるだろうと思っていたら、台風の通り道になることが多い尾鷲市がトップ、と聞いたことで印象に残っている。

 さて、オワセに決まった理由だが、古来続いている方言は、古老などが発言するオワシェだが、「シェ」は日本語にないので、標準語の「セ」を採用したとある。

 えっ?、と思ったが拗音で50音に続くのは、「キャ、キュ、キョ」「シャ、シュ、ショ」で「シェ」はない。

 Wikiにはこう書いてある。

「シ」、「チ」または「ジ」に「ェ」を付けて表記される「シェ」「チェ」「ジェ」は対立する直音があるのでこれらを拗音に含めるとの考え方もあるが、外来語のみであることや部分的で音韻体系全般にわたるものでないことから拗音に含めない考え方もある。

 先生を「シェンシェイ」と発音する人は、たしかにこのところ少なくなった。東京・標準語に駆逐されたのである。

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2019年7月 1日 (月)

「戦後」三題

■もはや戦後ではない

 1956年(昭和31年)経済企画庁『経済白書』の中のことば。「他の国々にくらべれば消費や投資の潜在需要はまだ高いかもしれないが、戦後の一時期にくらべれば、その欲望の熾烈は明らかに減少した。もはや『戦後』ではない」としている。これより前、最初にこのことばを使ったのは、同年の『文芸春秋』2月号に載った評論家・中野好夫のエッセイが最初であった。

■戦後政治の総決算

 元首相・中曽根康弘は1985年(昭和60年)の第102回国会における施政方針演説で。

「私は、内閣総理大臣の重責を担って以来、戦後政治の総決算を標榜し、対外的には世界の平和と繁栄に積極的に貢献する国際国家日本の実現を、また、国内的には二十一世紀に向けた「たくましい文化と福祉の国」づくりを目指して、全力を傾けてまいりました。

■戦後レジームの脱却

 2006年、安倍晋三『美しい国へ』より。

与党の自由党のなかには「独立国として、占領軍から押しつけられたものではない、自前の憲法をつくるべきである」、また、「国力に応じた最小限度の軍隊をもつのは当然で、自衛隊を軍隊として位置づけるべきだ」と主張する人たちがいた。その思いは、もうひとつの保守政党、民主党も同じだった。ともに戦後体制からの脱却を目指していたのである。

▲以上三つの「戦後」。とらえどころが全く違う。前の二つは戦前も戦中も戦後も知り尽くしている人のことば。最後は、「戦後生まれ初の首相、誕生」(前掲書のおび)。

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