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2019年6月18日 (火)

凧とイカの違い

 新潟市に「白根凧合戦」という伝統的な行事がある。今年も今月6日から10日にわたって開催されたようだ。塾頭は、かつてこの現場近くに住んだことがあるが、その後下越に移り住んだら、そこでは、タコではなくイカという人も何人かいた。

 「タコ」は関西を中心とする方言で、それ以外の全国各地にも散在し、総数では「イカ」を上回るので、これを標準語として明治以降に採用したとされる。(徳川宗賢『日本の方言地図』参照。以下同じ)

 いずれにしても、日本古来の風物かと思っていたら、言葉としてそれが最初に記録されたのは1620年、江戸時代初期で長崎の耶蘇教信者の風習として取り上げた『破提宇子』に、子供の遊びである「烏賊旗(イカのぼり)」を使うとしたのが最初らしい。

 『古事記』『日本書紀』『万葉集』をはじめ『源氏物語』その他の詩歌にも一切出現しない風習だが、その頃にはイカとかタコの名で存在していたことを示す。

 結論からすると、「のぼり」とか「はた」以外の「タコ」「イカ」は、空中におけるその姿が海中動物を連想させ、国内で自然発生したのが最初で、それが言葉の分布の複雑さに及んでいるのだろう。

なお、「凧」という漢字は、日本だけの国字で、他国には通用しない。全く新しい言葉だったのである。

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コメント

和久希世 さま
ようこそ ビードロをまぶすとは荒っぽいですね。凧合戦はどこでもそんな勇猛果敢さがありました。相手の凧にからませ、力一杯引っ張るのですね。
白根の凧合戦は村・町の自治体対抗で、綱も太く10人単位で引っ張り、けが人も出たようです、
実は、私も見物に行ったことはりません。

投稿: ましま | 2019年6月19日 (水) 18時21分

長崎では「はた揚げ」と言っていましたね。
ビードロと呼ばれるガラスの砕片を糸にまぶして、空中で切り会いをしていた様です。

昭和27~28年ごろの、まだ物のない頃の事です、当時小学校高学年か中学生になったばかりだった兄が、ガラス瓶を砕いて粉にし、はた(凧)揚げ用の糸に自分でビードロをまぶしていたものでした。

乱暴な話ですが、怪我もせず何とか作り上げて、はた揚げ大会に出かけていたようでした。
私ははた揚げ大会に行った事はないのですが・・・・・

尚先日のコメントでは名前を記入し忘れて失礼しました。

投稿: 和久希世 | 2019年6月19日 (水) 14時20分

「あかべこ」ならサッと出てくるのですが「唐人凧」は知りませんでした。ともあれ、郷土色豊かな土地柄ですね。

投稿: ましま | 2019年6月19日 (水) 08時32分

福島県には「会津唐人凧」が在ります

投稿: 玉井人ひろた | 2019年6月18日 (火) 17時36分

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