« 追いきれない殺人事件 | トップページ | 季節が無くなった「雨」 »

2019年6月14日 (金)

ホルムズ海峡とトンキン湾

 昨夕から今朝にかけ「ホルムズ海峡」題した本塾の過去記事に、6件のアクセスがあった。今回、同海峡で日本がかかわる2隻のタンカーが何ものからかの攻撃を受け、火災被害を受けたということに対し、何か書こうと思ったが、誰が仕掛けたのか、目的は何かについて皆目わからない。

【ワシントン共同】ポンペオ米国務長官は13日、国務省で記者会見し、イラン沖のホルムズ海峡付近で起きた日本などのタンカー2隻への攻撃について「イランに責任がある」と名指しで非難した。さらに安倍晋三首相のテヘラン訪問中にタンカーが攻撃されたことに触れ、最高指導者ハメネイ師が「安倍首相の外交努力を拒否し、日本のタンカーを攻撃することで日本を侮辱した」と批判した。

 イラン政府は13日、タンカー攻撃への関与を否定したが、トランプ政権が早くもイランの関与を断定したことで、緊張緩和に向けた動きが失速する恐れがある。

 そこに出てきたのが、上の記事である。ホルムズ海峡の制海権を握っているのは、周辺国ではなく、アメリカ海軍である。被害を受けた船舶の乗組員をいち早く救助したのが、米軍艦であることを見ても明白だ。米艦は、タンカーが被爆する前から同じ海域にいたとすれば、ミサイルの軌道を把握していたとしてもおかしくない。

 それならば、どこから発射されたか即座にわかるはずだが、「イランに責任がある」という言い回しは、その原因を指摘する意味にも取れ、米国側を含めて発射元を特定したとは言いきれない表現になっている。

 イランの軍隊は、「革命防衛軍」でホメイニ革命以来、宗教指導者・ハメネイ師の指揮下にある。アメリカの経済制裁で石油の輸出が減退し、危機的な状況にある時期に同海峡通過を不安定にすることを指示するとは考えられないし、「日本を侮辱する」理由もメリットもない。

 アメリカがそんなに愚かだとは思いたくないが、ベトナム戦争突入の口実づくりにした「トンキン湾事件」のことを思い出さずにはいられない。

 

|

« 追いきれない殺人事件 | トップページ | 季節が無くなった「雨」 »

中近東」カテゴリの記事

コメント

そうなんですねえ。日本が運航する船でも船籍はパナマなど税金の安い国、船員も船長を除いては全部外国人などという現象はすでに昭和の頃からありました。

投稿: ましま | 2019年6月14日 (金) 20時04分

私の驚きは、砲撃された日本と韓国のタンカーの乗組員が全部外国人(日本船=フィリピン。韓国船=ロシア人)と言うところでした。

海上輸送の現状を知った気がしました

投稿: 玉井人ひろた | 2019年6月14日 (金) 17時43分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 追いきれない殺人事件 | トップページ | 季節が無くなった「雨」 »