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2019年6月

2019年6月30日 (日)

アメリカ人と「戦争」

 ホルムズ海峡で誰の仕業かわからないタンカー船腹爆破仕掛けで、トランプ大統領がイラン空爆作戦にOKのサインをし、150人が死ぬと聞いて、攻撃の10分前にそれを撤回したことについて書いたのは、8日前だ。

 そして、G20で中国との貿易戦争発動延期を述べたと思うと、今日は韓国に渡り、午後4時前に板門店の停戦ラインを視察、金正恩労働党委員長と並んで一歩北朝鮮側に足を踏み入れた。そして「過去を清算し、これからはよい出会いを維持しよう」と述べた。(NHK)

 トランプは金正恩の気心をよく知っており、信頼できる相手としている。塾頭はこれが本心で、偽りない心情だと思う。それらを見ると、まるで平和の天使であるかのような振る舞いだ。

 この二面性は、トランプ固有の性癖と見られがちだが、アメリカの戦争の歴史は実にこの繰り返しなのである。

 独立戦争、南北戦争など、米州内部を戦場とする戦争が収束すると開拓魂は海外に向き、海軍の充実が図られる。ペリーが浦賀沖に来航したのは1853年、そして日米和親条約調印がその翌年に結ばれた。

 当時、西欧を中心とする帝国主義は健在で、植民地競争たけなわの時代である。ただしアメリカが求めたのは開港と公正な交易で、植民地化する意図はなかった。それは、アメリカ自体が西欧各国から植民地支配され、激しい独立戦争を経てそこから抜け出した経験を持つからである。

 これが一転するのは、1898年の米西(スペイン)戦争である。最初は中南米の喉元に位置しスペイン領だったキューバの独立運動を、アメリカが支援したことに始まる。

 戦争に発展したのは、ハバナ港に停泊中の米軍艦メイン号が突然沈没し米兵260人が死亡したことによる。海軍がこれをスペイン軍の攻撃を示唆したため、新聞が競ってスペインとの開戦を扇動、販売部数を記録的に伸ばした。

 アメリカ人は「正当防衛」という根拠さえあれば火が付くのが早い。「真珠湾を忘れるな」同様「メイン号を忘れるな」が合言葉となり、ついにスペイン領のフィリピン奪取にまで発展してこれを奪った。

 余談ながら、メイン号の沈没はのちの調査により事故による沈没であることが判明したが、開戦を不当だったとする声にはならなかった。同様な例はベトナム戦争やイラク戦争などにも見られるが、和平志向が、物の弾みて好戦志向に変わりやすい国民性であることに目を向けておく必要がある。

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2019年6月29日 (土)

神無月

 大阪市で開かれていた20カ国・地域首脳会議(G20サミット)は29日、2日間の討議を終え閉幕した。採択した「大阪首脳宣言」は「自由で公正、無差別な貿易・投資環境の実現に努力する」とし、高関税で輸入を制限する米国と、不公正な貿易慣行が批判される中国の双方に自制を促す意図をにじませた。米中貿易摩擦に伴う世界経済の減速リスクを懸念し「さらなる行動を取る用意がある」と表明した。

 ただ昨年の宣言に続き「保護主義と闘う」との文言はなかった。地球温暖化対策のパリ協定でも一致した姿勢を示せず、協調の限界を映し出した。(共同)

 トランプ、プーチン、習金平をはじめ世界のそうそうたるトップが雨の中、大阪に集まったG20。空前の警備体制の中、無事に終わりそうだ。これだけ大騒ぎをしたのだから、混沌を極める世界情勢改善に大きな一歩を踏み出せるのかと思ったが、正直なところ期待はずれだった。

 成功したのは、議長をつとめる安倍首相だ。次々と現れる各国トップを待ちかまえて握手する姿をTV映像化し、繰り返えして国民に見せることができた。

 会議の評価は、明日以降のマスコミが扱うだろうが、何のことはない、これは今様の「神無月」なのだなと思ってしまった。

 神無月は10月の別称だが、全国の神々が出雲に集まる。全国には神がいなくなるので神無月だが、出雲は神在月となる。

 地元・出雲の神はそれで自らの地位向上が約束される、というわけだ

 

 

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2019年6月27日 (木)

「唐揚げ」と「空揚げ」

 この書き方、あなたはどっちに違和感を持ちますか?

 現在、圧倒的多数が「空揚げ」だという。ネットで料理関係を検索で見ると、なるほど、ほとんど全部と言っていいほど「唐揚げ」である。

 塾頭は「空揚げ」派だ。自分で調理はしないが、軽い独特の味わいから、長年「空揚」に親しんできた。

 それを、毎日新聞の社内辞書(赤本)で空揚から唐揚に変更するという。(6/27、東京13面)

(前略)社内外の議論や識者の意見も踏まえ、今回6年ぶりに改定した赤本では「空揚」と決めていた表記を「唐揚げ、から揚げ」と変更しました。
 世の中の動向を見極めながら、機会あるごとに文字遣いを考え、検討を怠らない。そのほうが自然に感じる」という感覚も大切にしながら、ひとり善がりになることなく言葉と向き合っていきたいと思います。【幅真実子】

 「歌は世につれ世は歌につれ」と同じ論理だ。塾頭の持つ『広辞苑』はちょっと古く18年前のものだが、それには「唐揚げ」の表記がない。揚げ物はすへて中国伝来だからといって、調理方法まで「唐」をつける理由はない。

 つまり、「間違い」といってもいいほどだ。新聞は、世間の常識が間違っていればそれを指摘・是正する公器の役割がある。活字離れ、テレビ離れが言われるが、新聞がネットを後追いするようでは、存在価値がなくなる。

 「オピニオンリーダーいずこへ」のひとつである。

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2019年6月26日 (水)

トランプ、日米安保破棄発言

(朝日新聞デジタル06/26)

米ブルームバーグ通信は24日、トランプ大統領が最近、親しい人物との私的な会話のなかで、日米同盟の基盤となる日米安全保障条約は不平等として、破棄する可能性について言及したと報じた。日本が他国から攻撃を受けると米国が防衛の義務を負うのに、日本には米国を防衛する必要がないことを「一方的」などと批判したという。(中略)

 このニュースは、メディアにより扱いがまちまちである。塾頭が購読している毎日新聞では、ベタ記事の隣に一段見出しの見落としそうな記事であった。私的な会話を1通信社が伝えただけのものとして軽視したのかも知れない。

 しかし、日々発せられる「とんでも発言」に世界が振り回されている。彼の本音と情報操作ねらいを読みとるためには、いろいろな分析の中から、アメリカの政治が赴く方向を見極めなくてはならない。

 むしろ、メディアを意識せずになされた私的な会話の中に本音の部分があるかも知れない。前記引用記事の最後は、こうなっている。

同通信によると、トランプ氏は日米両政府が進める沖縄の米軍基地の一部返還について、「土地の収奪」として金銭補償を日本側に求める考えも示したという。特に、2022年度以降の返還で安倍政権とオバマ前政権が合意した米軍普天間飛行場(宜野湾市)の土地は、約100億ドル(約1兆700億円)もの価値があると発言したという。

 3回前の22日「戦争と武力行使の差」で、トランプ発言は、まるで不動産屋のようだ、と書いた。今回の発言は、そのままズバリ。そもそも普天間基地の土地を収奪したのは米軍で、現在でも敷地の約92%は現地農民などの私有地になっており、60億円台の借地料が政府から支払われている。

 トランプは、土地を返すのなら100億ドル払え、と、まるで自分の土地であるかのような言い分だ。もつとも彼にすれば、70年もわが土地のように使ってきたのだから、「占有権」の存在を主張するつもりだろうか。

 日米安保条約破棄は、本当は日本の方から言い出さなければならない。それを言うと友好関係にひびが入る、というのが日本の一貫した外交姿勢で、口が裂けても言えないことだった。

 それをトランプの方から言い始めたのだ。もちろん、日米の友好関係はかけがえのないものである。日米安保維持の価値判断、費用負担の妥当性、他国に例を見ない外国軍隊基地の常駐と安全保障、自衛隊と自主防衛の在り方など、これまで避けてきたことが「不動産屋」から見ると不思議な現象に写るのだろう。

 アメリカ国民の支持が続いているのは、この無法者のような物言いが、庶民に目新しきを感じさせているせいかもしれない。

 そういった点は、参院選を前にした最大野党の立憲民主党幹部が利用すべきだ。米軍基地を前提とした現行安保の廃棄など公約として掲げるほどの器量がなければ、世間の注目を集めることができない。

 

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2019年6月25日 (火)

「万世一系」の誤解

 女性天皇反対のため、保守系議員は天皇制についてよく「万世一系」ということを口にする。これには、明治維新当時の国粋主義復活へ持っていこうという魂胆があるからなのだろう。

 この語の初出は慶応3年で、「王政復古議」に「皇家は連綿として万世一系礼学征伐朝廷より出で候」と指摘した岩倉具視による。(中野正志『万世一系のまぼろし』朝日新書)

 尊皇攘夷の下地を作った皇国史観は、北畠親房の『神皇正統記』や国学の本居宣長、そして水戸学などに受け継がれるが、すべて歴史研究についてはベテランによるもので「一系」の「系」は、系列の「系」ではなく、系統の「系」ととらえ、中国のような王朝の交代はなかったという意味からきている。

 だから、朝廷により神代から素晴らしい政治が続いてきたとは言っていない。暴政もあったしノータッチの時代もあった。

 それが、岩倉や伊藤博文らが大日本帝国憲法を起草する段に至って次のように取り入れられた。これで見ると「万世一系」は議会とバランスを取る上での苦心の産物のように見える。

上論

朕祖宗ノ遺烈ヲ承ケ萬世一系ノ帝位ヲ践ミ朕カ親愛スル所ノ臣民ハ即チ朕カ祖宗ノ恵撫滋養シタマヒシ所ノ臣民ナルコトヲ念ヒ(後略)

第一条 大日本帝国ハ萬世一系ノ天皇之ヲ統治ス

第五条 天皇ハ帝国議会ノ協賛ヲ以テ立法権ヲ行フ

 現状の保守政治家は「万世一系」を取り違えているのだが、これを指摘、矯正しようという動きは、どこからも出ていないように思う。

 

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2019年6月23日 (日)

強制労働裁判、今度は北朝鮮相手

 韓国の有力な新聞、東亜日報(日本語版)6/22は、脱北韓国人2人が北朝鮮で強制労働を強いられたとして金正恩朝鮮労働党委員長に対して損害賠償請求訴訟を起こし、21日に初公判が開かれた、と報じた。

 2人は南北交戦中の捕虜で、33ヶ月にわたり炭坑で労働に従事、その後送還されないまま2000年まで北朝鮮で生活していた。今回の裁判開始は、日本企業に向けた強制労働判決勝訴判決が大きく影響していると想像される。

 日本の大手企業に対する最高裁判決に韓国政府は沈黙し、日本政府は抗議を繰り返している。その判決理由は、3・11独立運動を韓国憲法が建国の基礎に置いていることから、日韓併合そのものが憲法に反し不法であった――、としているのだ。

 韓国内でしか通用しない相当無理な論理だとは思うが、その点相手が北朝鮮ならどういう判決を下すのか、興味本位で悪いが、日本の新聞も追ってみてほしい。

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2019年6月22日 (土)

戦争と武力行使の差

 今朝のNHKニュースが報ずる。

(前略)トランプ大統領は21日、ツイッターで、イランがアメリカの大型の無人偵察機を撃墜したことの報復として、20日夜に3か所への攻撃を実際に予定していたと明らかにしました。

そして「何人が死ぬかと聞いたら、軍の高官からは150人との回答があったので空爆が始まる10分前にやめさせた。無人偵察機の撃墜とは釣り合いがとれないからだ」と投稿し、150人が死亡する可能性があると聞いて、攻撃のわずか10分前に中止を指示したと明らかにしました。(後略)

 トランプは「戦争をする気はない」とその前に言ったばかりだ。われわれの目から見ると、世界最大の指導力を持つ国の大統領が、どうしてそうころころ変わるのか不思議に見える。

 戦死者の数でやるかやらないかの判断をする。まるで不動産屋のマンション建設の判断入居希望者の予測次第で決めるのと同じじゃないか、と思うのだ。

 しかし、日本の戦前を見るとよくわかる。満州事変も支那事変もそれぞれ鉄道爆破とか末端による偶発的な発砲事件などに対する日本人保護や駐留軍自衛を掲げ、反抗組織の掃討を口実に戦火を拡大させて、建前上は「戦争」でなかったのだ。

 トランプの戦争には反対するが、現地の派遣米軍の軍事行動・武力行使を、必要に応じ立案、実行したり撤回するというのは、日常の作戦計画のひとつで、軍隊の最高指揮官として当然のこと、と言えばその通りだ。宣戦布告と違って議会の承認はいらない。

 つまり、イランの革命防衛隊をテロリスト集団として戦争を仕掛ける準備はできたが、国際的に認められるに至らず、「戦争」と「武力行使」を分けて考えているのだろう。トランプにとっては、イランが挑発に乗って戦争になった方がいいのかも知れないが、イランはその手に乗ってこない。

 そんな使い分けができるのか。わが憲法の9条、章の見出しには「戦争放棄」としか書いてないが、大丈夫。「武力による威嚇又は武力行使」も戦争と同列に置いている。これがあれば、首相案のように自衛隊の存在を9条2項に入れてみたりしても、第一項がある限り海外における米軍との共同作戦が不可能であることがよりはっきりする。

第九条 [戦争の放棄、戦力の不保持・交戦権の否認]日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

 自衛隊を憲法に明記し、先島諸島に駐留する自衛隊を増強しても、尖閣列島に上陸を試みようとする中国軍を実力で排除できない。憲法を厳格に解釈すると「国際紛争を解決する手段」とし武力行使はできないことになっている。竹島も北方領土も同様である。漁業権の調整や鉱物資源共同開発などで妥結点を探す交渉に入れるような雰囲気作りをする。それを日本国憲法は求めているのだ。

 ただし、ミサイル防衛システムの充実や領空・領海への侵入監視活動は、自衛のための重要な任務であるというのが、塾頭の考えである。

 

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2019年6月21日 (金)

好みの「数」

 暗証番号、マイナンバー……。人類が0から9に至る「数」に支配される時代になった。数の歴史は古い。10本の指は、言葉以上の霊性を持つ共通語だ。ところが人種・国によってそれぞれ違った数の好みがある。

 日本神話の中では「八」が圧倒的である。大八洲(おおやしま)、八尺(やたの)鏡、八尺勾玉、八咫(やた)烏、八十神、八百万神、やまたのおろちなどはその一部である。

 アーリアン民族は3またはその自乗の9、ヘブライ民族は7、アイヌ人は6、ツングースは大体5とする。さらにアメリカインディアンは4を、ポリネシアには4と8を聖数とする種族がある。(以上、大野晋『日本語をさかのぼる』、参照)

 5輪、5大陸。5は地球そのものだ。日本にはほかに七夕や七福神、七五三などもあるが、いずれも中国由来の感じがする。欧州系の国旗に三色旗が多いのはアーリアの民族性か。

 国旗といえば、イスラム圏と社会主義国家には星が配されていることが多い。星の光はアメリカの星条旗を含め5方向に光芒が向くが、6芒でシオニストのシンボルが入るのはイスラエル国旗だけである。

 国や民族の好む「数」をあげてきたが、個人にもそれがあるだろう。生年月日からくるもの、忘れられない日取りや地番からの由来、友人やグループ、車のナンバーその他、密かな宝物扱いの数字、それは明かさない方がいい。

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2019年6月20日 (木)

日韓と国際法

 韓国の旧・徴用工に対する賠償金差し押さえ判決をめぐって韓国政府は黙視、日本政府は「国際法」に準拠した解決を、という平行線から一歩もはずれず、「打つ手なし」の状態になっている。

 このまま、韓国で日本企業の資産差し押さえを現金化するようなことがあれば、「経済戦争」にもなりかねない。日本政府の主張に、韓国側の「国際法無視」という文言がある。

 国際法とはなんぞや、ということでwikiを繰ってみても正直なところピンとこない。一口でいえば「慣習法」ということになり、人々がならい親しんでいるルールということ、別の言葉で言えば「不文律」とも言える。

 それならば、成文化されていないかというと違う。条約、国連憲章、多国間協定などもすべて国際法である。ただ、トランプ大統領が、大統領のサインひとつで簡単に温暖化防止の協定から抜けるなど、国内の憲法・法律より軽視されることが多い。

 慣習法とされるのは、時代や背景の変化で価値観や解釈などが流動的な面に対応しやすいようにするためである。

 外交ルール、たとえば「国賓」の扱い方などを「国際法」として扱い、それらを集大成した解説書も存在する。

 国際司法裁判所という、国連関連組織がオランダのハグーにあり、国際法に基づき権威ある決定をするが、当事国の一方が参加しなければ取り上げられない。韓国が日本の提訴に応ずるかどうか、疑問が残る。

 この点、日本は明治維新から韓国併合に至るまで、世界に例を見ないほど、国際法を重視し、これに反しないよう気を使った政治をしてきた。

 戊辰戦争最後の戦いで幕軍の指揮官榎本武揚は、五稜郭明け渡しを前に、オランダで入手した『海律全書』が戦火で失われるようなことがあれば、国家の損失であるとし、攻撃側の黒田清隆に届けさせた。

 捕らわれた榎本が東京へ護送され、死刑は免れないとされていた榎本を釈放させ、ついには新政府の高官として活躍するようになったのは、黒田が剃髪し助命運動に奔走した結果であるとされる。(拙著『浪士石油を掘る』所載)

 明治時代は、まず西欧文明の取り込みが第一、そして、日英同盟改定で、アメリカをはじめ諸国間との治外法権など不平等条約を解消するため、国際法に忠実な姿を示す必要があった。

 このため、日韓併合は、韓国の近代化と極東安定のために各国とも賛成しており、むしろ国内に韓国の莫大な対外債務を肩代わりしなければならないとの反対意見もあった。

 この、日本と韓国の認識の差は、国際法という観点からも到底埋めることはできない。両国の生い立ちの差ともいうべきで、安倍・文会談では到底解決しないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

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2019年6月19日 (水)

アメリカの国防長官、なり手なし

 時事通信の配信を箇条書きにすると次のようになる。

■マティス= 昨年末に国防長官を辞任

■シャナハン= 現・長官代行→今回、長官指名を辞退

■マーク・エスバー= 現・陸軍次官→長官代行と交代

■軍トップ= 長官不在のまま

 トランプ大統領は、昨年末に辞任した次の次にあたるエスバー氏を指名する可能性が最も高いとされているが、その彼からも辞退されたらどうなるのだろう。イランをめぐる中東の現状は一触即発といっていい。

 日本では、内閣総理大臣が指名した陸軍大臣を、軍が就任拒否をして内閣が総辞職、変わった近衛内閣の元で第二次大戦へなだれ込んだことを本塾でも書いた。

 制度の違うアメリカだが、人事の行き詰まりが事態を思わぬ方向へ導きかねないということを心配する時期にきている。

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2019年6月18日 (火)

凧とイカの違い

 新潟市に「白根凧合戦」という伝統的な行事がある。今年も今月6日から10日にわたって開催されたようだ。塾頭は、かつてこの現場近くに住んだことがあるが、その後下越に移り住んだら、そこでは、タコではなくイカという人も何人かいた。

 「タコ」は関西を中心とする方言で、それ以外の全国各地にも散在し、総数では「イカ」を上回るので、これを標準語として明治以降に採用したとされる。(徳川宗賢『日本の方言地図』参照。以下同じ)

 いずれにしても、日本古来の風物かと思っていたら、言葉としてそれが最初に記録されたのは1620年、江戸時代初期で長崎の耶蘇教信者の風習として取り上げた『破提宇子』に、子供の遊びである「烏賊旗(イカのぼり)」を使うとしたのが最初らしい。

 『古事記』『日本書紀』『万葉集』をはじめ『源氏物語』その他の詩歌にも一切出現しない風習だが、その頃にはイカとかタコの名で存在していたことを示す。

 結論からすると、「のぼり」とか「はた」以外の「タコ」「イカ」は、空中におけるその姿が海中動物を連想させ、国内で自然発生したのが最初で、それが言葉の分布の複雑さに及んでいるのだろう。

なお、「凧」という漢字は、日本だけの国字で、他国には通用しない。全く新しい言葉だったのである。

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2019年6月17日 (月)

急転直下

 毎朝、その日のブログネタをマスメディアから探すのが日課だが、今日は事件の早い展開に驚いたこと2件。

 ひとつは、千里山の交番で警官が刃物で刺され拳銃が奪われている件。犯人が相当計画的かつ慎重に準備を重ねていたと報じられており、防犯カメラの映像があったにしろ、逮捕がこんなに早いとは思わなかった。

 もう一つが、香港の中国への犯人引き渡し条例反対デモ。103万人、参加者は人口の7人にひとりと称され、空前の大衆行動のが審議をストップさせたが、撤回ではないとして昨日再度立ち上がった。

 今度は200万人だという。政府は16日夜、トップの林鄭月娥行政長官が「多くの市民の失望と心痛を招いたことを謝罪し、誠意と謙虚さをもって批判を受け入れる」意向だとする声明を発表した。

 参加人数に誇張があるにしても、政府は香港全体の民意と受け取らざるを得ない状況であると判断したのであろう。中国の反応は聞こえてこないが、習金平は相当ショックを受けているはずだ。

 それにしても、動きの鈍い日本政府が目立つようになった。一歩先を行くように見せかける外交も、底が割れており北朝鮮にしろイランにしろ相手にされていない。

 その中で、わずかな変化の兆しが見えてきた。新聞の世論調査による内閣支持率のわずかな変動を気にしない方だが、週末・昨日にかけて行われた調査が発表されている。

 毎日新聞が5月の前回調査から3ポイント減の40%、不支持率は同6ポイント増の37%。 

 共同通信では、47.6%で、前回調査の50.5%から2.9ポイント減となった。不支持率は38.1%。(19年6月16日)

 決して大幅とは言えないが、これまで各社の調査で微増を続けてきた支持率が、低下の兆しを見せ始めたのか、と思わせる点である。

参院選を前に、安倍首相は、急転直下を用心した方がよさそうだ。

 

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2019年6月16日 (日)

梅雨の晴れ間

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■今日の大ニュース

香港の103万人デモで犯人引き渡し決議凍結

――先行きに晴れ間も

■今日の小ニュース

詐欺電話、「捕えてみレぱ我が子かな」京都府警

――官僚のお先行き真っ暗

 

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2019年6月15日 (土)

季節が無くなった「雨」

しとしと、じめじめ、むしむし

これが6月、梅雨時のイメージだった。

♪米山さんから雲が出た

いまに夕立が来るやら

ピッカラ シャンカラ 

ドンカラリンと 音がする

これは、7、8月。そして、降る雨は、ざあざあ。

♪雨降りお月さん雲の蔭

お嫁にゆくときゃ 誰とゆく

一人でから傘 さしてゆく

から傘ないときゃ 誰とゆく

シャラシャラ シャンシャン 鈴つけた

お馬にゆられて ぬれてゆく

これは秋雨のイメージ。

「春雨じゃあ 濡れていこう」

これは、新国劇の月形半平太のせりふ

♪雨雨降れ降れ 母さんが 蛇の目の

お迎えうれしいな ビチビチチャプチャプ

ランランラン

これも春雨のイメージ

ところが最近

「暴風、大雨、竜巻、落雷、そして崖崩れにご注意」

が季節を問わない天気予報の常套句になってしまった。

 

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2019年6月14日 (金)

ホルムズ海峡とトンキン湾

 昨夕から今朝にかけ「ホルムズ海峡」題した本塾の過去記事に、6件のアクセスがあった。今回、同海峡で日本がかかわる2隻のタンカーが何ものからかの攻撃を受け、火災被害を受けたということに対し、何か書こうと思ったが、誰が仕掛けたのか、目的は何かについて皆目わからない。

【ワシントン共同】ポンペオ米国務長官は13日、国務省で記者会見し、イラン沖のホルムズ海峡付近で起きた日本などのタンカー2隻への攻撃について「イランに責任がある」と名指しで非難した。さらに安倍晋三首相のテヘラン訪問中にタンカーが攻撃されたことに触れ、最高指導者ハメネイ師が「安倍首相の外交努力を拒否し、日本のタンカーを攻撃することで日本を侮辱した」と批判した。

 イラン政府は13日、タンカー攻撃への関与を否定したが、トランプ政権が早くもイランの関与を断定したことで、緊張緩和に向けた動きが失速する恐れがある。

 そこに出てきたのが、上の記事である。ホルムズ海峡の制海権を握っているのは、周辺国ではなく、アメリカ海軍である。被害を受けた船舶の乗組員をいち早く救助したのが、米軍艦であることを見ても明白だ。米艦は、タンカーが被爆する前から同じ海域にいたとすれば、ミサイルの軌道を把握していたとしてもおかしくない。

 それならば、どこから発射されたか即座にわかるはずだが、「イランに責任がある」という言い回しは、その原因を指摘する意味にも取れ、米国側を含めて発射元を特定したとは言いきれない表現になっている。

 イランの軍隊は、「革命防衛軍」でホメイニ革命以来、宗教指導者・ハメネイ師の指揮下にある。アメリカの経済制裁で石油の輸出が減退し、危機的な状況にある時期に同海峡通過を不安定にすることを指示するとは考えられないし、「日本を侮辱する」理由もメリットもない。

 アメリカがそんなに愚かだとは思いたくないが、ベトナム戦争突入の口実づくりにした「トンキン湾事件」のことを思い出さずにはいられない。

 

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2019年6月13日 (木)

追いきれない殺人事件

 毎日新聞社会面(6/132425面)から見出しを拾った。

・駐車場に女性遺棄容疑 京都・日向 市職員ら2人逮捕

・児相「特定妊婦」と把握 札幌2歳児衰弱死 

・1歳長女暴行死の疑い 静岡 頭部外傷、21歳父逮捕

・生後3か月女児「床に落とした」 新潟・病院で死亡

・女医殺害容疑 山形大生逮捕 評判の良い眼科医

・妻殺害の夫懲役15年 千葉地裁判決 ほう助の母は7年

 殺人事件といってもアウトローの仕業ではない。犯人や被害者はハイソサエティ―に多く、近親者同士とか子供が犠牲になるという異常現象である。

 高齢者運転の交通事故激発と並んで、もはや社会や政治が関与すべき時期に来ているのではないかと思う。

 列記したように、一つの事件はその背景とか裁判にまで及ぶが、事件ごとに続報が続く。とても一つ一つを追いきれないのは、塾頭の認知症のせいではないだろう。

 こんな現象は過去になく、怪奇事件や近親者殺しなどがあっても、特異な例として長く語り継がれるものだった。

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2019年6月12日 (水)

氏・名の順序、日本の勝手

 「氏名の英語表記は名字を先に」という政府方針が明らかになったのは先月21日ころである。この件について、日本より中国の「人民網」などの方が大きく扱っている。

 それは、朝鮮・ベトナム・中国などは以前からそうしており、日本独特の特異な例であったということだ。全世界を調べていないが、維新で西欧文明取り込みに急なあまり、氏名表記まで、それにあやかろうという気があったのではないか。

 言い出したのは、柴山文部科学大臣で、20年も前の国語審議会の「言語や文化の多様性を生かすため名字を先にするのが望ましい」とする答申に基づいている。

 中国などの論調に特段批判めいたものはないが、アジアで伝統的な風習を軽視、西欧化・近代化に先んじて近隣国の上に立とうとしたことを、暗に揶揄しているようにも見える。

 河野外務大臣は、記者会見で「各国報道機関に要請したい」と言明したが、欧米報道機関では、これまで続けてきたSinzo Abeなどを変えることの混乱を予見しない、勝手な要請だと、冷ややかな反応もあるという。

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2019年6月11日 (火)

ロシア・マスコミの造反

今回、内務相は、捜査を指揮したモスクワ警察の幹部らの解任をプーチン大統領に提言するとしていて、メディアの報道が捜査当局の判断を覆す珍しいケースとなりました。(12日08:19)
 前回書いた香港市民による空前の大規模デモに続き、今度はロシア・マスコミによる言論弾圧に対する当局への一斉反撃が始まった。最近、狡猾な介入が露骨になってきた日本やアメリカでもこんなことはない。

 なにか、ベルリンの壁の二の舞になるのではないか、とさえ思えるような事態だ。鉄壁のように見える社会主義体制が意外なもろさを呈し始めたのだ。

 道はふたつにひとつ。政権が非常事態宣言か戒厳令のような超法規的権力を手にし、軍隊まで使って新聞社を沈黙させ、御用紙だけにして完全独裁国家にするか、民衆の力をおそれ、融和策や改善策で当面を繕い体制を維持しようとするか、である。

(毎日新聞6/11、夕刊)

 ロシアで反政権的な調査報道をしていた記者が今月上旬にモスクワで逮捕され、主要メディアが一致して「冤罪(えんざい)」と訴えている。強権的なプーチン政権下では異例の事態で、10日には大手3紙が1面に共通の見出しを掲げて抗議の意思を表明。背景には、政権によるメディア規制や言論弾圧への強い危機感があるようだ。【モスクワ大前仁】

 逮捕された記者は、当局が用意した麻薬を、記者が所持していたことにして、強引に逮捕された模様。

【追記】(TBS)6/12 12:25

「急展開です。今、ゴルノフ記者が内務省の建物から出てきました。証拠不十分として釈放された模様です」

 

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2019年6月10日 (月)

香港デモ、7人に1人参加

 香港のデモ参加者103万人。大変な数だ。いわゆる60年安保、自民党単独可決に対して空前といわれた60/5/26国会デモが、17万人。自然成立した6/19日は33万人。

 日本の全人口1億人超から見れば、岸首相のいうように野球見物をする人の数に近いのは確かだ。ところが香港は、子供から老人まで含めた7人にひとりという勘定になる。

 組織的動員では、こんなに集まらない。香港の「民意」であることに疑いの余地はない。ただし、中国の全人口となると、けた違いの少数意見になる。

 市民らが抗議している「逃亡犯条例」の改正案は、事件の容疑者を香港から中国本土に引き渡せるようにするもので、香港政府は7月までの可決を目指している。

 デモ参加者らは、中国に批判的な言動を行った場合、何らかの容疑で逮捕されて、引き渡しの対象になる可能性があると抗議しているのである。

 基本的人権が侵されるかも知れないというもっともな心配で、デモの質を加味すると中央政権への波紋は決して少なくない。

 沖縄の辺野古埋め立てと比べながら、民主主義の根幹とは何かを考えざるを得ないニュースだ。

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2019年6月 9日 (日)

解散のための国会延長か

 休み前の金曜日、丸山穂高議員が国会の「糾弾決議」を受けてどう対応するか目を離せない――で記事をしめた。明日、月曜日にもう一つ目を離せないことがある。

(時事ドットコム)

 政府が7日に閣議決定する「スーパーシティ」実現に向けた国家戦略特区法改正案の扱いをめぐり、自民、公明両党のずれが6日、表面化した。公明党は同日の政調全体会議で改正案を了承したが、今国会成立にこだわらず、会期延長も必要ないとの立場。一方の自民党は、延長も排除しない考えを示した。

 自民党内では会期を延長しての衆参同日選が取り沙汰されているが、同日選に反対する公明党が同改正案の処理を理由とする会期延長にくぎを刺した形。与党の足並みの乱れは終盤国会の行方に影響を与えそうだ。

 公明党の桝屋敬悟中央幹事会長代理は記者団に「(同改正案は)提出だけという形になると思う」と指摘。個人的な考えとして「一歩でも進めたいというのは当然だが、物理的には簡単ではない」と語った。

 同党の斉藤鉄夫幹事長も記者団に「会期延長と法案提出は直接関係していない。(同日選は)全く関係のないことだ」と訴えた。

 これに対し、自民党の森山裕国対委員長は記者団に「(公明党と)齟齬(そご)は生じないと思う。通さなくてよい法律が出てくるはずはない」と強調。「会期内にどうかということは、その時に判断する」と述べ、会期延長に重ねて含みを持たせた。

 会期延長してまでして通さなければならない法案ではない。解散権は国会開会中でなければ、行使できないということが焦点になる。

 かといって、今国会中に解散を決めてしまうと、G20の日程にからんで、国際会議がお留守になってしまうような事態になりかねない。その道具として上記特区法案が出てきたというのだ。

 法案を担当するのは、片山さつき地方創生担当大臣である。日本会議懇談会に所属する同大臣が、首相と水面下で組んでいるとしたら、質の悪い陰謀がらみということになる。

 

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2019年6月 8日 (土)

江戸時代の児童福祉

 毎日のように報道される児童虐待、近親者の殺傷事件、それを後追いする政治と施策――。

 江戸時代はどうだったか。以下、西山松之助編『江戸ことば百話』東京美術、から拾った。

町内で捨て子があると、その旨を届け出た上、町内で大切に養育し、素性の確かな貰い手があれば、養育金までつけてやり、もらった方もその旨を届け出ている。こうした安心出来る方法を取っているため、子供が多くて生活に苦しむ者が捨て子をするのである。(『正宝事録』1725・享保10年)

 その一方で、こんな犯罪も。

奉公人同士が密通をしたため解雇となり裏長屋に住んだが、子供が生まれてその養育をしかねるありさまとなった。そこで計略を巡らし、わざと我が子を捨て子にし、その子を養ってもらっておいて、自分は引越しをし、名前も改めて他人を装い、その子を貰いに出る。そうして養育金三両をまんまとせしめた。(『金(こがねの)父母(かぞいろ)1777・安永6年)

 なんとも、のどかでほほえましくもある。ただし、今、それを復活させるわけにはいかない。無情なDNA検査が邪魔をする。

 

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2019年6月 7日 (金)

丸山議員が「風」に

 本塾は先月18日に、「丸山穂高議員辞職不要」と書いた。

 当初の、北方領土訪問団メンバーに向けた発言内容を新聞で見る限り「領土問題解決は、しばしば戦争になるほど困難な問題ですよ」という問いかけをして、それを回避しながら目的を果たすにはどうすればいいか――という本質的な議論を引き起こそう、とする会話のアヤかと思ったからだ。

 現に政治家の中にも、北方領土問題を選挙向けのパフォーマンス程度にしかとらえていない向きが多い。それに一石を投ずる意味ならば、不用意発言ながら言論の自由の範囲に入る。選挙や利権に関係づけることだけが仕事と思っている議員よりはましだ。

 それが、酒の勢いによるわいせつ発言や、夜間外出禁止を破ろうとしていたことも明るみに出て、議員自体の資質が問題となり、このたび衆議院全会一致で「糾弾決議案」が可決された。

 本塾も前回の記事が不当だったことを認め、全面撤回する。仮に丸山議員があくまでも辞職しなれけばどうなるか。日本の政治レベルの低さを世界中にさらし、国民の政治不信は留まるところを知らない、ということになる。

 毎日新聞の社説では、「維新の責任で辞職説得を」という表題を掲げたが、筋違いもいいところ。すでに除名処分に処した日本維新の会にそれができていれば簡単だった。丸山がそれを受け入れても受け入れなくても、維新は恥の上塗りになるだけだ。

 議員の資格を奪うには、1.議会を解散して再当選させない。2.解職のための住民投票制度。3.法改正(場合によれば憲法)などの措置が必要となる。それには膨大な費用がかかるし、解散の口実を模索していた安倍自民党だが、党内には、この件はマイナスに働く、という意見も出てきそうだ。

どっちに向くのか、目の離せない展開が続くことになる。

 

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2019年6月 6日 (木)

『海舟座談』

(毎日新聞06/06

安倍晋三首相は5日の参院本会議で、日米貿易交渉を巡りトランプ米大統領が環太平洋パートナーシップ協定(TPP)を上回る関税引き下げなどを求める考えを示唆したとされる発言について、「抗議すべき内容のものとは考えていない」との考えを示した。

(『海舟座談』岩波文庫、明治三十一年/1898、十一月三十日)

国というものは、独立して、何か卓絶したものがなければならぬ。いくら西洋西洋といっても、善い事は採り、そのほかに何かなければならぬ。それがないのだもの。つまり、アジアに人がないのだよ。それで、一々西洋の真似をするのだ。西洋は規模が大きくて、遠大だ。チャーンとして立っているから、ほかが自然に倒れるのだ。まるで、日本などは、子供扱いだ。褒めてやったり、叱ったりする。それで善い気になってるというものがあるものか。

今日は引用だけである。何か付け足すのは、野暮。

 

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2019年6月 5日 (水)

ウランから水素へ

(NHKニュース)

JR東日本は、燃料電池で走る鉄道車両を開発し、2020年代半ばの実用化を目指すことになりました。

この鉄道車両の動力源は、次世代のクリーンエネルギーとして注目される水素です。屋根の上に水素タンクが設置され、車両の下の部分にある燃料電池で空気中の酸素と反応させて電気をつくり走行します。二酸化炭素は排出しません。

水素を一度満タンにすると、約140キロの走行が可能です。通常の電車と異なり、火力発電所で発電された電力を使わないため、環境にやさしいという特徴があります。

また、架線や変電所も必要ないため、設備の維持コストを減らすことが可能だということです。

 塾頭が最も期待している次世代エネルギーは、水素である。化石燃料(石炭・石油類)の中では、CO₂やSO₂など公害ガス排出が最も少ないメタン(天然ガス)の主成分であり、日本近海の深海に多く堆積するメタンハイドレートはまだ手つかず状態にある。

 それをそのまま燃やせば、少量とはいえ、温暖化ガスが出るし、メタンハイドレートが泡として海面に出てくれば、やはり温暖化ガスになってしまう。

 中国では、電気自動車の開発が他に先行しているというが、それを既存の電源プラグで取り込むのでは、火力発電や原発の電気を使うことになり、完全な再生可能エネルギーにはならない。

 水素は燃やすのではなく、電池として使うのである。太陽光発電で得た電気で水を電気分解して水素を得る。その水素を水にもどす過程で、再び電気が得られるということになる。

 化学反応を効率的に行う触媒、水素の液化、その保管・運搬・補給の施設など何がしかの技術開発が必要であるとしても、実用化には数年あればいい。費用もそうかからないだろう。家庭用燃料電池システムは、電力・ガス・石油等エネルギー関連会社などですでに開発されている。

 前述のように鉄道会社が開発するのであれば、広大にわたる線路上を太陽光パネル設置の空間として利用を考えたらどうか。電車に送る送電線はいらなくなるし、電柱も利用できる。

 これまで、農地の上は作物の生育に影響するというので、パネル設置ができないという考え方だったが、支柱の高さやパネルの幅を工夫することで農産物生育に支障を来たさないということが分かった。

 太陽光発電作り過ぎも水素が解決してくれる。放射能廃棄物の処分場所もない原発に比べれば、前途洋洋だ。

 

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2019年6月 4日 (火)

日韓関係のウソ摘発

 安倍外交は、日米の大手マスコミからは、トランプ大統領のはちゃめちゃぶりと合わせ、追従・おべっか外交と揶揄され実質中身が何もないという、低い評価を受けている。

 安倍首相の訪問国・地域の数の多さは破格だ。第2次政権以降79に上るが、それがどう国民生活に結びつくのか、取り上げるほどの効果は見えてこない。

 にも関わらず、「よくやっている」という評価に結びついているようだ。それが、内閣支持率を着実に伸ばしつづけ、野党の出る幕をなくしている。

 一番近い国、韓国との関係など、1ミリも動いていないし、改善の兆しも見えてこない。その他の国との友好促進に励むのは、「お仲間」を増やしたい一心からなのかと邪推したくもなる。

 室町幕府以前の最古の外交資料集には、『善隣国宝記』という題がついている。朝鮮・中国との関係記録が主な内容だが、隣国との関係を国宝に比すという位置づけをしている。

 今の外交方針が間違っているとは言わないが、日韓関係の歴史認識が史実を軽視または歪曲した主張が幅を利かし、そのうちそれが「歴史」として定説化するするおそれがでてきた。

NEWSポストセブン」を見て知ったのだが、『韓国「反日フェイク」の病理学』の著書がある韓国人ノンフィクションライターの崔碩栄氏は、そうしたイメージとは正反対の「証言」が残されているということを示した。

 韓国で2001年に出版された『私の経験した解放と分断』(趙文紀・著 韓国精神文化研究院、図書出版先人)には、次のようなやり取りが収録されている。

(インタビュアー)この話からお願いします、1942年度でしたか? 徴用で行かれたんですよね?

──徴用ではないです。ほとんどの記録が徴用でしょっぴかれたかのように書かれているものが多いですけど、徴用ではなく、徴用という話がなぜ出たかというと、行くときには軍需工場に行ったんです。募集があって行ったんですよ。会社から(募集が)あって、この国の就業紹介所で。ソウルで募集がありました。応募したら合格しました。(倍率は)12対1だったか、ものすごく厳しかったよ。

実は、私は資格という面で見たら、そこに応募する資格もなかったんですよ。年齢もそうだし、学歴もそうだし、上手く誤魔化して、その募集官という人の前で芝居をして何とか入れてもらったんですが、そこに行って、現地で行った翌年に戦争が激しくなって、軍需工場だから、そこの全従業員を、日本の人だろうが韓国人だろうが、そこはその時、韓国人が何千人もいました。

みんなが現員徴用(一般募集により配置され働いていた人の身分だけを徴用者に転換する制度)だといって、それで現地で働いている、その状態のまま徴用ということになってしまったんです。徴用でしょっぴかれたのではなく、従業員たちは、日本が定めた法によって、まあ、身分が一日にして徴用者に変わってしまったということです。記録上、それで徴用でしょっぴかれたみたいになっているんだよ

 別の例では、住友炭鉱で働きだして五年経ったころ、日本が戦争に負けた。「戦争が早く終わったんで、本当は悔しかった。住友が大事にしてくれたから」という証言もある。 

 これらの老人の証言によると、徴用が始まる前に学力や年齢などを偽ってまで労働者の募集に応募し、高い競争率を乗り越えて日本へ行き、仕事をしてきたのだという。また、同誌には次のような引用もある。

日韓両国の教育とメディアが伝える朝鮮人労働者の姿は飢えと重労働に苦しむ奴隷そのものだ。しかし、朝鮮人労働者の中には大金を貯めて帰国した人もいたし、無一文で渡日し工場労働者を経て会社を設立し社長の座まで上り詰めた成功者も、日本での生活に満足して日本に残った人もいた。ただ、残念なことにこのような話は過去の記録と、ほとんど知られていない個人史の記録でしか出会うことができない。

このような偏った記憶は、常に「被害性」を強調しながら歴史を語る韓国側にも責任があるが、朝鮮人労働者を常に「弱者」そして「同情の対象」としてしか語らない日本のメディア、研究者たちにも一部の責任はあると思う。

私が見つけた資料と確認した記録を見る限り、私の先祖たちはそんなに弱い人たちではなかった。彼らは自分の権利と利益を守るため抗議する時は徹底的に抗議をし、上司や監督と揉める時も怯むことはなかった。殴られたら殴り返すくらいの根性もあった。何より経済的な利益に敏感で、少しでも賃金と待遇がいい職場を探して転職や引越しをし、時には脱走も辞さなかった。日韓の教育とメディアが表現する朝鮮人の姿、つまり給料も貰えず、飢えや暴行に苦しみながらも黙っているような臆病で、無気力な人ではなかったのだ。

 こういった証言が韓国内で出ていることに、塾頭はやや安心した。塾頭の体験した小学生時代の常識と合うのである。

 もう一つ、「韓国側に、朝鮮人労働者を常に『弱者』そして『同情の対象』としてしか語らない日本のメディア、研究者たちにも一部の責任」という指摘がされたことである。

 戦争を知らない世代のための証言者が減る一方である。同時に、日韓関係に関する正しい歴史認識が、消滅の危機に瀕していることを韓国側から喝破してもらった。

 同感であるとともに敬意を表したい。日本のメディア・学会が無関心であることに憤りを感ずると共に、戦後の歴史学をリードした進歩的文化人や学者の主張が、真実を無視したプロパガンダに走った責任が、いまだに清算されていないことに目を向けなければならない。

 塾頭は阪神工業地帯に住んでいたが、近所にほとんど朝鮮人が住んでいる長屋があった。農作業をする老人、大手工場勤務の夫、川にで棒でたたく朝鮮式の洗濯をする主婦、そして学友には、強制されたはずの姓氏改名ではなく、金君・李君・朴君達とも机を並べた。

 そんな家族のいる朝鮮人たちが、強引に拉致されて来たはずがない。学校では、すべて天皇陛下の赤子、差別は絶対に許されなかった。いじめ?、喧嘩もあったが強いのは朝鮮人の方。習字はいつも張り出される達筆の子もいた。

 また戦後、韓国太田の小学校校長だった日本人の子が、引き上げてきて同級生になったが、向こうの様子を聞くと、内地と特に変わったことはないと言っていた。

 徴用工も従軍慰安婦もそうだが、特定個人の証言だけが独り歩きし、あたかもそれが全体で、歴史であるかのような扱われ方が定着するのは、歴史への冒涜になる。今、手を付けないととり返しの付かないことになる。

 

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2019年6月 2日 (日)

こどもにつたえる日本国憲法

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日本国憲法は、人類の歴史からの

私たちへの贈り物であり、

しかも最高傑作だと私は信じています。

日本国憲法の力で、

世界中の問題を解決することができれば、

私たちは人類の歴史に、

まことに大きな贈り物をすることになるのではないでしょうか。

(写真の図書の文末より)

 

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2019年6月 1日 (土)

八百万神・日本

 八百万神(やおろずのかみ)は、日本の神の数である。天体から山や海、動植物から路傍の石にまで、すべての存在に神が宿すと考える。

 それでは多すぎるとして、江戸時代に編み出したのが「七福神」だ。次に並べてみる。(『神社から読み解く信仰の日本史』参照)

  1. 恵比寿(日本土着)
  2. 大黒天(ヒンズー教由来)
  3. 弁財天(ヒンズー教由来)
  4. 毘沙門天(仏教由来)
  5. 布袋(仏教由来)
  6. 福禄寿(道教由来)
  7. 寿老人(道教由来)

 キリスト教・ユダヤ教・イスラム教などの一神教は、すべての存在を創造したのが唯一の「神」であって、複数の存在は許されない。根本は旧約聖書に置いている。その一神教同士の戦争は歴史上絶えることがなく、今でも続いている。

 本来一神教から見て、多神教徒は背教として抹消されなくてはならない存在である。手の施しようのない中東の一神教同士の争いに、八百万の神が存在する国から安倍首相が仲介を買って出るなどはということは、歓迎と困惑相なかばするのではないか。

 

 

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