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2019年2月24日 (日)

日韓衝突の底流

某週刊誌系サイトを見ていたら、韓国の軍艦による自衛隊機に向けた火器管制レーダー照射事件について、「韓国政府と同軍部に意見の不一致があり、これがエスカレートしてクーデターにまで発展しかねない」というような憶測記事があった。

根拠はわからないが、事件の底流と「軍」が持つ属性にもっと焦点を合わせなければならない。軍人の「独断専行」は、奨励されることがあってもそれで罰せられることはないのだ。

本塾でも過去、張作霖暗殺事件などで日本陸軍がとった行動の追及が甘かったことについて、『陣中要務令』の存在を指摘してきた。

それはさらに、陣中要務令(1924年)、戦闘綱要(1929年)、を統合し、昭和期の陸軍幕僚による陸軍戦術教範として盧溝橋事件の翌年(1938年)に再確認された。戦後、新憲法下で生まれた自衛隊でも、旧軍部の伝統が生きのび、陸上自衛隊の野外幕僚勤務・野外令はこれを参考に制定されている。

作戦用務令

「第五 凡そ兵戦の事たる独断を要するもの頗る多し。而して独断はその精神においては決して服従と相反するものにあらず。常に上官の意図を明察し、大局を判断して状況の変化に応じ自らその目的を達し得べき最良の方法を選び、以て機宜を制せざるべからず。」

韓国のレーダー操作担当兵も、とっさに「危険」と判断しててめ上官の命を待たず(独断)で行動したのだろう。それをせずに仮に味方が損害を被るようなことがおきれば、責任はその兵にかかってくる。

これがどこの国の軍隊でも持っいる共通の属性である。自衛隊や防衛省もそれを知っている。だから、新証拠をあげて追い打ちをかけることは避けているのだ。あうんの呼吸である。そこが従軍慰安婦、徴用工などとは根本的な違いである。

もっとも警戒しなければならないのは、自衛隊を「軍」に転化させたい安倍首相の底意である。憲法に明記するのは家族や息子を安心させるためではない。装備・行動ともに「軍」相当であることを内外に示したいからである。

 

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