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2018年9月

2018年9月30日 (日)

玉城デニー氏当選

  メディアの速報によると沖縄県知事選は、玉城デニー氏(58)が当選した。安倍政権にどれほどの打撃を与えるか、確報を見てから分析したい。結果判明は11時ころとされていたのが1時間半も早い。

公明党支持者の離反と支持政党なしの辺野古移転反対が大きかったのではないか。安倍首相がこれをどうかわすのか見守らなければならない。

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マレーシア、日本国憲法が手本

27日に「首脳人事払底」と題し、トランプをはじめ国連演説を聞いても世界をリードするような各国首脳が見当たらないと慨嘆した。

かつてはアセアン諸国が国際和平の軸として期待したこともあったが、タイでは不安定な軍事政権が続いており、ミャンマーもアウンサンスーチーさんに期待したころとは違い精彩を欠く。

その中で、高齢ながら頼もしい人が出てきた。マレーシアのマハティール首相である。安倍首相でないのがなんとも残念。単なる思いつきでないことを示すため、全文を引用させていただく。

【ニューヨーク時事】マレーシアのマハティール首相(93)は28日、ニューヨークの国連本部で記者会見し、地域機構が弱体化して未解決の問題もそのままになっていると指摘し「世界は国連創設時よりも結束できていないように見える」と危機感を表明した。5月の総選挙で首相に返り咲いたばかりのマハティール氏は、前回首相を務めていた最後の年である2003年以来の国連総会出席となった。

マハティール氏は、中東の紛争が広く拡散し、パレスチナ問題もいまだ解決しない現状に触れ「国連創設時は戦争予防について多く(の国)が考えていたが(今の)世界は本当の方向性を持っていないように見える」と苦言を述べた。国連が発足した1945年、マハティール氏は20歳だった。

また、国連安保理などによる制裁を、罪のない人まで巻き込む「現代の包囲攻撃」と表現。米国による対イラン制裁を念頭に「マレーシアがイランと問題がなくても、イランと貿易できない」と批判した。一方で「われわれが大国に制裁をかけたくてもそれは不可能だ」と語り、大国と小国の間に横たわる不平等を訴えた。

一方、日本の憲法9条について「(侵略)戦争を認めない日本の憲法にならうことを検討している」と述べ、マレーシアの憲法改正に意欲を示した。 【時事通信社

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2018年9月29日 (土)

高い買い物[改憲論④]

反戦塾を名乗っているから自衛隊の装備について無関心というわけにはいきません。護憲をいう人であれば、一応の勉強をしておく必要があります。

今日の新聞によると、来年度からの5か年計画でアメリカからイージス・アショアやステルス戦闘機F3を購入する予定のようです。いずれも新開発した高価格製品でアメリカの言い値をそのまま受け入れることになるでしょう。

イージス・アショアは国内2か所に設置する計画ですが、飛んでくるミサイルを早期に発見し、中間段階で撃ち落とすシステムを持っています。これで相手国本土を攻撃するわけでなく、あくまでも日本のミサイル防衛システムなのだから、自衛隊が持ってはならないということにはなりません。

ただし、中国とロシアは反対しています。日本を攻撃できなくなるからではなく、アメリカとのミサイル戦争を考えた場合、ICNMや核弾頭のバランスが崩れるということでしょう。

日本は、「国の交戦権は、これを認めない」国ですから、それとわかっていても撃ち落とすわけにはいきません。ただ、アメリカは同盟国なので、直ちに知らせることぐらいは可能かもしれませんが、言い値で買うのではなく、共同研究の方にもっと力を入れるべきです。

F35もそうですが、兵器は日進月歩で技術革新が進み、その後兵器も全面的に輸出国に異存らざるを得なくなります。首の根っこをおさえられ、抜け出せなくなれば「属国」です。

次にF35の方ですが、ステルス戦闘機で相手国のレーダー網を突破して爆撃する能力があります。短距離滑走で離陸でき、垂直着陸も可能、つまり航空母艦用じゃあないですか。航空母艦もなく専守防衛のため必要だという理由は全く見当たりません。戦闘機が必要なら国産で十分でしょう。

開発に相当無理をしたためでしょうか、今日の外電でははじめてのF35の墜落事故が報じられています(AFP)。

このような買い物をするのは、首相のいう「そのことが我が国の防衛力強化にとって必要だ」というのはウソで、トランプが26日の記者会見で日本との会談で言ったとされる「現状のような大赤字は望んでいない。もっと買わないとだめだ」と、防衛装備品購入増にいたったいきさつが真相でしょう。

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2018年9月28日 (金)

自衛隊の生い立ち[改憲論③]

自衛隊はいつどのようにして誕生したのでしょうか。GHQによる占領が5年目に入った1950年(昭和25)吉田茂首相のもと、日本の政治もようやく安定期を迎えようとしていました。

しかし、ソ連の赤化攻勢による緊張状態も高まり、日本もその埒外にあるとは言いきれない社会情勢があったのです。前年の夏には国鉄総裁が暗殺されるという下山事件、無人電車が暴走して6人が死亡する三鷹事件、東北本線で列車が転覆し3人の死者を出す松川事件など、意図的に社会を混乱させようとするテロという位置づけになりました。

そして50年6月25日、朝鮮戦争が始まったのです。アメリカ軍は日本駐留部隊を朝鮮半島に出動させることになり、第8軍の全体を朝鮮半島に振り向け、日本における防衛兵力・治安維持兵力が存在しないこととなりました。

アメリカは大勢の家族も残したまま、日本の治安を悪化させるわけにいきません。そこで7月8日、日本政府に対して7万5000人の警察予備隊創設と海上保安庁8000人の増員を指示しました。

内部の敵に備えるためです。大戦後は熱い戦争より、内部工作による政府転覆が主になりました。それは、現在でも続いておりそのほとんどが内戦の様相を呈しています。こうして発足した警察予備隊は、後に保安隊と名を変え、さらに自衛隊となって現在に至ります。

この経緯から考えると、装備が相当近代化したものの、海外侵略を目的にしたものでなければ直ちに憲法違反とは言えません。講和条約が結ばれて、占領軍が在日米軍になり旧安保条約、さらに岸信介元首相が現安保条約へと変えました。

そしてこの間、憲法は一言一句変わっておらず、安保条約もその線をくずしていません。こう見ると自衛隊が集団的自衛権を発動するのは、日本国内およびその周辺と考えるのが精いっぱいでしょう。

前段で「内部の敵」という表現を使いましたが、冷戦が終わった今、日本を外国の支配下に置こうとする勢力や、オーム真理教のような団体が国家を転覆させようとする心配は皆無と言っていいと思います。また、その範囲なら警察隊で対処すべきで、自衛隊のような重装備が必要だとは考えられません。

そのあたりを次回は考えてみたいと思います。

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2018年9月27日 (木)

首脳人材払底

国連安保理の一般演説で「歴代のどの政権よりも多くのことを達成した」とトランプ大統領が自慢、各国の参加者の失笑(ワシントンポストなどは「嘲笑」と書いている)を買った。

国内共和党などの集まりなら、大拍手が起こるところだが、トランプも気がついて苦笑、「ま、いいか」と言って後を続けた。アメリカのトップとしてはかつてない異様な姿だ。

ロシアのプーチンも、思いつきだといって、日ロ友好条約を前提条件なしで本年中に結ぶという、できもしないことを広言した。EUをまとめるうえで頼りがいのあった独・メルケル首相は、側近の落選で影響力を落としている。

わが安倍首相も口の軽さや頼りなさでは、負けてはいない。それでもなんとかなるのだ。政治家劣化現象は地球温暖化と同じで、世界にひろがり手の施しようがない。

お隣、習近平主席は盤石かと思いきや、百万単位の党員を大粛清。本当なら第2の天安門事件が起きても不思議でない。

それでいて、みんな歴史に名を残したいと欲張る困った人たちばかり。どうなるのだろう。

 

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2018年9月26日 (水)

貴乃花・新潮45、議論なし

今日話題のニュース、貴乃花と新潮45。メディアを注目していたのだが、双方とも「放り投げたな」という感じ。議論の糸口を提供することなく感情を先に立ててしまったからだ。

貴乃花は、内閣府に提出した相撲協会に対する告発が「根拠なし」とされたことが真実ではなく、それを認めろとする協会と意見が合わないなどを引退の根拠にしているが、真実とする内容や理由については触れていない。

新潮45の方は、杉田水脈議員の性的少数者に生産性がないといった発言を擁護する特集を出したところ、これが猛反発を受けたので反省のため休刊にするというものである。いずれも突発的かつ納得のいく説明がない点で共通している。

杉田発言は本塾20日付で、差別ではなく問題提起の範囲以内なら賛成という記事を書いた。言論機関として休刊にするというのは明らかな任務放棄である。裏に赤字が続いていたという理由があるようだが、自爆行為を美化して見せ、世間を欺こうとするきたないやりかただ。

引き際を大切にするという日本の伝統にも合わない。記者発表という公的な場を利用するなら真相発表が第一で、言い訳がましい感情論はみっともない。マスコミもその点をついてほしい

 

 

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2018年9月25日 (火)

軍と隊の違い[改憲論②]

「自衛隊は実質<>だ」「外国からもそう見られている」「英語では軍も隊も同じ」「軍と隊を区別するのは単なる言葉遊び」という批判をよく聞きます。しかし、その「言葉遊び」、今ほど重要な重要な時期はないでしょう。

古代日本語では、軍人と戦争はいずれも「いくさ」。「隊」は同じ目的を持った人の集まりで、軍隊以外に楽隊や警官隊・消防隊などいろいろあります。

英語では、国連のPKOPeaceKeeping Operationsで平和維持活動を言います。だから文民でもいいわけですが、PKFFは、Forceつまり軍でなければならないのです。

だから、自衛隊が海外されても陸海空軍はこれを持たないと憲法で規定されているので、PKFには入れません。

ところが、他国の軍隊同様、服装も車両も虎模様の迷彩仕立てで、現地人には区別がつきません。紛争地の国連活動が必ず現地の支持を受けているとは限らず、戦闘に巻き込まれても当然でしょう。PKOで派遣されるなら、むしろ災害復旧のように派手で目立つ服装にしなければなりません。

しかし、安倍首相の考える集団的自衛権行使には、軍隊である米軍と一体化した行動が多く含まれています。後方支援とか共同訓練など、憲法上の制約が働くような説明をしていますが、戦争は殺し合いですから「法の解釈」などは、緊迫した状況下では役に立ちません。

自衛隊が自国領土・領海内で活動し、公海を越えて他国を攻撃しない限り合憲だというのが本塾の見解です。ただし、軍隊であり、その制約のない米軍と集団的自衛権に基づく共同作戦を組むのは違憲になるでしょう。日米安保条約でも憲法の範囲内で行動すべきことが明記されています。

しかし、力の差でノーと言えない事態はたびたびありました。そういったことの起きないように条約改定をしてもいいはずですが、これまで一度も取り上げられたことはありません。

このようにどっちつかずの形にしておくことが日米関係にとって果たしていいのでしょうか。その一番の被害者は自衛隊員です。憲法に明記してないこと以上に深刻なジレンマに悩まされるでしょう。 

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2018年9月24日 (月)

現憲法は国連憲法[改憲論①]

 日本国憲法の第9条改定派は、これに反対する人達について、国連憲章にある「自衛権」が日本にはなくてもいいと考えていると主張します。

国連憲章の原案には、「自衛権」という言葉が最初はなかったのです。それは、個人が他人から暴力を受けようとしたら手をあげて防ごうとするのは当たり前で、国でも同様なことが言える。つまり「自然権」なのだから特段うたう必要はないということでした。

これは、第一次世界大戦が悲惨な結果を招いたことを反省して「不戦条約」が提起され、日本を含む多くの国々がこれを批准しました。しかし、現実は自衛のための戦争はこれに含まれないとか、日本のように「戦争」とは言わず、満州事変とか支那事変といいかえた条約無視が多発しました。

そのため、第一次大戦後の国際連盟に変えて第二次大戦戦勝国を中心に、新たな国際組織に作り直すことになりました。ここでは、ことさら自衛権をうたうことは、戦争防止上有害無益と考えたからです。

これに英国が反発しました。英国には多くの植民地や保護国がありそういったところのために自衛権をうたっておく必要があるというものです。アメリカは原案を通そうとしましたが、折から南北アメリカ各国を網羅した米州機構が成立したばかりで、加盟小国が期待していた「集団的自衛権」も併記するならば、という妥協案でまとまったといういきさつがあります。

したがって憲章は自衛を「まず権利ありき」という表現ではなく、「第7章 平和に対する脅威、平和の破壊及び侵略行為に関する行動」の最後、第51条にようやく「自衛権」が現れます。

その内容は、自衛権行使に当たって加盟国がとった措置に関し、直ちに国連に報告するなどの、事務的な手続きを定めるにとどまり、持てる権利を堂々と行使すべきなどとは書いてありません。

今、安倍首相をはじめ改憲派勢力は「アメリカの押し付けた屈辱的な憲法」と言っていますが、GHQから原案を示されたのはその通りです。明治憲法焼き直しのような案を練っていた保守政治家・松本烝治担当大臣の案が外に漏れ、それにGHQが危機感を持ったからです。

国連憲章が成立して間もない頃です。GHQは確かにアメリカが主体ですが形の上では国連軍です。そして国連がアメリカ・ニューヨークに本部があるように、アメリカが国連成立に主導的な役割を果たしました。

そしてアメリカ全体が、世界のリーダーとしての夢を実現させよう意気込んでいた時代ともいえます。また、一方でソ連の勃興も勢いを増し、日本の民主化と安定が講和を前に急務だったともいえるでしょう。

その点、塾頭があえて言うなら日本国憲法は「国連憲法」で、の背景には国連をまとめたアメリカの理想主義があったと思います。それが、前文の「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」に表れたのでしょう。

日本の戦争指導者だった人達には気に入らなかったでしょうが、大多数の国民大衆はこれを歓迎し、議会で多少の修正を加えて成立させたものです。

次回は「自衛隊合憲論」を取り上げたいと思います。

 

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2018年9月22日 (土)

身についた歴史を

テリトリーに「歴史」などの項目を立て「なにか偉そうな」持論を書いている。それでいいのか、最近の時代の激変にやや自信喪失気味になりかけている。IT技術の方はとっくにバンザイしてしまった。

若かりし頃は、唯物史観、発展段階史観、労働価値学説などの全盛時代であった。その物差しを今でも使ってしないかということが心配になってくる。使っても別に悪くはないが、「帝国主義」「植民地支配」「金融資本主義」などという用語で物を考えがちであることは否めない。

民主主義も、日本の政党のほとんどが「民主」を党名に入れており、かつてのようにキラキラ名ではなくなった。

それならばどの角度から歴史を見るか。近現代の「史観」が現れる前から、日本では、中国古典にはじまり、『日本書紀』『万葉集』『平家物語』その他多くの文献・史料に接することができたしこれからも続く。

その流れの中で史観にとらわれず近世を考えていくのが正道で、祖父母の代、父母の代そして自身の体験や見聞は、そのままが歴史であり、後付けの「史観」で潤色すべきではなかろう。それにも文献・史料が大きな役割を果たす。

公文書の改ざん、秘匿、廃棄が歴史に対する大きな犯罪であることを知らなければならない。それができないようでは、世界に貢献したり国益を守ったりすることが不可能である。

史観は、ひとりひとりの中にあるということを痛感するのである。

 

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2018年9月21日 (金)

朝鮮独立時年表

◇1845年2月 米英ソによるヤルタ会談。ドイツ敗北から3か月以内に対日戦に参戦する密約。これにより8月8日、満州地区に怒涛の進撃。

◇     8月10日 米、38度線を挟んで分割占領をソに提案。合意。

◇     8月12日 ソ連軍雄基(うんぎ)侵攻。8月24日平城へ。

◇     8月15日 終戦の玉音放送(朝鮮の解放)。

◇     総督府(日本の現地行政府)、呂運享(ろうんにょん=44年8月、朝鮮建国同盟を組織。穏健左派。1947年に暗殺される)に行政権譲渡。

◇     9月9日 米軍沖縄からソウルに初めて移駐。呂は各地に人民委員会組織。「人民共和国」樹立を宣言。

◇     10月10日 米軍政、朝鮮人民共和国を否認。

◇     10月26日 16日に米国から帰国した李承晩が独立促成中央協議会を結成。

◇     12月28日 米英ソ3国外相会議で朝鮮を5年間信託統治する方針を合意、国内各地で反対激化。

◇1948年8月15日 大韓民国樹立 初代大統領李承晩。

◇      9月9日 朝鮮民主主義共和国樹立 初代首相金日成。

(以上『朝鮮』『物語韓国史』『新・韓国現代史』『20世紀年表』などを参照したが日取りなど若干の差異がある) 

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2018年9月20日 (木)

杉田水脈発言について

 自民党の杉田水脈議員がLGBT(性的少数者)に対し、「生産的でない」とか「国民の税金を使うべきではない」というような発言をしたことに猛批判が上がっているが、言論の自由を守る立場から擁護する意見も出ている。

文在寅韓国大統領と金正恩北朝鮮労働党委員長の会談を取り上げようと思ったが、共同宣言の内容が乏しく、どうもその気になれない。

水田議員は、安倍首相お気に入りの右翼おばはんらしいが、真意は別として発言内容の範囲以内なら塾頭も賛成である。それは、その存在がもてはやされたり推奨に値するものではないということで、法で特段の保護することに疑問があるからである。

ただし差別は論外。どこまでも糾弾されるべきだが、言論の自由を封殺するようなことがあってはならない。

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2018年9月18日 (火)

安保法制の危険目前に

首相は、総裁選の演説で、外交での成果をことさらあげていいる。例として「アメリカとのこれまでにない緊密な関係構築」に触れたが、その中味は言っていない。

本塾は前々回の「首相の外交センス」で、途上国へのバラマキ外交以外には、主要国をはじめ拉致問題など何の進展も見られず、トランプとの「特別な関係」も経済などで色あせてぎくしゃくしていると書いたことに矛盾する。

そこへ、今朝の毎日新聞に「シナイ半島 停戦監視へ陸自派遣検討 安保法を適用」という記事が出た。

はは〜んこれか。

ぎくしゃくの中には、トランプのイスラエル大使館エルサレム移転に同調せず、イスラエルの脅威であるイラン制裁にも消極的な態度がトランプのお気に召さなかったという事情が隠れているはずだ。

記事の中にある「シナイ半島駐留多国籍軍・監視団(MFO)」とは何か。40年近く前の1979年3月、エジプトとイスラエルが激しく戦った中東戦争の後始末として、キャンプ・デービッド合意に基づき、ワシントンD.C.で署名されたエジプト・イスラエル両国の他、イスラエルの支援国であるアメリカ署名した条約に基づく。

記事は、次のように続ける。

安全保障関連法で可能になった「国際連携平和安全活動」の初めてのケースとなる。政府は現地の治安情勢などを見極めながら、派遣が可能かどうか慎重に検討を進める。

自衛隊の国連平和維持活動(PKO)への部隊派遣は昨年5月の南スーダン撤収で途絶えており、「積極的平和主義」を掲げる安倍政権は新たな派遣先を検討していた。ただし、シナイ半島はイスラム過激派の活動で治安が不安定な地域があり、当面は司令部要員の派遣にとどまる見通しだ。

国際連携平和安全活動は改正PKO協力法で規定され、自衛隊が国連主導ではない、欧州連合(EU)などの国際機関の要請による人道復興支援や治安維持活動に参加できるようになった。紛争当事者の停戦合意などPKO参加5原則を満たすことが条件。隊員は同じく安保法で規定された「駆け付け警護」もできる。

MFOは1979年のエジプトとイスラエルの平和条約に基づき多国籍軍の形式で展開している。本部はローマで、昨年現在で欧米など12カ国が約1160人の軍人を派遣し、日本も88年から資金援助している。(後略)

それが現在も続いているわけだが、40年間にその政策・環境が全く変わってしまった。エジプト・シナイ半島はイスラエルと境を接しており、長い間エジプト市民の支持する「穏健なイスラム原理主義」と称された「ムスリム同胞団」がパレスチナ人に人道的支援を続けパレスチナ・イスラエルの融和も図ってきた。

一変したのは、いわゆるジャスミン革命で同胞団の支持する政権が生まれたものの、軍部がクーデターで倒し、シナイ半島に逃げ込んだ同胞団をテロリスト扱いにして厳しい弾圧を加えてからである。

このため抵抗も武力に頼らざるを得なくなり、ISを名乗る一派も生まれるようになった。

MFOがエジプト政府の意を受ければ、こういったいわゆる「テロリスト」と対立関係を生む。それはアメリカとイスラエルにとって好都合であり、日本の参加はその実効や人数は別として多大な宣伝効果があると思われる。

首相は、これで「ぎくしゃく解消」ができたと踏んでいるのだろう。泥沼にいったんはまり込むと参加するより抜ける方が困難になる。憲法の趣旨にまったく反した方向へまっしぐら、を止める人はいない。

 

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2018年9月16日 (日)

医は仁術

終末期医療 延命中止、意思確認に力点 自民、新法検討
毎日新聞2018916 0630(最終更新 916 0630)

 自民党は、終末期医療のあり方を規定した新法作成の検討に入った。終末期医療を巡っては2012年に超党派の議員連盟が尊厳死法案をまとめているが、本人の意思に反して延命措置が中止されることへの懸念が根強い。同党は、法案を抜本的に見直し、継続的に本人の意思を確認するなど手続きに力点を置いた新たな法案への練り直しに着手。与野党各党の賛同も得て早ければ来年の通常国会への提出を目指す。【酒井雅浩】

古い自著だが『浪士石油を掘る』が来月再刊されることになった。主人公は幕末に、田舎の茶坊主が出奔、江戸で医師・石坂宗哲の弟子となり、自から医師を名乗るとともに尊王攘夷の旗頭として幕府の側から暴れまくる。

勝海舟や山岡鉄舟の知遇を得て、維新の混乱回避に貢献、後に殖産興業の一環石油産業勃興に身をささげる無名浪士の一代記である。

その中に、医師の名がたくさん出てくる。ローマ字を考案し名医の誉れ高いヘボン。大阪で「適塾」を開設、福沢諭吉など多くの人材を育てまた種痘を初めて導入、それらの実績を認められて幕府の奥医師となった緒方洪庵などである。

江戸時代の医師に免許制度があったわけではない。海外文獻に精通し、患者から信頼される人格者であることがなによりの条件だった。

患者も先生と呼び、見立てを疑うようなことはなかった。患者にとっても医師を信頼することが、特効薬的な効果を生み回復すればそれがまた評判となる。

さて、引用の記事だが、医師と患者の関係をことさら法律で決めるのが正しいかどうか。

石坂の評判がよかったのは、貧しい人からは金をとらないなどのほか、患者の気持ちを汲み取るのが早く、その線に沿った措置をとったことだろう。

延命治療で、継続的に本人確認をするなど、確認される方は「早く死ね」と言われているように聞こえないか。

「医は仁術」は、もはや古い格言になりつつあるのだろうか。

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2018年9月14日 (金)

首相の外交センス

  塾頭は、安倍首相に外交のセンスがなく、見るべき実績はなにもないと感じている。しかるに、マスコミに評価する向きがあるのはなぜだろう。

 北朝鮮では最重点の拉致問題で糸口もつかめない。アメリカでは、トランプ大統領就任前に他に先駆けて面会、ゴルフのできる友達づきあいの仲を誇示した。

 ところが経済問題や安保・環境など、オバマ時代に築き上げてきた両国の協調を裏切るようなトランプ発言が続出、このところぎくしゃくたままである。

 安倍外交は、アフリカなどの途上国へ経済支援のおみやげつきで歴訪し、いずれも歓迎・歓待を受ける。メディアは必ずこれを取材し映像を流す。目的は支持率アップである。

 中国にも行くようだが、平和友好条約調印40周年(国交回復は45年前の田中角栄首相時代で調印したのは福田赳夫首相)記念イベントが主となるのではないか。

 ロシアのプーチン大統領とは意気が合うというかつての評価と裏腹に、面会時には、北方4島問題を棚上げして平和友好条約先行を持ち出される模様だ。これには野党はもちろん、自民党内にも警戒する声が上がっているが、首相自身は意に介さないという態度らしい。

 こう見ると、「目立てばいいのだ」というだけで、国益優先を考える外交感覚に疎いとしか思えない。外務省官僚はすでに気が付いているはずだが、本気で忠告するより忖度を先にしているのか。

 やはり、国難ここに至れり、だ。

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2018年9月13日 (木)

避けられない一極化のツケ

北海道地震から1週間、依然としてメディアのトップニュースから消えない。物や人の被害報道は時日の経過とともに減るものだが、道内全面停電の危険が去らないという不安の解消が残ったままだからである。

震源地にある苫東厚真発電所が当時の道内需要の4割を賄っていた。それが自動停止してしまい、需給バランスが大きく崩れたため他の発電所も停止し、以降10時間半以上にわたり道内全295万戸が停電という、地震で他に例を見ない結果を招いた。

それを報じた今朝の新聞1面トップの見出しに「一極化のつけ」という大活字が躍っていた。

自民党総裁選では、安倍首相が国会議員の大多数と、党員の4割どころか55%をねらう勢いだという。「一寸さきは闇」の政界。自民党は一極化のツケが避けられないものと覚悟した方がよさそうだ。

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2018年9月12日 (水)

イルカ・ショウを謝る卑屈

  9日に「迷惑をおかけして」という組織としての陳謝を取り上げた。最近は、不本意だが誤ってさえ置けば、という安易な謝罪がはやっている。このところ特にスポーツ関連に多く見られる。

 下記は毎日新聞(09/12、東京・朝刊)である。

国際連盟 イルカショー批判 実行委平謝り

2020年東京五輪に向けた最初のテスト大会となったセーリングのワールドカップ(W杯)江の島大会で、開会式で披露されたイルカショーを巡ってトラブルが起きた。大会実行委員会は江の島名物で歓迎の意を示したつもりだったが、国際セーリング連盟は海洋生物保護の観点から「落胆した」と批判した。実行委は平謝りで、文化や考え方が異なる海外の人々を大勢受け入れる五輪・パラリンピック運営の難しさを浮き彫りにした。

 イルカショーが披露されたのは神奈川県藤沢市の新江ノ島水族館で9日夜に開催された開会式。選手や大会関係者の前で、同水族館で人気のあるイルカのパフォーマンスがあった。これを見た12年ロンドン五輪男子470級銀メダルのルーク・ペイシェンス(英国)がツイッターで「ショックを受けた」と投稿するなど、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などで選手らから当惑の声が広がった。

 欧米ではイルカは知的で親しみのある生き物との考え方が強く、ショーを行わせることへ抵抗感がある。(以下略)

 もともと日本人は土地が狭く、古来海産物を食用に供してきた。クジラやイルカに対する欧米人のヒステリックな抗議に「謝罪」する必要はない。「謝罪」を安易に考える、これも欧米人からすると、異様な姿だ。

 このところ、魚は寿司などを通じ日本の食文化として欧米人など外国人に賞味されるようになった。

 哺乳類は別、というが、明治時代にランプ燃料の鯨油を求め太平洋のクジラを乱獲し、絶滅の危機にさらしたのは欧米人だ。イワシなどを追って湾内に入ってきたイルカを資源保護のため捕獲し、水族館に送ったことを非難する資格などない。

 来客に不愉快な思いをさせるのなら、大会のアトラクションから除外するのは結構だ。陳謝は、むしろ欧米人に誤って理解される。

 そもそもイルカ自身はショウを苦しんでいるだろうか、むしろ楽しみにしているかもしれない。やせ馬に人が乗り、鞭で乱打して走らせる競馬の本場・英国人がこれを禁止しない理由はいったい何故か。

 日本人の悪い癖は、言うべきことをきちんと言わないことだ。

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2018年9月11日 (火)

ツイッターに書けないトランプの本音

 以下、フエークである。

海兵隊を沖縄、いわんや反対の多い辺野古に置いておくメリットはない。尖閣に備えて?、それは日本の自衛隊が受け持つ。米軍が出て犠牲者が出たら米国民は怒る。台湾・朝鮮やインド洋に備えて?、グァムからの出撃でことが足りる。沖縄は中国大陸に近すぎて防衛上むしろ危険。

それではなぜ?。日本政府が核の傘と同じで「抑止力になるから」と懇願してくる。移転の費用は向こうが持つし、滞在費用も「思いやり予算」で向こうから出る。米本土に置くより安上がりだ。

「引き揚げる」と言ったら、金はもっと出すから居てくれと言ってくるだろう。だけど今、それを言い出す時期ではない。相場がもっと上がる時期を待つのが賢明だ。

 

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2018年9月10日 (月)

安倍1強と名護市議選

沖縄県知事選は9月30日、あと20日で投開票、故・翁長知事の後任が決まる。安倍首相にとって最大の危機は、翁長氏の遺志を受け継ぐ候補が大勝することである。マスコミは10日後に迫った自民党総裁選に目を向けがちだが、もう決まったようで関心がない。

沖縄県知事選の結果次第で、改めて安倍内閣が民主主義をどこまで尊重するか問われる場面がやってくる。外電もそれを注目するだろう。その県民がどう動くか、昨日辺野古基地を抱える名護市の市議選があった。

琉球新報の社説から引用する。

米軍普天間飛行場の移設先とされる名護市の市議会議員選挙(定数26)は、開票の結果、渡具知武豊市長を支える与党が半数を占め、野党を1議席上回った。

現在の議会勢力は与党13人、野党14人の少数与党だ。今回の選挙から定数が1議席減り、与党13人、野党12人、中立1人となった。定数1減の中で与党は現状を維持し野党は1人減らした。

全国的にも注目されたが、肝心の投票率は前回を5・36ポイント下回る6504%にとどまり、記録のある1970年以降で最も低かった。

辺野古新基地建設問題と地域振興のはざまで揺れ動く市民の思いが選挙結果に表れたと言っていい。

2月に初当選した渡具知市長に対し、有権者から一定の評価が下された。だが、野党と中立を含めると与党と同数であり、渡具知市長が自身の政策を思い切って実行できる態勢とはいえない。

辺野古移設を巡っては、反対する議員が賛成を大きく上回り、過半数を占めている。市長はそのことを念頭に置いて市政を運営すべきだ。

琉球新報が実施した立候補予定者アンケートで移設反対と答えたのは17人で、このうち、与党の公明を含む15人が当選した。賛成と答えた人は7人中5人が当選している。賛成5人、反対15人、その他6人という内訳になる。

政府サイドは、与党が野党を上回った結果をもって移設容認の民意が示されたと喧伝(けんでん)したいかもしれない。それは、こじつけというものだ。

与党系の候補者で新基地賛成を表明して選挙戦に臨んだのは一部にすぎなかった。大半が「推移を見守る」などと態度を保留している。市長を支持する公明の2人は反対する立場だ。

示された民意の大勢は容認ではなく移設反対だった。政府は市民の意向を尊重し、新基地建設を断念すべきだ。(後略)

沖縄ではこのほかいくつかの市町村議会の選挙があったが、その結果を分析するだけの資料がない。ただ、名護市以外の市は、那覇市の南にある観光都市・南城市だけで、トップ当選者が名護市同様、共産党候補だったというのは、なにか象徴的である。

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2018年9月 9日 (日)

「迷惑をおかけして」

 何本ものマイクを長テーブルの上に置き、深々と頭を下げる「お詫び会見」のTV画面は、毎日のように繰り返されている。かつて、この画一パターンは危機管理部門をアメリカにならって導入した、電通のマニュアルにあるのか、と書いたことがある。

 そして、決まり文句がある。「この度は国民(または消費者など)に大変ご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます」である。

 お詫びにはなっていない。迷は「まよう」、惑は「まどう」である。怒ってはいても「迷惑なんかしてないよ」と叫びたくなる。

 誰が誰に対してか主語もない。「はた迷惑」という言葉があるが、自分ではない組織が……というふうに聞こえる。

 このテーマを取り上げたのは、タレントの松尾貴史が似たようなエッセーを新聞に書いていたからだが、お詫びの会見があったからということで、マスコミがそれ以上の追及をやめてしまうようでは、思う壺にはまったとしてほくそ笑む人がでてきそうだ。

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2018年9月 8日 (土)

押すと餡出る

「俺、英語しゃべれるよ」

「じゃあ言ってみな」

「オスト アン デル クット マイン」

  なんやらドイツ語っぽいが、戦中、小学生の間ではやった。

語源は「押すと餡出る、食うと旨い」と早口で言う。

小学生にとって外国語といえば英語。ただし周辺に英米人の姿がなくなり、塾頭の隣の家にはベソリックさんというドイツ人夫妻が住んでいた。

日本語化した英語は多い。ランドセルを背嚢と言い、パンツを猿股とは言わなかった。ズック、ケーキ、クリーム、ポンプ、カンニングなど、敵性語排除といっても軍隊で使うような変な「代用品」(これも戦中の流行語)が徹底するはずはない。

やはり、「戦時」というのは異様なのだ。

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2018年9月 7日 (金)

災害頻発は世界の話題

矢継ぎ早に起きる自然災害、まさに(←安倍首相の口ぐせ)日本の特異現象である。前回は表現のしようがなく『古事記』にある死神対策・桃の話でお茶をにごしたが海外メディアがきっと取り上げるだろうと思っていた。

果たせるかなそれが今日の毎日新聞(東京・朝刊)に載っている。

(前略)

米AP通信は「強い地震が北海道を揺り動かし、土砂崩れも引き起こした」とし、発電所の停止に伴う道内の停電状況も配信。米CNNテレビは「豪雨や台風などで混乱の夏が続く日本をまた自然災害が襲った」と報じた。

訪日観光客が多い中国では、台風21号の被害が連日伝えられていたが、北海道の地震も大きな扱いに。中国国営中央テレビは交通網への影響や大規模停電を繰り返し報道。余震への注意を呼び掛ける専門家の声も伝えた。

韓国紙、東亜日報は日本にいる韓国人旅行客が会員制交流サイト(SNS)に投稿した内容をまとめ「先日は台風、きょうは地震。災害を知らせるメールの内容が(日本語で)読めず泣きそうだった」といった声を取り上げた。

フィリピンで北海道は観光地として人気が高まり、フィリピン航空は10日に新千歳-マニラ間の定期便を就航予定だったが、地震を受けて10月8日に延期した。昨年9月に札幌市を観光で訪れたフィリピン人男性(38)は「美しい自然が印象的だった。一日も早く元の生活に戻ることを祈っている」と話した。

6日付のフランス紙ルモンドは日本の気象庁は気候変動との関連を指摘していると説明。一方で、この問題に対する安倍政権の反応は鈍いとも付け加えた。

 映像はどんなものが使われたが不明だが、厚真町上空の山岳部を広く写した空撮。所かまわず爪でひっかきまわしたような土砂崩れ多発写真は、世界でもこれまで例を見ない光景だろう。

 引用最後のルモンド紙の「安倍政権の反応は鈍い」について、日本政府は自衛隊の急派や大規模停電対策検討指示などをあげて反論するかもしれない。

温暖化対策の世界協調をまとめたパリ協定から脱退したアメリカに対する弱腰を言っているようだが、根はもっと広く、日本人自身も感じていることだろう。

つまり、唯一の原爆被害国が原発ゼロに消極的で、大戦の反省から生まれた平和憲法を復元させようとする健忘症的な鈍さを言っているに違いないと思うのである。

 

 

 

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2018年9月 6日 (木)

桃と災難

台風が過ぎたと思ったら今度は北海道で地震。よくもまあ自然災害が続くものだ。これは黄泉の国にいる穢れた神々の仕業に違いない。この神を祓うには「桃の子」を投げつけるのが有効(『古事記』)。

 この際、岡山生まれの伝説、桃太郎が出てきて災害の神(鬼)も退治してほしいものだ。桃太郎は「気は優しくて力持ち」である。

 暑気払いには、桃やビワの実がからだを冷やすので有効とされる。桃はこのように日本人の災難と切っても切れない縁がある。

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2018年9月 4日 (火)

首相改憲論の自信なさ

 首相は昨3日、自衛隊高級幹部会同で訓示した。内容・要旨は昨日の夕刊に掲載されたが、正確を期すため首相官邸のホームページに掲載されたものを引用した。最初西日本豪雨災害への救援活動を称賛したあとに続ける。

(前略)ソマリア沖・アデン湾にあっても、世界の平和と安全のため、今日も隊員たちが汗を流しています。24時間、365日。国民の命と平和を守るため、極度の緊張感の中、最前線で警戒監視に当たる隊員たちが、この瞬間も日本の広大な海と空を守っています。東シナ海では、北朝鮮に対して国連安保理決議の完全な履行を求めるべく、自衛隊の総力を挙げて、瀬取り防止のための監視を行っています。(中略)

国民のために命をかける。これは全国25万人の自衛隊員一人一人が自分の家族に胸を張るべく気高き仕事であり、自分の子や孫たちにも誇るべき崇高な任務であります。

  幹部諸君。それにもかかわらず、長きにわたる諸君の自衛隊員としての歩みを振り返るとき、時には心無い批判にさらされたこともあったと思います。悔しい思いをしたこともあったかもしれない。自衛隊の最高指揮官、そして同じ時代を生きた政治家として、忸怩(じくじ)たる思いです。

  全ての自衛隊隊員が、強い誇りを持って任務を全うできる環境を整える。これは、今を生きる政治家の責任であります。私はその責任をしっかり果たしていく決意です。

 後段の結論めいた部分は、首相持論の自衛隊憲法明記を「決意」として披歴したものだろう。

 首相も自衛隊員も現行憲法を尊重し擁護する義務がある。だからそこから逃げるため、「憲法」という言葉は使えない。首相の真意がアンダーラインの部分に隠されており、自衛隊員の「悔しい思い」に責任転嫁するかのような表現になている。

 また、首相の9条1項、2項をそのままにして3項に自衛隊を明記するという持論は、どうひねってみても論理矛盾を避けることができない。

 首相は、自衛隊を「軍隊」にしたい。だから憲法に入れたいのだ。軍隊を持って憲法に規定のない国はたしかにないだろう。しかし、2項には「軍隊」についてはっきり明記してある。「陸空海その他の戦力は、これを保持しない」とあるので、自衛隊が軍隊でないことを認めることになる。

 国民のために命をかける仕事は、警察でも海上保安庁でも消防でもある。瀬取り防止・監視は海上保安庁がやっている。それが憲法に載っていないから「家族に胸を張るべき気高き仕事」ではないとでもいうのだろうか。

 自衛隊員や家族に「心無い批判」などする国民の話など聞いたことがない。自衛隊を違憲的存在とする、共産党や社民党でも政策と個人は別だ。このなあいまいな表現をいくらつなぎあわせても到底論理にはならない。

 首相の自信のなさがここに表れている。

 

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2018年9月 3日 (月)

はげたかジャーナル

  「はげたかジャーナル」こんな言葉が新聞に載っていた。ネット社会では新語ではないらしい。ネット上だけで紙にならない無責任な刊行物で年間約数百以上のテンポで増えているという。学術雑誌を装い研究論文の投稿を受け付けるほか、研究者の承諾なしで掲載することもある。

 最大手ののものは、中国籍となっており、この種の雑誌のリストも公開されているようだ。日本の各国立大からの投稿も多く、研究者は実績稼ぎに使ったつもりだが、ブラックリストに載るようでは逆効果になるだろう。(以上、毎日新聞9/3、参考)

 本塾は学術論文ではないが、引用歓迎、剽窃反対。ネットも住みにくくなったものだ。

 それにしても、ネーミングに使われるハゲタカさんこそいい迷惑。「人間社会にそっくりおかえしします」(*^-^)

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2018年9月 2日 (日)

国は親分・県は子分

毎日新聞千葉県版に、知事発言録がベタ記事として載る。以下は2日付朝刊から。

◆私たち地方自治体は国が示したガイドラインにのっとってやらなければいけない。国は親分なのでしっかり範を示していただきたい。(同、中央省庁の障害者雇用水増しの調査結果に対する受け止めについて問われて)

知事は元・テレビタレントの森田健作で、すでに3期務めている。国が親分、県は子分、市町村はそのまた子分というような発想のようだ。暴力団組織と混同している。日本国憲法には、「主権の存する日本国民」と書いてあり、知事の表現を借りるならば、大親分は「国民」にほかならない。

大親分にもっとも近くにいるのが市町村会議員。自治体の長の中で中央政界の子分だと思っている人がほかにいるだろうか。

なんともお粗末な知事だが、言動のお粗末さは親分を見ならっているとしか思えないのだが。

月末には、沖縄県知事選がある。こんな親分・子分を作りだした大親分もそろそろ気が付いてほしい。

 

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2018年9月 1日 (土)

沖縄知事選にかける

沖縄県は昨31日、辺野古沿岸部の埋め立て承認を正式に撤回した。急逝した翁長前知事の遺志を継いだ副知事がその旨を発表、政府は前回同様、これを裁判で覆すよう考えている。

辺野古移設の是非を争点に9月30日投開票される知事選があるので、政府の申し立てはその後のことになると見られる。

選挙は、佐喜真淳(さきま・あつし)氏が自民党、公明党の推薦を受けて立候補を表明していた。「オール沖縄」という基盤に立っていた翁長氏の後継候補者は、二転三転していたが8月29日になって自由党幹事長の玉城デニー氏が正式に出馬表明をした。

佐喜真氏は辺野古移転の反対を口にするが、政府側との落としどころを探っているようにも見える。その点玉城氏の主張は、国会選挙を通じて明白であり、日本維新の会を除く全野党の支持に期待する。

よく言われる「弔い合戦」、そんな矮小な一地方選ではない。県民の中には、「どうせ国には抵抗しきれない」と、抵抗疲れ諦めの心境を漏らす人もいると聞く。

国連をはじめ世界が注目(下記参照)しているのだ。これまで、本土住民の無関心が云々されてきたが、この知事選で玉城氏が圧勝すれば安倍首相へのダメージが決定的になり、その逆であればますます好戦的外交政策を強め、念願の改憲にも自信を持つだろう。

もはやお互いに無関心は許されない。トランプ大統領に政策見直しを迫るチャンスでもある。棄権だけは避けていただくよう県民にお願いする。

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831 09:56 (琉球新報) 

国連人種差別撤廃委員会は30日、対日審査の総括所見を発表した。日本政府に対し、沖縄の人々は「先住民族」だとして、その権利を保護するよう勧告した。米軍基地に起因する米軍機事故や女性に対する暴力について「沖縄の人々が直面している課題」と懸念を示した。その上で「女性を含む沖縄の人々の安全を守る対策を取る」「加害者が適切に告発、訴追されることを保証する」ことなどを求めた。同委員会が勧告で、差別の根拠として米軍基地問題を挙げたのは2010年以来。

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