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2018年6月 4日 (月)

「最大限の圧力」はひっこめる

  北朝鮮の核武装問題は、6カ国(日米韓中露と北朝鮮)で決着をつけるのが最もいい、というのが本塾の持論であった。それから様々な変遷を経て、成果は不透明ながら12日にはトランプ・金正恩首脳会談の節目を迎えることになる。

アメリカのポチも、トランプがそういうのなら仕方がない。日米韓の外相会談の声明から北朝鮮に対する「最大限の圧力」という表現は抜くことにした。

トランプのいうように、1回の会談で「めでたしめでたし」となる可能性はたしかに薄い。核排除も屈辱的な案では金正恩が受けないということを、トランプが承知している。正恩に花を持たせても、その結果がアメリカにとって経済的にプラスになという「名」と「実」の双方を獲得するというのが目標で、中間選挙にも有利に働くだろう。

トランプは、北の体制維持を保証すると言っている。即時完全核廃棄という案は、金正恩が経済的圧力や国際的孤立を犠牲にしてまで進めてきた核開発を全面否定することになる。それは金正恩の面目を台なしにすることで、体制維持を最初から否定するのと同じだ。

かといって、北朝鮮に時間稼ぎをさせるばかりだという、日本や強硬派の意見もある。正恩の名誉を維持した上で早く核廃絶を実現する方法は、北朝鮮が核拡散穂防止条約に復帰し、更めて日本・韓国を含めた非核武装地域宣言をすることである。

ただしこの3国では、社会主義国1と自由主義国2になることや、この3国をひとくくりにするというのは、日韓併合時代の再現を思わせるので抵抗があるかも知れない。唯一の被爆国でありながら、核廃絶条約反対のアメリカにおもねって加入をためらい、原発廃止にも消極的な安部政権も反対だろう。

それならば、アメリカ・中国・ロシアの核保有国を加えて非核地帯条約を結べばいい。こうしてIAEAの査察を受け入れることにより、核を持つことも、核で攻撃されることも防ぐことができる。

この案にアメリカが反対するだろうというのは妄想である。アメリカは、日本が北朝鮮や中国の脅威を理由に核武装を進めたり、プルトニウムの再処理ができずに膨大な量を保有することに危惧の念を抱いている。東アジアの安定はアメリカだけではなく、世界が歓迎する。

世界は冷戦終結後何度目かの大きな変革時期を迎えている。日本も手みやげ持参の小手先外交から脱皮し、蚊帳の外などと言われないようにしなくてはならない。北朝鮮問題はそのいい機会であったが、安部首相のもとでは無理であろう。

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