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2018年3月 1日 (木)

安倍王道にかげり

2018_03010001いつものように毎日新聞トップの写真だ。見出しだけでは意味がわからない。なぜトップかというと、思った通りに何でもできたはずの首相だが、提案を引っ込めざるを得ない羽目に至ったことは、大ニュースとふんだのだろう。

政府提案の根拠とした厚生労働省の調査資料の基データは存在しない、としていたのが、再確認の結果段ボール箱で山積みになるほど出てきた。その統計一覧表を見ると合計の数字より内訳の一つの数字の方が大きいなどという不自然なデータが次々に発見され、到底信用に値するものでないことがわかった。

予算委員会質問で追求されると、首相は役人の責任と言ったり、精査し直すなどと答弁、法案そのものは撤回しないとしていたが、何時までにという回答ができず、ついに投げ出さざるを得なくなった。

ちなみに、各紙の見出しを拾ってみる。
朝日・「裁量労働制の対象拡大」一転削除へ 首相、深夜の撤退
日経・裁量労働制の削除、首相が明言 「議論し直す」
読売・裁量労働、政府が今国会は断念働き方法案分離

 読売だけが「削除」という言葉を使わず、先送りをしたというニューアンスにしている。「削除」は首相自身が強調した言葉だ。

9条改憲案も2項を維持したまま自衛隊を明記するという安倍案について、党内の意見を広く聞くという態度を打ち出し、とてもまとまりそうにもない感じになってきた。

この先は前回のテーマ「マキアヴェリ」の続きになる。

まず、方針や施策の「ぶれ」である。一旦決断したら、後にそれが間違いだと思うことがあっても、あらためてはいけない。ぶれない人物であるという印象を植え付けることが肝要、と佐藤優氏は解説する。

自らの周辺に専門家のブレインを置くことはいいが、広く意見を聞くのではなく、諮問した事項に関してしか発言を許さないことが必要と説く。その中から自らの決断を引き出す。そのような配慮がないと、王なり独裁者としての権威や地位を維持できない、というのがマキアヴェリの忠告だ。

安倍首相の王道も、マキアヴェリから見ると、どうも凋落の兆しが見え始めたということになるか。

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