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2018年3月31日 (土)

基地問題は政府の怠慢

沖縄県は30日、在日米軍の法的地位を定めた地位協定と、ドイツ・イタリアでの米駐留軍の地位を比較調査、これをネット上で公表した。

この内容について同県基地対策課は、毎日新聞の取材に対し「同じく第2次大戦の敗戦国である両国と比べても、日本政府は米政府に改定を強く求めていない。現状を全国の人に知ってもらい、世論を喚起したい」とコメントしている。

他国地位協定調査・抜粋

日米地位協定は、昭和35年(1960年)に日米間で締結されて以来、現在まで一度も 改定されていない。この間、米軍人等による様々な事件・事故、米軍基地に起因する 騒音問題や環境問題等が発生している。

沖縄県では、昭和47年の本土復帰から平成2912月末までに、米軍人等による刑法犯が5,967件、航空機関連の事故が738件発生しているほか、騒音問題では、嘉手納飛 行場及び普天間飛行場の周辺住民が、国に対し、夜間・早朝の飛行差し止めや損害賠 償を求める訴訟を幾度も提起するなど、日常的な航空機騒音に悩まされている。また、 米軍基地の返還跡地から環境基準値を超える有害物質が発見されるなどの環境問題も 発生している。

沖縄県は平成29年9月に、平成12年に実施した見直しに関する要請以降の 状況の変化を踏まえ、見直し事項を新たに追加し、日米両政府に要請を行った。平成 30年2月には、公明党も日米地位協定検討ワーキングチームを党内に設置している。

これまで日米両政府は、「環境補足協定」や「軍属に関する補足協定」を締結しているものの、その実効性は十分とは言い難い状況であり、依然として、多くの基地問 題が発生する都度、運用改善により対応している。

調査対象国としては、日本と同じように大規模な米軍の駐留があること、地位協定 の改定や新たな協定の締結の実績があること、米軍機による事故や訓練に関する諸問 題について日本と同じような事例を有する、などの観点からドイツ、イタリアの2カ 国を選定した。

【ドイツの基本原則】

ドイツ側は、改定交渉に当たり、以下の3点を基本原則にしたとされている。

ⅰ 相互性の原則 ドイツに駐留する同盟軍の地位を、他の同盟国内に駐留するドイツ連邦 軍と同等のものにすること。 ⅱ 内部的平等性の原則 ドイツに駐留する同盟軍の権利が、ドイツ連邦軍の国内における地位を 超えるものではないこと。したがって、同盟軍も、ドイツ連邦軍と同様に ドイツの法に拘束されるべきこと。 ⅲ 外部的平等性の原則 ドイツ国内における同盟軍の地位が、他のNATO諸国における地位に準じ たものであるか、または同じものであること。

【国内法の適用】ドイツ○・イタリア○・日本×

日本は「一般国際法上、駐留を認められた外国軍隊には特別の取決めがない限 り接受国の法令は適用されず、このことは、日本に駐留する米軍についても同様」 との立場を取り、日米地位協定にも一部の法令を除き日本の国内法を適用する条 文がないことから、在日米軍には日本の国内法は原則として適用されていない。 ドイツでは、ボン補足協定第53条に派遣国軍隊の施設区域の使用に対してドイ ツ法令を適用することが明記されているほか、第45条に施設外演習や訓練に対し て、第46条に空域演習に対して、それぞれドイツ法令を適用することが明記され ている。 イタリアでは、モデル実務取極第17条において、米軍の訓練行動等に対して、 非軍事的事項及び軍事的事項に関するイタリア法規であって特定分野について有 効であるものについて順守義務が明記されている。

【立入権】ドイツ○・イタリア○・日本×

日米地位協定第3条第1項では「合衆国は、施設及び区域において、それらの 設定、運営、警護及び管理のため必要なすべての措置を取ることができる。」と 明記されており、日本側による施設・区域内への立入り権は明記されていない。 ドイツでは、ボン補足協定の署名議定書において、ドイツ連邦、州、地方自治 体の立入り権が明記されているほか、緊急の場合や危険が差し迫っている場合に は、事前通告なしの立入りも認められている(第53条について4②a)。 イタリアでは、モデル実務取極第6条において、基地はイタリアの司令部の下 に置かれ、イタリアの司令官は基地の全ての区域にいかなる制約を設けずに自由 に立ち入ることができることが明記されている

なぜこういう差がついたのか。比較条件は違うが韓国・フィリピンその他各国についても知りたいところだ。

 

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