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2018年3月

2018年3月31日 (土)

基地問題は政府の怠慢

沖縄県は30日、在日米軍の法的地位を定めた地位協定と、ドイツ・イタリアでの米駐留軍の地位を比較調査、これをネット上で公表した。

この内容について同県基地対策課は、毎日新聞の取材に対し「同じく第2次大戦の敗戦国である両国と比べても、日本政府は米政府に改定を強く求めていない。現状を全国の人に知ってもらい、世論を喚起したい」とコメントしている。

他国地位協定調査・抜粋

日米地位協定は、昭和35年(1960年)に日米間で締結されて以来、現在まで一度も 改定されていない。この間、米軍人等による様々な事件・事故、米軍基地に起因する 騒音問題や環境問題等が発生している。

沖縄県では、昭和47年の本土復帰から平成2912月末までに、米軍人等による刑法犯が5,967件、航空機関連の事故が738件発生しているほか、騒音問題では、嘉手納飛 行場及び普天間飛行場の周辺住民が、国に対し、夜間・早朝の飛行差し止めや損害賠 償を求める訴訟を幾度も提起するなど、日常的な航空機騒音に悩まされている。また、 米軍基地の返還跡地から環境基準値を超える有害物質が発見されるなどの環境問題も 発生している。

沖縄県は平成29年9月に、平成12年に実施した見直しに関する要請以降の 状況の変化を踏まえ、見直し事項を新たに追加し、日米両政府に要請を行った。平成 30年2月には、公明党も日米地位協定検討ワーキングチームを党内に設置している。

これまで日米両政府は、「環境補足協定」や「軍属に関する補足協定」を締結しているものの、その実効性は十分とは言い難い状況であり、依然として、多くの基地問 題が発生する都度、運用改善により対応している。

調査対象国としては、日本と同じように大規模な米軍の駐留があること、地位協定 の改定や新たな協定の締結の実績があること、米軍機による事故や訓練に関する諸問 題について日本と同じような事例を有する、などの観点からドイツ、イタリアの2カ 国を選定した。

【ドイツの基本原則】

ドイツ側は、改定交渉に当たり、以下の3点を基本原則にしたとされている。

ⅰ 相互性の原則 ドイツに駐留する同盟軍の地位を、他の同盟国内に駐留するドイツ連邦 軍と同等のものにすること。 ⅱ 内部的平等性の原則 ドイツに駐留する同盟軍の権利が、ドイツ連邦軍の国内における地位を 超えるものではないこと。したがって、同盟軍も、ドイツ連邦軍と同様に ドイツの法に拘束されるべきこと。 ⅲ 外部的平等性の原則 ドイツ国内における同盟軍の地位が、他のNATO諸国における地位に準じ たものであるか、または同じものであること。

【国内法の適用】ドイツ○・イタリア○・日本×

日本は「一般国際法上、駐留を認められた外国軍隊には特別の取決めがない限 り接受国の法令は適用されず、このことは、日本に駐留する米軍についても同様」 との立場を取り、日米地位協定にも一部の法令を除き日本の国内法を適用する条 文がないことから、在日米軍には日本の国内法は原則として適用されていない。 ドイツでは、ボン補足協定第53条に派遣国軍隊の施設区域の使用に対してドイ ツ法令を適用することが明記されているほか、第45条に施設外演習や訓練に対し て、第46条に空域演習に対して、それぞれドイツ法令を適用することが明記され ている。 イタリアでは、モデル実務取極第17条において、米軍の訓練行動等に対して、 非軍事的事項及び軍事的事項に関するイタリア法規であって特定分野について有 効であるものについて順守義務が明記されている。

【立入権】ドイツ○・イタリア○・日本×

日米地位協定第3条第1項では「合衆国は、施設及び区域において、それらの 設定、運営、警護及び管理のため必要なすべての措置を取ることができる。」と 明記されており、日本側による施設・区域内への立入り権は明記されていない。 ドイツでは、ボン補足協定の署名議定書において、ドイツ連邦、州、地方自治 体の立入り権が明記されているほか、緊急の場合や危険が差し迫っている場合に は、事前通告なしの立入りも認められている(第53条について4②a)。 イタリアでは、モデル実務取極第6条において、基地はイタリアの司令部の下 に置かれ、イタリアの司令官は基地の全ての区域にいかなる制約を設けずに自由 に立ち入ることができることが明記されている

なぜこういう差がついたのか。比較条件は違うが韓国・フィリピンその他各国についても知りたいところだ。

 

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2018年3月30日 (金)

麻生財務相のレベル

麻生財務相は29日の参院財政金融委員会で、学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る決裁文書改ざん問題に関連し、「森友の方が、TPP(環太平洋経済連携協定)11より重大だと考えているのが、日本の新聞のレベルか」と述べ、報道に対する不満を示した。(中略)

麻生氏は、今月8日に行われた米国を除く11か国によるTPPの署名式について、「茂木大臣が0泊4日でペルー往復していたが、日本の新聞には一行も載っていなかった」とも批判した。しかし、読売新聞をはじめ、主要各紙は署名式を大きく報じており、事実とは異なる。署名式の開催地もペルーではなく、チリの首都サンティアゴだった。(読売・電子版3/29)

大臣、ご心配なく。日本国民の新聞離れ、活字離れが著しくそんなに影響はありません。それよりテレビの方がNHKを含め、森友学園関連番組の視聴率が飛び抜けているようです。

だが、ペルー?の調印式の映像、塾頭は一度も目にしませんでした。

 

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2018年3月29日 (木)

ま・さ・に

Dscf3242今、まさに満開と思ったら、今日は3月にめずらしい「夏日」になる……と書こうとして気がついた。<まさに>は安倍首相の慣用句である。1回の答弁に数回出てくることも珍しくない。証人喚問された佐川証人の発言にも見られた。

首相発言には「……は、ですね」も多い。これは、安芸・防長方面出身者が多く使う方言かとも思ったが、「まさに」と同様、どうも耳障りなのだ。そこで『広辞苑』を開いてみた。

当初の桜の満開は「将に」と書き、その他は漢字部分が「正」か「当」である。つまり「正当」だと言いたいときに、ことさら使う。耳障りの訳がわかった。「……は、ですね」と合わせると「強弁」にいい表現だったのだ。

『広辞苑』

まさ・に[正に](副)①間違いなく。たしかに、まさしく。(以下略)②(「将に」とも書く)ちょうど今。今にも。(以下略)③(下に反語を用いる)どうして。(以下略)④(下に「べし」を伴う。「当に」とも書く)当然。するのが正当である。(以下略)

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2018年3月28日 (水)

金正恩の北京訪問

中・朝いずれの国民にも知らせず、豪華専用列車を連ねて25日に北京入り。駅から首脳会談のため、ナンバープレートをはずした大型リムジンなど黒塗りの高級車を連ねて市内を猛スピードで走り抜け、習・金正恩会談に向かったらしいが、その行動と会談の中味は、列車が帰路国境を越えてから中国により発表された。

飛行機嫌いの父・正日は、ロシアへもシベリア鉄道を利用したことが知られているが、正恩にとっては始めての外国訪問。子供の頃スイスに在留した彼は別に飛行機嫌いではない。しかし、この訪問方法は先代から判で押したように引き継がれた。

世界に例を見ない独特な扱いだ。友好国の首脳なら、迎える側の首脳またはしかるべき高官が、しかるべき所で出迎えところから国民に披露するがそれはない。会議場や握手の場面などもすべて終わったあとに発表される。

その発表の中に、北朝鮮の「非核化方針」が含まれており、中国もこれを歓迎している。従って風変わりな隠密行動は、両国間の関係如何にかかわらず「慣例により」今後も続くのだろう。

ひるがえってわが安倍首相。これも「慣例により」「経済制裁を強めた結果」として日本の外交方針が奏功したという自画自賛を繰り返している。森友問題の証人喚問が事実の証明になったというのと同じで、普通の人の受け取り方とどこか違っていても、一向に平気な性癖。これも困ったものだ。

 

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2018年3月27日 (火)

証人喚問は不発弾か

佐川前理財局長の証人喚問を午前中聞いた。隠し球は出なかった。理財局の単独犯行で、森友関係文書改ざんが行われ、その詳細には「刑事訴追のおそれ」を理由に証言拒否を繰り返すなど、政府自民党が彼に罪をなすりつけて乗り切ろうとする線から一歩も出なかった。

国税局長官に栄転したものの、政府の書き換え公認を前に急遽辞任、今は一介の民間人である。刑事訴追の疑いは、すでに既定の事実になっている。もはや誰も守ってくれない。民主主義と国民の権利を守るため、エリート最後の良心を発揮するより、1年以上10年以下の刑に服する方がいいのだろか。

不可解というしかない。もつとも、どこかの国のような暗殺を警戒するなら刑務所が安全だが……。NHKがお昼のニュースからこれまでの「書き換え」という表現を「改ざん」にあらためるという「おことわり」を入れたのが何ともおかしかった。

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2018年3月25日 (日)

縄文まつり

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 今日は、当地の堀之内貝塚公園で「縄文まつり」が開催されています。同貝塚は、東京に近く規模が大きいこともあって、東京・大森貝塚と同様、明治時代から学者の注目を浴びたところです。発掘土器は「堀之内式土器」として標準化されています。

イベントの中心は、子供の縄文生活体験にあり、日本人の遠い先祖に思いをはせるいい機会だと思います。そこから各時代をたどり、日本史の本当の姿を身につけることができれば、大きな収穫になることでしょう。

安倍政権が目論む「明治150年」イベントが、尊皇攘夷にはじまり、戊辰戦争を経て有司専制、教育勅語、廃仏毀釈、富国強兵へと進んだ一時代で、イコール日本人のルーツではなかったことも、しっかりと勉強しましょう。
               <塾頭>

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2018年3月24日 (土)

貴乃花、土俵を割る

元横綱の貴乃花親方が23日、元横綱日馬富士による弟子の貴ノ岩への傷害事件に関し、日本相撲協会の対応に問題があったとして内閣府の公益認定等委員会に提出していた告発状を取り下げる意思を示した。

これからは「一兵卒して精進していく」という。日本相撲協会に対する全面降伏宣言だ。春場所8日目の18日に弟子の新十両貴公俊(たかよしとし)が兄弟子の付け人を暴行したことが、劇的な方針転換の引き金となり、全面降伏の白旗を掲げざるを得なくなった。

塾頭は、貴乃花の言動がやや唯我独尊に傾き、外国人力士にある種の偏見が感じられる点から批判的だったが、相撲協会との勝負ではあらゆる手を使って大暴れ。マスコミを大いににぎわした。しかし結果は、土俵際に追いつめられ、勇み足のようなミスが加わって土俵を割った。

負け際のいさぎよさは見事だった。幸い、相撲人気に衰えは見えず「満員御礼」が続いている。貴乃花の名声も今後維持され続けるだろう。

そこで、見習ってほしい人が一人いる。(^^)

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2018年3月23日 (金)

日中韓首脳会談

 以下は毎日新聞、東京朝刊13版からの引用である。電子版は肝心なところが抜いてあるので、あえて全文にさせてもらった。

 日本、中国、韓国は東京での3カ国首脳会談を5月9日に行う最終調整に入った。中国の李克強首相と韓国の文在寅大統領は就任後初の来日。安倍晋三首相と両氏の個別会談も行われる見通しだ。

 李氏は5月9日から11日まで滞在し、地方視察も検討。これに先立ち、4月上旬に王毅外相が来日する方向だ。首相は文氏との会談では、4月に予定される南北首脳会談について説明を受け、日韓で北朝鮮問題に引き続き連携して取り組む方針を確認するとみられる。

日中韓首脳会談は2008年から3カ国持ち回りで始まり、今回実現すれば15年11月以来になる。【加藤明子】

本塾は、鳩山内閣時代に日中韓を中心にEUのような「東アジア共同体」ができて、永遠の平和が追求できたら最高、という意味を込めて、カテゴリーの名称にした。安倍内閣が続いて夢物語のようになってしまったが、鳩山氏の念頭にはあったはずだ。

上記会談には北朝鮮が抜けているが、3国の歩調が揃うためには日本の役割がきわめて大きい。これまでの安倍政権の指向から見て、逆の方向にしか目が向いていない。トランプに合わせて方向転換したくても、日本会議系議員の猛反発でそれもできないだろう。

ここで、唯一の核・被爆国日本が主導し、朝鮮半島両国を含めた「非核武装国宣言」を条約化する。米・中も条約に参加することに異議はないはずだ。「核の傘」よりはるかに安全が確保されるばかりでなく、日本の国際的地位はぐんと跳ね上がる。

しかし、森友問題などで先が見えている安倍政権では足下を見られているので、上記のような会談で持ち出しても本気度を疑われるだけだ。結局、この歴史的会談は中国、韓国のペースで事が運び、再三言われているように「蚊帳の外」の悲哀を味わうだけだろう。 (>_<)

 

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2018年3月21日 (水)

9条発案とマッカーサー

新聞の切抜きというのは、十数年前からやっていない。見たい物があって箱の中にあるファイルを開いたら占領軍総司令官マッカーサーから日本の憲法調査会会長・高柳賢三にあてた手紙の全文(日本語訳)をコピーした物が出てきた。

その中味については当然承知していたが、全文があることまで気がつかなかった。そのままにしておくと、廃棄処分になるので、電子文書にしておこう――と思った次第。

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ニューヨーク州、ニューヨーク市7
 チヤーチ街90番地、1303室

          1958年12月15日

親愛なる高柳博士

 12月10日付貴信を受けとり、とりあえず次のご質問にお答えいたします。

「幣原首相は、新憲法を起草するときに戦争および武力の保持を禁止する条項をいれるように提案しましたか。それとも、首相は、このような考え方を単に日本の将来の政策の問題として提示し、貴下がこの考えを新憲法に入れるよう日本政府に勧告したのですか。」

戦争を禁止する条項を憲法に入れるようにという提案は、幣原首相が行ったものです。首相は、わたくしの職業軍人としての経験を考えると、このような条項を憲法に入れることに対してわたくしかどんな態度をとるか不安であったので、憲法に関しておそるおそるわたくしに会見の申込みをしたと言っておられました。わたくしは、首相の提案に驚きましたが、首相にわたくしも心から賛成であると言うと、首相は、明らかに安どの表情を示され、わたくしを感動させました。

   クリスマスをお祝いしつつ

              敬具

      ダグラス・マッカーサー

ハワイ、ホノルル
ヌーアヌ通り1742番地
日本総領事館気付

憲 法 調 査 会
 会長 高 柳 賢 三 殿

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2018年3月20日 (火)

「司法」がよくわからない

森友学園週間が続く。テレビ・新聞とも記事満載だ。19日の参院集中審議は、新聞5大紙のうち産経をのぞいて今日の社説にこれを取り上げた。

毎日が、国民は行政中枢でのでたらめにいら立っているのに、行政の最高責任者が「自分は関係していない」と言い募ることに強い違和感を覚えるという書き出しで、政治不信を主内容としている。

その他も、真相究明のため、鍵を握る関係者すべてを国会に呼んで証言を求めるべき、という主張で一致している。

朝日は、首相夫人・昭恵氏はもちろん、学園との連絡を担った首相夫人付きの政府職員谷氏、売却交渉時に理財局長だった迫田英典氏、改ざん当時の理財局長だった佐川氏だけでなく、他の財務省幹部や近畿財務局職員などからも事情を聴く必要があるとしている。

日経・読売も同趣旨だがいずれも昭恵夫人が真相の鍵をにぎるキーマンの位置にあることを指摘しており「より丁寧な説明」(読売)など、首相の否定発言はそのまま受け入れられていない。

国会には国政調査権があり最大限活用すべきだが、委員会の証人や官僚でも司法訴追を理由に証言を拒否できるという壁がある。つまり本当のことは裁判にかけ、判決があるまでわからないということだ。

しかし、その経過は公開された法廷で知ることができる。国民の知る権利はそうなるまで制限されるということだろうか。森友学園問題でも籠池氏は、虚偽の証言をすると罰則のある証人喚問で、昭恵首相夫人を通して「安倍晋三からです」と100万円の寄付を受けたということを、具体的な前後の状況を交えて証言した。

これは、森友学園と首相の「関係」を示すもので、首相は当時からはっきりこれを否定していた。虚偽であれば現在首相の置かれている立場上、当然、「名誉毀損」「偽証罪」で告発しなければならないのに、そう言う指摘がないのはどうしてなのか。

ご存知の方があったらどなたか教えてほしい。

【追記】籠池夫妻は詐欺罪容疑で暖房もない部屋に9ヶ月も拘留されている。2人とも健康を害し、車いすを使っている状態という。この人権侵害が放置されたままなのはなぜか。これもわからないことにはいる。どこかがおかしいのだ。

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2018年3月18日 (日)

安倍内閣、次の首相は?

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 塾頭なら、公明党の山口那津男と賭ける。衆参併せて5期の実績があり、安倍一強を支えた影武者ぶりは、是非は別として群を抜いている。森友学園問題でも、公明党の中で自民に批判が高まる中、なぜか正面からの批判を避けてきたように見えるからだ。

写真は、今日午前の民放・レギュラー番組からとった。公文書改ざん発覚からこの件は一向に収まりそうもない。明日から首相出席の予算委員会で首相が出席する集中審議が始まる。

そこで、事件の発覚から中心人物とされてきた佐川前理財局長の証人喚問が多分決定するだろう。その日取りは次の週になるかも知れない。その間もマスメディアの特ダネ競争は熱を帯び、国民の関心はかつてないほど高まる一方だ。

麻生財務大臣の責任は自民党内からも追及されている。辞職すれば、昭恵夫人の問題もあり首相だけ無傷というわけに行かない。ほかに、文科省で加計学園関連文書を暴いた前前川事務次官の市立中授業の内容を調べたことも判明、安倍内閣総辞職は本塾の希望的観測の域をこえた。

そうなると自民党議員にとって最もいいのは何か。前週土日に行われた世論調査は軒並み内閣支持率を数ポイントさげ、中には不支持率が上回ったものもあった。この土日、或いは来週土日に調査があるかどうか知らないが、なだれ現象が目に見えている。

「時が経てばいずれ」ではなく、長引けば長引くほど傷が深くなる。解散総選挙には自民党にとって最も悪い時期になる。そこで、後継首相指名ということになるが、自民党内から出すとなると派閥抗争の表面化が避けられない。

そうすると、ここは公明党でしのぐ、という発想があってもおかしくない。アメリカでトランプ大統領は国務相を柔軟派から強行派に変えた。来月中に米・朝首脳会談がある。ロシアはプーチンが再選され、イギリスとスパイ暗殺事件をめぐり緊張が高まる。中東はイスラエル首都問題、トルコ・クルド族対立、イラン・サウジなどの抗争などなど。

「もり・かけ問題、アッキー・ゲート」にけりをつけ、政・官を正道にもどす。それなくして日本を自滅から救う道がないことだけは確かだ。

【追記】共同通信社が1718両日に実施した全国緊急電話世論調査によると、安倍内閣の支持率が34両日の前回調査から9.4ポイント急落し、38.7%となった。不支持率は48.2%で逆転した。森友学園への国有地売却に関する財務省の決裁文書改ざんで「首相に責任があると思う」との回答は66.1%に上った。「責任はないと思う」は25.8%にとどまった。

 

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2018年3月17日 (土)

トランプ流脅迫

【中央日報日本語版3/16】

 ドナルド・トランプ米大統領が韓国との貿易交渉が思い通りにならなければ在韓米軍撤収のカードを出す可能性もあるという趣旨の発言をしたと米国ワシントンポスト(WP)が14日(現地時間)に報じた。

 WPは同日、トランプ大統領がミズーリ州で開かれた募金の晩餐で30分間行った演説の音声録音を入手してこのように伝えた。報道によるとトランプ大統領は韓国について言及し、「我々は彼らとの貿易で非常に大きな赤字を出しながら我々は彼らを保護している」としつつ、「我々は貿易でお金を失い、軍隊(在韓米軍)でもお金を失う」と話した。

 続けて「今、韓国、北朝鮮の間に我が軍人3万2000人がいる」とし、「どんなことが起きるか一度見てみよう」と付け加えた。WPはトランプ大統領が韓国との貿易交渉で自身が望むものが得られなければ在韓米軍を撤収すると威嚇したものと解釈した。(後略)

同じことを日本にはなぜ言わないのだろう。「おもいやり予算」で反論されるのを警戒しているのだろうか、韓国でも駐留費用の半額近くを負担させられている。それに、国民の反米軍感情は日本の沖縄以上のものがあるようだ。

平昌冬季オリンピックの北朝鮮参加で開けた緊張緩和で、当塾は早くから文政権が駐韓米軍の撤退を条件に北朝鮮の核凍結、または非核化への道筋を示すのではないかという予測を書いた。

韓国人の多くは、北朝鮮が同民族の韓国の頭の上に原爆を落とすなどとは考えていない。仮に北朝鮮のペースで南北統一ができたとしても、原爆使用は民族にとってぬぐい去ることのできない亀裂を後世に残すことになるし、北にも直接間接の被害が及ぶ。

日本人一般やトランプが考えるような北朝鮮敵視が、韓国にあふれている訳ではない。人権や自由が守られ、現体制のまま南北が仲良くなれれば、民族としてこれほどいいことはない。米軍が撤退しても、米韓同盟を破棄しない限り韓国の安全は守られるはずだ。

これまでも書いてきたように、北朝鮮が朝鮮戦争で戦った相手は、韓国人でなく米軍という意識が強い。その米軍が韓国に残ったままでは、北朝鮮にとって平和条約締結に瑕疵をきたすことになる。

上記引用文の、韓国に対する「威嚇」と解釈したのは、ワシントンポストであり、韓国民の感情とするには疑問がある。駐韓米軍3万2000人がいなくなっても、韓国兵でそれを埋めるのは、徴兵制度のある同国にとってそれほど困難なことではないだろう。

実は同一民族でない日本にとっても、同様なことがいえるのだ。在日米軍が在韓米軍の代わりをするようなことがなければ、北朝鮮は憲法9条を堅持する日本に核やミサイルを仕向ける理由がないし利益にもならない。

冒頭に書いたようにトランプが日本に同じような威嚇をしたらどうなるか。安倍政権は縮み上がって、「なんでもいたします。どうかそれだけは……」と懇願するはずだ。トランプが言わないのは、あまりにも刺激が強すぎて政治的大混乱を招く恐れがあるからだろう。

韓国の場合想定の範囲以内、レールを敷いておくほどの意味しかないようだ。

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2018年3月15日 (木)

日本敗戦⇒朝鮮戦争

 今月6日に「隣を知らなすぎる外相」を書いたが、それに関連して日本の敗戦から朝鮮戦争勃発に至る年表を作ってみた。森友文書贋作ニュースに追われて塩漬けにしていたものをここで。

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1945/8/15 日本敗戦詔勅
   8/16 独立運動家・呂運亭、朝鮮建国準備委員会準備委員長に選ばれる
   8/24 ソ連軍、平壌に進出26日に入城
   8/25 米軍の一部、仁川港に上陸(*cでは9/8

   9/2  連合軍最高司令官マッカーサー元帥、北緯38度線を境界線とし、米ソ両軍による分割政策発表
   9/6  呂運亭、朝鮮人民共和国樹立宣言。1010日米軍政長官アーノルド、同共和国否認宣言。現存の政治機構使用した軍政へ
   9/19 金日成、元山へ

   9/24 米2師団ソウル進駐(*cでは9/8
10/3
 平壌にソ連民政部
10/13
 朝鮮共産党北朝鮮組織委員会創立
10/16
 李承晩、アメリカからソウルに帰国「一般同胞は余のもとに、余の引導す
るところに従わなくてはならない」と演説

   10/23 中国・重慶から大韓臨時政府,金九一帰国

   12/28 米、ソ、英モスクワで外相会議。朝鮮を5年間信託統治下に置く方針を決定

1946/2/8 北朝鮮臨時人民委員会創建
  9/6 米軍政、共産党幹部逮捕令
 10/2 米軍政、戒厳令布告、10月抗争1947/3/1 済洲島の武装パルチザン蜂起に発展、制圧は57/4まで続く

 1948/4  南北連席会議(平壌)を開き「朝鮮のことは朝鮮人どうしの話し合いに任せてくれ」と要求。この会議の南朝鮮代表のうちには、李承晩を除き、南鮮における優秀な人物がほとんど一人のこらず含まれていた(ジョン・ガンサー)

    /5 南朝鮮単独選挙強行。金九、暗殺される
1948/8
  李承晩、大韓民国成立宣言
1948/9
  金日成を首相とする朝鮮民主主義人民共和国樹立。ソ連軍、アメリカ軍
撤退。

1949/6 南北72の政党、社会団体によって結成された平壌にある祖国統一民主主義戦線、韓国に統一のための協議開始を呼びかける。李承晩は武力による「北進統一」を叫ぶ

1950/5  第2回韓国総選挙、李承晩派大後退。中間派・無所属が進出、祖国統一民主主義戦線、あらためて統一協議を呼びかけ

  6/25 朝鮮戦争勃発

出典】*
a 金両基物語韓国史』、b 金達寿『朝鮮』、c 文京洙『新・韓国現代史』、d 油井大三郎『好戦の共和国アメリカ』

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以後は省略するが、南北分断による犠牲者、南北それぞれに発生した難民(自発的移動を含む)、工作員の潜入、拉致被害者など、今でも離散家族問題が横たわっており、その人数ははかり知れないほど多い。

また、米韓同盟による集団的自衛権でベトナムに派兵。現地での暴行行為、戦死者などの経験を持つなど、日本人の関心の外にあることが少なくない。

 

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2018年3月14日 (水)

紅白

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2018年3月13日 (火)

マスコミ\(^O^)/

読売新聞電子版03/13 15:03

 学校法人「森友学園」との土地取引に関する決裁文書の書き換え問題を巡り、財務省近畿財務局で学園への国有地売却を担当していた部署に所属し、7日に自殺したとみられる50歳代の男性職員が、本省の指示で文書を書き換えさせられたとの趣旨のメモを残していたことが、関係者への取材でわかった。

朝日新聞のスクープで始まった「森友学園・文書偽造」事件。日増しに高まる「民主主義の危機」説。新聞のラ・テ欄を見ると、同じ時間を横に追うと各局とも「森友学園……」。どれを見ていいのか迷う。

 縦に見ても、NHKを除いて特番で「森友学園……」が続々と続く局が多い。日頃、政府寄りかと思うフジテレビだがさにあらず、結構厳しい追及ぶりだよ。これが世論に影響を与えないはずがない。

 麻生大臣「調査は私に課せられた責任……」、誰がそんな調査を信用するものですか。実力大臣なら余計ウソをつく――と思わせるようになったのが今度の事件、そしてマスコミ報道です。

 本塾は、これまでマスコミをくさすことが多かったが、今や希望の星だ。がんばってね。

 

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2018年3月12日 (月)

安倍内閣総辞職必至

 森友学園関連公文書偽造問題で、今日新たな内容が国会に報告されることになっているが、10時半過ぎのTBSテレビ報道では安倍昭恵首相夫人の名が削除されていることがわかったとしている。

 その文章の詳細はまだ不明のようだが、安倍首相がかねて「私や妻がこの問題に関与していることがあったら即刻首相を辞任する」などと言っていたはずだ。

 これで総辞職は確定だろう。昨日の読売新聞の世論調査によると内閣支持率は6ポイントも下がっているが、これにより支持と支持が逆転することは確実だ。不倶戴天の安倍首相だが、せめて身の引き方ぐらいは誤らないようにしていただきたい。

【追記】

決裁文書では籠池泰典前理事長を「(保守系団体の)日本会議大阪に関与」と紹介し、関連の日本会議国会議員懇談会を「副会長に安倍晋三総理らが就任」と説明した部分も削除されていた。(共同通信)

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2018年3月10日 (土)

公文書変造判明

03/10/1948 時事通信

学校法人「森友学園」への国有地売却問題をめぐり、財務省が決裁文書の書き換えを認める方針であることが分かった。政府関係者が10日、明らかにした。公文書の変造が明らかになることは安倍政権にとって大打撃。野党が安倍晋三や麻生太郎副総理兼財務相の責任を追及するのは必至で、週明けの国会は大荒れになりそうだ。 財務省は、当初の文書から「特殊性」などの文言が削除されたことを把握。12日に与野党に報告する見通しだ。本省や近畿財務局の関係者の処分も検討する。

 「決裁書」は、これまで防衛庁や文科省で問題になったメモや報告文書とは重みが違う。もちろん、すぐ捨てていいものではない。

 この文書で政策の方向が決められ、大勢の役人が動いて物事が決まる。もちろん、決済の内容を変更する必要が生じることはあり得る。

 その際は、ルールに従って変更の決済がなされなくてはならない。その手続きがなければ、たとえ一言一句であろうとも変造・偽造とされても仕方がない。誤字、誤植や句読点でも、意味が違ってきたり省略や付加があれば同様と見なされる。

 これまで、現を左右して事実を隠蔽し続け、国会を空転させたということだけで、安倍、麻生を中心とする政府の責任は免れず、常識的には総辞職だ。

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主体性思想

大貫智子記者によるコラム「南北急接近」を毎日新聞が連載している。今日は、「青瓦台は9日、南北首脳会談の準備委員会結成を発表し、トップに任鍾馗晳(イムジョンソク)秘書室長を据えた。任氏は1980年代後半、北朝鮮の主体性思想に傾倒した学生時代のリーダーで、南北融和一辺倒に傾きかねないとの懸念もある」としている。

「主体性思想」は、金正恩の祖父・金日成が提唱した概念で、北朝鮮が政策の根幹に置いている。本塾でもよく使うのでサイト内検索をかけたら1ページに収まらないほど出てきた。

日本でも、マルクス・レーニン主義の新解釈として左翼陣営でもてはやした時代があったが今はほとんど?になってしまった。塾頭がよく使うのは、北朝鮮の論理ではなく、南北を通して朝鮮民族の長い歴史の中から生み出された、“自立指向”の情念だと考えているからである。

だから、韓国でも共鳴し受け入れられるのではないかと思っていたが、冒頭の引用は、「やっぱり」という感じで受け止めた。

その長い歴史とは、日韓併合直前まで存在した「事大主義、事大党」への反省である。大陸に境を接する民族として、生き残りの選択肢は「大に事(つか)える、強いものに従う」という姿勢が、結果として日韓併合を招いたとする考えである。

その前の王朝高麗には、元寇があった。満州から華北一帯を占領した蒙古は、朝鮮に目を向け、開京をおとされるとたちまち降伏した。反抗する住民は片っ端から殺りくされ、日本攻撃のため期限つきで船舶建造と派兵を迫られ塗炭の目にあった。

この攻撃も、元に取り込んで先導役を果たした朝鮮人がいたとされる。それ以前の古代でも半島内が統一民族として一致結束する姿はなかった。

だから、金日成が、スターリンでもない、毛沢東でもない、もちろんアメリカでもない民族独自の道を邁進しようという決意は、韓国でも受け入れられるだろうと見ているのだ。

金正恩は、ただ思いつきの微笑外交をしている、経済制裁に負けたという考えを、塾頭は近視眼的観測という。

 

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2018年3月 8日 (木)

すべてがレベル以下

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森友学園関係財務局文書改ざん……。真相は水面下かも知れないが、こんな画面が何時間も続くNHKに視聴料を払うばかばかしさ――。\(*`∧´)/

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2018年3月 7日 (水)

正恩は半ば本気

さすがに驚いた。以下は日経新聞本日付け社説から採った。

平昌冬季五輪をきっかけにした韓国と北朝鮮の接近がついに、4月末の南北首脳会談の開催合意に至った。韓国の文在寅大統領が平壌に派遣した特使に対し、北朝鮮側は非核化や、米国との関係正常化の意思も示したというが、どこまで本気なのだろうか。

韓国大統領の特使は平壌で、北朝鮮の金正恩委員長と晩さん会を含めて長時間会談した。金委員長が最高指導者になって以降、韓国高官と会談したのは初めてで、南北関係改善に強い意欲を示したといえる。北朝鮮メディアは「満足な合意をした」と報じていた。

特使は帰国後の会見で、南北首脳会談を4月末に板門店で開くことで合意したと表明。懸案の核問題についても、北朝鮮が「体制の安全が保証されれば、核兵器を保有する理由がない」と非核化の意思を明確に示したとし、米国との関係正常化に向けた直接対話への意欲も示したという。

さらに北朝鮮は、対話が継続している間は核実験や弾道ミサイルの発射など軍事的な挑発行為をしないと約束。韓国に対しては核や通常兵器による攻撃をしないと公言したという。特使によれば、信頼醸成に向けた南北首脳間のホットラインの設置でも合意した。

もちろん、特使が明らかにした合意内容に基づき、北朝鮮の非核化に向けた南北間、米朝間の対話が実際に進むのなら歓迎すべきだろう。だが、北朝鮮は本当に核放棄に応じる意思があるのか。強い疑念を抱かざるを得ない。(以下略)

北朝鮮の平昌オリンピック参加意向が報じられてから、本塾は下記の通りの記事をあげた。

▼前回「隣国を知らなすぎる外相

219日「銃規制と北朝鮮

217日「中朝関係の複雑さ

▼2月11日「こんどは日本が孤立?」

2 9日「金・文架空会談

128日「平昌の安倍首相挨拶?」

112日「南北朝鮮と日本

110日「韓国の外交べた

 その中で「金・文架空会談」というのはひと月ほど前のことで、誰もあり得ない、と考えていた頃だ。『海と周辺国をめぐる日本人の歴史』という自著を持つ塾頭なので、日頃のニュースには敏感である。

 金正恩なら、或いは文大統領なら「こう考えるに違いない」といった発想は常に働く。だけど、日本政府当局やマスコミ論調とは大きな隔たりがあり、平昌オリンピックは、朝鮮半島情勢に画期的な変化をもたらすだろうと考えていた。

 しかし、こんなに早く具体論が交わされるとは思わなかった。「日本は取り残される」とは繰り返し言ってきたことだが、もっと早く日本独自の案を持つべきだった。

 核については、北朝鮮がこれを廃棄して核保有国の地位を直ちに捨てると言うことは考えられない。しかし、開発を凍結したり核拡散防止条約に復帰したり韓国を含めた非核地帯宣言を提議するなどのことは考えられる。

 そうした場合、日本はどういう立場、意見を示すか、何も準備ができていない。政治の劣化は目を覆うばかり。マスコミは朝日新聞が森友学園問題の深層取材で政権を揺るがしているが、オピニオンリーダーという所まで達していない点、ちょっと残念というほかない。

 

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2018年3月 6日 (火)

隣を知らなすぎる外相

[ソウル 6日 ロイター]北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、韓国からの特使団に対し、韓国との「国家再統一を積極的に進め、新たな歴史を刻む断固とした意志」を伝えた。国営の朝鮮中央通信社(KCNA)が6日、報じた。

KCNAは、5日に行われた会合について「韓国特使団から首脳会談に関する文在寅(ムン・ジェイン)大統領の意向を聞き、金委員長は意見を交わし、満足のいく合意に至った」としている。合意の詳細には言及しなかった。

KCNAによると、金委員長は、そのための具体的な措置を早急に取るよう関連分野に重要な指示を与えたという。また、朝鮮半島を巡る深刻な軍事的緊張の緩和や多面的な対話、接触、協力、交流の活性化に関する問題について踏み込んだ意見交換を行った。

これに対して河野外務大臣のコメントは「微笑外交にまどわされるな」のオウム返しである。菅官房長官の常套句も同じだが、外務大臣ならもっと大戦後の朝鮮独立、そして南北の戦争の経緯や統一の悲願など、歴史的経緯を勉強してほしい。隣国なのにトランプ以下である。

大戦後、アメリカとソ連軍がそれぞれ南北に分けて占領したのだがその時の両軍司令官布告を掲げておこう(出典:金達寿『朝鮮』岩波新書)。

[アメリカ・ホッジ中将]
 ――三八度線以南の行政権は余の管轄下にある。住民は余の署名のもとに発せられたるすべての命令に絶対服従しなければならない。占領軍に反抗し、もしくは命令を破り治安を乱すものは、容赦なく厳罰に処するであろう。軍事的占領の期間中は、英語をもって公用語とする。

「ソヴェト・チッチャコフ大将」
 ――朝鮮人民よ、朝鮮は自由の国となった。しかしこれは、新しい朝鮮の第一歩にすぎない。美しい果樹園が人間の勤労と丹精とのたまものであるように、朝鮮人民の幸福も朝鮮人民自らの英雄的なたたかいと不断の努力とによってのみ達成することができるであろう。幸福は諸君の手中にあるのだ。諸君の前には自由と解放とがあたえられた。

ソ連の布告は共産主義の理想論として割引いて考えてもいい。しかし、朝鮮では南北を問わず共感・共鳴をもって迎えられたことはたしかだ。終戦直後から、南北の境界を越えた朝鮮人による自主政権設立の動きがあったが、米占領軍がそれを否認、南には李承晩を傀儡の大統領に立てたことは、本塾別稿ですでに触れてきたところである。

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2018年3月 5日 (月)

新・「ならず者国家」

 ならず者国家は、ブッシュ大統領(子)の発明用語だ。最近は米・ロがその筆頭に躍り出た感じである。トランプの高関税貿易政策、イスラエルの大使館移転、銃規制発言などなど枚挙にいとまないところへプーチンという新顔が現れた。

 プーチンは、中東の安定化など大人の振る舞いを評価していたのだが、平昌のオリンピックでドーピング疑惑を理由に袖にされたのが気に障ったのか、急にならず者発言をしだした。

18日の大統領選を前にした、対外強硬路線プロパガンダというが、米国が展開するミサイル防衛(MD)システムを打破や、ICBMは南極経由でも攻撃可能などと、新型の核兵器、潜水艦発射型ミサイル、巡航ミサイルなどの開発を映像で誇示、アメリカはこれらに対抗不能だとしたことだ。

まるで北朝鮮と変わらないチンピラやくざまがいの脅迫である。トランプが北朝鮮や中東で危機をあおり、戦争直前と思わせておけば日本やイスラエルなど金持ちが新鋭武器をアメリカの言い値で買ってくれるというメリットがある。

しかし、ロシアには、直ちにそんなお得意さんが見あたらない。冷戦には思想的背景があったが、それもなく帝国主義でもないとすれば、「ならず者」というしかないのではないか。

 

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2018年3月 4日 (日)

眺望頗る佳なり

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  「田の眺望頗る佳なり」と言ったのは、戦中、東京麻布の自宅を空襲で焼け出され、市川で生涯を終えた永井荷風で、終戦の翌々年、昭和22年4月26日の日記にある。この裏手に当たる下総国分寺を散歩で訪れた際のものだ。

今は「田畴」が無く、民家の屋根と「電柱」ばかりになった。井上ひさしが「ひょっこりひょうたん島」で有名になった頃、ここから100メートルほど北の平屋建て分譲住宅に住んでおり、日頃ここから夕日をめでていた。

写真左端の2棟の超高層のあたりが市川駅である。開業したのは明治38年(1905)1月で日露戦争に勝った年だが、正岡子規は紀行文にこう書いている。(鴻の臺以外は当用漢字使用)

家次第にまばらに野開き木立ところどころに枯れたり。朝晴れの景色心地よく、鴻の臺(塾頭注・日本武尊をコウの鳥が道案内したという伝説に基づく。国府台の別表記)を左に眺めて車は転じ江戸川の鉄橋を渡りて市川に着きぬ。
  村もなし只冬木立まばらなり
  兵営や霜にあれたる国府の台
  冬枯やはるかに見ゆる真間の寺

駅前には『野菊の墓』の著者・伊藤左千夫が経営する牧場があり、若山牧水は明治44年に「下総市川にて」で
  藪雀群がるゝ田なかの停車場にけふも出て汽車を見送る
 と詠む。荷風も散策や読書の場として停車場訪問は好きだった

画面中央から右に続く小高い森は、国府台の南端である。国府が置かれたので、この地に残る伝説は語り継がれ、万葉集にも多く採録されている。中でも「真間の手児奈」が有名でいわれを伝えるものがすくなくない。その森の麓にある亀井院は、真間の井のあった場所とされる。またこの寺には北原白秋が止宿していた。

勝鹿の真間の井見れば 立ち平(なら)し 
水汲ましけむ手児奈し思ほゆ
            高橋虫麻呂

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2018年3月 3日 (土)

信用丸つぶれの危機

森友学園で、ないとされていた財務の価格交渉記録が発見された。国会に提示されたものは、内容が一部改ざんされたものであるという朝日新聞のスクープがあり、昨2日の参院予算委員会で野党から追及を受けた。

「捜査にどのような影響を与えるか予見しがたいため、答弁は差し控える」と言うのが、財務省太田理財局長の答弁。まるではんこを押したような同じ答弁が数えていないが10回ぐらい繰り返され議事が中断した。

共産党の小池晃委員は「改ざんしていないと言えばいいのに、なぜ言えないのか。語るに落ちた。結局、認めている」ことになると結論づけた。そのあと、立憲民主党の川内博史氏の質問に、来週火曜日(6日)までに資料を出すことを努力する、と約束せざるを得なくなった。

朝日新聞が発見できたものを「努力」しないと出せないというのもおかしな話。もしスクープが当たっていれば国会を欺いた悪質な犯罪だ。内閣総辞職しかない。どう切り抜けるつもりか目が離せなくなった。

もう一つのニュース。リニア新幹線の建設工事について大成建設と鹿島建設の幹部が逮捕されたことだ。大林組と清水建設にも容疑がかかったが早くも「恐れ入りました」としたので逮捕はされず、課徴金免除もあり得るとのこと。

その詳細を新聞などで見聞きすると、塾頭が現役のころ、直接担当していないので真実とは言えないが、こういった場合のほとんどは、官庁の担当者が事前に何らかの関与をしていたと聞く。それは、後の保守への信頼性や落札のための無理が、必ずしも官僚や国家的利益と合致しないところから来る。

国策捜査といえばオーバーだが、国会の混乱から国民そらすためでないように願いたいものだ。

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2018年3月 1日 (木)

安倍王道にかげり

2018_03010001いつものように毎日新聞トップの写真だ。見出しだけでは意味がわからない。なぜトップかというと、思った通りに何でもできたはずの首相だが、提案を引っ込めざるを得ない羽目に至ったことは、大ニュースとふんだのだろう。

政府提案の根拠とした厚生労働省の調査資料の基データは存在しない、としていたのが、再確認の結果段ボール箱で山積みになるほど出てきた。その統計一覧表を見ると合計の数字より内訳の一つの数字の方が大きいなどという不自然なデータが次々に発見され、到底信用に値するものでないことがわかった。

予算委員会質問で追求されると、首相は役人の責任と言ったり、精査し直すなどと答弁、法案そのものは撤回しないとしていたが、何時までにという回答ができず、ついに投げ出さざるを得なくなった。

ちなみに、各紙の見出しを拾ってみる。
朝日・「裁量労働制の対象拡大」一転削除へ 首相、深夜の撤退
日経・裁量労働制の削除、首相が明言 「議論し直す」
読売・裁量労働、政府が今国会は断念働き方法案分離

 読売だけが「削除」という言葉を使わず、先送りをしたというニューアンスにしている。「削除」は首相自身が強調した言葉だ。

9条改憲案も2項を維持したまま自衛隊を明記するという安倍案について、党内の意見を広く聞くという態度を打ち出し、とてもまとまりそうにもない感じになってきた。

この先は前回のテーマ「マキアヴェリ」の続きになる。

まず、方針や施策の「ぶれ」である。一旦決断したら、後にそれが間違いだと思うことがあっても、あらためてはいけない。ぶれない人物であるという印象を植え付けることが肝要、と佐藤優氏は解説する。

自らの周辺に専門家のブレインを置くことはいいが、広く意見を聞くのではなく、諮問した事項に関してしか発言を許さないことが必要と説く。その中から自らの決断を引き出す。そのような配慮がないと、王なり独裁者としての権威や地位を維持できない、というのがマキアヴェリの忠告だ。

安倍首相の王道も、マキアヴェリから見ると、どうも凋落の兆しが見え始めたということになるか。

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