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2018年2月

2018年2月17日 (土)

中朝関係の複雑さ

平昌オリンピックは、北朝鮮に占領されたかの感があったが、レースが進むにつれて影が薄くなった。これから、文大統領の訪朝があるかどうか、オリンピック後の動きに注目が集まる。

「対話のための対話はしない」と目くじらを立てているのは、わが安倍首相ぐらいで、金正恩のもくろみが試されるのはこれからである。相次ぐ国連安保理決議などで制裁を強化することは当然ながら、話し合いを一切禁止しているわけではない。孤立するのは北朝鮮でなく日本になってしまうのではないか、とこのところ書いてきた。

アメリカも、条件が整えば話し合うという立場だ。トランプは体制転覆などを期待してない。日本が大きな誤解から解き放されていないことがひとつある。中国は最も効果的な制裁手段を持ちながら、血の盟約を持つ社会主義国同士なので手加減している、という思いこみである。    

安倍首相は北朝鮮を全く信用していないが、北朝鮮が核保有国になることを恐れ、その言動を信用しないのはアメリカや日本でなく、実は中国なのである。核実験場は中国との国境に近く、放射線漏れなどがあればたちどころに中国が被災する。また北朝鮮が中国を攻撃するにはICBMなどを必要としない。

もちろん、北朝鮮がレッドラインを越え、アメリカがミサイル基地を叩くようなことになれば、中国に直接危機が迫る。中国軍が国境を越え何らかの行動を起こす可能性なきにしもあらずなのである。

金正恩の父、正日が、「中国だけは絶対に信用するな」と遺訓を残したという話は前にも書いた。このところ北では「アメリカ・日本100年の敵。中国は1000年の敵」とう格言すらあるようだ。

聖徳太子が中国と国交を結んだ随の国は、今の北朝鮮、高句麗と戦乱に明け暮れして国境線もあってないような状態が続いていた。業を煮やした随が大軍を差し向けたものの、その負担が農民に降りかかって反乱を招き、滅亡するに至ったことさえある。

その反面、日韓併合直前は清の朝貢国として、その清が日本に破れると南進攻勢に熱心なロシアに頼るなど李王朝は自主性をなくしていた。そこで中国やロシア、もちろんアメリカにも頼らない金日成の「主体性理論」が生まれてきたのだ。

遼東半島から鴨緑江に沿った中国側、沿海州のあたりまで、現在も朝鮮族が多く住む。チベット族、ウイグル族などと同様、少数民族として中国の安定に欠かせない内政問題の一角をなしている。中国の主人公を任ずる一般の漢民族は、それをどう見るか。塾頭の体験談からひとつ。

万里の長城に向かう観光バスのガイド席の近くに座った。途中会話の中で……

「バスガイドの競争相手は、東北出身の朝鮮人が多いんですよ。彼らは頭がいいし、前は日本人として育ったこともあるので日本語がうまい。しかし彼らのいうことをそのまま信じてはいけないようです」

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2018年2月15日 (木)

今、国家主義全盛

トランプ大統領の「アメリカン・ファースト」。日本のメディアは、「外国から見た日本」企画が氾濫。西欧の難民増加にともなう国家アイデンティティー追求。そして英国のEU脱退の動きなど、戦後長く続いてきた「国際化時代」の反動ともとれる「国粋主義」の時代になった。

今朝、新聞の投書欄に、憲法9条維持の署名簿が回ってきた家庭の主婦が、20歳になった息子に協力を求めたら「僕、戦争に行くもん」と拒否され、愕然としたという内容があった。

安倍首相の内閣支持率が不支持を上回り、自民党が最高位を占める世論調査も固定化しつつある。その傾向は若者に顕著だとされる。なぜそうなのか、日本の場合、北朝鮮・中国関連報道で日本が敵視されているという印象ができあがったのだろう。安倍周辺がことさらそれをあおっているせいもある。

日本の戦争参加や敗戦は、国家主義または国粋主義がもたらしたというのが、かつての常識だった。それが今、完全に忘れ去られたようだ。その典型が明治時代に作詞された戦時歌謡である。これは過去4回取り上げたがも一度見てほしい。

敵は幾万ありとても
すべて烏合(うごう)の勢なるぞ
烏合の勢にあらずとも
味方に正しき道理あり

(じゃ)はそれ正に勝ちがたく
直(ちょく)は曲(きょく)にぞ勝栗の
堅き心の一徹は

石に矢の立つためしあり

石に立つ矢のためしあり
などて恐るる事やある
などてたゆとう事やある

 まず、敵はカラスのように声が大きいが弱い、そうでなくとも、味方には「正しき道理」つまり「正義」がある。邪道は誠心誠意の正義には勝てないし、奇跡が味方してくれることもある。だから疑いを持たず突っこめ!という趣旨だ。

「敵は弱い」、太平洋戦争はこれを見誤った。「正義」、これは敵にもそれに劣らぬ「正義」がある。北朝鮮の「正義」は、日本人拉致や人権問題なども、完全に覆い隠す。ISの自爆テロも正義の行為だ。彼らの「堅き心の一徹」はいうまでもない。

この際「国」単位でものを考えるのはやめよう。国家はいつでも正しいことをいうとは限らない。むしろ、党利党略や権力維持のためならあえてうそをつく。それを、若い人はしっかりと身につけておかなければならない。

【追記】そういえば、10年以上前の07年12月1日付けで「希望は戦争」という文章を雑誌に発表した赤木智弘さんについて記事を書いたことを思い出した。

安倍首相が「何もかもうまくいかなくなっていやになっので辞めい」といって内閣を投げ出した年である。

若い赤木さんは、若者の内でも日の当たる人、そうでない人の格差は歴然としており、それを劇的に変えてくれるのは戦争しかないといった論旨だったように思う。

今日書いた塾頭の観測とは、大きな開きがある。しかし、10年間に顕著な時代の変化があったことも否定しがたい。いずれにしても、健全な社会からかけ離れていることだけは確かだ。

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2018年2月14日 (水)

 式子内親王

はかなくて過ぎにしかたを数ふれば
花に物思ふ春ぞ経にける

          新古今和歌集


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2018年2月13日 (火)

心的外傷後ストレス障害

戦争に参加して精神病にかかる患者がふえ、アメリカで今問題になっている。心的外傷後ストレス障害、略号ではPTSDという。どちらにしても覚えにくい言葉だ。

PTSは、ポスト・トラウマ・ストレス・障害の略とある。トラウマは、精神的ショックによる「病みつき」のような意味で日本語化しかかっているので、これを覚えておけばいい。

その中で、戦争に関するものを砲弾神経症(シェル=砲弾ショック)と区別することもある。この研究は、第一次世界大戦当時の塹壕戦の影響から始まったようだ。日本では塾頭の地元にあった国府台陸軍病院が専門に受け入れていたが、「痴愚」などの病名で治療と言うより拘禁永続のような扱いが戦後も続いていた。

アメリカでは、ベトナム戦争後、その戦争自体への懐疑からもストレス症状が起きた。戦闘ストレス反応は、戦争において精神的に崩壊する兵士が驚くべき多数に上ったことから認知されはじめた。

敵兵に限らず女子や子供、さらに友兵たちの手足が一瞬にして吹き千切れるのを見たり、捕虜となって孤立無援状態におかれた恐怖が精神に異常をきたすことになる。兵士たちがヒステリー患者と同じ行動をし始めたり、身体的には金縛りで動けなくなる、震えが止まらないとか健忘症に陥る病状が現れる。

日本では、このような臆病者は皇軍にいないと結論づけ、外部と隔離する必要があった。処罰と脅迫が唯一の対処だったのである。アメリカなどでは、これを士気の高い兵士にも起こりうるれっきとした精神障害であるとして、人道的治療が始まりPTSDという名称がつけられた。

近年は、兵士を戦場に出すケースが減り、無人機爆撃ばやりである。ところがこの操縦者にPTSDを発症する率が高いことが分かってきた。衛星経由でアメリカから遠隔操作が可能であるため、操縦員は戦地に派遣されることもない。

任務を終えればそのまま自宅に帰り子供と遊ぶこともできる。このような無人機の運用は操縦者が人間を殺傷したという実感を持ちにくいという意見があるが、敵を殺傷する瞬間をカラーTVカメラや赤外線カメラで鮮明に見ることが無人機の操縦員に大きな精神的ストレスを与える。PTSDを発症するのは現地に派遣される兵より高い割合になるとも言われ、社会問題化は避けられない。

 

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2018年2月11日 (日)

こんどは日本が孤立?

 前回の「金・文架空会談」が、まんざら架空でもないような雲行きになってきた。金は韓国に訪れた金正恩の妹・与正、或いは北朝鮮ナンバー2の金永南、金正恩のいずれでもいい、文は当然韓国大統領だ。やや長いが、本日付け毎日新聞・東京朝刊から引用する。

(前略)
 「いつの日か、かつてのように北南関係が発展する日が来るでしょう。文大統領が統一の新しいステージを開く主役となり、後の世代のために道筋を付けてくれることを期待しています」。金与正(キムヨジョン)氏は、会談後の昼食の際、こう文氏を持ち上げた。(中略)

 妹である金与正氏を特使として派遣した金正恩氏の狙いは、歴代韓国大統領が抱いている「朝鮮半島の統一に関して歴史に名前を残したい」との気持ちをくすぐり、核問題は放置したまま、対北経済協力をなし崩し的に進めさせることにあるとみられる。

 青瓦台(韓国大統領府)関係者によると、会談と昼食を通じて、発言そのものは金永南(キムヨンナム)最高人民会議常任委員長の方が多かったが、重みのある発言の大半は金与正氏が行った。金与正氏はA4判用紙1枚の金正恩氏の親書を文氏に手渡した。

 文氏は訪朝提案に「条件を整えて実現しよう」と前向きな姿勢を示したが、訪朝条件は明確に示さなかった。核・ミサイル開発や五輪・パラリンピック後の4月にも実施されるとみられる米韓合同軍事演習など国際的な懸案事項は議題にしていない。1月の南北閣僚級会談で韓国が非核化を要求したことに北朝鮮は強く反発した経緯があり、文政権発足後初の南北首脳級会談となった今回は信頼構築を優先させた形だ。

 文氏は昨年5月の就任直後の演説で「条件が整えば平壌にも行く」と言及するなど南北首脳会談への意欲を繰り返し示していたが、「核問題解決のためにプラスになるなら」と条件を付けていた。ただ、今回の発言については、青瓦台高官が「訪朝要請を受け入れた」と説明した直後、別の高官が条件付きであることを強調するなど、韓国政府内にも温度差がある。青瓦台関係者は、「南北間だけですべて解決するわけではない。米朝対話や核問題の進展があるべきだとの考えをにじませた」と文氏の思いを解説する。

 文大統領は公約でもあるし、虎穴に入らずんば虎児を得ずの意気込みで訪朝するだろう。また、金正恩は文大統領を手ぶらで帰らせて、自分が仕掛けた平和攻勢の腰を折るようなことはしまい。

 これまでの強硬孤立姿勢と核凍結・南北融和を天秤に掛ける、さらに在韓米軍撤退の筋道がつけられれば、金正恩の権威が増しても失墜することはない。アメリカも米韓同盟が維持されれば韓国から撤退するのにそう抵抗はないだろう。

 今の安倍政権なら、その分日本が肩代わりせよと言われれば断れない。米韓が緊密な連携のもとで南北対話が進行するのなら、トランプに反対する理由はない。北朝鮮に変わって日本が孤立するだけになる。

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2018年2月 9日 (金)

金・文架空会談

  平昌オリンピックではありえないことだが、空想ぐらいはいいだろう。

金 南北統一できたらいいね。
文 同感。
金 核は凍結、非核地帯にするということで韓国から米軍の撤退を実現させる。
文 できない話ではない。ただ、日本政府と韓国右派が猛反対してくる。
金 当面、政権はそのままにしておいて、いずれ南北併せた大統領選挙をすれば。

文 それだけは絶対反対。あんたと俺たちじゃあこっちが負けるに決まっている。

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2018年2月 7日 (水)

カストリ雑誌

 「敗戦」の空気が残っている頃、『リーダースダイジェスト』とか『知性』という雑誌で啓蒙された、といったことを近頃書いた。あまり反知性が横行する世の中になったので、思い出した誌名だ。

 もちろん、そんな雑誌だけではない。エロ、グロ、ナンセンス専門の「カストリ雑誌」と呼ぶものもあった。電車の中で公然と読めるような雑誌ではない。

 「カストリ」とは戦後はやった密造焼酎のことだ。その系譜を引く雑誌は今でもあるが、文春、講談社、新潮といった大手出版社は、その歴史的権威を損ねるような編集はしなかった。

 ところが、今や週刊誌を中心に、総カストリ化した。政治記事、相撲記事、宮中記事に至るまで、「ジャーナリズム」というには、あまりにも縁遠い「カストリ」的内容である。

 特に、相撲で文春・新潮の貴乃花タニマチぶりが目に余る。とてもバランスがとれているとはいいがたい。

 かつてのカストリ焼酎は、配給だけでは不足する酒を補うため、メチルアルコールなどを含めて密造され、すくなからぬ害毒をもたらした。もちろん違法だが厳しく取り締まれない点では似ている。読者の志向でリテラシー(選別)するしかない。

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2018年2月 6日 (火)

改憲は「文民」規定で

安倍首相の憲法9条改正理由の説明は、子供だまし、いや子供さえだまされないほど幼稚なものである。

「命をかけて国民の安全、生命を命がけで守る自衛隊が憲法に書いてないのは気の毒である。また、憲法学者のほとんどが自衛隊を違憲というがそれでは自衛隊が違憲の存在ということになる」。

前半については、前にも書いたが命がけで仕事をしてくれるのは、警察・消防、海上保安庁も変わりない。自衛隊だけ特別扱いするならその説明がなくてはならない。

後半も学者の多くがそんなことを言っていない。首相が法制局長官の首をすげ替え、長年続いてきた「集団的自衛権」の解釈を変え、さらに安保法制を強行採決に持ち込んで、違憲の仕事をさせかねない状態にしてしまったから、そういうのだ。

首相の意見を汲むのなら、こうすればいい。

第六十六条
②内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。

昨日「ヘリという日本語」を題にしたが「文民」も「シビリアン」を日本語として造語したものだ。本来は軍人や聖職者以外の一般市民をいうらしいが、シビリアンコントロールを成文化するためにできた。

安倍首相が嫌う翻訳憲法で、軍人がいない日本では定義しようのないのが「文民」だ。ここはぜひ改憲する必要がある。同条に付け加えるなら

 文民とは、自衛隊、警察、消防、海上保安庁等、現役で職階を有する者以外をいう

とでもすれば……。

これで自衛隊が憲法に入る。(*^-^)

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2018年2月 5日 (月)

「ヘリ」という日本語

昔、日本では「オートジャイロ」と言っていた。占領米軍が入ってきてから、構造はやや違うが「ヘリコプター」という。それは「ヘリ」という日本語でおなじみになった。相次いだ米軍機ならぬ、今度は自衛隊機が佐賀県で墜落。民家が火災に巻き込まれ、操縦員は死亡した。

ヘリに事故はつきものという記事を前に書いたが、今回の事故は「人災だぞ」と直感的に思った。そしたらテレビで「ヒューマンエラーの恐れ」と解説している。なるほど、英語で言うとかっこよく聞こえる。

戦中に、枚方(大阪府)の火薬庫大爆発というのを音だけで体験している。こういう施設が近くにあると地価が下がる。危険物を何と呼ぼうが、庶民は、国防のために我慢するのが今も昔も変わらぬ運命なのだろうか。

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辺野古移転反対市長落選

ニュースウオッチマニアの塾頭。今朝早くTVのスイッチを入れたが、沖縄・名護市市長選の結果がテロップを含めどこにも出てこない。仕方なくPCから各社社説があるかどうか探した。

今日は新聞休刊日である。社説を電子版に載せているのは沖縄地元2紙だけ。なんともお寂しい限りだ。本土の関心の薄さといっていいか。

建設を推進する政府が推す無所属新人の渡具知武豊氏が、辺野古阻止を訴える無所属現職の稲嶺進氏を破り初当選したという結果だけは分かった。何とも残念である。

渡具知武豊氏が移転の是非には、県政の行方を見守るという姿勢をとり、正面から移転賛成を言わなかったことは前から知っていた。

今回の選挙結果も、沖縄タイムズなどの出口調査によると、辺野古移設反対が64・6%に上っており、市民の意向には変わりなさそうだ。

選挙結果が以前と違ったことは、朝日新聞が前回自主投票だった公明党が選挙戦に本格的に参入したことをあげている。前回は期日前、当日とも出口調査回答者のうち公明支持層の割合はわずか2%にとどまっていたが、今回は期日前で6%、当日で4%と、存在感を高めたと分析している。

これは、中央の改憲に前のめりの安倍政権に対する抑止勢力に与党として存在感を維持しようという同党の姿勢と同じ構図である。

前市長が全国注目のもとで、地元の反対意向を鮮明にし、県全体の米軍基地依存反対を鮮明にしてきただけに、政府をはじめ移転賛成派を勢いづけることは、想像に難くない。

しかし、反対運動を推進する行動や、本土からの声援はより高めていく方針は何ら変更を加える必要がないこということも示している。

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2018年2月 3日 (土)

核兵器関連年表

2018_02030001_22/8夕刊トップである。これは、冷戦解消後米大統領が取った初の変節といっていい。専門語ではNPR=核態勢見直しである。核問題は絶えず緊張にさらされながらも、年を追って抑制の方向を取ってきた。

そこで大ざっぱな年表を作ってみた。トランプが方向転換を試みようとしていることが分かる。(色字は文末に解説)

1945.7 米国がアラモゴルジで世界初の核実験
    8 広島・長崎に原爆投下
 1949.8 ソ連が最初の核実験
 1952.10 英国が最初の核実験
    11米国が最初の水爆実験

1954.3 ビキニ環礁水爆実験で第五福竜丸被爆
1960.2
 フランスが最初の核実験
1962.10
 キューバー危機
1963.8
 部分的核実験禁止条約(PTBT)採
    択

1964.10 中国が最初の核実験
1967.2
 ラテンアメリカ非核地帯条約
    (SALTⅠ)署名
1968.
7 核不拡散条約(NPT
)署名
1972.5
 米ソ、第一次戦略兵器制限条約、
    弾道ミサイル迎撃システム制限条約
    (ABM)条約署名

1974.5 インドか地下核実験
1979.6
 米ソ、SALTⅡ署名
1985.8
 南太平洋非核地帯条約署名
1987.12
 米ソ、中距離核戦力(INF)全廃
     条約署名

1992.1 朝鮮半島非核化共同宣言署名
1995.5
 NPT無期限延長決定
1985.12
 東南アジア非核地帯条約署名
1996.4
 アフリカ非核地帯条約署名

1996.9 包括的核実験禁止条約(CTBT)署
    名開始
1998.5
 インド・パキスタン続いて地下核実験
1998.6
 新アジェンダ連合(核兵器廃絶の実現
    をめざして共同行動をとっていスウェ
    ーデン、アイルランド、ブラジル、メ
    キシコ、ニュージーランド、エジプト
    南アフリカの非核保有国七カ国
)発足
1999.10
 米上院、CTBT批准拒否

2001.12 米国、ABM条約脱退通告
2002.1
 米国防省、核態勢見直し(NPR)公
    表。米大統領、北朝鮮、イラン、イラ
    クを「悪の枢軸」と批判

2002.9 日朝平城宣言
2003.1
 北朝鮮、NPT脱退宣言
2003.8
 北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議
2006.10
 北朝鮮核実験。以後2009.5、
    
2013.2、2016.12016.92017.9
    
と続く。
    国連安保理の非難決議、制裁決議等も 
    その都度内容を強化しながら繰り返さ
    れる

1993.5 北朝鮮ミサイル発射実験。
 以後
1998.8、2006.72009.4
 2012.42012.122013.5
 2016.22017.8など。国連決
 議などは上に同じ
 

2011.10 核兵器禁止条約

2015.7 イランは米英仏独中露6か国協議
P5プラス1(核保有5大国とドイツ)
との間で、核開発施設の縮小 や条件付き
軍事施設査察などの履行を含む最終合意
を締結

 【解説】

NPT

条約では、全加盟国を196711日の時点で(=196612月までに)既に核兵器を保有している国(保持を許された核兵器国)であると定められたアメリカ、ロシア、イギリス、1992年批准のフランスと中国の5か国と、それ以外の加盟国(保持しておらず、また許されない非核兵器国)とに分けられる(第9条第3項)。

旧ソビエト社会主義共和国連邦(核兵器国)の構成共和国であったベラルーシ、ウクライナ、カザフスタンは核兵器をロシアに移転し、非核兵器国として加盟。核兵器国ではなかったが核兵器を保有していた南アフリカ共和国は条約加盟前に核兵器を放棄し、1991年に非核兵器国として加盟。

核兵器国については、核兵器の他国への譲渡を禁止し(第1条)、核軍縮のために「誠実に核軍縮交渉を行う義務」が規定されている(第6条)。しかしアメリカ、ソ連は核開発競争により「誠実に核軍縮交渉を行う義務」の実行どころか核兵器保有数を大幅に増加させた。

非核兵器国については、核兵器の製造、取得を禁止し(第2条)、国際原子力機関(IAEA)による保障措置を受け入れることが義務付けられ、平和のための原子力については条約締結国の権利として認めること(第4条)、などを定めている。 

また5年毎に会議を開き条約の運営状況を検討すること(第8条第3項)を定めている。

IAEA

国際原子力機関は、国際連合傘下の自治機関である。

本部はオーストリアのウィーンにある。またトロントと東京の2ヶ所に地域事所と、ニューヨークとジュネーヴに連絡室がある。

 核兵器禁止条約

20111026日〜31日、国連総会で軍縮・国際安全保障問題を扱う第一委員会が52の決議を採択した。このうちマレーシアなどが提出した核兵器禁止条約の交渉開始を求めた決議が127ヵ国(昨年より6ヵ国多い)の賛成で採択された。

20161028日(日本時間)、国連総会第一委員会(軍縮)において、多国間の核武装撤廃交渉を来年から開始する決議案が、賛成123、反対38、棄権16で可決された。アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、日本は反対票を投じ、北朝鮮は賛成、中国は棄権した。

201777日に122か国・地域の賛成多数により採択されたが、全核保有国は不参加、アメリカの核の傘の下にあるカナダやドイツなどNATO加盟国や日本、オーストラリア、韓国なども不参加となった。また、当初は条約に賛成だった北朝鮮も核兵器の開発に成功後、不参加に転じた。

なお、核兵器禁止条約の国連総会への採択を含め、条約の推進には2007年に核戦争防止国際医師会議から独立して結成された核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の貢献が大きいとされ、同団体は2017106日にノーベル平和賞を受賞した。

この条約は、50ヵ国が批准して90日後に発効する。2017920日にガイアナ、タイ王国、バチカン市国の3か国が[13]2018116日にはメキシコがこの条約に批准した

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2018年2月 1日 (木)

ヒスイ原産地

新潟県糸魚川から贈ってもらったヒスイの原石なるものがあるが、中味は割ってみないとわからない。原石は姫川近辺や海岸で発見されるという。古事記や万葉集にも越の国ヌナカワという名で記載があるし、日本古来の常識かと思っていたらそうではなかった。

わずか19年前に初版が出た森浩一『日本神話の考古学』には、こうある。

日本の遺跡からは実に多くの硬玉ヒスイの玉類が出土する。縄文時代の前期にあらわれ、中期を中心に鰹節型玉器とも呼ばれる、穴をあけた大珠がさかんに使われている(中略)。

私が子供のころ、考古学の書物では、これらの硬玉ヒスイの製品は「ビルマ(ミャンマー)からもたらされた原石を使っている」という説明が一般的であったし、ごく最近でもそのような説明の残る書物を見かける。

引用の最後が「ごく最近」であるが、ごく最近はなんでもかんでも「日本発祥」としたがる傾向があり、一時の韓国をまねた風潮が目に付く。何でもかんでも外来にしてしまう過去の日本風よりはいいか。

変なナショナリズムに結びつけないかぎり、学問は日進月歩で発展してほしい。

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