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2017年12月25日 (月)

目前にきた超近代戦

「近代戦」という言葉を最近も何気なく使っていた。定義を知ろうと『広辞苑』を見たら出ていないのである。どうやら公式熟語として認められていないようだ。アルフレッド・ノーベルが無煙火薬やダイナマイトを発明したあとの、重・軽火器による殺傷能力を主力とする戦争、近代国民国家間の軋轢が原因の戦争、日本で言えば日清・日露戦争以降の戦争といった感じになったのだ。

兵器の近代性が争われ、それで勝敗が決まることも多い。機関銃から戦艦、そして飛行機から原爆まで進んだ。戦争とは人が人を殺すものという一貫した立場から反戦塾は「戦争」を批判し続けてきた。

それが近々「人が人を殺さない」戦争になるとすれば、反戦塾の論調も変えなくてはならない。近代戦の時代は1世紀で終わり、これからは「超近代戦」の時代になるのだろうか。

無人機の空爆、サイバー攻撃など、その第一歩はすでに踏み出された。生物・化学兵器も、殺人より人の能力を奪う性能があればいいと言うことになる。特殊波長の大音響発生装置(LRAD)で人の能力奪ったり、高層大気圏内で核爆発を起こして強力な電磁波を発生させ、通信網や電子機器を攻撃する電磁パルス(EMP)兵器などの投入などは、すでに目前に迫っている。

バイオテクノロジーの発達やIoT(物のインターネット化)が急速に世界を覆うようになったことが背景にある。後者は、発電・配電から携帯電話などほとんどの家電器具が使用不能となり、被攻撃地域からの退去を余儀なくされる。

戦争で、こういった超近代兵器を攻撃に使っても、それだけでは戦争に勝てない。相手は「負けました降伏します」とは言わない。どうしても、首都や相手の拠点を制圧し、施政権を奪取(占領)しなければならないからだ。

その役割は、超近代兵器ではなく、陸軍とか海兵隊ということになり、ここで殺し殺されという白兵戦や虐殺が起きることになる。

しかし、その兵士たちも、すぐれた人工頭脳(AI)を持つロボットに取って代わられよう。感情を持たない彼らは、見事にその任務をこなす。しかも、彼らは指揮系統のソフトがダメージを受けない限り、いかなる兵器に対しても生身の人間よりはるかに強靱である。仮に破壊されても大量生産するので低コストで補給が利くのだ。

もちろん、守る方も守備ロボットで応ずるだろう。こうして、人と人の殺し合いはなくなる。その反面、難民が激増するため新たな戦争が起きる。

以上は、人類の発展なのか退歩なのか、塾頭の能力ではとても判断できない。

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