世間に刃向かう人
「文書の存在が確認できない」、「排気ガス地球温暖化説は非科学的」。前者は日本政府と背後にいる安倍首相、後者はトランプアメリカ大統領だ。
いずれも世間の常識に対峙してはばからず、刃向かう発言を続けながら、なお一定の支持を保ち続けている。最近では思いつかない奇妙な光景だ。
40ほど前のことになるが、エネルギー関連企業にいた塾頭もトランプと似たような主張をしていた。科学的に証明できないという理由による。
今でもパリ協定による数値目標などが完全に科学的だとは思わないが、研究の積み重ねもあって、排出ガスが温暖化の一因でないとは、誰も断言できなくなった。これが世間の常識というものである。
9日に、渋谷暴動事件の殺人犯容疑で指名手配されていた中核派メンバーの男が、45年ぶりに逮捕された。当時の過激派は、爆弾、放火、占拠など「世間に刃向かう」行動を繰り返していた。
一定の支持者がいたことも事実だ。しかし、「世間に刃向かう」思潮は、戦争指向勢力などとともに、いずれは敗北する運命にある。しかも、そう遠くない時期にこれが証明されるだろう。
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コメント
性奴隷的状況がどれだけあったのかなかったのか、戦争という非日常がなければそんな状況は発生しなかったと思います。あったとすればすべてが戦争犯罪です。
投稿: ましま | 2017年6月13日 (火) 18時26分
「女性が多く活躍する仕事や職種をピンクカラージョブなどと言ったところで、大日本帝国軍性奴隷問題の前科をごまかそうとする魂胆が見え見え」であることは、厚生労働省にしてみれば、この自民党そのものに対する本質的な見立てそのものかも知れない、ということが、同時に、これが個人であれば、アメリカのトランプ大統領にせよ、日本の安倍首相からして、このような世間に刃向かう人どころか、国際社会全体の共通認識としては、「公共の迷惑」でしかないということと、受容と共感的理解に値するものではないかと、思わず見透かしてしまったのですが?
投稿: asa | 2017年6月13日 (火) 17時36分