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2017年5月 3日 (水)

国名で考えて見る(日本)

 新興国であるアメリカなどをのぞけば、日本ほど国名が少ない国は珍しい。教育勅語ではないが、「皇祖皇宗国を肇むること宏遠に」で、開国以来、倭と日本の二つだけしかない。

 

 「倭」はおそらく中国人か朝鮮人がつけた呼称であろう。土地や人の呼称を問われ、「我」とか「吾」、つまり「わ」または「あ」と答えたのが固有名詞になったのではないか。同様な例は台湾近辺の島の名として存在する。

 

 倭は、当初日本語で話す人種を指すような使われ方だった。魏志倭人伝では、朝鮮半島南端を「到其北岸狗邪韓国」と書いており、半島南部は倭人が多く住むような書かれ方をしている。それは、諸文献や遺跡からも裏付ける証拠がある。

 

さらに卑弥呼の時代に邪馬台国に都を置く統一国家が実現し、「女王国」の名として「倭国」が使われた。「日本」がいつ頃から使われ始めたのかはっきりしないが、飛鳥時代には「倭」が文字としていい意味でないことを知り、律令制度を間近にした701年に派遣された遣唐使が、倭を改め日本とするよう先方に申し入れている。

 

 国内でも「倭」は「なごむ」とか「やわらぐ」の意味を持つ「和」と書き換えた。大和と書いて都が位置する「やまと」と読む。塾頭は、和服、和食、和歌などの和は、倭の名残ではないかと思う。

 

 日本の申し出を受けた中国がわも、「よく経史を読み、属文を解す。容姿温雅なり」と評された粟田真人の言い分に、「もっともだ」と回答。「日本」への改称を受け入れた。おかげで世界諸国は「Wa」ではなく、「Japan」国が通用するようになる。

 

 「にほん」か「にっぽん」か、という議論が最近また出ている。当ブログでも過去数回記事にしているが、「どっちにするか国で決めろ」ということをいう。最初に出てきたのが戦前の国際連盟脱退後まもなく。戦後はオリンピック、万博、日韓ワールドカップサッカー共催などのタイミングに現れる。

 

 国威発揚と「にっぽん」が結びついているようだが、おおかたの結論は「どっちも正しく、どちらでもいい」というようなことになった。最近、「和」にあこがれて来日する観光客が増えている。「Wa」も選択肢のひとつにいれてもいいのでは。

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北京オリピックの聖火騒動など毎日ニュースで流れないことは無いですね。日本でもどうなるか想像がつきませんが平穏にやって欲しいものです、平和の祭典なんですから、 さて、上記の全文を読んだ際に「日本」の文字なんと読みましたか?多分「ニッポン」と読んだ人と「にほん」と... [続きを読む]

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