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2017年1月22日 (日)

逆シビリアンコントロール

「逆シビリアンコントロール」という言葉があることを書物で見た。日本国憲法第66条の②に、「内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない」という規定がある。シビリアンコントロールを日本語で「文民統制」というが、欧米ではそれが伝統になっている。

 

ところが、実態は逆で、制服組から文民がいろいろ教わって判断を下すケースがすくなくないということだ。小泉元首相が自衛隊の海外派遣に関して、国会の野党質問に対し「戦闘区域がどこか、そんなこと私にわかるわけがないでしょう」という珍答弁をした。

 

これはギャグでも何でもない。首相の答弁は真実をついている。軍事についての判断を経験のない文民がくだして、国を危険にさらすようなことがあってはならない。小泉首相が文民統制を放棄したのは、実は正しいというべきかも知れない。

 

これを書き出したのは、トランプ政権がアメリカの軍事力をどう扱うかについて、閣僚をはじめとする人事が注目されていることによる。トランプ自身は、軍に関連のある学校にいたことがあるという程度で、軍歴や従軍経験は全くなく、アメリカでは珍しいのだそうだ。

 

実際の人事ははかばかしく進んでいないようだが、国防長官やCIAその他安全保障関連では従軍経験があって「狂犬」などと呼ばれている強硬派・タカ派を、好んであてているように報じられている。

 

つまり、最も戦争をよく知っている専門家をそろえようということだ。そういったスタッフが大統領に代わって判断を任されるということになれば、軽はずみな結論は出せない。むしろ知っているだけに、慎重さが先に来るのではないか。好戦的なブッシュ政権のもとでも、ベトナムなどでの実戦経験のあるパウエル国務長官は、ハト派的な役割を担っていたといわれる。

 

日本には実戦経験のある自衛隊員はいない。かといって、売名のため政治を利用するような元隊員には利用価値がない。安倍首相も稲田防衛相も、軍事はど素人だ。逆シビアンコントロールも利かせてみようがない。

 

安倍首相は最近、絶対多数の下で自ら万能であるかのような夢を見ているきらいがある。真のシビリアンコントロール実現のため、よほど腰を入れて監視しようではないか。

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