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2017年1月15日 (日)

《危》、天皇はずし

 大統領大荒れの韓国とアメリカ、日本の首相は兆単位のおみやげをぶら下げて外遊三昧。そんな中で気が付かないような危険極まりない「天皇はずし」が進んでいる。天皇の退位に関する「有識者会議」なるものがあって近く結論を出すという。

 安倍首相は「有識者会議」を多用する。「安倍首相の独断ではないよ」という煙幕を張る道具で結論は最初から決まっている。想像通り、現・天皇一代に限った特別立法で対処し、皇室典範は附則でそれを認める、というようなことだ。

 それも、平成30年を区切りとし、2019年元旦から新元号にする。それが、天皇や皇太子の意向であるのかどうかもわからない。皇室に関する重要事項は皇族代表2名を含む「皇室会議」の議を経ることが法律で決まっており、有識者会議などとは権威が違う。

 ここでは、皇室会議を開催せず、退位問題に皇族を参画させないという意見が出ているとされる。天皇は内閣の助言に基づき、自分自身に関する法案を、何の相談もないままサインだけさせられる。その理由が、憲法に「この地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく」とあるから、国権の最高機関である国会が決めることで、それ以外の意見は不要、というものだ。

 皇族の意見、天皇の意向は斟酌されない。かつて前例を見ない不遜・不敬な扱いで、人権無視の極みである。国賊と言っていいほどのレベルである。さきの戦争でも、開戦・終戦の際、それぞれ複数回の御前会議が開かれた。

 旧憲法下では国の意志を決める最高機関である。しかし憲法の趣旨に従い、天皇の積極的発言を控えていた。開戦前は「戦争やむなし」の機運が支配していたが、昭和天皇の意向は「反対」だった。その気持ちは明治天皇の御製で示された。

 よもの海
 みなはらからと思ふ世に
 など波風のたちさわぐらむ

 終戦の時の御前会議は、敗戦を意味するポツダム宣言受諾派と徹底抗戦派が同数となり、天皇の裁定を求められる中で、終戦を決めたのは昭和天皇の決断だった。

 新憲法第一章は「天皇」である。それにかかわる重要事項の変更について、国会だけで決めるという。それも紛糾回避のため、特別立法とし、皇室典範は附則改訂で済ますという姑息な手段を考えている。

 そうまでして安倍首相の思うままに政治を操ろうとする。また、過半数を握っているから当然だと思っている。首相は、自らを「立法府の長」と言い間違えた。

 自民党総裁だからという錯覚からか、あるいは本気でそう思っているのかも知れない。憲法改正に向けたトレーニングだとすればあまりにも危険だ。これに対して民進党も不感症的対応しかできない。議論を避ける情けない日本になったものだ。

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コメント

皇室会議を開かないということが本当なら、それは大問題です。
“退位を臨時処置でやるから正式会議は要らない”などという(へ)理屈を考えているのでしょうかね?

投稿: 玉井人ひろた | 2017年1月15日 (日) 19時54分

<皇室会議を開かないということが本当なら

主に毎日新聞から拾った観測ですが、”へ理屈”とは書いてありませんでした。

大問題ですが、最も尊王かと思っていた右派の先生がたに多いようです。

投稿: ましま | 2017年1月16日 (月) 08時44分

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