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2016年12月17日 (土)

軍事研究是か否か

 新聞の投書欄で「関西大学軍事研究を禁止」という見出しを見た。将来ある学生にそのような研究はさせてはならない、学校当局の措置は「当然」、という内容である。

 塾頭は『軍事研究』という雑誌を年に1、2回、中身に関心があると買う。平和国家・日本は他国にくらべて、軍事問題に関する知識が、その歴史にしろ技術にしろ一般的に貧弱と言わざるを得ないし、専門家もすくない。

 そこで、もう少し詳しい事情を調べてみた。これは、軍事技術に応用可能な研究を助成する防衛省の公募制度「安全保障技術研究推進制度」に応募してはならない、という趣旨である。制度は、軍事への応用ができる基礎研究を行う機関に、最大で年約4000万円の研究費を3年間助成するという内容になっている。

 この制度の利用を禁止する大学は、他にも新潟大学、広島大学などと増えてきているようだ。そこで、防衛省の当該ホームページを見てみると、「この研究のどこが軍事と結びつくのだろう」という、素人には難解な基礎研究が多い。

 「産軍共同体」「学軍共同体」いずれもあってはならない不明朗さがつきまとう。大量破壊兵器や、化学兵器、クラスター爆弾などの研究では許すわけにはいかないが、今のネットや宇宙開発など、そもそも軍事研究から発達した技術で、そのようなケースは数知れない。

 「軍事」に関わるものはすべて悪いと言えるだろうか。例えば核利用についてである。日本は福島第1の後始末、廃炉や、放射能汚染物質、増え続けるプルトニュームの処理などに、先進的な技術で対処しなれればならない。

 その技術に精通していればこそ、日本の将来に希望が持てるし、核軍縮、核廃絶で、この先世界の先頭に立つことができる。専守防衛についても、その目的に合致する機器類の開発ならあってもいいし、あるのが当然だ。

 問題は、防衛軍創設をめざし、集団的自衛権に依存しようとする安倍内閣のもとで、防衛省予算として計上されているということである。こういった、助成金は、文科省のもとで、憲法にすこしでも抵触する所がないかどうかチェックし、外部組織によるガラス張りの機関が選定するか、その趣旨をたいした学術団体に一括交付するかなど、合理的な検討が必要だろう。

 はじめて取り組んだ問題なので、すき間だらけの内容かも知れない。そのあたりを、教えてもらえれば幸いだ。

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コメント

「戦はまず相手をよく知ること」というのは、昔からの鉄則です。太平洋戦争ではそれが、日も米英も共に教訓となりました。

その点で言えば外国の武装性能などを研究することは、防衛では必須だと思います。

軍事研究ってそういうのじゃないのでしょうかね?

それが禁止されるのは専守防衛の日本では危険かもしれません

投稿: 玉井人ひろた | 2016年12月25日 (日) 08時10分

円盤型の自動掃除機、夜中に部屋中自動で動き回るのをはじめてみたのはアメリカでした。あれは自動地雷探査機の技術を活かしたんだそうですね。

日本で発明しても一向におかしくありません。もっとほかのことで憲法違反にならないようにしてもらいたいものです。 

投稿: ましま | 2016年12月25日 (日) 10時48分

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