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2016年10月30日 (日)

続・安倍から逃げるなら、今

 自衛隊の海外派遣に関連して、25、26日に連続して取り上げた。国連のPKO(平和維持機構)の一環として陸上自衛隊が派遣されているのは、南ソマリアだけで、それを新安保法適用第一号にしようというのが安倍のねらい。国会で議論されているがどこか弱い。

 その2回目は「安倍から逃げるなら、今」と言う題にしたが、そんな緊迫感はどこにもない。大部分の国民は、自衛隊が戦争に巻き込まれると思っていない。実は塾頭もそうだ。しかし、「可能性は?」ということになると、過去の戦争の発端を調べればわかるが、ゼロというよりは「まさか」の方が多いくらいだ。以下はその関連ニュース(10/29、毎日朝刊)である。

政府は25日、南スーダンのPKOへの部隊派遣を来年3月末まで5カ月延長することを閣議決定したが、現地情勢や部隊の訓練状況を見極めるため、新任務の付与は先送りした。

 「新任務」というのは、攻撃を受けている勢力から頼まれれば、武器を持ってその相手と交戦するということだ。それは「殺さなければ殺される」という現場である。そしてさらにこう続く。

 稲田氏(防衛相)は8日に南スーダンの首都ジュバを訪問し、23日には岩手県で交代部隊の訓練を視察した。柴山昌彦首相補佐官も31日からジュバに入る予定で、新任務付与の準備を進めている。柴山氏は28日、「安倍晋三首相から現地の状況をしっかり見てきてほしいと指示された。今回の訪問は一つの判断材料になる」と記者団に語った。

 稲田氏だけでは、やはり心許ないのか。しかし誰が行っても同じ。安倍首相は解散総選挙で圧勝を予定し、自衛隊の名を防衛軍と変えて憲法上戦争のできる国にしようとしているのだ。9条第1項に「戦争放棄」があっても平気、「自衛のため」と言ってしまえばそれまでなので、アメリカなどと同じことが可能になると踏んでいる。さらに報道は続ける。

 野党は今国会で、南スーダンの治安悪化や、任務拡大に伴い自衛隊員のリスクが高まる可能性などについて政府を追及している。このため政府は、自衛隊が駆け付け警護を行うケースを、国連関係者らから緊急の要請があり、現地の治安当局やPKO歩兵部隊より速やかに対応できる場合などに限定する方針だ。

 野党の追及も、全く迫力ない。つまり、大多数の国民に訴えるものが無いのだ。「自衛隊員のリスク」に矮小化され、多くの市民が犠牲になる戦争になるとは思っていない。警察でも消防でも死と隣り合わせのリスクをともなう。リスクを避けてどうして国を守る大任が果せようか。そんな自衛隊であってほしくない。

 やはりニュース解説ではだめだ。かりにA軍とB軍が対立する内戦状態の国だったとしよう。自衛隊はそのいずれにも加担しない立場で、道路・橋などのインフラ整備や、住民の食糧援助の任務補遂行しているつもりだ。

 ところが、そのエリアがA軍の支配区域であればA軍はそのための負担が減り、またそれを活用することもできる。B軍から見れば自衛隊は敵を利する行為をしているわけで、立派な攻撃目標である。かけつけ警護で戦端が開かれれは、あとにひけない果てしない戦争の当事者になるのだ。

 政府が、かけつけ警護ができるケースに、ああいった場合、こういった場合などいろいろ複雑な条件をつけて限定しようとしている。公明党を納得させるためかも知れないが、現場で、PKO派遣5原則に適合し、新たな制限どおりかどうか、そんなことを斟酌しているうちにことが進んでしまい、下手をすると先手をうたれて、自衛隊員に犠牲者が出るかもしれない。

 逆に出先が政府の定めた制限を守らず、独断専行したとする。本来なら処罰されなくてはならないことだが、結果が良ければ不問に付されることが多い。また、処罰は士気に影響するというだけでなく、国民から支持されていることから、手柄にさえしてしまう。

 こんなことが、戦前満州や中国大陸で繰り返されたことは、歴史を調べればすぐわかる。さらに恐ろしいのは、諜報機関や軍部などが意図的に戦争を作り出す陰謀や仕掛けを作り出すことである。 

 民主主義国家であっても、このような事態は防げない。なぜならば多くは「特定秘密の保護に関する法律」などの軍事機密に隠れてしまう。アメリカのイラク戦争開始が「ニセ情報」による、とされているが、ブッシュ大統領が最初からそれを知っていたかどうかもうやむやだ。

 自衛隊員に犠牲者が出たとしよう。当然大ニュースとなり、国民世論は「相手のA国・軍に壊滅的な損害を与え、勝利するまで戦え」ということになる。イラク戦争は、第2次大戦よりはるかに長い15年を経ても、アメリカが勝ったと言えない混とんのさ中にある。今になって厭戦気分が起きてももう遅いのである。

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