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2016年9月20日 (火)

また遠のいた米・ロ

 10日前に「北・抜き6か国協議」ということを書いた。それは、北朝鮮のミサイルや核実験に全く打つ手がない現状打破に奇案はないかというつもりで、その中身まで触れなかったが、こんな案だ。

 6か国協議は、米・ロ・日・中・韓、それに北朝鮮が加わって2003年から2007年まで6回にわたって開催された会議で、北の核開発をセーブし、代わるべき援助をしようという目的の会議だった。それが北の開発続行やミサイル実験の強行などで破談となりそのままになっている。

 金日成の時代には、北も東アジアの非核化に消極的でなかったし、息子の正日にもその余地がないわけではなかった。だが、今の金正恩には、国連決議や経済制裁など「蛙のつらに小便」だ。
 
 中国も北の政権崩壊が起きるとまともに影響を受ける。国境を越えた難民の殺到だけでなく、東北地方には朝鮮族の国民が多い。また北が韓国やアメリカの影響下に置かれると、直ちに国の安全にかかわる。

 そこで北朝鮮抜きで、①北から正恩の影響力をなくするには、どんな方法があるか、②正恩を除いた後誰がどういう体制を作るか、また混乱が起きた場合各国がどう対応するか、③統一の機運に至るまで6か国を中心とした国際的環境をどう築くか、などを話し合う。

 もちろん、これは塾頭の冗談半分だ。だから前回は中身まで書かなかった。しかし、本当にこんな会議をされば正恩は焦るだろう。ほかに手がないとすれば、これが最大の圧力で北朝鮮制裁になる。

 ヒントになったのはシリアでの米ロが協議して決めた10日前の1週間停戦合意だった。これがきっかけとなってシリア・イラクの平和を回復、中東の火種となった諸国・諸勢力を糾合した平和志向に弾みがつくのではという一縷の期待だった。

 アメリカの一極支配がなくなった今、世界でもっとも安定している強国はロシアである。この2国の呼吸が合えばなにかできる――と思ったのだ。前回の記事で「確定した話ではないが」とことわりを入れておいたのがよかった。残念ながら、そんなに塾頭の思うようには進まないのが現実だ。

【カイロ秋山信一、モスクワ杉尾直哉】シリア政府軍は19日、米国とロシアが主導し、今月12日に発効した反体制派との一時停戦が「終了した」と発表した。反体制派でも停戦は崩壊したとの見方が強まっている。米露主導の停戦が頓挫するのは今年に入って2回目で、和平調停の難しさが浮き彫りになった。(毎日新聞9/20)

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コメント

ロシアと中国に共通する悩みとして、自国内に民族紛争の火種が有ることでしょう。
北に刺激を与えることで、その火種が燃え上がることが中・ロ政府にとって最も厄介でしょうね。
それを踏まえての外交は日本人には想像もつかないものが有るのかもしれませんから、6ヶ国協議そのものが元々無理があるのかもしれません

それを乗り越えれば、日本外交は絶賛されることも確かでしょう。

投稿: 玉井人ひろた | 2016年9月20日 (火) 20時28分

おっしゃる通り、多民族を抱える点ではロシアの方が多彩です。
ロシアが違う点は、最近の総選挙でも示された通り、プーチンは国民的な人気で支持基盤の「統一ロシア」が圧倒的多数で、第2党の共産党を引き離しており、中国共産党のような権力闘争がない点です。
経済問題では、原油安で勢いが衰えているものの、アメリカが大統領選を控えているような不安さがありません。
そういった意味でシリアは試金石になるかな?と思ったんですが――

投稿: ましま | 2016年9月20日 (火) 21時21分

ロシアのプーチン大統領にしてみれば、まんまと騙されたふりをして、6カ国協議からは、そっと静かに暖かく見守ることで、いないふりをするのであれば、日本もまた、これを見習って、そっと静かに暖かく見守っていくことにするならば、拉致問題と核兵器の問題を根本的に切り離すことにでもすれば、韓国が、フランスをロールモデルとするならば、北朝鮮にしてみれば、旧東ドイツをロールモデルとするならば、韓国を旧西ドイツをロールモデルとすれば、ドイツが中国をロールモデルとして、38度線をベルリンの壁に置き換えれば、ドイツと韓国が、独仏に置き換えれば、韓国にしてみれば、アメリカと中国を相手に、ビスマルク外交というのを、一つのロールモデルとして、北朝鮮と共に、南北統一を図り、東アジアの非核化の実現により、中国にとっての核心的利益となるばかりでなく、アメリカにとってのメリットにもなり、同時に韓国と北朝鮮にとってのメリットにもなれば、結果的に、日本とロシアにとってのメリットにもなれば、これこそが「公共の利益」としてわかちあいながら、共に幸せに暮らすことが出来る様になることで、東アジアの平和と安定に実現するのであれば、むしろ、対米従属にしがみついていること自体が、「公共の迷惑」そのものであることもまた共有するとするならば、ロシアにしてみれば、北方領土問題で、千島列島を尖閣諸島と同様に棚上げ合意とすることで、歯舞諸島と色丹島については速やかに日本に返して頂くことで、この付近の安全保障の担保を取ることを目的とするならば、カナダと共に、アメリカに対して、北太平洋安全保障条約により担保を取ることを働きかけて行くことにするならば、韓国にしてみれば、米韓安全保障条約そのものを、この北太平洋安全保障条約にそっくりそのまま移行させることで、北朝鮮と共に、朝鮮半島ならびに、周辺海域の安全保障の担保を取ることが出来る様になるとするならば、オーストラリアが、オランダやイタリアをロールモデルとして、これを逆手に取れば、ASEAN諸国と共に、南シナ海周辺海域を、この北太平洋安全保障条約により担保が取れた緩衝海域とすることで、お互いにとってのメリットにもなるのであれば、中国にしてみれば、第2列島線から第1列島線の間の海域全てが、この北太平洋安全保障条約により担保が取れた緩衝海域とすることで棚上げ合意とすることで、核心的利益に繋がることが出来る様になるとすれば、アメリカが、これを逆手に取って、日米合同委員会を通じて、日本政府に対して、このまま日米安全保障条約にしがみつくのか、それとも、日米安全保障条約を、北太平洋安全保障条約にそっくりそのまま移行させるのか、どちらかを選択せよ、ということで強く揺さぶって貰うことにでも利用して貰いたいところかも知れませんね。

投稿: asa | 2016年9月23日 (金) 04時21分

外交であまり多くの国際問題をからめると、うまくいくものもうまくいかなくなる可能性があるので感心しません。

投稿: ましま | 2016年9月23日 (金) 08時41分

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