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2016年8月 4日 (木)

「北朝鮮脅威」の正体④

 前回まで「中国の脅威」のシリーズだったが、ノドンを発射したニュースを受け、そのまま国名を変えてシリーズ④とした。前回の結びを、「現在の中国(人民解放軍)とは、国として戦争をしていないことになる」と書いた。ところが、毎日新聞4日付の東京朝刊にこんな記事が出た。

 佐竹敬久知事は排他的経済水域に着弾したことにつていて、「これまでと全く局面が違い、秋田が射程圏内に入っている。戦争行為で許せない」とコメントした。

 これまでも何度か書いたが、北朝鮮と日本は、ずっと戦争が続いていることになっているのだ。ソ連軍に配属されていた金正恩の祖父・金日成は、いわゆる白頭山伝説により日本軍とパルチザン戦争をしていたことになっている。

 それで日本に勝てたのだから、朝鮮半島は一体として統治すべきところ、米ソが38度線を境に分割占領した。その後朝鮮戦争が起き、全土が南北に分かれて攻防を繰り返す戦争になった。北にとって、米国とその傀儡政権韓国は敵で、いまだに平和条約が結ばれていない。

 米軍は、日本の基地から出撃し、必要物資も日本で調達した。元山港へは直接海上保安庁船が来て機雷除去をし、沈没して死者まで出した。だから米・韓同様、現在も敵国なのままなのだ。

 北は中国義勇軍の支援を受けて押し返し、再び38度線で対峙する停戦協定ができた。兵器の差でまともな戦争をすると負けるので、多用した手が工作員による内部攪乱だ。拉致したのは韓国人が主で日本人も含まれる。それを使って工作に利用する手を考えた。「拉致」問題はそこから起きたのだ。

 ミサイルにしろ拉致にしろ、到底許せる問題ではない。しかし、北も南も南北分断の責任は、それまで一体だった朝鮮を併合し、かつ大戦に負けた日本のせいだ、と思っていることである。韓国も、併合に抵抗する反日・上海亡命政府(承認した国はない)を作った李承晩を初代大統領とし、立国の正当性を憲法でうたっている。

 朝鮮人の悲願は、南北統一である。しかし、主導権は死守しなければならないという状況のもと、日本がこういう立場になっているということを、日本人のほとんどが知らない。

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コメント

ある北朝鮮に詳しいという人物の解析だと、北朝鮮の兵士と所持する武器は、どちらもほとんど役に立たない状態、それだからこそ(頼りになる)核兵器開発に力を入れているんだとか。

ですが、どんなに遅れた武器や体力の無い兵隊でも、殺傷能力は有るわけですから、やはり脅威です。

投稿: 玉井人ひろた | 2016年8月 5日 (金) 19時52分

北の核脅威は、実用段階に達しているとすればやはり集団的(安全保障)を頼るしかありません。

また、集団的自衛権を使わなくても、本土が攻撃されればアメリカとの日米安保条約が有効です。

実際は、インド・パキスタン・イスラエルと同様使えないでしょうが、やはり韓国との統一を考えた場合、経済では劣るが核保有国の看板はほしいということでしょう。

投稿: ましま | 2016年8月 5日 (金) 21時08分

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