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2016年7月25日 (月)

ドーピングと言論の自由

【モスクワ杉尾直哉】全体責任か個人の権利か--。国際オリンピック委員会(IOC)の緊急理事会が24日、国ぐるみのドーピング(禁止薬物使用)が指摘されたロシアの選手をリオデジャネイロ五輪から全面排除しないと決定したことについて、IOCのトーマス・バッハ会長は同日、電話を通じて記者会見した。「集団の責任と(ドーピングに関与していない)個人の権利の間でバランスをとらねばならなかった」と語り、苦渋の決断だったことをにじませた。(毎日新聞7/25)

 この問題の責任は、競技者自身の問題か、競技団体など組織の問題か、国家が絡む政治問題なのか報道だけではわからない。最初にロシアの組織的ドーピング疑惑に火をつけたのは2014年12月のドイツメディアだった。

 さらに16年、米ニューヨーク・タイムズが米国に亡命したロシア元検査機関所長の詳細証言をスクープした。これまで各組織・機関の検証や事実解明が続いてきたのだが、肝心なロシア・マスコミの検証や責任追及の動きがさっぱりわからない。毎日新聞の別の記事では、中国の出版の自由に関しても報じている。

【北京・河津啓介】中国の改革派言論を代表する月刊誌「炎黄春秋」が当局による人事介入に反発して今月、「廃刊」を発表した。当局主導で選ばれた新役員陣が発行を続けようとしているが、旧役員陣は「今後、『炎黄春秋』名義で発行される出版物は、我々とは関係ない」と言明。インターネット上では、習近平指導部が言論統制を強める中で改革派の「最後の陣地が陥落した」と失望の声が上がっている。

 毎回のように書いているのだが、世界が激動し不安定な時代、民主主義が唯一のよりどころとするのが「言論の自由」である。塾頭は、ランキングとか世論調査の数値を頼りにしないたちだが、国境なき記者団による今年4月に発表された「報道の自由度ランキング」を見て、愕然とせざるを得ない。

1 フィンランド    16 ドイツ   72 日本 
2 オランダ      41 米国    77 イタリア     
3 ノルウェー     45 フランス 148 ロシア
4 デンマーク     69 香港   176 中国
5 ニュージーランド 70 韓国   179 北朝鮮

 全180カ国中72位で、アジアでは香港・韓国より下である。民主党政権下の2010年の11位から 自民党政権下の2015年は61位まで下がり、そこからさらに11位も下げてしまった。自由とか民主など名乗るのことさえ気恥ずかしくなる位置である。

 この責任は、やはり国民が負わなければならないのだろうか。

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コメント

私が、ブログに書いたときより、またまたさらに下がったんですね。

驚きました。

投稿: 玉井人ひろた | 2016年7月25日 (月) 21時39分

安倍改憲内閣の危険が9条だけでないことがこれで分かります。

ロシア、中国に大接近です!。

投稿: ましま | 2016年7月26日 (火) 07時06分

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