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2016年6月 2日 (木)

必要な軍事研究

 「左翼小児病」、かつて左翼陣営内部で使われた今は死語同然の言葉である。アンチ・テーゼをかたくなに拒否する態度をいう。これが、最近、朝日新聞や毎日新聞で問題にされはじめた「軍事研究」のありかたを巡って浮かんできた。その後、軍事研究に反対する署名運動なども起きている。

「軍事研究のあり方を再検討」朝日新聞(5/27)
 日本学術会議の大西隆会長は26日、記者会見を開き、軍事研究のあり方を見直す「安全保障と学術に関する検討委員会」を設置したと発表した。メンバーは文系、理系双方の大学教授ら15人。原則公開で6月に初会合を開き、来年9月末までにまとめる方針。

 近年、国内では軍事と学術研究の距離が接近。昨年始まった防衛省による軍事利用を目的とする大学などへの研究資金の配分制度では、初年度109件の応募があり9件が採択された。

 大西会長によると、委員会はこうした学術研究をめぐる状況の変化を審議。さらに、安全保障に絡む研究や研究資金が学術研究に与える影響や、研究の妥当性をだれが判断するのかなどを議論する。

 近現代、人類が享受する先端技術は、ほとんど軍事研究から生まれたものだ。コンピュータ、通信、人工衛星など理化学はもとより、情報システムの一環である「キャンペーン」という概念もそこから生まれた。

 軍事研究に警戒感を持つことはもっともである。これが安倍内閣から出されるから余計にそうなるのだ。しかし、これを一切忌避するという発想はいただけない。ここは、ご覧の通りの「反戦塾」であるが、塾頭は時々雑誌『軍事研究』を買って読む。「軍事」と聞いただけで耳をふさぐようでは、戦争を論じることができない。

 武器の製造は、現憲法の元で自衛隊が使うものは国産化を許されるべきだ。ただし、内乱に使われるような小型兵器や攻撃用専用の兵器輸出は禁止しなければならない。

 軍事知識がなければ、紛争の和平工作はもとより、日本が軍縮や核拡散防止・廃絶の先頭に立つことはできない。原発についても同様なことが言える。人類は、いずれ原発ゼロを避けて通れなくなる。

 放射能汚染物処理、廃炉技術は、軍事用を含め、これまで原発の開発をに要した期間と費用を越えてととのえられなければならない技術である。言葉を変えれば有力産業にもなり得るのだ。軍事研究・核処理研究は、これからも決しておろそかにできない研究分野である。 

 

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反戦・軍縮」カテゴリの記事

コメント

安全対策には、必要なことでしょうね。

投稿: 玉井人ひろた | 2016年6月 2日 (木) 17時16分

日本には、柔道や空手など寸鉄を帯びない武術があります。

最も、プロの手刀は武器扱いだそうですが……

投稿: ましま | 2016年6月 2日 (木) 17時40分

軍事知識がなければ、紛争の和平工作はもとより、日本が軍縮や核拡散防止・廃絶の先頭に立つことはできない。原発についても同様なことが言える。人類は、いずれ原発ゼロを避けて通れなくなる。

これが主訴であるというならば、自分自身も軍事専門家ではないので、何とも言えませんが、一つだけ言えることは、例えば海外に武器ではなく、例えば、地雷発見器ではありませんが、敵の監視対象の目的として開発された技術を、地震などにより被災された人たちの発見に役立てることに応用するとか、オスプレイを改善し、ヘリとセスナ機という種類の違う免許を取得することにより、ドクターヘリなどの操縦に活かすとか、これもまた発想の転換により、自らの仕事理解に繋げていくことで、どうすれば幸せに暮らすことが出来る様になるのか、というのを一つの理想とすることで、この理想に繋がる具体的目標と、この目標に繋がる現実的な対処として取り組んでいくというのは如何でしょうか。

戦前の日本に置き換えれば、山本五十六連合艦隊司令長官が、ミッドウェー海戦で敗北したのち、相談者としてキャリアコンサルタントに、どうすれば戦争を終わりにすることが出来るのか、ということで相談に来られたとすれば、この時のキャリアコンサルタントが、アメリカのクランボルツであれば、山本五十六連衡艦隊司令長官の取るべき行動として、どのような行動を取るのが望ましいと考えられ、これを阻害する要因は、どこにあったと考えられるでしょうか、ということで、これもまた歴史認識と合わせ、歴史的教訓として捉えて、キャリア教育というものに活かしてもよいのかも知れませんね。

投稿: asa | 2016年6月 3日 (金) 21時42分

地雷発見器輸出は停戦協定が成立し、国連監視団が派遣されるというような条件が必要でしょうね。
場合によっては無償でも……

投稿: ましま | 2016年6月 3日 (金) 22時10分

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