« 大手を振るう怪しいカネ | トップページ | 中東関連ニュース② »

2016年5月21日 (土)

「価値観」革命

 これまでたびたび取り上げてきた、安倍首相の「価値観外交」のことではない。国際環境がこの1、2年、さらにいうなら10年前とすっかり変わっており、首相のいう価値観が通用しなくなってる。ここでは、それとは違う大衆レベルの価値観の変化について述べたい。

 「卑怯」「義侠心」「憐憫」「謙譲」などという、日常生活上の倫理規範についてである。日本に存在したのは、まず中国伝来の儒教の五徳、すなわち「仁・義・礼・智・信」がある。そこから武士道にとりいれられ、さらに明治の教育勅語にまで至る。

 それを言うと、ウヨからは「また中国礼賛」、サヨからは「戦前復帰の保守反動」と言われそうだ。一方、聖徳太子が17条憲法の冒頭に「和を以て尊しとなし」を持ってきたことなど、オリジナリティを感じさせるものがあり、最近の「おもてなし」流行もその線上にあるのだろうか。

 その価値観に、革命的な変化が生じている。その変化は日本だけでなく、世界全体に、史上かつてない速さで波及し、社会主義の伝統が残る国、イスラム教世界、あるいは未開とされる発展途上国の別を問わず世界全体を覆っているように見える。

 ひとつの例をあげて見よう。テレビで見た知識だが、井上晴美というタレントが、熊本の自宅が全壊し、幼児を連れて知人宅を転々としている体験を、本人のブログに書いたところ、被災を売り物に使って人気を煽っているとか、一般人のように避難所へ行けなどという、心無い書き込みが日に100件を超え、本人も泣いているという。

 無名投稿だが、ペンネームやアドレス変えたりしているので、実際は6件程度になるらしい。公共機関の爆破予告などをネットでするのもそうだが、個人に向けたもの、特にこのようなケースは、愉快犯では済まされぬ公序良俗に対する挑戦だ。

 かつては、そういった行動をセーブする、冒頭に書いた「価値観」をみんなが共有していた。それをネット特有の情報文化が破壊した。人智の及ばないところで自由に動き出す人工頭脳の跳梁である。

 「自由」は、そもそも西欧文明を基盤とした価値観である。イスラム法も社会主義政治も、経済では自由主義に追随するしかなかった。コンピュータ技術もインターネットも、行き着くところを知らない自由な発想が支配する世界である。

 この自由を悪用しているのは、前述のような個人ユーザーだけでない。本家本元のポータルサイトですら、ユーザーの座敷に勝手に上がってきてソフトや更新を強制したりする。それで被害を与えても知らん顔だ。

 これまで、情報の収集、選択、論考およびその波及にまで責任を担ってきたマスコミも、ネット文化の後塵にさらされ、一敗地にまみれている現状をいかんとする術も持たない。いかにも深刻な事態である。

|

« 大手を振るう怪しいカネ | トップページ | 中東関連ニュース② »

マスコミ」カテゴリの記事

コメント

国際環境がこの1、2年、さらにいうなら10年前とすっかり変わっており、首相のいう価値観が通用しなくなってる。ここでは、それとは違う大衆レベルの価値観の変化について述べたい。

その価値観に、革命的な変化が生じている。その変化は日本だけでなく、世界全体に、史上かつてない速さで波及し、社会主義の伝統が残る国、イスラム教世界、あるいは未開とされる発展途上国の別を問わず世界全体を覆っているように見える。

この国際環境の変化というものについては、田中宇の国際ニュース解説ではありませんが、なんといっても、国際社会全体の多極化の流れそのものであり、この流れというものについては、決して日本だけの問題ではなく、アメリカにせよ、中国、ロシアにせよ、韓国や北朝鮮にしても当たり前のことですが、世界中のすべての国々にしても、決して避けては通ることが出来ない以上、全人類が、この多極化の流れの中で、自らがどうのように適応させていくことによるメリットとデメリットから、デメリットそのものを改善すべき課題として、これが、自らのメリットに繋がると同時に、多極化の流れによる適応により、他国のメリットに繋がることが出来る様になることで、全人類が共に支え合い、助け合い、分かち合いながら、共に幸せに暮らすことが出来る様になれば、国際社会全体の平和と安定に繋がると同時に、世界経済全体の持続的成長に繋がり、先進国と途上国との経済格差というものも、一定の範囲の中に縮小され固定化されることになることで、全人類が、この範囲の中で、幸せに暮らすことが出来る様になれば、簡単に解決することが出来るのではないでしょうか。

だが、以下の

「卑怯」「義侠心」「憐憫」「謙譲」などという、日常生活上の倫理規範についてである。日本に存在したのは、まず中国伝来の儒教の五徳、すなわち「仁・義・礼・智・信」がある。そこから武士道にとりいれられ、さらに明治の教育勅語にまで至る。

 それを言うと、ウヨからは「また中国礼賛」、サヨからは「戦前復帰の保守反動」と言われそうだ。一方、聖徳太子が17条憲法の冒頭に「和を以て尊しとなし」を持ってきたことなど、オリジナリティを感じさせるものがあり、最近の「おもてなし」流行もその線上にあるのだろうか。

ということについては、国際社会全体の多極化の流れの環境変化に対しての適応による、自らのデメリットではないかというのが、この日本国そのものに対する本質的な見立てそのものではないかと見受けられるのだとするならば、これに対して、自らが、この環境改善に取り組む意欲もなければ意思もないし、あるいは、誰がが、このデメリットに向き合うのをごまかそうとする連中が、物凄い抵抗を繰り返し、これが結果的には「頭隠して尻隠さず」という幼稚な言い訳に繋がるボロを自ら白状してくれたものでしかないのではないかという真実を見破れば、これに同調するだけであれば、「和して同せず」ということで、こうした感情にこそ、重く受け止め、共感的理解をすることで、同調することこそが、自らのデメリットに繋がる「公共の迷惑」極まりないという気づきにより、自らが、誇りを持って、どんどん涙を流し続けながら、そのままそっと静かに泣き寝入りするのを、暖かく見守っていくことにより、多極化の流れの環境変化に自ら適応することにより、公共の利益に繋がることが出来る様に、日本社会全体を、どんどん良いものに改善していくことで、共に幸せに暮らすことが出来る様になり、多極化する国際社会全体の中での、緩衝要因となることこそを、日本国としてのあるべき姿として共有することで、これを全人類に対して、良いロールモデルとしてどんどん見せつけていくことで、全人類が共に幸せに暮らすことが出来る様に、天皇陛下と共に、そっと静かに暖かく見守っていくことを、究極の個人主義のベースとして、これこそを私たち日本人にとっての、究極の自己実現に繋がる大きな目標や希望とすることで、この代償として「さらば暴政」、「さらば原発」そして「さらば全体主義」ということで、そっと静かに歴史の闇の中に葬り捨ててしまうことで、これを乗り越えて、自立・自律していく道を自ら選択して、乗り越えていくことにすればよいのではないでしょうか。

長くなってしまい申し訳ございません。

投稿: asa | 2016年5月21日 (土) 20時36分

なんか匂うなぁ

投稿: makoto | 2016年5月22日 (日) 08時44分

コメントありがとうございました。

asa さま
 多極化は全く考えていませんでした。今、イスラム圏内の多極化とその向う方向について考えをまとめている最中です。これも難解です。

makoto さま
 長いコメントと短いコメント、2つ並びました。
 「匂う……」。そうでしょう。いつもmakoto さまから頂戴するコメントを意識しながら書いてますから――(笑)。

投稿: ましま | 2016年5月22日 (日) 09時22分

毎回毎回、一人で反戦塾の品位を大きく下げている困ったmakoto君ですが、
今回の『なんか匂うなぁ』との短いコメントだけは例外で秀逸。何とも素晴らしい出来上がり。

過去には小泉時代に、読売産経など右翼マスコミや自公両党や政府が主導した『自己責任』バッシングがあるが、この世界に例が無い前代未聞の人質バッシングは多少の批判はあったが仕掛けた読売産経や政府が大成功して終わっている。
最近では矢張り読売産経など右翼マスコミや首相官邸が主導した漫画『美味しンぼ』の鼻血バッシング(狂気の風評被害キャンペーン)があったが、今回の熊本地震での被災民バッシングは???
日本全体を気持ちの悪い不気味な、『悪臭』が蔓延しています。

投稿: 宗純 | 2016年5月22日 (日) 15時22分

スティーブ・ジョブズをホモだと決めつけたり、
世田谷事件の犯人を米軍人だと断定する、
いつもすさまじい論を展開するあなたに褒められ、
大変光栄です。

ただ、私が「なんか匂う」と言ったのは、上にコメントをした人にです。
嫌味具合、その他の特徴が私の知っている人によく似ているので。

投稿: makoto | 2016年5月22日 (日) 18時14分

スティーブ・ジョブズが自分の後継にホモの実業家としてアメリカで一番有名な人物を指名したのは誰でも知っている常識だが、アメリカでは日本とは大違いでホモはヘイトクライムの対象であり命がけ。
これは宗教関連の話なので日本人では無関係で、
わが国では有名な東海道膝栗毛の弥次喜多の二人はホモだったとの設定になっている。基礎となる文化が根本的に違っているのです。

それにしても、いつまでも毎回毎回、一人で反戦塾の品位を大きく下げている困ったmakoto君を相手にするのは感心しません。
低レベルの喧嘩を嫌がる常識ある大人は、コメントを敬遠するでしょう。

投稿: 宗純 | 2016年5月23日 (月) 08時52分

宗純さま

いままでもすでに何度かカットしています。この件、タイミングがずれ、カットしそこねたことをお詫びします。

「塾」だから基本的に「来れるものは拒まず」の姿勢で、勉強ができない子も当然いるわけです。

ただし、塾の品位を乱し、他人に迷惑をかけ、本塾のルールを守らない塾生は破門にします。makoto さんも今後同じようなことがあれば、破門します。

投稿: ましま | 2016年5月23日 (月) 11時26分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/468248/65598775

この記事へのトラックバック一覧です: 「価値観」革命:

« 大手を振るう怪しいカネ | トップページ | 中東関連ニュース② »