田中原子力規制委員長の傲慢さ
民進党では、今日にも党の方針として九州電力川内原発の運転停止を求め.る決定をし、政府に申し入れる。共産党は16日に官邸に申し入れをし、国会で質問をした。これに対し林経産相は「原子力規制庁は現状で停止する必要があると判断していない」と答弁している。また、鹿児島の市民団体からも、九電や県に同様な申し入れをしている。
18日に行われた原子力規制委員会・臨時会合後の記者会見の模様を、毎日新聞は次のように伝えた。
田中俊一委員長は記者会見で「科学的根拠がなければ、国民や政治家が止めてほしいと言ってもそうするつもりはない」と述べた。
これは、ひどい。なんと傲慢で思い上った発言ではないか。原子力村の出身だが、その中では比較的公正な判断をする人だと思っていた。天皇から認証されて直接辞令を受けとったので有頂天になったのか。
あまりにもの無神経さ。にわかには信じられないので、公開されているユーチューブ を当たってみた。その最後に該当する文言がある。その前段階で、記者から「運転中止の意見が多数寄せられているというがその数は?」という質問にはノーコメントという場面もあった。
また、「政治家に言われても……」という表現で、記事そのままではないが、誤報という程ではない。さらに、気象庁などが「火山も含め先のことについてわからない」と言っていることも、承知の上での発言で、「想定外ではなく想定内で考えている」と答えている。
このような、最高権力者でも言わない、またはそう誤解されかねないような発言をする人を委員長にしたままでいいのだろうか。また、国家の運命を左右するような事柄であるにも関わらず、民主主義を否定しかねないような発想をする人に国民の運命を預けていいのだろうか。
同時に新聞に載った内閣支持率は2%アップ、新進党は併合前と変わらずだった。なお、「マガジン9」というサイトに「田中俊一委員長の悲しい変貌」という記事を見つけたので、参考までに紹介しておく。
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コメント
斑目などの無知無能の委員長がいて大失敗して解体された原子力安全委員会ですが、本当の中身(正式名称)は、
原子力の安全を宣伝する委員会だった。
今回の事で発覚した事実ですが、
原子力規制委員会は表向きの名前で、実態は原子力ムラに寄生する委員会だった。
投稿: 宗純 | 2016年4月19日 (火) 11時56分
田中委員長は、目くらましだったんですね。学者の中には、人柄はよさそうだが往々にしてこういった世間知らずがいます。
昔の職業軍人にもいました。
投稿: ましま | 2016年4月19日 (火) 12時08分