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2016年2月 1日 (月)

シリア、内部テロ

 先月27日に「中東はイランが主役に?」を書いたが、今、下記のニュースが飛び込んできた。

【2月1日 AFP】シリアの首都ダマスカス(Damascus)郊外のイスラム教シーア派(Shiite)の霊廟(れいびょう)近くで1月31日、複数の爆弾攻撃が起き、在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると71人が死亡、数十人が負傷した。イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した。(AFPBB News)

 シリアに対する疑問は数々ある。どうもよくわからない。一か所で100人規模の死傷者があったとすればフランスの同時多発テロにも匹敵する。まずシリア難民のことだが、欧州に押しかけている難民は、逃げたくても地元を離れられない貧困層ではなく、異教徒の間でも生きていけるという階層のようだ。

 彼らもイスラム教徒に違いないのだが、何から逃げようとしているのか。過激・非人道的なIS社会、サダトの圧政と報復、無差別大規模化する空爆、対立宗派の圧力や攻撃……、いずれにしてもよほどの事だろう。

 ニュースでは、現場をシーア派霊廟としているが、前回記事でもぼやかして書いたように、シリアをシーア派の国とは断定できない。約7割を占めるスンニ派以外では、アサドをはじめシーア派に近いとされる宗派が占めると見られる。イラクと逆の現象である。

 したがって、シーア派霊廟というのが正しいかどうかは別として、テロの対象が西欧文明国に対するものでなく、ISを含むスンニ派が、それ以外(主にシーア派)のイスラム教徒にも向けられているということを示している。

 ISをはじめ、原始イスラムの教義に近いスンニ派原理主義の勢いは、前回書いたように兵士の供給源となるような国以外に、サウジなどの富裕国の中にも資金的供給源があり、他国による空爆やシリアの多国籍和平協議などで終息すると見るのは甘い。軍事的には小康を得ても、根本的な解決には至らないだろう。

 まったく先が見えず程遠い話だが、イスラム以外の国の軍事介入ではなく、イスラム教徒が主体となって、共通の挨拶のことば、「アッサラームアレーコン(神の平和があなたの上に)」で話し合ってもらうしかないのだ。

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