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2016年1月 7日 (木)

続・朝鮮併合評価の甘さ

 2日付で「朝鮮併合評価の甘さ」を書いた。結論として日本はロシアに勝ったのだから、朝鮮併合など急がず、逆に警察、軍の撤退をほのめかして自立独立を促したらどうだったか、と書いた。「歴史に若しもはない」という前置きをしたがが、書きながら「現実無視の空想論」と言われても仕方がないな、と思っていた。

 帝国主義戦争全盛時代は、クラウゼヴッツの『戦争論』ではないが、戦争は国家の仕事でもあった。戦争は国民に多くの犠牲を強いる。国民は、勝っても負けてもその結果が犠牲に見合っていない、という不満を持つ。

 そのため、次の戦争が準備されるのだ。21世紀になった今もなお、右翼の一部にはそれを信奉する者がいる。そして、「正義のため」「平和のため」の戦争が本当にあるのだと思っている。「歴史に若しも」に劣らぬ愚論が「物のたとえ」を使うことである。

 幕末から日清戦争までを言うとこうだ。

 「隣家では家族のまとまりが悪く、戸締りもいいかげんだ。遂には家の鍵を泥棒に渡してしまうこともあった。隣にそんな物騒な家があっては物騒だ。不審者を追い払ってはみたものの、その癖は治らない。そのため、こちらで鍵を作って家の中に入り、見張りもすることにした。

 しかし、そんなことをすると、物がなくなったりするとこちらが疑われる。また、家族の中から出て行ってほしいと言う声も出る。それならば、しっかりした鍵を用意して泥棒に入られないようにすることを約束してもらわなければならない。それを促すためにも併合などせず、早期撤兵計画を進めた方がよかった。

 もちろん、日本自体が戸締りをしっかりしておかなければならないことは、言うまでもない。韓国へも泥棒を近づけないように見張る必要がある。それをしないで、日本の好戦論者、拡張主義者が日露戦争勝利の勢いに乗って、それゆけどんどんとばかり併合を進めてしまった。

 いわんこっちゃない。やっぱり日本が泥棒だということにさせられた。こんなことを考えたのも、アメリカのアフガン・イラク侵攻からいまだに手が引けず、IS空爆などで先の見通しもつかなくなったことや、ロシアのウクライナ対応などを見ているとどこか重なるからだ。

 以上は、塾頭の好き勝手放言である。朝鮮民族の方に不快感を持たれるようなところがあれば、平にご容赦を。o(_ _)o

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コメント

ようするに「尻馬に乗るな」ということでしょうか

投稿: 玉井人ひろた | 2016年1月 7日 (木) 16時11分

まあ早く言えば(遅く言っても)そーゆうことでしょうね。

日露講和条約に反対するという日比谷焼打ち事件が有名で全国に波及、戒厳令も施行されました。

野次馬が尻馬に乗った図です。

その後、小物化した政治家がこういったことを利用するようになります。

投稿: ましま | 2016年1月 7日 (木) 17時42分

朝鮮併合ですが、
『日本が植民地化しなければ、ロシアが植民地化する。
もしも、朝鮮がロシアの植民地になれば、日本本土も植民化の危険性が生まれる』との説ですが、
朝鮮半島と日本本土は200キロも離れているので、基本的に無理筋の『ドミノ』議論です。
たとえ朝鮮がロシアなど、どこかの欧米列強の植民地でも日本本土には影響しない。
この仮説にピッタリあてはなる場所は朝鮮ではなくて蝦夷地(北海道とか北方領土)ですよ。
日本ですが独自の文化を持っていたアイヌ人を過酷な同化政策で、日本人化して絶滅させてしまう。
朝鮮ですが、あれは植民地化ではなくて、同化政策ですね。
学校とか社会インフラの整備に努力したが、
日本としては同じことをやったが台湾とか南洋諸島では歓迎されたが、対照的に朝鮮では反発された原因とは、植民地化と似ているが意味が全く違う『同化政策』だったから。
西南戦争のころに蝦夷地のアイヌ人をイザベラ・バードが記述しているのですが、実に興味深い。
イザベラ・バードは植民地化される前の朝鮮も旅行しているが、社会は崩壊状態だったようです。

投稿: 宗純 | 2016年1月 8日 (金) 11時14分

ロシアが日本を植民地化することはないでしょうが、英露戦争がはじまり、対馬争奪戦となれば対馬が占領される可能性は十分ありました。

日英同盟により、イギリスが日本に基地を求めるかのうせいもなきにしもあらず。日本の安全にとって不安材料となったことは否定できません。

なお、同化政策は昭和10年代になって「人的資源」とみなす頃から激しくなったものです。

投稿: ましま | 2016年1月 8日 (金) 18時08分

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