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2016年1月22日 (金)

Do you know 安保④

 不測の事態がおきても、日米同盟により、在日米軍が日本を守る、あるいは核の傘の抑止力が働く、という考えと、日本は同盟国だが、それがアメリカの利益に反すると判断されれば、利益の方を優先させる、という相反する見方があるということを前回書いた。

 塾頭の観察によると、「アメリカ信頼組」は感情優先の反知性型と国際環境に立った理知型に大別できる。前者では、こんなことを言う。まず冷戦思考から抜けない人。ロシアや中国が共産主義革命を輸出し世界制覇をしようとしているので、アメリカは日本を資本主義の防波堤と見なし、それを阻止するというものだ。

 今やこれらの国は、自由経済抜きにして存在できなくなり、また、アメリカから見てももかけがえのない市場になってる現実を見ない、ガラパゴス現象といえそうだ。次に、アメリカは「善」、中国、北朝鮮は「悪」で割り切る劇画的善悪二元論。その場合、「善」が必ず勝つことになっている。

 後者は複雑だが、アメリカの本音が現れていないということだけ挙げておこう。

 アメリカは、中東で展開した世界戦略をアジア・太平洋にシフトするということが盛んに言われた。これをもって、日米同盟強化と即断する向きがある。しかし、現実はどうか。対イランとの関係改善は進み、あれほど関係が深かったイスラエルとサウジアラビアは、裏切られた、という感じを持っている。

 アジアに移すといっても「沖縄は中国に近すぎて危険だから、米軍配置はグァム、オーストラリア、米国内に配備した方がいい」という、米国内の意見があることも承知しておかなければならない。はっきり言って辺野古などどうでもいいのだ。

 また、ペリーが来航して開国してから、太平洋戦争の数年をのぞき日米関係は概して友好的と言ってよかった。東京裁判や、新憲法を正義に反する、といって目をむく右翼さんは別として、寛容な措置で国家再建に寄与した占領軍に、塾頭などは感謝している。

 こうしたことは別にして、最近の日米関係を政治的に取り仕切ってきたアメリカのスタッフを「知日派」といって評価している人がいる。彼らを親日家と見るのは見当違い。米国語では、ジャパンハンドラー(日本を飼い馴らした人物)ということになっている。

 その中でも、リチャード・アーミテージ、マイケル・グリーン、ジョセフ・ナイ、カート・キャンベルなどが有名で、アーミテージは「ショウ・ザ・フラッグ」と言ってイラク戦争に加担を迫った人物ということで有名だ。彼らは、大統領が変わっても影響力を保っており、日本の政界でも無視できない存在になっている。

 自民・民主を含め、彼らに牛耳られることはない、と言い切れる政治家はどれだけいるのだろうか。久間元防衛大臣が「偉そうに言う……」とこぼしていたというのを何かで見た。

 知日派が尊大なのではない。日本政治のトップ、外交官僚のトップがひたすら「核の傘」のもと、抑止力となるべき米軍基地、軍事力の存続を懇願しているからなのだ。

 これで思い出すのは、李氏朝鮮の末期、事大主義(大に仕える)・事大党が優勢で最初は清、後にはロシアに頼って国を滅ぼしたことである。塾頭は、集団的自衛権解禁は、日本にとって最も危険であると信じている。

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