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2015年12月 5日 (土)

ISと中国

 イギリスがIS空爆に参加して、これで国連常任理事国で不参加国は中国だけになった。塾頭は、核保有や拒否権行使などで国連に迷惑をかけているばかりの常任理事国が、全世界を代表してシリア・イラク安定化に貢献したらいいと考えていた。

 個別の国の軍事介入で、一時的に制圧できても結局以前にもまして混乱が増すのは、もはや世界の常識だ。イスラム教徒としては、異教徒が侵入してきて狼藉の限りをつくし、その傀儡政権が権力を行使しつづけるのを許すようなことは、神の教えに背くことになる。

 その点、中国は昔から十字軍に参加したこともなく、キリスト教の支配する国でもない。だから、平和回復後の新秩序を作る上でも、国連の和平安定化工作を「異教徒による支配」、という感じから薄める効果があると思った。

 ところが、中国はフランスのテロなどを受けて「テロは決して許せない、徹底して戦う」と口先介入するだけで、動こうともしない。その原因が内政上の不安の種であるウイグル問題にあることは容易に想像がつく。

 ウイグル自治区で反乱がありこれを弾圧しても、「テロリスト摘発のため」ということにする。民族問題とはとらえないでおくのが一番だ。同地区からISに参加しようとする人の流れは、否定できない。しかし、中東のイスラム問題と一体化するおそれは、今のところ少ない。

 そうだとすれば、なにも西欧諸国と同一視されるような「火中の栗を拾う」ことはない。中国得意のダブルスタンダード、よく言えば実利主義だ。

 是の故に、知者の慮は必ず利害に雑(まじ)う。利に雑じりて而ち務め信(まこと)なるべきなり。害に雑じりて而ち患い解くべきなり。

 こういうわけで、知者の考えというものは、[一つの事を考えるのに]必ず利と害を交え合わせて考える。利益のある事には害になる面を合わせて考えるから、その仕事はきっと成功するし、害のある事には利益を合せて考えるから、その心配事も無くなるのである。(金谷治訳注『孫子』岩波文庫)

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コメント

世界の平和にとっては諸悪の根源でしかない、侵略現在進行形の強盗虐殺国家に何を期待してたんだか。

こういう人たちが日本にいるから、親中国の政治家が一定数国会議員、地方議員になり、いつまで経っても中国にびしっと反論することができないのです。

いい加減、わかりなさい。
そのお年では、無理ですかね。

投稿: makoto | 2015年12月 6日 (日) 12時56分

そのお年だから言えることなのです。
よく聞きなさい。coldsweats01

投稿: ましま | 2015年12月 6日 (日) 13時27分

わかりました。
聞いてあげましょう。

その代わり、投票しないでいただきたい。
あなたのような考えの人が支援する政治家が当選すると、中国・韓国に益するだけで、日本にとってマイナスになるだけですから。

投稿: makoto | 2015年12月 6日 (日) 15時29分

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