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2015年11月 2日 (月)

『満州』

 「満州生まれ」とか「満州引揚者」などという日用語がだんだん「特殊用語」になってきた。二人とも満州生まれの、なかにし礼と加藤登紀子が、今日の新聞紙上で対談をしている。紙面では満州を、”満州(現・中国東北部)”と表現している。

 いつからかは知らないが、新聞は戦後ずーとそうしてきている。理由はあとで述べるが、中国が「満州」という地域名を好まないからだ。そのうち「満州」という言葉がなくなるかも知れない。折しも、日中韓3か国首脳会議が開かれている。

 「過去を直視して未来志向……」がうたい文句だが、日本が過去に向けて歴史を直視する上で、中国侵略のきっかけを作った「満州事変」や「満州国」を採りあげ、反省しなければならないのは当然だが、満州のかわりに「中国東北部事変」や「中国東北部国」では、まるでさまにならない。

 現在、中国が支配する巨大な版図は、現在の台湾へ逃げ込んだ中華民国のその前、清国の時代に確立したものである。その清国は日清戦争に負けて、賠償として台湾を日本に割譲した。

 そもそも清国皇帝は満州の出身で漢民族ではない。中国全域を侵略し、満州族(女真族)の風習・弁髪(頭髪を中央だけ残して編み上げ後ろにたらす)を強制したため、漢民族にとって快い存在であるはずはない。

 その皇帝・愛新覚羅氏の最初の支配地をマンジュ国と定めた。マンジュシュリ(文殊菩薩)に由来するという説があり、漢字で書くと満州になる。そして、愛新覚羅家最後の皇帝が、辛亥革命で隠遁していたところを日本軍が探しだし、新・満州国皇帝に祭り上げたのだ。漢民族から見て「満州」はイメージが悪く、消してしまいたい気持ちなのはよくわかる。

 しかし、歴史を直視すればそうなるのだ。中国政府・共産党はともかく、歴史学者や教養人ならそういった史実をだれも否定できない。日中韓3国の関係が、小泉靖国参拝以前に戻るようになるまで、過去の直視は学者や文化人に任せておいた方がいいのではないか。

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コメント

任せられる学者の選定、これまた難しい気がします。
それではしょうがないですが、まずは話し合う場が確保されることでしょうね

投稿: 玉井人ひろた | 2015年11月 2日 (月) 19時25分

そうなんですよね。これまでも似たようなことを何度もしているが、国が選んだ、もしくは国の肝いりでという企画が多く、学者さんも全く自由にというのは期待薄です。

だからネイチャーは小保内さんでミソをつけたが、3か国語による投稿自由の研究雑誌でも作ったらどうでしょう(*^-^)。

投稿: ましま | 2015年11月 2日 (月) 20時56分

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