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2015年10月30日 (金)

政権奪取は夢のまた夢

 20日に「見果てぬ夢、政権奪還」を書いてから10日たった。その間、政界、ことに野党の方はどうなっているのかさっぱりわからない。

 野党第2党の民主は、第4位の共産党から来年の参院選での選挙協力に関連して、「国民連合政府構想」を持ちかけられたが、岡田代表や枝野幹事長は、選挙協力には前向きに対応したいが、「国民連合政府構想」まではどうもと身が引け、「辺野古は今さら」という感触のようだ。

 前回書いたように、参院選で反自民議員を過半数を得ることは容易なことではない。仮にそれができたとしても、衆参ねじれ現象となるだけで、総理が解散して衆院選選で多数を占めない限り政権は回ってこない。

 自公に変る政権が、共産党を含めた連合政権なら、基本政策の違いを公明党のような妖怪変化政治でカバーすることもできず、忽ち空中分解してしまうだろう。

 細野政調会長は、27日の記者会見で「共産党と協力すべきではない。両党の目指すものが違うと明確に言わないと民主党が存在する意味はない」と話し合うこと自体に反対のようだ。

 憲法違反の法案を阻止できないような野党では、「存在する意味はない」ということに、まだ気が付いていないようだ。そして、同様な観点から松本剛明元外相も岡田代表を非難し、27日に離党を表明した。

 本塾も、共産党の党名変更、自衛隊や日米安保への反対解消まで踏み込まなければ無理だ、と書いたが、志位委員長はそれらを「凍結」するとまでしか言わない。解凍温めならレンジで子供でもできる。そんな不安定な政権なら塾頭も反対だ。

 問題は、安倍首相の改憲志向である。これに関連して、公明党の山口代表は28日、BS11番組の収録で、集団的自衛権の限定的行使を可能とする安全保障関連法が成立したことで「すぐに憲法改正をする必要は遠のいた」との考えを示した。

 これは、船田元(はじめ)憲法改正推進本部長から推薦された国会参考人が、集団的自衛権違憲発言をしたことの責任を問われて事実上更迭され、その後任に森英介元法相を起用することを23日の自民党総務会で了承したことに示される。

 森氏は当選9回のベテランだが、工学博士で、これまで憲法問題に積極的に関わってきたわけではなく、党内では「安倍晋三首相が来年夏の参院選までは改憲でアクセルを吹かせるつもりはないというメッセージ」(閣僚経験者)という見方が出ている(毎日新聞10/23)ことに関連しているようだ。

 ここから、安倍改憲に公明党がネックになっていることがはっきりわかる。すると、公明党に変るべき勢力として、野党第3位の維新の会や次世代の党などを改憲勢力に取り込みたいということになる。しかし、この間にも維新の党は分裂騒ぎで脱党者も相次ぎ、大阪市・府の合同選を待たずに支離滅裂の状態だ。

 こうなると、安倍首相にとって改憲棚上げが安倍談話の処理と同様、安定長命安定を担保することになり、野党にとって政権は遠のくばかりだ。逆に野党の混迷は果てしなく続くことになる。政権奪回の鍵は、民主・共産・公明の3党である。

 これまで政権交代があっても、自民主体の政治無風状態は、戦後一貫して続いている、古来政治は水ものである、崖から飛び降りるような情熱と決断が、今、政治家に求められている。日本の活性化は、安倍首相のスローガンではなく、政治家の決意以外にない。

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コメント

今は、過去から何度も起きている政変の過渡期なのかもしれません。
安倍総理が(改憲の手段として)成立させた18歳選挙がなにかを起こすのかもしれません。
新たに参選する18歳は今、日本の政治を‘最も観察している国民’だと思います

投稿: 玉井人ひろた | 2015年10月31日 (土) 21時30分

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