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2015年10月13日 (火)

北朝鮮有事

 塾頭がこれまで書いてきたように、小学生時代在日朝鮮i人の子供とともに遊んだり学んだりした経験から、朝鮮のことは、良きにつけ悪しきにつけ書きにくい。しかし60代から下の人は、かつて彼らが日本人だったということを含め、朝鮮について知らない人が多いのではないか。

 北朝鮮の脅威と言われるものをあげて見よう。まず大陸間弾道ミサイルだ。パレードにもばかでかい数えきれないほどのタイヤがついたトラックに積んで登場する。そしてアメリカが射程距離に入る、と誇示する。だが、何発かを持ったにしろアメリカの千発にはかなわない。

 しかもあんな大きなものは、発射準備の段階で衛星が捉え、発射直後に撃墜することが可能だ。だから誇示するのはアメリカ向けでなく、北朝鮮国民に向けと、もし韓国と統合するようなことがあれば、核兵器同用軍事大国として主導権を握りたいということだろう。経済力に差がついてしまったのでこれしかないのだ。

 朝鮮人は気位が高いから、どちらかが下になるような統合はしない。南北に分けられたのは日本が戦争に負けて、米ソそれぞれが二つに分けて占領したのが原因だと思っている。その責任を日本は認めようとしない。

 さらに建前上、北も南も建国の由来は抗日戦にあるとしている。前にも書いたが北は金日成の白頭山抗日パルチザン伝説、南は李承晩の上海亡命政権だ。だから北にとっては、それが依然として続いていることになる。いずれにしても朝鮮独立の本家争いをしているようだ。よそごとながら、朝鮮には檀君神話が似合うのに――、と思う。

 話が横道にそれてしまったが、200発以上の中距離弾道ミサイルが日本を狙っているという。これは山を掘り抜いたトンネルからでも発射できるし、最近は潜水艦からの発射実験に成功したとしているので、たしかに危険だ。

 原発に命中すれば大変だが、精度は悪く、パトリオットが捉えるものもあるので、たいした被害はでないだろう。それより、尖閣有事で書いたように、北は直ちに在日米軍、在韓米軍による反撃を覚悟しなければならなくなる。

 こういうと「やはりアメリカの存在をあてにしている」とか、「中国が義勇軍を派遣して北を支援する」という人がいるかも知れない。塾頭は安保条約の本文そのものに反対ではなく、それなりの自衛力を持てば、条約の改定や解消も日程に上げていいと思っている。

 また、中国人と朝鮮人の関係も、一般市民の話の端はしから察するとそう高いものではない。朝鮮戦争当時の「血の盟約」など、まぼろしの存在だろう。金正日の遺訓に「最も警戒すべきは相手は中国」というのがあると聞いたことある。

 そこでアメリカを最後の頼りとしたいのは、北朝鮮とアメリカの和解と、北・韓国・日本の非核地帯宣言への斡旋である。これは、アメリカ国内での反対はもとより、どこも反対する国はないだろう(もしかして安倍政権は反対?)。イスラエルに気を使わなくても済むイランよりは、よほど簡単なことだと思うのだが。非核地帯構想は、初めてのものではなく、かつては北の主張でもあった。

 これを機に、日本・北・韓国のわだかまりを解き、南北は時間をかけて統一の道を道のりをさぐればいいのだ。世界が望む北東アジアの安定はここから始まる。

 日本は、拉致問題解決があるが、このところ完全に頓挫しているように見える。「北朝鮮にはアメとムチ」という原則で果していいのか。アメとムチをかざして「さあ、いい返事を」と迫るのは、相手に不信感を植え付け、尊厳を傷つけるだけで進展を妨げるだけだ。被害者家族会から融和派が除名されたり、「救う会」では「被害者死亡の証拠を」というような調査回答は受け取るな、などという右翼的発言に異を唱えた人たちの分裂騒ぎもあったとも聞く。

 拉致問題が進展しないことについても、安倍首相の責任に帰するところが少なくない。これをいかに払拭していくかも大きな問題となるだろう。また、竹島も尖閣同様、占有は認めて漁業権を確保するなど、解決の道はいろいろある。
 

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