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2015年9月22日 (火)

歴史認識、「顔」論

 中国や韓国は日本に向けて「正しい歴史認識を」という。あるいは、日本の中でも「安倍首相には歴史認識がない」などと批判する声もある。顔のない人間はあり得ない。安倍首相には、「戦後レジーム脱却」とか「美しい日本を取り返す」という「顔」=歴史認識があるのである。

 顔には美醜のほか、多くの人が安心して話せる顔と人を寄せ付けない顔がある。後者の顔は、往々にして歴史修正主義、または独善主義の顔と言ってもいい。一国の指導者には、本来あってはならぬ顔だ。

 安倍首相は、戦後70年の首相談話で信じられないような厚化粧で素顔を隠した。それならば、朴槿恵大統領や中国各機関がいう自国の歴史認識が美しい顔なのかというと、どちらを見てもまったく通用しない、偏狭な顔だといっもいい。

 それでは、アメリカはどうか。日本の敗戦が確実になってから、原爆を2度も投下した人道上の罪は、日本人のB級戦犯より重いが、いまだに頬かぶりしたまま。ロシアも国際法を無視して千島を侵略占領したり、捕虜を酷使したりしたが、謝ったりはしない。

 そこまでいうと、「そうだそうだ!」という右翼の声が聞こえる。しかしその中には「日本が戦争に負けた」という歴史認識が完全に抜け落ちている。何度も言ってるが「勝てば官軍」、それが正義の基準になってしまうのが現実なのだ。

 だからこそ、安倍首相は集団的自衛権を利用して強くなりたい、見せたい、抑止力を高めたいと念願する。しかし、戦後アメリカもロシアも、集団的自衛権を使って一度も戦争に勝ったことはない。ベトナムもイラクもアフガンも、結果から見ると明らかに負けである。

 安倍首相の周辺は、そのあたりの歴史認識すら避けて通ろうとする。これからの日本国民は、どういう顔を世界に向けて行けばいいのか。

 第1次、第2次大戦、冷戦、そしてテロとの戦い、中東情勢の変化、世界の多極化――。オバマ大統領もイラン、キューバで大きく舵を切った。この歴史環境の変化を直視すれば、答えは決まっている。日本国憲法9条の顔しかない。

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